バカと恋と友情~もう一つの現実ともう一つの恋 作:ハラミハラ
ここ最近就活とかいう日本の悪習に付きまとわれていたのでなかなか投稿できなかったのですがようやく投稿できました。でも書き溜めしてないのでつぎはほんとにいつになるか分かりませんw
え?ここに来てるってことは内定もらえたのかって?
皆さんは察しの言い人だと信じてます♪
今年も残すところわずか....師走で忙しくなる人も多くて、寒さがつらい時期でもあります。体調には気をつけてください←二週間風邪に悩まされた人。
てなわけでいつもの拙い本編をどうぞ!
放送が入る少し前――――
「いい加減にしろ!!」
ああ、ようやく助けに来てくれたんだ明久君。
「ほっとした顔してるとこ悪いけど、アキじゃないわよ」
「!?」
明久君が来たと思ったら、教室の入り口に立っていたのは島田さんだった。なんでこの人が.....。
「や、そんな露骨にがっかりされても困るんだけど。それともあいつが来るまで放置でいい?」
「ブンブン!」
それはとても困る。
「まあこの場所はLONEで教えといたからもうすぐ来るでしょ」
何そのアプリ。
「さあ、常夏先輩。ここら辺が潮時だと思いますけど」
「チッ。もう一人口止めしなきゃいけない奴ができたか」
優子の前に座っていた夏川は美波の方へと向きを変える。
「もう常夏にツッコまないんですね」
「飽きた。つか単身で来るとか勇気あるなお前」
「それはどうも」
二人は淡々とした会話を続ける。
「だけどよ、お前自分が有利だと思ってねえか?これ以上邪魔をするってんならこいつの写真を校内にバラまくぞ」
くっくっ、と喉の奥で笑う夏川に優子は再び恐怖を覚える。
(そうだ、あんな写真撮られてしまったら、アタシはもう.....)
が―――――
「いいですよ?別に」
「はあ!?」
「んん!?」
「だってワタシはそいつの事嫌いだし、特に困ることはないから。あ、それでアキに嫌われてもらえるかも...?うん、どうぞやっちゃってください」
「むむぅ――!?(ちょっとー!?)
これ、実は状況変わってないんじゃ.......。ていうかこの人明久君のこと諦めたんじゃないの...?
「おお、それは予想外だわ.....。けどよ、それはこいつの写真だからだろ?自分のじゃ、さすがに困るよなあ」
言うと夏川は美波を押し倒す。
「お前、女子にしては力あるみたいだが、所詮男には及ばないよな?」
「あ~確かにそうですね。さすがにこれはまずいですね」
男に押さえつけられているというのに、美波の表情はいたって冷静である。
「お前、状況分かってるのか?」
「ええ、分かってますよ。もう少しバカが来るのが遅ければね」
「は?」
ゴッ!!
突然、夏川の体は鈍い音と共に美波の体から離される。
「遅いわよ、アキ」
「はぁはぁ」
夏川を殴り飛ばしたのは、他の誰でもない、明久だった。
「ってぇ。よくもやってくれたな吉井!」
「よくもはこっちのセリフだ。あんた、よくも、よくも僕の友達に手を出してくれたな....!」
(友達、ね)
「はっ。クセえ奴だな。いいぜ、かかってこ―――」
「優子、遅くなってごめんね。もう、怖くないから」
「てめえ!シカトしてんじゃねえぞ!」
無視されて激昂する夏川をさらに無視して紐を懸命に解こうとするが、手が内出血を起こしそうなほどに結ばれたそれはなかなか取れない。
「参ったな。どんな縛り方したんだこれ」
血が止まるほどじゃないけど結構がちがちに結ばれている。召喚獣が使えたらなあ。
「ん~!んん~!!」
「ゆ、優子!?ご、ごめんね、もうちょっと待ってね!すぐに助けるから!」
明久は気づいていない。
「アンタ、それ無自覚でやってるわけ?」
優子を心配するあまりに意識していなかったのだろう。
「何が?それより美波、早く先生を!」
「はあ、アンタの目の前に何があるのかちゃんと見てみなさい」
「こ、これは――――!?」
明久のしゃがんだ位置は先ほど夏川がいた場所。つまりそこにはきれいなピンク色の.....。
「....ん、グスッ....」
「うわわわわ!ごめん優子!そんなつもりじゃなくて!!」
「あーあ、これはもうだめね。犯罪だわ」
「そ、そんな、どうしよう!」
「その前に早く解いてあげなさいよ、縄」
「あ、そ、そうだった!ってほどけないんだった!」
「落ち着きなさいよ。見ていて腹立つわ」
言うと美波の問答無用の蹴りが入る。
「いてっ!?」
なんで蹴られたんだ僕。
「どうでもいいけど、お前ら俺のこと完璧に忘れてるだろ....」
「あ、まだいたんですか変態先輩。せっかく逃げる隙をあげたのに」
逃げた瞬間殺しに行くつもりだったけど。
「はっ、そんな口すぐに聞けなく「黙ってろゴミクズが」先輩すらねえぞ!?」
「敬語ってのは敬う言葉でしょ?アンタに敬う要素はない」
「チッ。まあこれ以上問答は無用だな。早いとこ決着付けようじゃねえか」
ゴキブリ野郎が意気揚々と拳を構える。この期に及んで何をカッコつけているのか。
『お前らこんなとこで何をしているんだ?』
と、一触即発の空間の中に第三者が入って来た。教師である西む....鉄人だった。
「「げっ!西村、せんせ....」」
「なんで俺が出てきただけで嫌がるんだお前らは。......おい、これはどういうことだ」
鉄人はがっくりした後、すぐに優子の状態に気が付いた。
「....!先生聞いてください!吉井が木下を拉致監禁したんです!それを俺が助けに!」
くそ野郎....!優子が喋れないのをいいことに罪を僕に擦り付けにきやがった!
