お品書きは以下になります。
指揮官の夜
逆襲のシュエン
量産型はどうでもいい
ノイズのソロライブ
おまけのフォルクヴァン
ノイズちゃん新衣装記念だね!やったね!
★指揮官の夜★
店主がアカデミーの臨時教師になる前日―――英雄と呼ばれる指揮官の寝室には二人の姿があった。
「また、何時でも呼んでね、指揮官様♥」
二人の片割れである指揮官専属の部隊である特殊別働隊カウンターズ所属ニケのアニスは、横たわる指揮官の頬に唇を落とし、軽い足取りで部屋を出て行った。
(やっぱり抱くなら……アニスだな。何処を触っても柔らかい……ラピは事務的で面白みに欠ける。ネオンは恥ずかしがって……正直うざい……当面の夜伽はアニス一択か……)
アニスの身体を貪り、避妊不要の身体に膣出しを決めた指揮官は、心地よい疲れをベッドで癒やしながら思考に耽っていた。
(マリアンがいれば、二択に増えるんだが……いっそのこと、カウンターズに誰か配属するか?……アニスばかりじゃあ飽きるな……)
ナチュラルにクズな事を考えているが、表向きは清廉潔白の指揮官である英雄の本性を完全に見抜いた者は未だに誰一人存在しない―――シュエンが持ち前の勘を働かせ、距離を置いているくらいだろう。
「チッ……ノイズッッ!」
好みのニケについて思考を進めていた指揮官の端正な顔が歪み、脳裏には面談をドタキャンしてきたノイズの姿が浮かび上がる。アークの歌姫とまで呼ばれたノイズを手に入れる事は、プレミア的な意味あいで指揮官の性を大いに刺激した。しかし、勢いと優しさでどうにかしようと軽く考えていた指揮官は情報収集を怠り、ノイズとの面談は散々な結果に終わることになった。
芸能界のげの字も分からない指揮官は口八丁でどうにか転がそうとしたが、呆れられる始末。ノイズのファンであったアニスに協力を頼み、アイドルについての知識を完璧にインプットしたはずが―――電話越しにドタキャンされてしまった。
「……俺の大切な時間を使って知識を付けたってのによ……調子に乗りやがってッ」
(―――苛つくが、相手は歌姫とまで言われてる有名なニケだ……迂闊な事は出来ない……まあ、いい……機会は幾らでもあるだろう)
カーテンを閉め、誰かに見られる心配を排除した指揮官の端正な顔が醜く歪んだ。
(所詮はニケ……指揮官の命令は絶対だからなァ)
脳裏にはゲスな考えが浮かび上がり、ノイズの豊満な裸体を妄想した指揮官の肉棒がググッと持ち上がる。
(それに―――ブリッドもだ……仕事の合間に必ず連絡してきた癖しやがって)
あの夜からブリッドからの連絡は途絶えた。ブリッドから告げられた言葉も指揮官に取っては許せなかったが、浅はかなニケが気を引くために駄々を捏ねている程度に捉えており、ブリッドに三行半を告げられたなどとは、夢にも思っていなかった。
(糞ッ、イライラする―――テメェーが嫌がったんだろうがッ!!せっかく抱いてやるって言ってんだ!乳しか脳がねぇんだから、フザケたこと
苛々が止まらない。あの夜、ブリッドを抱く気満々だった指揮官は、態々夜遅くに時間を作ったにも関わらず、掛けられたのは唐突な質問だった。
(なにが私を愛していますか?だァ!)
出鼻をくじかれた指揮官は、それでも端正な顔に笑みを浮かべ愛を囁くも……ブリッドは冷やかな笑みを浮かべ、別れの言葉を呟いた。
(さようならってなんだよッ!!フザケンじゃねぇぞ!!精処理玩具の癖して調子乗りやがってッ!!ア゛〜クッソ、イライラするッッ!!)
