ストックはこれで最後。
他は書きかけで放置気味だったり、現在進行形で書いてる最中だったりしてるやつです。気長にお待ちください。
「あんっ♡ ふぁっぁ♡ あっはぁ♡♡ っうぅん♡」
高校生のカップルとおぼしき男女が、熱く交わっていた。
ギシギシ、ぬちゅぬちゅ。ベッド代わりの机が激しい交合に軋みをあげ甘い嬌声に生々しい音が添えられている。
夕暮れの校舎。人気は昼間より少ないが決して無人ではない。棟は違えど吹奏楽の演奏や静かに活動する文化部、グラウンドを駆ける陸上や野球といった運動部各種と、放課後でも居残り組はたくさんいる、普通の学校風景。
斜陽が射す20m四方の空間。ブレザーを置き、シャツをはだけたまま正常位で繋がる二人は、汗をかきながら公共の場を借りてスリリングな快楽に耽っている。
「あぐッ、んはぁぁっ!♡♡♡ んっ♡ んむぅ、ちゅぱっ♡ んんぇろ♡ ぷちゅる、ちゅずずっ♡」
押し倒された側の少女――因幡鈴仙が下りてきた唇を迎えいれ、粘膜同士を絡めあう。歯茎をなぞり、粒立つ味らいをなすりつけ、唾液を甘露のごとく流し込まれて。濃厚な交わりにうっとり瞳をとろかせ、もっともっとと身体を密着させる。
胸板と美乳が接触し、下着だけ抜き取り襟を開いた透けブラにコリコリの屹立が摩擦。ピリッとした甘美な刺激が迎え腰を妖しくうごめかせる。
覆い被さる青年の首と後ろ腰にはしなやかな手足が熱っぽく巻き付き、セックスのサポートをしていた。
「んん♡ ぺちゃ、んれぉ♡ はぷむっ♡♡ んんー♡ ふむぁっ、あッ、だめ、クるっクるっ!♡♡ イクっ……ぅんんんんっ!♡♡♡」
上ずった悲鳴は情熱的なキスに飲み込まれた。抑え込まれたまま、慎ましく悶絶。ヒクヒクと盛んに痙攣を繰り返す蜜壺が若竿を抱きすくめ、全体をブラッシングするようにきゅるきゅると締め付けた。すでに我慢いっぱいだった青年もレイセンの後追いでたぎった性欲をほとばしらせる。
――ぶびゅるるるっ、びゅくくっ、びゅっ、びゅぶぅぅーっ!
「んぁぁぁ……あぁ、はぁぁぁん……っ♡♡♡」
打ち上がる白い溶岩でお腹が満たされていく。恍惚と溜息のような艷声を漏らし、鈴仙はより深い充足に胎と胸を膨らませた。
……だが、満足感を得られたのも束の間。
「……ん、ンっふ……♡」
ムズムズとした、痒みに似た何か。届きそうで届かない肉欲。今ちょうど、先端がトントン触れているコレをもっと集中的に擦り付ければ、きっとすごく気持ちいい……。
最奥から溢れる新たな疼きが無意識に鈴仙の背を反らし、本格的に腰をしゃくらせようとする。
「ぁ、あっ♡ ごめん、ね? うはぁっ♡ んっんっんっ……♡♡
ちょっと、あともうちょっとだけ……っ♡♡♡ うぅんっ、ひぉっ♡」
まだ感覚が敏感なところに刺激を受け、うめき慌てた青年が静止を訴えるも少女の小揺るぎは止まらなかった。正確には、やめられなかった、が正しい。
(なんでよぉ……こんなにいっぱい出してもらえたのにぃ……っ♡ この人が欲しいって気持ちが終わらない。ぐちょぐちょエッチ、密着交尾、孕ませ種付け♡ もっとシたい……っ♡♡♡)
くすぶり続ける熾火が再戦を告げている。
しかし、気分だけで賄えるほど男は単純な構造ではなかった。恋人に応えたい心があっても、しなび始めた肉棒に猛々しさは戻らない。早朝にフェラで一度、昼食時に軽い本番で一度、そして現在で計三回出している。そんな生活を近頃は毎日繰り返し。真っ盛りの年頃だとしても限度があった。
「んあっ♡ ぁぁ……出ちゃう」
もう無理だ、勃たないと分かっていても、海綿体が反応しかけるほどの淫蕩さ。根こそぎ枯らされる予感が青年に後退を選択させ、ポッカリ開いた割れ目からトロトロとやや水っぽい濁り汁が排出されてくる。
彼女はナマで感じる感触と体温が好みらしく、もっぱら初めて結ばれてからゴムを使った経験はない。知り合いの薬剤師が作った特別な避妊薬を愛用しているそうで、今まで不調を唱えたことは一度もなかった。
