というifストーリーとなります
作品独自の設定・オリキャラも出てきます。乱交シーンあり。苦手な方はブラウザバック推奨
その頃。退院し予備校に復帰した高成と優里の身体には少しずつ歯車が狂ったような異変が生じつつあった。…まずは優里から見ていこう。
「あ…」
深夜、優里はベッドの上で目を覚ます。この時優里は自身がまるでオムニバスドラマの如く順番に様々な男達に犯されるという夢を見ていた。ある時はクラスメイトの男子とトイレの中で、ある時はあの元彼と野外で、ある時は雄也と学校の空き教室の中で、そしてまたある時は高成に予備校のトイレの中で絡み合うと言った具合の内容である。
「なんでこんな夢を…?」
目覚めた優里は頭の中でなぜこんな夢を見たのか?という疑問を覚えた。しかし頭とは真逆に優里の下腹部は熱を発しながら疼いている。
「…」
(何この感覚…)
優里はベッドから起き上がる。この間にも下腹部は強く疼き続けていた。耐え切れず、ズボン越しにそこへ手を当てると濡れる感覚と共により熱を感じる。
「あ…」
そのままパンツの中に指を入れ、中をぐしょぐしょと掻きまわしていく。
「んっ…」
頭の中から先ほど抱いた疑問は全て払われ、先ほど見た夢が走馬灯のように駈けていく。
(犯されたい犯されたいやられたい…)
指を掻きまわす速度を速めていくと中の締まりがよりきつくなっていった。
「んんっー!」
優里は達する。達した後そこから指を抜くと、糸を引くほどの愛液で濡れているのが分かる。
(何やってんだ、私…)
洗面台で手を洗う優里の顔はどこか引きつっていた。
そして高成の場合。彼もまた優里と同じように男たちに犯される夢を見ていた。彼が見た夢は優里と違って見知らぬ男に犯されるというのが主ではある。
「!」
飛び起きた高成。息を切らしながらも彼の下腹部も熱と疼きを伴っていた。
「なんだよこの夢…」
高成はもう一度床に就いた。しかし脳内には男に犯される自身の姿がちらつくばかりである。
(ああ~もうー!おれはこういうんじゃ…!!)
どうすれば良いか。高成の目に留まったのは自身のスマホだった。高成はスマホを手に取るとある画面を映し出す。それは里帆とのライン画面だった。
里帆のアイコンに使われているのは浴衣姿の里帆の写真である。
(…仕方ない)
高成は自身の代わりに里帆が犯される妄想をする事にした。その妄想は先ほど見た夢と同じくらい高成を疼かせるものになった。高成は里帆が男達に犯される様を妄想しながら自身のそれに刺激を加えていく。
そしてそのままティッシュに精を吐き出した。
「はあ…」
だが精は吐き出せてももう1つの箇所はまだ疼きを見せていた。下腹部・つまり前立腺だ。
「んっ…」
振り切ろうとしても消えない。消える訳がなかった。高成は結局そのまま朝までベッドの中で目をつぶり続けたのであった。
この身体の変化に優里と高成は理解できない・ついていけない事で互いに相談する事は無かったのである。…出来なかったというのが正解か。そのせいか2人の仲は以前より距離が生まれつつあった。
ある日の放課後。高成が帰ろうとしていると日向がやって来た。
「ねえ、良かったら勉強会しない?」
「ああ…良いけど…」
(おれそこまで成績良い方じゃないし、茜谷さんも誘った方がいいかな…)
学力も考慮して高成は優里も誘う事にした。優里は快く了承する。場所は優里の家に決まった。
途中、近所のお店でたこ焼きやジュースも買い部屋へと向かう。
「あかねちんの部屋いつもきれいだねえ」
「そう…?」
優里が日向と話しているとインターホンが鳴った。優里が玄関へ向かい扉を開けると雄也がいた。
「あれ、なんで…」
「ついてきたっていうか…一応ラインは送っといたから」
「そ、そう…」
優里は雄也を部屋へと通す。
「…」
優里は雄也と高成を見ながら夢の内容を思いだしつつあった。同期するように下腹部も反応する。
(…)
高成も優里の顔を見ていた。
(なんかいつもと雰囲気違う気がする)
…かつて優里と高成の目の前で日向と雄也は絡み合っていた。なら今ここで誘ってもいいんじゃないか。何も悪い事では無い…優里の脳内にそう考えがよぎる。