イライラと共に下腹部に疼きが伴った。アニスを抱く際はどうしても優しくする必要があり、本来の嗜虐的な行動に移れない点が、指揮官にとってのマイナスポイントであった。
卓上に置かれた端末を手に取り、徐ろに通話を掛けた指揮官に対し、相手はワンコールで通話に応じた。
「―――ラピか?夜遅くにすまないが、今から来れないか?―――ああ、頼む。ありがとう」
二つ返事で了承した従順なラピは正に指揮官が思う理想のニケである。しかし感情を表に出さず終始無表情を貫くラピは使い勝手は良いものの、夜の相手にしては少々役者不足であった―――なんとも贅沢な話である。
(これくらい従順なのがニケだろうがッ!二つ返事で来るのが普通だろ……アイツら、思考転換でもしたのか?―――いや、それは軽率か……清廉潔白の英雄様がニケに疑いをかけるなんて、少しばかり不味いか)
「―――指揮官?……ご要件をお伺いしても宜しいでしょうか?」
「……ああ、早いな。流石ラピだ」
「いえ、当然の事です……」
「優秀なラピなら、分かるよな?」
熱り立つ肉棒を指差し、指揮官はラピに対し微笑みを浮かべる。こくりと頷いたラピは手早く股座に座り込み、瑞々しい唇を開き一物を口に含んだ。
(―――これだよ!!これが良いんだ!!この従順な玩具具合……最高だ!)
無表情で見上げるラピの視線に微笑みを返し、どこまでも従順な奉仕に、指揮官は腰を震わせた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
奉仕が終わり日付も跨いだ頃、指揮官はラピが去り際に残した言葉について考えていた。
『ノイズとブリッド……ですか?―――あ、いえ……指揮官がそう仰るなら、ブリッドは分かりませんが、ノイズについては確か―――』
(丘の上でノイズを見たとベロータが言っていた……か―――あそこには確か不細工の店が有ったか……まあ、ありえないだろうが、少し探りをいれてみるか―――)
「……アカデミーの教員にでもしてやるか。その隙に―――」
元々の計画では先の話であったが、計画に修正を加えた。もしバレたとしてもアンダーソン副司令官からの監視命令もあり大義名分は十二分にある。多少雑な手段を使っても問題無いだろうと思考を進める。
(カメラに……盗聴器だな。最低でも盗聴器は必須。適当な事でも喋ってくれれば完璧だな……俺様の傀儡として飼ってやってもいいかも知れないが……)
店主は元指揮官であり、優秀であったことを知っている。しかも量産型しか与えられていないにも関わらず数多の任務を熟した腕は役に立つかも知れない。
(……嫌、要らねぇな。あんな不細工が近くに居たら俺の株が下がるな)
自身の気の迷いを改めた指揮官は、脳内に描いた理想郷から店主の存在を抹消した。
(やることが多いんだよな……あれに関してはニケにやらせるか―――)
脳内でシミュレーションを行い、適任なニケを探していくも、二つ返事で了承を貰える駒の中に適任はいなかった。
(―――あ?馬鹿と脳筋ばっかじゃねぇか……)
条件を緩和し探していくが、どうしても面倒なニケが多い。役に立つニケとして一番に思いついた面倒なニケであるバイパーは、絶賛アブノーマルとの小競り合いの最中であり選択肢から消える事となった。
(しゃーねぇか、馬鹿を使うしかねぇな……)
指揮官の命令には絶対服従であるニケが裏切る可能性などは英雄様の脳内には一切無かった。合法だろうが非合法だろうが、命令すれば必ず従うのがニケという存在であり、英雄様に取っては唯の玩具である。
(しっかし、ニケってのは良い物だ……兵器だけに使うなんて勿体ねぇ事しやがる―――ちょっと人間扱いして優しくしてやれば、簡単に股を開きやがる)
記憶が混乱していた際にマリアンに対して施した治療。その反応に目を付けた指揮官はラピやアニス、ネオンで同様に実験しニケに対する接し方を学んだ。少し優しくしてやればコロリと堕ちるニケを誑かすのは心地良く……下半身も気持ちが良いというオマケまで付いてくる。体重が重く試せない体位が有ることが偶に傷だが、それに関しては人間を堕とせば良いだけだった。
(シフティーもどうにかして堕としたい……チッ、やることが多いなァ)
様々な思惑から多種の計画を立てながら指揮官は心地よい疲れに身を委ねた―――思考は微睡み、全てが順調に進んでいる万能感に酔いしれながら、やがて深い眠りに落ちていった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
★逆襲のシュエン★
店主がアカデミーの臨時教師としてN102に悪戯をした日の夜、ミシリスタワーで溜まった仕事に精を出していたシュエンの元に一通のメッセージが届いた。
