バカと恋と友情~もう一つの現実ともう一つの恋 作:ハラミハラ
投稿までに少し時間がかかってしまいました。
これからは物語のテンポもあがっていくと思うのでお付き合いください。
それでは本編の方よろしくお願いします。
――――Fクラス
「だからね明久君、この計算はここをの数字を....」
「ええーと、これがこうだから....こう?」
「そう!段々わかってきたじゃない!」
「へへへ、優子のおかげだよ」
雄二がどこかに行ったあと僕らは普通に勉強をしていた。
「ムッツリーニ君、僕ね、最近新しいブラ買ったんだ~」
「....それが、なんだ...!」
「いや~?見たくないのかなーと思って」
「ふんっ、お前なんかに興味はない」
「そう言ってカメラを出す君はホント素直だね.....」
向こうもいつも通りだった。あいつの輸血パック足りるのかな?
「翔子、離れろ」
「....無理、こうしてないと雄二浮気する」
「しないって。まださっきのこと根に持ってんのか?」
「....雄二はもっと私の存在のありがたみを知るべき」
「あ~はいはい、感謝してますよっと」
「..........」
「ぐああああ!や、やめろ、俺が悪かった!!」
雄二たちが教室に戻ってきたかと思えばこちらもいつも通り。あの二人本当に付き合ってるのかな?今まで通り過ぎて逆にわからない。
「明久よ、調子はどうじゃ?」
周りを見てると秀吉が話しかけてきた。
「うん、優子のおかげで結構進んだよ。ほかのみんなはもう終わったの?」
「それは何よりじゃ。向こうは今久保が見ていてくれておるからの。ワシは休憩じゃ」
「なるほどね」
久保君相変わらずいい人だなぁ。
「明久くーん?手が止まってるわよ~?」
「僕も疲れたから休憩を」
「ダメ」
「うぅ....はい...」
優子は教え方はすごくうまいし優しいけど、こういう時は厳しい。
「....まあ、その、がんばったらご褒美あげるから」
「え?なにかくれるの??」
「それは姉上の手作り弁当じゃ」
「秀吉ーーー!?」
「あ、すまぬ。口が滑ってしもうた」
手作り....?優子の....?
「何だ!?明久のペンがものすごい速さで動いているぞ!!」
目標が見えた時、人は本来の力を発揮する....!
でもそのスピードは長く続かなかった。というより続けれなかった。
「「「もう我慢ならねぇーーー!!」」」
Fクラス男子が一斉に叫びだす。な、なに!?
「お、お主ら落ち着くのじゃ!!」
「これが落ち着いていられるかぁ!」
「そーだそーだ!俺らがおとなしいのをいいことにイチャイチャしやがって!」
「しかも木下姉の手作り弁当だと!?ふざけんじゃねぇ!」
「坂本もムッツリーニも楽しくやりやがってよぉ、俺なんて、俺なんて.....グスッ」
「野郎ども!FFF団再結成じゃあー!!」
『『『おおおおおおーーー!!』』』
やばい!FFF団がなくなったことで完璧に油断していた!手作り弁当なんて奴らが見逃すはずない!
「逃げるぞ明久、ムッツリーニ!」
「了解!優子ごめん!またすぐ戻ってくるから!」
「.....三人とも、逃げる必要はない」
「え?霧島さん!?なにを」
霧島さんがFクラスメンバーの前に躍り出る。
「そうね。明久君、フィールド出してもらえるかしら?」
「優子まで!?ってフィールド?」
「僕もやろ~っと!あれだよ、白金の....あ、あれはフィールドのほうは坂本君が持ってるんだっけ?」
工藤さんが言いかけた白金とはきっと、白金の腕輪のことだろう。あれは僕と雄二が二つ持っている。僕の腕輪は自分の召喚獣を分身させるもの。雄二の持つ腕輪はさっき言っていたとおり、教師の承認なしにフィールドを展開させるものだ。確かにあれならいまの状況をどうにかできるだろう。だけど....。
「あ~それはだな....」
雄二が渋っている。それもそのはず、戦争の前にいざこざで点数を失ってしまっては意味がない。
「点数もったいないからね」
「いや、そうじゃないんだ明久。正直に言おう。あれは....」
『あれは?』
「洗濯物と一緒に洗濯機に入れて壊れちまった!すまん!てなわけで解散!!」
.......はい?