(ああ…)
優里はふらふらと立ち上がった。すると高成を押し倒し、キスをする。
あまりの突然の出来事にその場にいた優里以外の人間は皆驚きの声を上げた。
「茜谷さん…?」
「え、あかねちん?どうしたの?」
「ごめん…我慢できない」
「茜谷さん…」
そのまま床へなだれ込むように抱き合いながら優里は高成にキスをし続ける。日向と雄也はその様子を金縛りにあったかの如く動かぬまま見つめていた。
優里は体位を入れ替えると高成の手を自身の濡れたそこへといざなう。かつて彼氏らとの行為ではそこまで濡れることも無かったが、あの夢を見るようになってからは以前とは倍程感度が高まり濡れるようになったと優里は自覚しつつあっる。
(慣らせって事だな)
高成はぬるりと人差し指と中指を挿入した。それだけで優里の声が漏れた。ゆっくりゆっくり指を動かす速度を上げながらぐしょぐしょとかき回していく。
更に優里は雄也も誘う。
「こっち来て…」
「え、おれも」
「いいから…」
雄也は優里の元へ近寄る。優里と高成は起き上がり座った状態に体位を変えると、雄也はその後ろへと周り優里の胸を揉んだ。
日向だけは1人、自身の目の前の光景を受け入れるのに時間がかかっているようだ。
「ねえあかねちん、どうしたの?下ネタ苦手だったんじゃないの?」
「…よくわかんない。なんでこうなったんだろ」
「あかねちん…」
高成の目の前で淫らに振る舞う優里。その姿に高成は下腹部に疼きを見せつつ無意識に里帆を重ねて見ていた。優里が高成のズボンを脱がしてそれを口に含む。
「んんっ…」
高成のそれはあっという間に硬くなった。
「はあっ…茜谷さん…」
「ごめん、何も言わないで」
「…」
3人の様子を見ている日向はしばらく立っているままだったが、ようやく口を開く。
「…ごめんあかねちん。先に帰るね。」
優里は何も言い返さない。日向は寂し気に踵を返し去っていくのだった。優里はいったん立ち上がると近くの棚から避妊具を取り出すと高成のそれにゆっくりと装着する。そして自身の中へ埋め込んだ。
「ああっ…!はあっ…」
優里の顔は快楽に歪むとスイッチが切れたかのように激しく腰を動かし始めた。
(私はこれが欲しかった…)
まるで立場が逆転したかのよう。その締め付けと激しい動きに高成も声を出す。
(すごいっ…)
「なあ…茜谷さあ。ちょっといいか?」
ここで雄也が口を開いた。彼が高成の横に移動し、優里の肩をぽんぽんと叩くと優里の動きは止まる。
「お前さあそういうの苦手なんじゃなかったっけ?あの時も加わるどころか出てったじゃん?なんか…参加してみたのはいいけど、いつもの茜谷とは違って見えるからこうなんつーか…なんて言ったらいいんだろ」
「…あれからなんかあったの?不良達に襲われたっては聞いたけど…出来れば隠し事はしないでほしい。」
「永瀬…」
「永瀬さん…」
その言葉を受けた優里はゆっくりではあるが語り始めた。
「正直に言ってもなぜこうなったのか、自分でも分かんない。…きっかけになったのは、私が色んな人に犯される夢を見た事、なのかな…」
「その時にふいに「したくなって」…自分でもわけわかんなくて、だから誰にも言えなかった…」
(茜谷さん…そうだ、おれもだ。)
「ごめん、実はおれも変な夢見てさ、それから…」
雄也は優里の言葉を正面から受けながら山岸くんも?と驚きの表情で彼の言葉を受け止める。
「茜谷さんと同じ夢見た…色々妄想してみても、収まらないというか…」
「おれも言えなかった、ごめん…」
3人の間には冷たい雰囲気が流れている
3人は黙ったままだった。何と言えばよいか分からなくなっていたからだ。そんな雰囲気に対し最もどうにかせねばと心の中で動いていたのは高成だった。
(皆の想いを聞いて…どうすべきか…やるしかないか)
意を決した高成は優里を抱きしめ激しく腰を動かし始めた。優里はいきなり奥を突かれ声をだす。
「ああっ…!」
このまま快楽に溺れても良い。今の優里を否定はしない。これが高成の答えであった。
「んんーっ!」
優里は達した。それを抜くと高成は雄也に自身の尻を向ける。