「くそっ、馬鹿ばかり―――は?」
只でさえ忙しい時に何処の糞馬鹿が送ってきたのかと苛立ちを募らせるも、送られたアドレスに目を通したシュエンは食い入るように画面を見据えた。
「はあ?……Nちゃん?―――ふ〜ん、随分と……面白い事をしてるのね」
送られてきた資料を素早く読み解いたシュエンは忌々しげに奥歯を噛み締める。自分が作ったニケを鉄くず呼ばわりするのは良い。他人が鉄くず呼ばわりするのも許してやろう。非人道な実験も企業を存続させる為ならば喜んでやってやる―――そんなことはシュエンに取って当たり前の事であり、既に日常に溶け込んでいた……しかし、そんなシュエンにも許せない事がある。
「―――おい、資料を送るから手早く処分なさい」
苛立ちを隠そうとせず乱暴に電話を掛けたシュエンは、コンソールを叩きながら憎々しげな表情を浮かべた。
「―――そうよ、調査の必要は無いわ」
送られた資料を疑う必要などシュエンには無かった。直通でシュエンにメッセージを送られる者は限られているからという理由も有るが、本当の理由は別に有った。
「そう、関わった奴ら全員よ―――そうね、アブノーマルにでも送り付けてやりなさいな……生死問わずの労働力としてね」
匿名で送りつけたはずのメッセージが、送られた瞬間に相手が特定できるようになっている事を店主は知らない。
非常に単純なカラクリであり、送られてきたアドレスをシュエンは店主にしか渡していなかった。手渡す際に言った『将来有望な指揮官全てに渡している』というブラフは此処ぞとばかりに輝き、通話を終えたシュエンの顔には笑みが浮かんでいた。
「……ふ〜ん、何がニケに助けて貰いましたよ……ばっかみたい……変わらないのね。本当に……大馬鹿なのね」
脳裏に浮かんだのは一人の不細工な男。お世辞にも端正な顔立ちとは言えないそんな顔を思い浮かべたシュエンの声は弾み……笑いとなり、次第に声は大きくなっていく。
「―――ふふ……あはっ!……あはははは!!」
何処に居るのかも、何をしているのかも全て知っていた。復讐するなら手伝ってあげるという提案を袖にされた時は殺してやろうかと思ったが、ボロボロになって、裏切られて、全てを諦めたように更生館に連行された姿は今でも鮮明に思い出せる。
自身が何故笑っているのかはシュエンにも分からない。一切連絡をしてこなかった店主から連絡があったからだろうか?……違う。厚生施設に送られたにも関わらず歪んでいない点を評価しているのだろうか?……違う。店主が好きなどといった血迷った事はあり得るはずもない―――あれも違う、これも違うと理由を探しても見つからないこの高鳴りが何なのか―――終ぞシュエンには分からなかった。
「あははっ!あははは……ふーっ……まあ、いいわ」
分からない事に頭を悩ませる時間など無い。只でさえ退院したばかりで仕事が溜まっているのだ。治った肋骨に手を当てると、忌々しい男と忌々しい鉄くずの姿が思い浮かぶが、不思議と普段よりも苛立ちは少なかった。
「……はぁ、本当に馬鹿。馬鹿ね……でも、嫌いじゃないわ」
シュエンはそれ以上言葉を発することは無く、溜まった仕事を熟していく。嗜虐的な笑みを深め仕事に向き合うシュエンの姿を他の者が見れば……あれ?なんか機嫌良いぞ……と思う程度にはシュエンの機嫌は回復していた。
尚、シュエンへのメッセージを送り終えた店主は、良い仕事したと言わんばかりに満足感に浸り、ブリッドの不器用なお強請りによって急遽決まった夜間マッサージという名の逢瀬を、今か今かと待ち侘びていた。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
★量産型はどうでもいい★
「はぁ〜、ふ〜……おー……ちゃん……えへへ」
テトラで制作された量産型モデルであるオーシャンタイプと呼ばれるニケは、前哨基地の最前線で警戒しながら、にへにへと頬を緩ませた。
「おーちゃん……おーちゃん……にへへへへ」
ゆるゆるに緩んだ頬を見ると本当に警戒しているのか疑問が残るが、幸いなことに逸れラプチャーが現れるようなことは無かった。
(あ〜〜、すっご〜……もう死んでもいいかも〜、まさか会えるなんて思ってなかったな〜、えへへ)
「にへへへへ〜」
オーちゃんの脳裏に浮かぶのは憧れであった店主の姿……と言ってもオーちゃんの目は無骨な鉄に覆われており肉眼で直接見たわけでは無かったが、オーちゃんにとってそんな些細な事はどうでもよく、大事な事は名前を付けて貰ったことだった。
(ごめんね!!皆!……でも皆もそうするよね!絶対そうだよ!だって私ならそうするから!)