「……ずっと付き合わせてごめん。暗くなってきたし、帰ろっか?」
消沈した表情を儚げな微笑みでくるんで、鈴仙が言った。彼は頷く。
二人はなるはやに身支度を整えて、手を繋ぎながら家路についた。
***
「んっ、んんっ……ふっく、ぁ、ぅん……っ♡」
自宅マンションの自室にて。明かりもつけず、いまだオナニーに没頭し淫情をもてあます鈴仙は、月明かりに照らされる輪郭をくねらせ、帰宅して何度目かの絶頂に強ばる。外では波長を狂わせ隠しているウサギの長耳もオーガズムでぴくぴく震えていた。
「はぁっ、はぁっ……、収まらない」
満足とは程遠い苛立った声音で、ディルドとローターを陰部から外す。青年と付き合うようになってからは疎遠になっていた慰め用玩具の数々が、愛蜜にまみれてベッドに転がった。
玄関からの道のりには脱いでそのままになった衣服が転々と童話のパンのように捨てられていた。アイロンかけなきゃ、と冷静な部分が告げる手前、指は切ない秘所を名残惜しくかき混ぜている。まるで重度の快楽依存だ。
(おかしい……発情を抑制する薬はずっと飲んでるのに。効いてはいても長続きしない。避妊効果で影響が弱まった? そんなヤワな作りじゃなかったはず……どうしよう、効力をあげていったらさすがに副作用とかがどうなってくるかわからない……)
こういったときこそ、月の頭脳と呼ばれた師匠に意見を仰ぐべきだが、間が悪く何やら用事だとかで留守にしていた。
電話にも出ないし、専用トークアプリにも応えない。緊急時の暗号は送信済みなので、気づけばなんとかしてくれるとは思う。
それまで自分が……彼が保てばの話だが。
(うぅ、せっかく見つけた好みの波長の若い男だからなぁ……できれば浮気はしたくないなぁ……したところで余計に不満が募るだけのような気もするし……けど彼を枯らしたいわけじゃないし……いまよりひどくなったらいずれ殺しかねないかも……)
大袈裟に考えすぎ、とは言い切れない。玉兎である鈴仙――鈴仙・優曇華院・イナバと人間の彼とでは素の体力や頑丈さが決定的に違う。現代に放り出され人間社会で生きる間セーブは心がけているものの、理性が飛んでしまえばどうなってしまうか。
今日も一日かけて丹念に搾りつくしてしまった。帰り際だって、バカップルのようにお別れのキスをせがんで濃厚なのを絡めてしまい夢中になった挙句危うく木陰に押し倒しかけたのだ。発情期で頭がエロに茹だり過ぎ。もう明日の自分すら信用できない。
かといって接触禁止を掲げるのは避けたい未来だ。我慢するほうがむしろやらかしそう。
(まさか、ここまで気に入るとは思わなかったな……んっ♡)
軽イキに眉を寄せつつ苦笑した。思えば月から逃げてこっち、年頃の男との縁などほぼなかったというのに。幻想郷から放り出される前代未聞の事態の先でツガイ候補を見つけるとは。なんて皮肉……。
最初は発情期の適切なパートナー探しでしかなかったが、性格も身体の相性も最高に近い波長の男子が同じ学校にいたのは幸運だった。可能なら子供も孕みたいとまで思えるまでに懸想する相手。手にかけてしまったら元も子もない。
(とにかく投与量を少し増やして様子見てみよう……さすがに授業そっちのけでヤリ続けたら迷惑になっちゃうし。真面目くんなんだから)
でも、それはそれとして。キチンと今あるムラムラは鎮静しないと眠れないので、以前家にお邪魔したときひそかに回収した秘密のブツ――彼の下着をチェストから取り出し、顔を押し当て深く呼吸しながら再びオモチャでいじっていく。
「――ぉ゛ッ♡♡♡ ふぉ゛っ♡♡ や、やっぱりすごぃぃっ!♡ ひぐっ、匂い、あんっ♡ 興奮す、るぅぅぅんっ!♡♡♡
はあっ、はぁぁっ……♡ 雄臭い香りっ、あぉっ♡ あの人のっ、すっごくキまる……ッ♡ すぅぅー……ん!♡♡♡ っ♡ ッ~♡♡ はひっ……洗濯前にゲットできてよかったぁ……ふあっ♡ ぁっぁ゛~~♡♡♡」