「…入れてほしい。…嫌なら無理しなくて、いいから…」
「山岸くん…」
男同士の絡み。優里がこうして見るのはあの日以来である。
(これが…山岸くんの…)
優里は高成が雄也に犯される場面をじっと見つめる。
(山岸くんも「変わって」しまったんだ、私と同じ)
優里は高成と雄也を見ながらそう感じた。自ら変わりたいと望んで変わった訳では無いこの変化に対し、様々な感情が浮かび上がる。
元彼や不良の男達への恨み、辛さ、悲しさ、そして快楽に対する悦び、達成感、満足感…彼女の頭の中はパンクしそうなほど感情たちが溢れかえっていく。
それは高成も同じだった。
…その後3人は日が暮れるまで絡み合った。
ーーーーー
「はあ…」
帰宅した高成。晩御飯を力なく書き込むと自室へと戻り課題と予習に取り組んでいた。するとそこへ優里からラインが来る。
『山岸くん大丈夫?』
文面を見て高成は大丈夫だと返信した。しばらくして優里からコメントが送られてくる。
『私あれから色々考えててさ、2人で同盟結成したじゃん?』
『同盟結成して良かったなって。』
『結成して無かったら絶対誰にも言えずに壊れてたもん。山岸くんがいてくれた事で支えになったというか』
『ごめん。変な事言ってない?』
優里の言葉に対し高成は『変な事じゃないと思う』と返信する。
『おれも茜谷さんいなかったらやばかったかもしれない。』
『おれは茜谷さんの事否定しない。このまま受け止めたい。』
「山岸くん…」
優里を受けいれる。という高成の言葉。彼女はスマホを見ながら涙を流す。
『ありがとう…私も今の山岸くんを否定はしない。』
「茜谷さん…」
同盟があったからこそ彼等は互いに支え合う事が出来た。2人はそれを痛感する。
「今残っている問題は…」
優里は現時点での状態と問題点を整理する。
『お互いに体の変化になじむ?事、そして…山岸くんの里帆ちゃんへの想い。』
『今も里帆ちゃんの事好き?』
今でも里帆の事が好きか。その問いに高成は里帆が犯されていく姿を妄想していた事も優里に打ち明けるべきか、と考える。
(仕方なかったとはいえ好きな人でそう言うの妄想するの…なんかきもくないか?せっかく同盟結んだんだ。隠さず言うべきなのかもしれない。)
『今ビデオ通話大丈夫?』
高成の頼みに優里は了承する。ビデオ通話を繋ぎ、高成は男たちに自身が犯される夢を振り切るために里帆が犯される妄想をして自慰行動に走るようになった、と優里に打ち明けた。
「それは…」
「おれははっきり言って同性へ恋愛感情を抱くようになったわけじゃない。あまり最近は話せてないけど今でも飯田の事は好きだと思う。けど…」
「けど?」
「なんだか怖い。なんか漠然とだけどそんな気がしてる。…茜谷さんは?」
優里は私か…としばらく考え込む。
「最初は怖かった。けど今日したらちょっとマシになったというか。…山岸くんと永瀬がいて良かったというか」
「そうなんだ…」
(なんだか打ち明けたら少しは楽になれたかも。)
高成は思った事を優里に伝えると、優里はそっかと小さく返した。
「…これからだよね。」
「うん」
「茜山同盟として、お互い頑張ろう。」
優里はスマホを閉じる。そして一息吐いた。
「ふう…ああ…なんだろ」
(永瀬よりも山岸くんの方が断然に気持ち良かった)
この日、里帆はお昼前に講師へ体調が悪いので早退したいと申し出た。
「大丈夫?1人で帰れる?」
「大丈夫です。」
里帆はそう言うと荷物をまとめて教室から出ていこうとする。心配した高成が玄関まで見送ろうかと里帆に尋ねると、里帆はじゃあお言葉に甘えて…と小さく返した。優里もその様子を興味深く見つめていた。
(里帆ちゃん大丈夫かな)
高成は里帆を玄関まで送る。里帆はそのまま歩いて帰っていった。
「…大丈夫かな」
…その後里帆はいないまま午後の授業が始まっていく。
それからしばらくして。智乃は母親とショッピングを楽しんでいた。
「智乃はどれにするの?」
「これかな。新作のフラペチーノ」
カフェでメニューを注文していたとき。智乃はある光景を目にする。
(藤野先輩…と里帆?なんで?…予備校行ってるんじゃなかったの?)