雄二は言葉を出し切ると一目散に逃げて行った。てことは~
「吉井君~覚悟はできているよねええええ!」
「あいつを殺せえ~~!」
「男の敵じゃあーーー!!」
やばい、士気を取り戻しやがった!
「ムッツリーニにげ....っていない!?」
「いまだやれ~!!」
「つかまってたまるかーーー!!」
僕も教室から飛び出し廊下を駆ける。くそう!後で絶対優子の弁当食べるからな!!
「明久!こっちだ!!」
雄二が空き教室から手招きしているのが見えた。ナイス雄二!教室に入ると雄二はすぐさま扉を閉めた。
「はぁはぁ....」
「明久、早くしゃべらないと変態見たいだぞ」
「この野郎!僕のセリフを使うな!」
「知るか自業自得だ」
っく、僕が前に言ったセリフが返ってくるなんて。
「.....二人とも静かに。気づかれる」
「「おっと」」
慌てて口を押さえる僕と雄二。こいつと心中だけは死んでも嫌だ。
「まったく雄二は声がうるさいんだから」
「ほぉ、俺のせいにするのか明久」
「だってそうとしか、ねぇ?」
「このヤロ....!立ち直ったかと思えば図に乗りやがって」
「ああ?やんのかぁ?」
「おお、やったらぁ!」
「....二人ともやめろと言っている」
「「すんませんした」」
二人の目にボールペンが突き立てられる。や、それはマジで勘弁してもらいたい。
「それで雄二、会議の方はどうだったの?」
「ああ、そういや説明しないとだったな」
「なるほどねぇ、勝った人の言うことを聞く、ね」
「.....まさに変態の所業」
君は人のこと言えない気がするよ。
「でもよくそんな提案受け入れたね」
「あぁ、俺も止めたんだが翔子がたぎっちまってな。やらざるを得なくなった」
「あの霧島さんが?」
「あいつも姫路のことでいろいろ思うことがあったんだろうよ。だからお前らも力を貸してくれ」
「何をいまさら」
「....当たり前」
「すまん、恩に着る。ん、ムッツリーニ?どこか行くのか?」
隣にいたスケベは立ち上がって教室を出ようとしていた。
「とりあえず、敵情を視察してくる」
「そうか、頼んだぞ」
返事の代わりに後ろを向いて親指を立て、教室から出て行く。
「.....なんかかっこよくなってない?」
「あいつもお前のいない間にいろいろあったんだよ」
「どうでもいいけど、いろいろの大安売りだね」
「そんなに言っていたか?てか本当にどうでもいいな」
「ネタが尽きたからね」
「なるほど、じゃあ俺が質問してやろう」
雄二がこちらをまっすぐ見据える。何を聞かれるんだろう?くだらないことだったらハリセンで叩いてやろう。
「戦う理由は見つかったのか?」
理由?
「ああ、秀吉から聞いたんだ。うん、一応見つけたかな?」
雄二の言う理由とは僕が秀吉に話した戦う目的がないということだ。
「参考までに聞いていいか?」
真剣な声色だった雄二の声がいっそう濃くなる。こういうときは馬鹿にしたりしないだろうから教えてやるか。
「優子のためだよ。僕らはあいつらに恨みを買っているだろうからね、もしかしたら優子を好きにされるなんてたまったものじゃない。姫路さんの二の舞にはさせないよ」
もうあんな気持ち、誰にも味わってほしくない。
「それだけか?」
「それだけだよ」
「そうか、それなら大丈夫そうだな。今回の戦争はどうなるか予想がまったくつかない。頼んだぞ明久」
それだけ言うと雄二は教室から出て行った。
『見つけたぞ!坂本だ!!』
『うおおお!?タイミング悪すぎねえか!?』
『逃がすなーーー!!』
『ちくしょおおおお!』
やれやれ、慣れないことをするからだよ、雄二。
雄二に話した理由は嘘、偽りなく僕の本心だ。だけど言わなかったことがある。これはあまりに自分勝手で醜いことだからね。
さてっと、僕も戻って勉強しますか。そう思って教室を出ると
『吉井を見つけたぞ!』
『よし!殺せーー!!』
「ああ、ちくしょう!何でそうなるんだよーーーー!!」
この後教室に戻れたのは昼休みだった。