「よくわかった、夏川。先に縄を解いてやれ」
「うす!」
「吉井」
....うん?
「僕、ですか?」
「お前以外に誰がいる?ほれ、召喚許可は出している。早くしろ、その状態は心が痛む」
「は、はい!サモン!」
「ど、どういうことですか先生!犯人はあいつで....ゴフッ!
鉄人がハゲの腹に一発拳を入れた。え、どういうこと?教師がそんなことしていいの?僕的にはありがたいけど....。暴力は今さらでした!
「俺を甘く見るなよ夏川。生徒の言葉の真偽くらい目を見ればすぐに分かる。.....それともう一つ、吉井は行動はバカげているが、決して己の志を曲げるような奴ではない!!」
鉄人が額に血管を浮かび上がらせ、本気で怒鳴っているのが目の端で見ただけでわかる。
「か弱い女生徒に暴行し、あまつさえ他人に罪を着せようとするとは.....!恥を知れ!!」
この人がここまで感情的になったのを、二年間で、一度も見たことがない。
「.....す、すいません、でした...」
怒鳴られてうなだれる夏川。いい気味だ。
「吉井、縄は解いたか?」
「は、はい」
「よし、では一度こっちへ来い」
「?」
縄を解いて力なくよろける優子をそっと座らせて鉄人の元へと行く。
「ごのっ!バカたれが!」
「でっ!?」
喉太い言葉と共に固い拳の鉄拳が降ってきた。
なにすんだ暴力教師!目がチカチカする....。
「俺はつい先日言ったはずだぞ。困っていることがあるならまず頼れ、と」
「あ.....」
久しぶりに学校に来たときに、鉄人にそんなことを言われたっけか....。
「そうすれば木下をもっと早く助けてやれたかもしれん。もう、分かるな?」
「はい。次はちゃんと....」
「ならもういい。木下のそばにいてやれ。今、それがお前にできることだ」
言い切ると鉄人は夏川の首根っこを持って教室から出て行った。
ってそうだ!優子!
「優子!ごめんね、遅くなって....」
「.......」
声をかけても彼女は下を向いたまま答えてくれない。無理もないか、さっきまで怖い目に....。
「助けるの遅いのよバカァ!!」
「遅すぎね」
「あー.....それはえっと.....」
まさかそっちですか。まさかでもないか、当たり前か。
「もうっ。明久君が来てくれたと思ったら島田さんだし「おい」来てから助けるのにどんだけ時間かかってるのよ、スカートの中も見られるし....もう....ばか、ばかぁ....」
ポコ、ポコ。と弱々しく叩かれる胸は全く痛みを感じないのに、心臓に針を刺されるような痛みが僕を襲う。
「まあ、確かに時間かけすぎよね」
「うっ。す、すいません.....」
どうしよう、二人のジトっとした目がさっきのげんこつよりよっぽど痛い。
「けど、いい、来てくれたから....」
床にへたり込んだ優子にギュッと腰を掴まれてしまう。
はがすべきか迷ったけど、腰に回された手は、震えていた。
「ほんとに、ごめんね」
そっと頭をなでると少しだけ震えが治まる。
「美波も、ありが....てっあれ?」
お礼を言おうと思ったらいつの間にか美波は教室から姿を消していた。
そのあとすぐに教員が招集される放送が校内に流れた。
少し編集しました!