予備校を早退した里帆がなぜか藤野先輩と並んで歩いていた光景だった。
実のところ里帆は藤野先輩の連絡先を聞いていたのだった。智乃は藤野先輩の言伝を里帆に伝えなかった時点では知らなかったのだが、後にかれんから藤野先輩が里帆に会いたいと言っていると伝えられ、再会した際に連絡先を交換していたのだった。
この日。予備校を早退したのは勿論仮病である。
(どういう事?!)
智乃は驚きの表情でその様子を見つめていた。心の中では予備校は?サボり?という疑問と里帆への嫉妬が湧いてくるのを感じていた。
「智乃?」
…母親に呼び掛けられるも動揺は静まらなかった。
その後。
「え?飯田が?」
「うん。さっき見てー…藤野先輩といたのあれは間違いなく里帆だと思う。」
「飯田体調悪いって予備校早退してたけど…またサボり?」
予備校の入ったビルの玄関付近で高成は智乃と電話で話していた。傍には優里もいる。
(え、サボったの?また?…なんで?)
優里はそう考え込んでいると高成のズボンに視線が移る。少し反応していた為だ。
なぜならこの時高成は脳内で里帆が藤野先輩に抱かれている図がちらついていたからである。
「里帆、何度も予備校サボってたらバレて親に怒られるんじゃないの?」
「だよなあ…」
「私から里帆に言っとくわ。じゃあ切るね。」
通話を終えた高成は優里と目線が合う。
「あ、山岸くん…」
「あ…」
2人の間に気まずい雰囲気が流れる。高成はとっさにごめん!と股間を押さえながら優里に謝ると、優里は大丈夫だと高成を制する。
「大丈夫だから…一緒に帰ろっか」
「うん」
優里は高成の腕を引いて駅まで歩く。その後ろ姿を日向は見つめていたのであった。
「…」
高成と分かれた優里が家へ向かうと、道中日向とばったりと出会う。
「塚ちゃん」
「あかねちん…」
そこで日向はあのさ、と切り出す。
「あかねちん変じゃない?あれから何かあったの?あの場でやりだそうとするなんて。」
「…」
優里は言葉が出ない。
…日向は優里が最初に出会った頃から所謂「肉食系」で「ビッチ」だった。対する優里は元をたどればヤる事含め下ネタは苦手な部類だったのだが、この間見せた優里のそれは事情を知らない日向から見ればどう見ても別人としか言えない程の変化だった。
「ごめんね。あかねちんの事は嫌いじゃない。今も尊敬してるし。…でも、あかねちんがあんなビッチになったのを見ると、なんかドン引きしちゃったっていうか…」
日向は隠さず優里にそう告げた。
(塚ちゃん…)
「…私がビッチになったらさ、皆ドン引きするかな?」
優里はうつむきながら日向にそう返す。日向は何も言えず黙ったままだった。
(変な事聞いちゃったな…)
「ごめん…」
そのまま2人は解散していった。何とも言えない空気が流れる。
(山岸くんはああ言ってくれた。けど…塚ちゃんは、永瀬は…やっぱり、我慢しなきゃ行けないかなあ…)
優里の頭の中はパンクしそうだった。
そして里帆はやはりと言うべきか、藤野先輩の自宅で絡み合っていた。
「ああっ…」
「やべー…気持ちいー…」
そんな里帆の元に電話が入る。智乃からだ。
「もしもし?…智乃ちゃん?」
「里帆、あのさ…言いにくいんだけど今日予備校の日だよね?さっき外で藤野先輩といるとこ見かけたんだけどさ、…サボりだったらまずいんじゃないの?」
「…智乃ちゃん…」
「ごめん、あの時は里帆が予備校行ってるって事知らなくて。後で予備校行ってるの聞いてさ…バレたら親にも怒られるし…」
里帆はうん…と力なく電話を切ると急いで着替え、退出していった。部屋の中には藤野先輩だけ取り残される。
「行っちゃったか」
藤野先輩はシャワーを浴びると着替えて勉強机に向かう。
