バカと恋と友情~もう一つの現実ともう一つの恋 作:ハラミハラ
まずはかなり投稿期間が開いてしまったことをお詫びします。
言いわけをすると、とてつもないスランプにぶつかったり(創作をやめるか迷うほど)就活に苦しまされたりと、まあ色々ありました。けれどその間、新たにお気に入り登録してもらったり、間違いを報告してもらったりと感謝感激です。
....え?ここにいるってことは就活終わったのかって?
嫌だなぁ。あははははは!
日本死ね。この一言でお察し頂ければと思いますw
さて、長くなってしまいましたが!え?誰も読んでない....?
と、とにかく久しぶりの投稿です!どうぞ!!!!
―――――――――三年Cクラス教室
優子side
目を開くとそこには知っているようで、知らない空間があった。
見慣れない黒板に若干自分の知るものと違う匂い。何を取ってもここは二年の教室でないことはすぐに分かった。
「っ!?」
しかしそれ以上に驚いたのは自分の手足がしっかりと縄で椅子に固定され、口も布で塞がれていることだった。
(どうしてこんなことに....)
確かトイレに行った後、シュウジ×シンジの本が落ちてたのを見つけて…。
......ああ、あれ罠だったのか......。
今さらながらに自分の不用心さに気付いて落胆する。むしろバカさに。
「よう、目が覚めたか。木下優子」
「!?」
だれもいないと思っていた空間に優子の虚を突いたかのように声が響く。
「ふぁ~ふぁふぃふぁ(あ~たしか)ふぁふぇ?(あれ?)」
「ちゃんと喋れない上に覚えてねえのかよ....作者ともども大事にしてくれねえな....」
がっくりと下げられた坊主頭を見てようやく思い出す。あー確か常夏コンビの夏の方だ。
というかしゃべれないのはあんたのせいだろ。他は知らん。
「まあいい。お前は勝負の為の大事な人質なんでな。俺らが勝つまでここでゆっくりしててもらうぜ」
なるほど、自分を拉致した理由はそういうことか。
(脱出は、できそうにないか)
手は背もたれを回ってしかっり結ばれて足も椅子の脚に固定。明久君たちみたいに関節でも外せたらいいのだろうが、あいにく自分は一般人だ。
(どうせこんなに縛られるなら明久君に.....。て、なに考えてるのよアタシ)
「ずいぶん余裕だな。こんな状況だってのに」
座っていた夏川が立ち上がって優子に近づく。
「それより考えてみたんだけどよ、どうしてお前らは吉井なんかにこだわるんだ?あいつにそんな特別なものがあるとは思えねえんだよなぁ」
(ふん、アンタになんか)
「俺には分からねえってか?」
ニヤリと下卑た笑みを浮かべ優子の思考を先読みする。
「それと、もう一つ分からねえことがある。常村の野郎だ。なんで女の姉がいるってのに弟の方にいっちまったんだろうな?」
それは何度も思ったことである。
「せっかく女がいるなら、なあ?」
先ほどの笑みとは違ってより濃く、下卑た笑みを浮かべる。
自分がとても危ない状況にいることに優子はこの時ようやく気が付いた。
ブーブー
「ん?なんだ?」
夏川の携帯のバイブレーションが鳴った。
「お、ほほぉ。マジかよ、ほんとにいいのかよ」
携帯を戻した夏川は優子に目を向ける。
「お前、吉井に見捨てられたってよ」
「―――――」
一瞬理解できなかった。
明久君が、アタシを、見捨てた?