嗅ぐにあきたらずパンツの股間部分をむしゃむしゃ口に含みながら、ローターをクリトリス、疑似ぺニスを膣口に。振動は最大、送り速度も加減知らず。刺激の強さだけで言えばセックスより苛烈かもしれない。
「変態っ♡♡ 彼女が、こんな変態でごめんねぇ? だけど、無理なのぉっ……すんすんっ♡ っはぁ、こうでもしないと、切なくてぇ、収まらないからぁ……あぁあっ♡♡ けど、あぁぁんっ……やっぱり足りないよぉっ♡ おチンポ♡ はっ、ぁぁぁ、あなたのおチンポがいいぃ……っ♡」
熱が、感触が、匂いが、波長が、どれだけ補っても本物にはるか劣る。がっしりした肉付きとぬくもり、固くて大きな手のひら……そして何より、優良な雄の種が欲しい。たくましい生殖器で壊れるくらいメチャクチャにして欲しいと、子宮がキュンキュン喘いでいる。
そんな我がままを誤魔化すように、ひたすら鮮烈な快感のみを追及して己を崖際に追いやっていく。ディルドがかき回すたびにどろっどろの本気汁がシーツを染め上げ、汗が滑るスレンダーな裸体を不規則に躍らせる。
「ぁひっ♡♡♡ ふぅーっ♡ ふーっ……んぐッ♡♡ んふうぅぅううぅううんんんっっ!♡♡♡」
枕と顔で押し潰した下着に埋もれながら、秘裂に両方の機器を強く押し付けた。
カモシカのような美脚がピンと張りつめ、尻が高々と浮き上がる。股座から潮とも尿ともわからない濃く粘ついた体液が水鉄砲のように噴出し、ベッドを上塗りで汚していく。普通、一度イけば一旦仕切り直すなり呼吸を整えたりするが、今回は悦楽を手放さず、止めない。あえて無機質な振動に身を任せイクのを無理矢理引き延ばす。
「ッ♡ ッ゛♡♡ ッッ゛♡♡♡ ……~~~~~~っっ!!♡♡♡♡」
気をやっては、重ね。さらに気をやってはまた重ね。
しつこく、粘着に、丁寧に。拷問のような淫虐を己に課していった。腰が勝手にヘコヘコと情けなく上下に振られ、傍目には心配になるくらいの痙攣が全身に波及。ボクサーパンツに埋もれた美少女面は余人に見せられないさまと化し、声なき悲鳴が時おりくぐもって聞こえてくる。
人間の女ならとう発狂していそうな強制アクメ地獄を何度も何度も味わっているうちに、鈴仙の意識は白んでいく。そして、とうとう苛烈な虐げに屈した少女は、失神同然に眠りへ堕ちた。
***
「はっはっはっはっ……うっ♡ くひぅぅっ♡♡♡」
(あ、れ? わたし、何してるんだろ……ぁ、おなかあったかい。気持ちいい……♡)
朦朧としたなか、マグマのような熱を感じた。
最奥にぶちまけられていく熱々粘液が、甘い痺れを全身に伝える。馴染みのある感覚。待ち望んだ雄の子種に膣肉がこぞって肉棒に殺到するところまで慣れ親しんだものだった。
背中に張り付くたくましい胸板。薫ってくる発情した雄フェロモンは愛おしい
(あ、そっかぁ、交尾してるんだぁ♡)
ぼんやり思考が揺蕩っている。見える景色が全てぼやけていて、振り返った流し目に映る彼の必死な横顔だけがハッキリ像を結んでいた。
「はん♡ あっ♡♡ んあああっ♡♡♡ そう、激しくしてぇ♡ もっと、求めてぇっ……ふぁああん!♡♡♡」
精液を吐き、硬直していた青年の腰振りが再開される。前後に激しく揺さぶられる本気ピストン。ぐちゃぐちゃにほぐれた柔らかな肉質が手心なしの若い獣欲にさらされ、交合汁を弾けさせる。撹拌する一刺しごとに鈴口へ吸い付く子宮が、きゅぽんっ♡ きゅぽんっ♡♡ と間抜けでいやらしい吸着を発揮していた。
(イヤな、匂い……違うメス? ……邪魔……)
煮えたレイセンの高揚感に水を差す不快感。彼から香るかぐわしい雄臭さに、見知らぬ雌の体臭が混じっている。自分以外の誰かの痕跡。それがおぞましく汚らわしい。
(上書き……いらない……わたしだけ、わたしだけのものなんだからぁ……っ)
……弁護すれば、彼が不貞を働いたわけではない。そもそもそんな意図すら考慮になかった。