「はあ…」
参考書とノートを取り出す手は重い。ふとスマホに目をやると母親から連絡が来ていた。
『緊急オペが入ったから遅くなります。晩御飯は冷蔵庫のもの勝手に使っていいから。』
「ふう…」
彼の足取りは鉛のように重いばかりである。
自宅に戻った優里はそこで栞と再会していた。栞は晩御飯を作っている。
「戻ってきたんだ。」
「今回の撮影旅館ものなんだけどここの方がロケ地から近いからね。今日は泊まりで明日朝出発。あ、お父さんお母さんは居酒屋行くらしいから今日の晩御飯はうちらだけだから。」
出来たよーと栞が食卓テーブルにおかずを並べ始める。チキン南蛮に副菜の小松菜の和え物にブロッコリー。そして味噌汁。どれも彩り豊かで優里の食欲をそそる。
優里は手洗いをして着替えると食卓についた。
「いただきまーす。…美味しい」
「良かった。うん。上手くできてる。」
優里は満足そうに食べ進めていく。
(…せっかくだ。この機会に相談してみようか。なんせ相手はAV女優。その手の事は慣れてるかもだし。)
「あのさ…話したい事があるんだけど。」
…勇気を出して打ち明けてみる事にした。
「まず、AV女優になる前はエッチについてどう思ってた?」
「んー…最初から特に抵抗感とかは無かったかな。だからあの業界に入れたんだと思うし。少女漫画で知って、そこからAVとか動画見たりして詳しくなって…」
「そうなんだ…私と違う…恥ずかしさとかは無かった?」
「そうなの?…まあ恥ずかしいとかは無かったかな。学生時代周りはもっとすごいビッチも何人かいたし。その辺は人によるだろうし、まあ、色々あるよねー…」
改めて栞は真っすぐで自分に正直な人だと優里は感じた。
(やっぱり私と違って真っすぐだなあ。)
「ありがとう。」
「いえいえ。」
優里は食べ終えると食器を片付け、部屋に戻った。
プルルル…
「誰だろ?」
高成はスマホ画面を見ると貴史からの着信のようだ。
「もしもし?久しぶりー。どしたの?」
「いや…今から会えない?そこの公園で」
「いいけど…」
高成は貴史に指定された公園へと向かう。
「よお」
「おっす…」
貴史の顔は日焼けしていた。が、明らかにいつもの元気がない。何かあったのかと心配した高成はどうしたんだ?と貴史に聞く。
「実はさ、こーせー、おれ好きな人がいたんだけど…」
「おう、新山が言ってた竹内先輩の事?」
「そう。で、告白したいと思ってたら、実は先輩は部員達の肉便器だった…」
高成は驚きながらマジで?!と返す。
「それで貴史…おまえ…やったの?」
「うん…」
呼応するように貴史の股間が反応していく。
「なんかさ、先輩の事好きなんだけど受け入れられないって言うか…」
貴史はうつむきながら答える。
「…しんどかった?」
「うん。でもやっちまった。勝てなかった。」
「…」
貴史の目からは涙があふれる。だが、そこは真逆に大きく反応するばかりだ。
(貴史…)
高成は自身の下腹部がまた疼くのを知覚する。
(…貴史の、治まる、なら…)
「なあ…」
高成は貴史の腕を引っ張って公園の敷地内にある公衆トイレへと歩き出した。この公衆トイレは大分前に改装が終わり、個室内が広く綺麗になっている。
「おい、こーせー、もしかして…」
「そのもしかしてだよ…おれで良かったら…それ治めてやろうか?」
高成は視線をそらしながらそう答えた。貴史はごくりとつばを飲み込む。高成に近づく貴史。彼の腰を手で押さえると貴史は高成のズボンとパンツを脱がし、尻の割れ目にいきり立ったそれを挟む
「うわ…エロいな」
そのまま貴史は腰を動かし始める。すると高成のそれも段々と反応していくのが分かる。
「あっ…」