散っていった仲間の姿を脳裏に思い浮かべると、一様に血涙を零しながら睨みつけられる。そんな些細な事もオーちゃんに取ってはどうでも良かった。大事な事は『あ〜ん』をして貰った事である。
「へへ、にへへ」
思い返すだけで脳裏の仲間が霞のように消えていく。幸せ過ぎて味なんて一切分からなかったが、あ〜んをして貰った事実だけで十分である。
「やっばぁ〜、ワンチャンあるかな?―――っ!」
思わず漏れ出た本音にオーちゃんは周囲の警戒を強める。そろそろ交代が来ても可怪しくない時間であり、こんな言葉を仲間に聞かれたら根掘り葉掘り尋問される事は考えなくても分かる。
「……ふ〜っ」
(あ、っぶな〜!やばいやばい、ちゃんとしなくちゃ。浸り過ぎたら不味いよ〜)
只でさえ名前を貰った事に対する嫉妬でハブられかけているのに、これ以上惚気たら本気で村八分にされかねない。
(正直、ハブられてもいいけどね〜、定期的に会えるなら、そんな事はどうでもいっか〜!……あ〜、お金欲しい。過去の自分を殴りたい〜!……マッサージして欲しい〜!身体全部触って欲しい〜〜!!)
量産型ニケの懐事情は寂しいを通り越して無給である。支給品に全てが含まれている量産型に対し金銭を支給する必要など無く、それに対して一人を除き誰も疑問に思わないのが現状であった。
量産型に対する並々ならない執着と拘りを見せた指揮官時代の店主が、労働条件の改善を訴え一時的に改善したものの、その後の事件で全てが白紙に戻った。そんな経緯があり、貰った給料を使い切っていたオーちゃんは当然のように無一文であった。
(お、お願いすれば……ワンチャンある……かも!!)
気を引き締めたオーちゃんの背後から人影が近づいてくる。気配を感じ、ほっと胸を撫で下ろしたオーちゃんは最後に集中して索敵を行い、敵影が無いことを確認した。
「……交代」
「了解。敵影無し」
ミシリスの量産型ニケ、プロダクト08の言葉に対しオーちゃんは事務的に言葉を返す。
「了解、帰隊します」
「ん」
周囲を見渡したプロダクト08の背後で踵を返したオーちゃんは、るんるん気分で宿所へ脚を進めていく。
(おっわり!おっわり〜!!お仕事おっわり〜!!待機時間は二時間……ん〜〜!たっのしみ〜!!)
るんるん気分のオーちゃんがスキップで前哨基地の闇に消えていくのを見送ったプロダクト08は、深い溜め息を零し羨ましそうに小さく呟いた。
「……ずる……」
後日、ちーちゃんという名前を貰ったプロダクト08がにっこにこでオーちゃんを煽り散らかし、店主の名付け待ち量産型ニケが大量発生する事になる。当然のように自身のカリスマを一切認識していない店主は頭を傾げながら適当に名付けを行い、量産型ニケのモチベーションが大幅に改善されることになった。
それにより前哨基地の量産型ニケはスリーマンセルでロード級をも凌ぐようになるのだが、量産型ちゃん達に取ってはそんな些細な事はどうでもいい事だった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
★ノイズのソロライブ★
ロイヤルロードの別荘に向かい歩を進めるノイズは、店主からのメッセージに目を通し深い溜息をついた。
(本当に余計な事しかしないよね。無理やりにでも連れ帰るべきだったかな)
何時でも帰れば『お帰り』と笑顔で言ってくれるプロデューサーの姿を思い描いたノイズの思考が、指揮官への殺意を漲らせ黒く染まっていく。
(無理やり……ちょっと良いかも……五月蝿いのにも会わなくて済むし……)
お金には困っていない。むしろ毎日遊んでくれても構わない。自分が欲しい時にしっかりと相手をしてくれるのなら、見えない所で浮気されても全然構わない……一番愛してくれるのならば、独占するよりも見せ付けて自慢したいという黒い感情がノイズの心には存在していた。
そんな黒い部分が溢れ、無理やり拉致ろうと考えたノイズはプロデューサーとの生活を思い描き、輝かしい未来に花を咲かせていく。
(ボリュームに見せ付けるのなんて最高よね。ニケでも幸せは掴めるんだって自慢してやりたい。こんなに愛されてるんだって見せ付けてやりたいな〜♥)