ひとり登校した朝、中学時代運動部だった青年はかつての部活仲間であった三人組と遭遇した。彼女らはかつての希少な女友達であり、当時の部内では男子の憧れになるぐらいは可愛いと有名だった。昔から姉妹のように仲が良く、青年と同じ高校に入ってからも彼女らは変わらず青春の汗を流し続けていたらしい。
高校に上がってスポーツへのモチベーションを維持できなくなった青年はこれまで特に接点を持たず、たまにすれ違っては挨拶する程度の仲に留まっていた。
それが、青年が「あの」鈴仙と付き合っていたことを知り、恋バナの餌食のため根掘り葉掘り惚気を聞きに来ていたのだ。高校では男友達ばかりで、彼女ができてからますます女子との触れ合う機会が減っていた彼は、久しぶりのワイワイ姦しく楽しいテンションに振り回された。
青年は、心から鈴仙が好きだった。
自分には見向きもしないだろうと諦めていた美少女転校生が、まさか自分を好きだなどと……逆告白されたときは青天の霹靂。遮二無二掴んだその小さな手を、逃したくないと、応えたいという男の見栄が頭を占めた。
他の男子の「なんでコイツが?」という疑惑と嫉妬のプレッシャーにも耐えたし、デート中に素行不良なやからから彼女を守らなければと一緒になって逃げたりもした。ここのところは日増しに性欲が強くなってきて圧倒され気味だけど、それはそれで誰にも知られてない恋人の素顔。魅力的に思わないはずはない。
比べて、明らかに満足させきれていない自分が不甲斐なくて、悔しくて、見放されないよう日々栄養ドリンクを摂取しひそかに筋トレに励むくらい、彼は鈴仙に夢中だった。
だから童貞だった頃ならいざ知らず、両手足で足りない数の濃密な性経験を経た青年にいまさら多少のスキンシップは効かない。ほのかに鼻腔へ入り込む制汗剤混じりの女友達の汗の匂いにも、鈴仙のそれとはまた違うんだな程度の軽い認識で、下心などは一切抱いていなかった。
しかし。
「なにしてるの」
廊下の向こうから、清涼な朝の空気を肩で引き裂きズンズンと鈴仙が近寄ってきた。感情が抜けたマネキンみたいな無表情は、元の顔立ちの良さも相まってゾッとするほど綺麗だった。
どう解釈しても
突然、誰からともなく三人組がお互いにキスをした。おふざけや冗談の色がない、愛情を持って接するパートナーへする濃厚なやつ。舌を蛇の交尾のように絡めて、首筋に鬱血跡をいくつも刻んで、服をはだけていきながら過激なスキンシップに興じていく。一般的な学校の廊下で展開される百合百合しい光景に、困惑を積み上げるのは青年
登校していた辺りの生徒も、教師も……誰も彼もが手近な相手とラブシーンを演じていた。偶然隣にいた男女、スマホでゲームをしていたクラスメイト同士、大人しく本を読んでいた娘と白髪頭の教頭……。あらゆる垣根を踏み越えた禁断の情景がそこかしこで展開されている。
「……さない」
常識の斜め上をいくモラルハザードの渦中、俯いた鈴仙がぼそりと呟く。
いつの間にかその頭には、ウサギのようなフサフサの長耳。アクセとは思えない躍動感で、ピクリピクリと中折れた先端が反応している。
「渡さない、渡さない、渡さない……消さなきゃ、上書き、くさい……」
戦慄に、皮膚が粟立つ。声にひそむ怒気が、立ち上る執念が、彼に絡み付いて離さない。
気のせいじゃなかった。まっすぐ射ぬかれる視線。真っ赤な目。耳と組み合わさるとまさにウサギ。しかし、そのみずから輝く赤光色は、否応にもこちらを釘付けにする……。
「―――くん……」
名前を呼び、甘く、淫らに、囁く。
「わたしを、めちゃくちゃにして?」
……そこから先の、記憶はさだかでない。
ベッドのある部屋――おそらく保健室――に、まるで自分の身体でないような積極性で恋人を強引に連れ込み、準備もろくにせぬまま過去最大にまでいきり立つ肉勃起をねじこんで、獣のごとく腰を振り続ける。
レイプ同然の乱暴な交わり。けれど、組み敷かれ一方的に虐げられる雌の声音は溢れんばかりの歓喜の色に満ちていて……。