荒くなる呼吸と鼓動。視界はぼやけ、脳内にはもやがかかる。高成は下腹部の疼きと快感、貴史には快楽が伝わっていく。
「んっ…」
「すげえっ…」
そのまま貴史は達して精を吐き出した。ティッシュペーパーでそれを拭うと余程良かったのか高成にもう一度して良いかと尋ねてくる。
「いいよ…もっとして…」
「まじか…」
少年2人の快楽は続く。
家へと戻る時、ふと高成は貴史に自身が男に抱かれる事についてどう思うかと貴史に聞いた。
「おれは別に気にはしないけど…その辺は人に寄るんじゃないかなあ」
「そっか…」
解散し、1人家路へ歩く高成は夜空を見上げた。星々が綺麗に光っている。
「ふう…」
次の日。里帆はいつも通り予備校へ姿を現した。
「体調大丈夫?」
「うん。」
里帆はにこにことそう言った。高成はサボりについては言わない方が良いよな…と飲み込んだ。優里も里帆へ体調を心配する声をかけたが、こちらも大丈夫だと返すだけだった。
休み時間。里帆は高成に声をかけてきた。
「山岸くん。今、いい?」
「お、おう」
里帆は高成を連れて廊下へ移動する。2人の後を優里が、更に日向が付けた。
「あのさ…山岸くん、もしかしてだけど智乃ちゃんに言った?私が予備校に行ってるって…」
「っ…」
やはり里帆は勘付いていた。
「新山が飯田の事目撃したらしくて、それで…」
「そっか…あの、この事は誰にも言わないでくれる?」
高成は分かったと返しつつもなんで?と問うた。
「色々めんどくさいし…」
これ以上は聞くなという雰囲気が高成にも感じられた。里帆は時間取らせちゃってごめんと高成に謝ると先に教室へと戻っていった。
「…」
高成が里帆の後ろ姿を見つめていると近くで聞き耳を立てていた優里と目が合う。
「茜谷さん…!」
「山岸くん…ごめん、気になって。…もしかして昨日電話してた事?」
優里にも通話音はある程度伝わっていたようで、その事について高成は優里に打ち明けた。
「多分新山が飯田へ連絡したんだと思う」
「そっか。…心配するよねえ…」
2人が顔を合わせて話す隙に、日向は静かに移動する。向かった先は、講師たちがいる事務室だった。
放課後。高成は荷物を整え帰宅の準備をしていた。そこへ優里と日向・雄也が一緒に帰ろうと誘ってくる。
「いいよ。」
そのまま教室を出た辺りで里帆は講師に呼び止められる。
「飯田さん、ちょっとお時間いいですか?話したい事があるんですが…」
「はい…」
「里帆…」
面談室には講師に呼び出された里帆の母が座っていた。
「里帆…!予備校サボって男の元へ向かってたなんて、本当なの?!」
里帆の母は血相を変えて里帆を問い詰める。
「違うよ」
里帆は即座に(嘘をつき)否定した。
実のところ高成と智乃の通話内容も日向は近くで聞いていた。そして先ほどの高成と里帆・高成と優里の話も彼女は地獄耳でとらえていたのである。
ただ、これらは全て日向の発言によるもので里帆がサボっていたという確固たる証拠は無いに等しい。
「そうですか…」
「見間違いだと、思います。体調不良で早退した時も歩くときにしんどくなって、予備校を出た後近くで休んでたので…」
里帆の発言に対し母親はそうなの…と呟くと、今度からはすぐに電話をかけるようにと言った。
「お母さんごめんなさい。仕事の邪魔になると思って…」
「里帆、気にしなくていいわよそれくらい。次からは気を付けるのよ」
「うん。気を付けるね」
結果面談はこのままお開きとなった。里帆は母親と共に帰宅する。
「せっかくだから夕飯はどこか食べに行きましょうかね。少し早いけど。お寿司かビュッフェに行きましょう」
「…うん」
母親は里帆を車に乗せて、そのままレストランへと向かっていった。里帆の顔は暗いままだった。
「じゃあ、また。」