ニケにとってストレスとは天敵のようなものである。態々指揮官の仕事にニケのメンタルケアが組み込まれる程度には、ストレスとの向き合い方は重要であった。
称賛の声が大部分を占めていても、必ず否定的な声は現れる。たった一つの小さな言葉でも異彩を放つ言葉というのは、どうしても目立ってしまう。一発屋と言われ意気消沈していた時に店主に助けて貰った。疑いを掛けた時もあったが、それでも結果が伴っているのなら文句など無かった。もしも結果が伴っていなければ―――今頃店主は天に召されていた事だろう。
新曲に対する否定的な言葉、ノイズらしくないだったり、幻滅したと言った言葉を受け止めたノイズのストレス値は店主と過ごした時間で一時的に零になり、離れた時間に比例して少しずつ蓄積を始めていた。
(一度連れ帰って、一日中ずーっと愛を囁いて〜♥)
会えない時間よりも、心無い言葉がストレスを蓄積していく。毎日家に帰れば居てくれる安心感は、それだけでストレスを零にすることは考えなくても分かった。
(―――あ、だめだめ、そんな事考えたら、ダメよノイズ―――あ……歌に出来るかも、ちょっと私っぽくないけど、いっか)
思考が黒く染まりながらも、前向きに己と向き合えるのがノイズの良い所であり、悪いところでもあった。ノイズに取ってラプチャーの殲滅や地上の奪還よりも優先すべき事は、歌手活動を通じて人間を笑顔にしたいという崇高な思い、そこにプロデューサーの確保が追加された結果……黒い部分が全てプロデューサーに向けられるようになっていた。
優しい言葉で頑張れと送ったノイズの端末が震え、直ぐに返って来た返信に心は晴れ渡り、黒い感情はすーっと消えていく。
(……うん♥ 皆を笑顔にするためには、私が笑顔でいなくちゃね♥)
新しいメロディーを口ずさみ、こうじゃない、こうでもないなーとノイズは歩を進める。
ランキングで大差を付け首位を独占している新曲は凄まじい反響を生み、連日のテレビ出演オファーでプロデューサーとの時間が作れない事にもストレスを感じているが、外堀を埋める為には仕方が無い。ほんの少しずつ曲の完成秘話を小出しにし、民衆の認知をあげ、最終的にはゴールイン。そんなキラキラした未来を思い描きながら、ノイズは早歩きで歩を進めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
衣服を脱ぎ捨てシャワーを浴びている間も、ノイズの頭はプロデューサーで一杯だった。
(会いたいな……いっぱい引っ付いて、ずっと一緒に居て欲しい)
全身を映す姿見には、浅ましく瞳を潤ませた雌の裸体が鮮明に映し出されていた。店主に抱かれ急速に雌である事を自覚した身体は色気を増大させ、瑞々しい褐色肌は艶を増し、元々世の女性が羨むプロポーションは更に雌として深みを増していく。
些細な仕草や態度に至るまで色気が増したノイズがネット界隈を賑やかしている事を本人はまだ気づいていなかった。
(……乳首、勃ってる……やだっ、なんだかえっちな気分になっちゃう……)
煩悩を振り払うように身体を洗うも……指が肌に触れる度、染み付いた情交がどうしようもなく昂りを思い出させていく。
「ぁ♥ ……だめっ、プロデューサー♥」
抗えない程に身体は火照り―――嫋やかな指は艶めかしく、肢体に這わされた。
「んっ……んぁ、っぅん」
敏感な所を避けた優しい指使いは店主の愛撫を思い出させ、刻みつけられた雌の本能が身体の芯からドロリと零れ落ちる。
「―――はぅん♥ ……ぁ♥ ああ♥ ……ゃあ♥」
ぴんと尖った乳頭を甘く弾きクリクリと指で挟むと、ノイズの唇から甘い喘ぎが漏れた。プロデューサーの力加減で乳頭を摘み引っ張ると、脳内で意地悪く笑ったプロデューサーが『もっと!』と呟いた。
「ぁ♥ んぁあ♥ ……はぁ♥ ふぅ、んっ♥」
ワクワクしながら見てくるプロデューサーは自慢の巨根を見せびらかしノイズの性を刺激する。『ノイズさんって厭らしいんですね』と意地悪に言われると、雌の本能が疼きノイズを淫らに染め上げていく。