「じゃあ、ちょ~っと失礼するぜ」
「!!?」
夏川は優子の目の前にあぐらをかく。
「お~絶景絶景♪」
そのまま抵抗できない優子の脚に手が滑り込んでいく。
撫でるように焦らすように触るその手つきは優子に不快感しかもたらさない。
やだ、やだ、気持ち悪い.....やだ....。
抵抗することも声を出すこともできなくて優子はただじっと耐える。大丈夫.....これが終わったらすぐに先生に――――――
そんな健気に身を震わせる少女に男はさらに劣情を抱く。
「そうだ写メ撮っとかなきゃな。このことをばらしてみろ、これを校内にバラまいてやるよ。お前のファンも多いみたいだから欲しがる奴は多いだろうよ」
あ、もうだめだ。泣いちゃう。いやだよ。こんなの、やだよ。どうして誰も助けに来てくれないの?明久君は本当にアタシを見捨てちゃったの?
そんな筈はない。分かってる。しかし今この状況でいない人物を信じ切るほど優子の心は強くあれない。
「じゃあ、そろそろ脱がせちまうか」
「んん――――!!」
「おい抵抗するんじゃねえよ!」
だめ、それだけは絶対に嫌だ。まだ、まだ好きな人にも見せてない自分を、こんな奴に見られるなんて.....!
助けて、助けてよ、明久君―――!!
『いい加減にしろ!!』
その時二人しかいなかった教室に第三者の声が轟く。
二年廊下
「はぁはぁ......」
「しぶてえなぁ!おい!」
『 2-F 木下 秀吉 VS 3-A 常村 勇作
歴史 45点 255点
』
「まだ、まだなのじゃ.....!」
「流石だよ、木下。でもそろそろ終わろうや」
言葉を発する常村に合わせて薙刀が召喚獣を貫く。そして秀吉の敗北が確定する。
刹那。
「はぁい、そこまで~」
まっすぐ突き出された薙刀は召喚獣を刺す寸前に巨大なハンマーに止められた。
『 2-A 工藤 愛子
歴史 420点 』
「工藤!?」
「やっほー秀吉くん♪助けに来たよ」
「てめえ!男の勝負に水を差すんじゃねえ!」
「あっはっは~。いやですねセンパイ」
「何がだ」
激昂する常村と正反対に愛子の表情は冷たく静かになる。
「これは戦争ですよ?まあそれだけならこんなことしなかったんですけども」
「ならお前にはどんな高尚な理由があるってんだ?」
「.....ボクの....」
「あ?」
「ボクの親友に手を出したからだ!!!」
愛子の声に呼応したように召喚獣の腕に付けられた腕輪が光ると、瞬きする間もなくハンマーは敵召喚獣の胴体を吹き飛ばしていた。
『2-A 工藤 愛子 VS 3-A 常村 勇作
歴史 400点 DEAD 』
「そ、んな」
「工藤、お主.....」
「さ、次いくよ」
その日、最も多くの敵を冷酷に屠った工藤は『雷神』という少女には些か重い異名を付けられた。
2年Aクラス
「くそがっ!」
「おやおや、坂本雄二君。もう余裕がなくなってきていますね」
「ほざけ。笑ってられるのも今のうちだ」
「貴女はまだ余裕ですね、霧島さん」
「先輩こそ...!」
『
2-F 坂本 雄二 & 2-A霧島 翔子
数学 150点 250点 』
『
3-A 高城 雅春 & 3-A葵 小暮
数学 320点 240点 』
(思った以上にやられちまったな。......ここからどうする?)
実力は互角くらいだと思っていたがまさかここまで追いつめられるとは.....。明久を行かせるべきじゃなかったか。
いや、いまさら悔いても仕方ない。とにかくこの状況を何とかしないと。
「雄二.....」
「なんだ?」
「今度は私も、最後まで一緒に戦う」
半分涙目になった翔子が弱々しいのか力強いのかよく分からない声色で確かな気持ちを告げる。その姿は小学校の時とよく似ていた。
「はっ、いつの話してんだよ。でも、ありがとな」
翔子の方は見ずに答える。今こいつを見てしまうとなんだか泣いてしまいそうだ。
「お話はもうよろしいでしょうか?」
「なんだ、待っててくれたのか?そんなに余裕こいてせっかくのチャンスを逃しても知らないぞ」
「ふふふ、大きなお世話ですよ。どの道あなた方にもう勝つ術はないでしょう?それは坂本君が一番理解している筈です」
いちいち痛いところついてきやがる。これに勝ったら裸で町内一周させてやろうか。
「.....もういいですね。十分楽しませてもらいました」
高城の召喚獣が片手剣を構える。
なにか、何か手はないか!