高成は優里と日向と別れて家路を急いでいた時。日向に呼び止められた。
「?」
「そういやまだ連絡先交換してないなって」
日向に言われて連絡先を交換すると、彼女は待たせてごめんと告げて走って去っていった。
帰宅した優里はシャワーを浴びながら自身の身体を見つめていた。リビングでは母親がテレビを見ている。栞はあれから1人暮らしをしている自宅へと戻っていた。
「山岸くんは受け止めてくれたけど塚ちゃんは…」
日向の言葉が思い起こされた優里はシャワーを止めて浴槽へつかる。
「私このままビッチになるのかな…」
今後の己に対する不安と変わらなければ、という焦りがこみ上げてくるのをひしひしと感じていた。
(このままでは駄目だよなあ…みんなに迷惑かけたくないし)
浴槽から出て着替えると母親に明日の予定について尋ねる。母親は特にないと返すと優里は美容院に行きたいと告げる。
「どうしたの急に」
「イメチェン、したくて。」
その頃高成は課題に取り組んでいると早速日向から連絡が来た。
「明日、会えないかな?」
次の日。高成は駅前で待ち合わせしていると日向が来た。ブラウスに黒のスカート。所謂量産型と言われるファッションをしている。特筆すべきは髪型。腰まで長い黒髪ロングヘアに白いカチューシャを着用したいでたちとなっている。前髪はぱっつんに切りそろえられていた。
「塚原さん…髪型変えたの?」
「あーこれはウィッグ。着る服に応じてつけてるっていうか。」
「そうなんだ…おしゃれ」
日向はそうでもないよ、と照れながら笑うといこっかと高成を誘った。
(なんだか、飯田と似てる。)
日向のウィッグを見ていると里帆の姿を想起させる。そして彼女が犯される姿も勿論思い起こされていく。
(やばいっ…)
高成は気合いで振り切る。日向からどうしたの?と聞かれると高成は何でもないと呟いた。
「ふーん…」
そう言う日向の顔はどこかお見通しと言った具合に意味ありげだった。
「おっ見えてきた」
たどり着いたのは水族館。やはり休日という事で人ごみであふれている。
「どこから巡る?」
「うーん、イルカとか?」
2人は様々な動物や魚たちの水槽を見て回る。
「山岸くん見たいものある?」
「んー…塚原さんは?」
「…じゃあクラゲ見てもいい?」
クラゲの水槽へと向かうと様々な光に照らされたクラゲの水槽があった。
「綺麗だよねえ…とっとこ」
日向はそう言ってスマホでクラゲを撮影し始めた時、彼女のラインが鳴る。どうやら電話がかかってきたようだ。
「山岸くんごめん!一旦外出る!」
高成へそう言った日向は廊下へ出るともしもし?と話し始めた。
「あー…今は予定が…夜からでもいいです?」
(誰だろう)
高成が近寄ると電話主の声がうっすらと聞こえてきた。
「夜からでもいいよ。NNならお手当倍ね」
「勿論いいよ~。」
(もしかしてパパ活?!しかもNNって…)
日向が待たせてごめんと高成に近づいてきた。高成はさっきの電話は?と言うと知り合いの人からだと言う。
(怪しい)
高成は怪しい目線で日向を見る。すると日向はちょっと予定変更していい?と高成に聞いてきた。
「いいけど…」
水族館を出て路地裏に入っていく。たどり着いた先はラブホテルだった。日向は無言で空室のタッチパネルを選択し受付を済ませると、高成の腕を引いて部屋へと早足で歩く。
(慣れてる?何度も来た事あるのかな)
部屋に到着するやいなや、高成をベッドへ押し倒す。
「しよっか。ずっとしたかったんだよねえ、山岸くんと」
服を脱ぎながら高成へキスをしたり乳首をつねったりと刺激を与えていく。彼女の下着は上下とも黒いものだ。下着姿になった日向は高成のズボンを脱がし、それを咥えた。
(飯田に似てる…?)