(やだぁ♥ 言わないでぇ……い、厭らしくなんて―――ぁぁ♥)
鏡に写る淫らな雌と視線が交わった。浅ましく尖った乳首を弄り、下腹部に伸びた手が大事な所を覆い隠す姿は、誰がどう見ても浅ましい雌の姿であり、自身の痴態を目の当たりにした身体が、じくじくと疼きを強めた。
「こ、こんなに……えっち、なんだ……」
浅ましい雌の姿を認識したノイズは、もじもじと太ももを擦り合わせた。指先で恥部に触れ……どろりとした粘液が嫋やかな指に纏わりつく。
「んっ……やぁっ……」
口から零れた否定の言葉を嘲笑うように、鏡に映るノイズの顔はどろどろに蕩けていく。浅ましい自身を自覚した男を誘う淫らな姿に、心臓の鼓動が高鳴った。
(あっ♥ そのっ……う、うん♥ 厭らしいの♥)
「……私ってえっちなのっ!♥」
自身が唯の雌で有ることを自覚し、浅ましく媚びる姿こそがプロデューサーを虜にすると……ノイズは瞬時に理解した。
「プロ、デューサー♥ ……プロデューサー♥」
脳内で笑みを浮かべて見守るプロデューサーに媚びる為、次の機会で確実に堕とす為……浅ましい己を見せつけるように、ノイズはごくりと唾を呑み込む。
(……もっと、もっと私を見てぇ♥)
壁に背を付け、幻影のように霞むプロデューサーに向かいゆっくりと股を広げていく。爪で傷を付けないように気をつけながら、陰核を中心にくにくにと自身を慰め、何処までも淫らに己の痴態を魅せ付けた。
「ぁ♥ もっとぉ♥ もっとみてぇ♥ ……プロデューサぁ♥ す、好き♥ 好きぃ♥ ……すきなのぉ!♥」
敏感なお豆が身体を痺れさせ、ぴくんぴくんと下腹部を震わせたノイズは、一際濃い粘液を股座から吐き出した。
「み、みてぇ♥ ……いくっ♥ ……いくからぁ♥ ぷろでゅーさぁぁああ♥♥♥」
ぷるんと大きな乳房を揺らし、壁に体重を掛けへたり込み、ノイズはびくびくと身体を震わせた。柔らかな太ももはぽっかりと開き、淫らに快楽を貪ったノイズの顔が蕩け、唇から蜜を垂らした。
(あ♥ も、もう……好き♥ いったばかりじゃない……ん、もっとしたいんだ……ずっと大きいままだもんね♥)
夢に何度も出てきた男の象徴。力強く腰を振る店主の肉棒を夢想し、足りない快楽を脳内で補完したノイズは快楽を貪り続ける。
「あんっ♥ ふぁぁ♥ んんぅ♥ あ♥ あ♥ ああ♥ っ、っっう♥ ……いっくぅ♥♥♥」
くちゅくちゅとシャワー室に反響する淫靡な音が鳴り止んだのは、それから一時間が経ってからだった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
★おまけのフォルクヴァン★
『すみませんが、お泊りは少し先になりそうです。アカデミーの臨時講師になりまして、少しばかり忙しくなりそうです。申し訳ございません』
そんなメッセージが店主から送られたフォルクヴァンは、アカデミーへの殺意を宿らせベッドに思いっきりダイブして枕に顔を埋めた。
「監督の馬鹿ぁぁ〜〜!!アカデミーの馬ぁ鹿ぁ〜〜!!!」
隣部屋のエピネルから壁をドンドン叩かれてもフォルクヴァンの叫びは止まず、怒り心頭のエピネルが訪れるまでフォルクヴァンの嘆きは長く続くことになった。
「監督……許さないから」
エピネルの瞳に殺意が宿ったことは言うまでも無かった。
次回はマッサージです。予定としては次回のマッサージ終了後リクエストを一件消化しようかなと考えています。
次回のマッサージ相手はもう一つの小説で出す予定だったけど、えちえちに絡ませたとしてもストーリーに絡ませるのが難しいため諦めました!!儂は、えろが書きたかっただけなんじゃ!!
アンケートへのご協力ありがとうございます!無事紅蓮が100票を超えたためアップを始めました。
ネロちゃんが来ない〜!ネロちゃんが来ない〜!!サクラよりもネロちゃんが欲しいだけの人生でした……サクラも回すんですけどね!
ピルグリムはお好きですか?尚モダニアは記憶消去バージョンです。100溜まったら参戦させる予定です
-
スノーホワイト
-
イサベル
-
ラプンツェル
-
紅蓮
-
ハラン
-
ノア
-
モダニア