「雄二。いいこと、思いついた」
若干俯いてニヤリと笑う翔子。夜中だったら悲鳴を上げそうだ。
「な、なんだ?」
「今さら何をしても」
「キャ――――!!助けて――――――!!!!」
「「!?」」
「し、翔子!?」
「誰か――――――!!せんせ――――!!」
急に金属を叩きつけたような声で叫び出す翔子。三年の二人はあっけにとられる。小学校から知っているこいつのこんな声聞くのも初めてだし急に痴漢騒ぎを起こすわで俺はもっとパニックです☆俺は無罪です☆
「な、なにごとですか!?」
「先生!高城先輩にお尻を触られました!」
涙声で訴える翔子。
「私は胸を揉まれました!」
に、便乗してなぜか葵先輩まで訴える。
何してんだこの人。
「.....高城君、ちょっと職員室まで来ようか?」
「先生!?僕はなにも.....!」
「はいはい、話は落ち着いてからゆっくり聞かせてもらうからね」
「信じて下さい!」
「そう言えば、あなたは校内の女子全員犯すとも言っていたようですね。これは進学も危ういかもしれませんね」
「き、聞いてください!本当に僕はなにも!」
「「「......」」」
高城が連れていかれた後の教室は大型の台風が過ぎたように静まり返る。
「.....あんた、どうして」
「そろそろあれは痛い目にあっておかなければと思いまして」
てへぺろ♪とでも効果音が出そうな感じに舌を出す葵先輩。うん。可愛くないな、断じて可愛くない!
「.....雄二、鼻の下伸びてる」
「気のせいだ!!」
「でも、これって戦争どうなるの.....?」
「恐らく疑いが晴れて再開となるでしょう。いま三年の学年主任に誤解だとスマホアプリのLONEしておきましたので」
「借金でもしそうな響きだな」
というかなんで教師とそんな軽いコミュニケーションツールを...。
「ふふふ、また後で遊びましょうね」
微笑むと葵先輩も教室を後にした。
「しかしお前あんな声出せたんだな」
「.....出そうと思ったら、なんかでた」
「なんかって....」
「それより雄二」
「あん?」
「状況打破のご褒美があってもいいと思う」
「あ~そうだな、帰りにジュースでも」
「やっす」
「まて、冗談なのに無表情で言われるとさすがに悲しいぞ。じゃあ何がいい?」
「キス」
「よーし、クラスをまとめなきゃだからみんなのところに行かないとー」
「頑張ったのに.....」
「明久はうまくやれてるかなぁ」
「優子は絶対大丈夫。大声出すのすっごく恐かったのに....。」
「これが終わったらあいつらも付き合い出すのかねぇ~」
「雄二!!」
再び響く翔子の声に思わず足を止める。
さっきとは違うところがあるなら、声が、泣きそうというところだろう。
「ゆうじ.....いや?」
目の前の女の子はすがるように、甘えるように、上目使いで尋ねてくる。
これはいくら何でもせこいだろ。ちくしょうめ。
「.....目、閉じろ」
「!....ん」
目を閉じる翔子の唇を静かに、そっと唇を合わせる。
いったい、いつから俺の青春ラブコメはこんなに優しくなったんだ。
「......雄二からしてもらったの、初めて....。ふふっ」
「は、恥ずかしいから言うんじゃねえ!」
ピンポンパンポーン
『二年、三年担当の先生方は至急職員室に集まってください。尚、試召戦争は一時中断とします。繰り返します、二年、三年担当の―――――』
さてさて、ここからどうなることやら。
次話もほとんどできてるので早めに投稿できると思います!
また不備があればよろしくお願いします。
....だから就活なんて知らないって!!