その姿に高成は一瞬里帆を重ね合わせた。すると高成のそれが大きく反応していく。更に日向のテクはこれまで高成が関係を持った女子の中では抜きんでていた。
「大きいね。へへっ。大きいの好きだよ?」
「…んっ」
筋を舐めたり大きく吸い込んでみたり、様々な手法で刺激を与えていく。と、ここで日向は何か思いついたのか一旦その場から離れてテレビのリモコンを持ってきた。
リモコンのボタンを押すと食事メニューや見たいテレビの選択画面が表示される。日向はAV欄を選択すると栞が出演しているものを選んだ。
タイトルは「花野しおりが初めての3Pでイキまくる!!汗潮大洪水!!」というハードめな3Pものだった。
「山岸くんはああいうの好きなんでしょ?」
日向はにやっと笑うと再生ボタンは押さずぴっとリモコンのボタンを押し電源を切った。
「でもダメ。私を見てくれないとね?」
日向はブラジャーとパンツも脱ぐとそれを奥深くまで挿入した。
「ああっ…気もちいい」
杭を打つように激しく腰を振る日向。その度に何度も絶頂させられる高成は頭にもやがかかり、快楽に溺れていく。それと同時に目の前にいる人物が日向なのか里帆なのか優里なのか次第に分からなくなっていくのを覚えていた。
(なんだこれ…)
何度目かの絶頂。精根尽き果てた高成はぐったりとベッドに横たわるも日向がそれを許さない。
「はあはあ…」
「まだだよ?」
こうして時は過ぎ…高成はベッドの上で目を覚ますと、日向が声をかけた。
「目覚めた?…これ、良かったら。私のおごりでいいから。」
そっけなく言うとウーロン茶を高成に渡した。
「ありがとう…」
「…先に帰ってていいよ。私まだここでいるから」
結果、日向にそう言われた高成は先にホテルを後にし、家へと帰宅した。部屋の中には日向だけが残される。
「…私の事見てくれなかった」
彼女の背中は、どこか寂しい。
帰宅した高成へ優里からラインが送られた。髪を切ったという事だった。ショートヘアとなった彼女の自撮りも共に送られてきている。
「へえー可愛い…」
可愛いと高成が返すと優里はありがとうと書かれたスタンプを送る。その後に優里は高成にこう尋ねてきた
『もし私が今とは違う自分に変わってもさ、山岸くんは受け入れてくれる?』
(茜谷さん…それは勿論)
受け入れる。即答だった。その言葉を聞いた優里はしばらく画面の前で固まる。
(…山岸くん…)
優里は涙をこらえながらありがとうと返したのだった。
こうして予備校と夏休みの全日程が終了し、それぞれ新学期を迎えるのだった。
「おはよう」
「おはよう…」
高成は里帆と下駄箱で再会する。里帆はいつもとは変わらない様子だ。
(これから新学期が始まる。飯田へ対して、どう向き合っていくか…同盟相手の茜谷さんとも協力して、頑張らないと)
優里もまた新学期を迎え、日向と雄也と再会した。
「へえ~茜谷髪切ったんだ」
「へへっどう?」
「あかねちん大人っぽくなったんじゃない?」
「ふふん、どーも」
…少年少女は各々何かしら秘密を抱えている。
紅い青春は折り返し地点まで、来ている。