「あはぁっ♡♡ はぁぁんっ!♡♡♡ いい、それ、そこぉ♡♡♡ あん♡ ズンズンしてっ♡ もっと、いっぱい気持ち良くなってぇ!♡♡♡ ひんっ♡ ふひぃぁああ!?♡♡♡ 膨らんだぁ♡♡ また、また出すの?♡ あっつい子種♡ 発情交尾で、わたしのこと、妊娠させる? ふふふふっ♡♡♡」
明るく好奇心旺盛で、なにごともそつがなく同年代とは思えないぐらい完成された少女……いまやその感覚が正しかったことを、青年はおぼろげに理解していた。恋人を淫らに誘惑する仕草と色艶、そして恋情を伴う卓越した性戯にうごめく桃尻が、雄の猛竿を受け入れながら貪るようになすりつけられる。
子宮の吸い付きはより粘着質に。ザワザワ毛羽立つヒダヒダが果てしない性悦を求めるストロークに合わせて幹と粘膜を撫で上げ、女のやわく心地いい底の底へと手引きするよう。蜜筒そのものが精を食事とする別の生き物のような活発ぶりであった。
一方的な交配を思わせる体位のはずなのに、もはや捕食者がどちらなのかわからない。そもそも前後不覚な青年には、どちらだろうと関係ない。
「あぁ♡♡♡ ふぁあっああ!♡♡♡ はくぅん♡♡ わぅ、あぅうううっ!♡♡♡ あぁああっ、ラブラブレイプさいこぉ……ぉ、おぉぉっ!?♡♡♡ んん♡ ずっろ、こうひてたひっ♡♡♡ ふひぃぃぃんっ!?♡♡♡♡」
レイセンを愛したい。レイセンが欲しい。ただ彼の脳内を埋め尽くす狂愛のみが原動力。衝動的で後先を考えない前後運動によって、幾度となく果て続けてなお止まらない腰使いだったが、やがて目に見えて緩慢になってきていた。
「あぁん、焦らさないで……好きなだけ使っていいからぁ……おまんこもっとぎゅっぎゅって抱き締めてあげる♡ ほら、おっぱいもどぉ?♡」
――キィィィィ。
催促に合わせて、本能を揺さぶるモスキート音のような不可視の波。もう無理だと崩折れそうな身体に新たな燃料が追加され、肉膨れの充血が一回り増加する。が、同時に、流れた分の血潮が他から引いていき、絶え間ない頭痛が青年を襲っていた。制御の効かない衝動に振り乱され、ジワジワと手足が冷たくなっていく。
過ぎた快楽も苦痛となり、強いられれば拷問となるのだ。
「愛して、愛してっ♡ わたしをぉ、っおん!♡♡♡」
独りにしないで。
切なく哀しい囁きを、心配ないと、不要の気配りなのだと証明するため、限界を越えて彼は駆動した。
対面座位で向かい合い、粘膜を擦り合わせながら、胸突起に食らいつき、口もねっとり交わらせて。
双方向の慕情はほつれあい、肉体的にも深く激しく求め続け……けれどどこか空回り。鈴仙は欲し、彼が与える。これでは一方がすり減るだけだった。
お互いがそれに気付く余地も見つからないまま、高まった灼熱が出口を求めて下腹部を暴れる。睾丸が裏返りそうなくらい射精したはずの青年が、最後の熱量をほとばしらせた。
――びゅぐるるるっ、ずぐんっ、どっびゅぅぅぅぅっっ!
「おッ……あ゛ぁ゛あ゛ぁぁぁぁ……っっ!!♡♡♡♡」
びゅぐんっ♡♡♡ びゅぐんっ♡♡♡ ……打ち寄せるザーメンなのかなんなのかもわからない体液。鈴仙は気にせず多幸感と絶頂感に酔いしれ、天を仰いだ。
「好き……本当に、あなたが……だから、浮気は、だめ……わたしのこと、ちゃんと……見て、て……」
急速な眠気に襲われる少女はうつらうつらと船を漕ぎつつ、愛しい彼の頭を、慈愛の手付きで撫で付けていた。……精を放った姿勢のまま、微動だにせずしがみつく、彼の冷たさも気付かずに。
「まったく……少し留守にしただけなのに、無茶をしたわね。発情と恋に燃えるウサギほど怖い相手もそうそういないでしょうけど……後片付けするこっちの身にもなってほしいわ―――」
暗幕をかけていく鈴仙の耳に、聞き馴染んだ誰かの声が聞こえたが……彼女は目を開くことはなかった。
ただ、安らかな希望を胸に思い描くだけだ。
目が覚めたら、一生懸命頑張ってくれたお礼をしないと、と。
安心してください。無事(たぶん)ですよ。
自分で書く以上、バッドエンドは好みじゃないので。
この後二人がどうなったかは、お師匠のときにでもわかります。