※この作品はR-18です。

守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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100話を迎えました。読者の皆様には感謝です


第100話

 

 

「ああ、静かな場所は心地良い……」

 

借りたデッキの一角にて綾小路がしみじみとした声でそう呟く。そこにはこれまでの苦労が見える。

 

まあ無理もない。Dクラスには将来性が高い粒もいるが、それ以上にクソの役にも立たないゴミや堀北みたいに学校の勉強が出来るだけで偉そうな小物もいるからな。

 

「相当疲れてますね清隆。1つ提案があるのですが良いですか?」

 

ここで綾小路の膝の上に乗っている森下が口を開ける。

 

「何だ?」

 

「以前清隆は目立ちたくないから手を抜いているが、本気を出せば学年1位を取れる学力を持っている……と言ってましたよね?」

 

おいマジか。予想はしていたが、やっぱりコイツ勉強でも手を抜いていたのか?

 

「ああ」

 

「でしたら今後は学力でも本気を出してくれませんか?そうすれば坂柳有栖にスカウトするように進言出来ますから」

 

「それはありがたい。オレもクラス移動を考えていたからな」

 

まあDクラスにいたらそう思うな。

 

「クラス移動ですか……狂夜君も私のクラスに来ませんか?龍園君と組めば伸びるでしょうし、何より私が狂夜君と同じクラスで勉強をしたいです」

 

ここで森下のように俺の膝の上に座っているひよりがそんな提案をしてくる。

 

「いや、俺一応クラスのリーダーだからな?」

 

ひよりと同じクラスで過ごすのは中々魅力的だが、途中で放り出すような無責任な真似はしたくない。

 

「寧ろお前がウチに来いよ。近いウチに白波を消すが、その枠にお前を入れたいし」

 

「私が、ですか?狂夜君は私に来て欲しいんですか?」

 

「まあな。お前と過ごす時間は癒されるし」

 

少なくともこの学校で一番安らぐ時間はひよりと過ごす時間だからな。

 

「そうですか……嬉しいです。私も狂夜君と過ごす時間は癒されますから……」

 

ひよりは嬉しそうにスリスリしてくるので優しく抱き返す。ひよりの温もりが先程の堀北の愚行によって生まれたストレスが薄れていくのがハッキリ認識出来るな。

 

「……わかった。俺は今後出し惜しみしないから坂柳に話をしといてくれ。俺もお前や美紀と過ごす時間が癒しの時間だしな」

 

「はい。話は通しておきます。それから清隆、椎名ひよりみたいに私にスリスリ甘えてください」

 

森下がそう言っているがスリスリ甘えるのは女がやるべきで男の綾小路がやるのはシュールだろう。普通の感性なら断るだろう。

 

「わかった」

 

やるんかい。

 

綾小路を見ればそのまま頬を森下の頬に当ててスリスリし始める。本当にシュールだな、おい。

 

内心呆れているとテーブルの横にある携帯が光る。見れば柴田からメールが来ているとメッセージが来ている。

 

「すまん。メールが来たから少し離れてくれ」

 

「わかりました」

 

ひよりが離れたのでメールを確認する。

 

 

『今ちょうど説明が終わったからルールを書いた。参考にしてくれ』

 

そんな一文と共にルールが記載されている。それによれば……

 

・今回の試験は船に乗っている158人の生徒を12の干支のグループに分ける。

 

・1つのグループには各クラスから3、4人ずつ選ばれる。

 

・各グループの中に1人だけ優待者という存在がいて、優待者の名前が各グループの正解

 

・翌日に午前8時に生徒全員にメールが送られ、そこで優待者になれたかどうかが書かれている。

 

・試験の日程は明日から1日の完全自由日を挟んで4日後の午後9時まで。

 

・1日に2度、各グループごとに所定の時間と部屋に集まり1時間の話し合いを行う。

 

・話し合いの内容はグループの自主性に全て任せて教師は関与しない。

 

・試験の解答は試験終了後、午後9時半から午後10時までの間のみ優待者が誰であったかの答えを受け付ける。

 

・解答は1人1回までとする。

 

・解答は自分の携帯電話を使って所定のアドレスに答えを入力して送信する。

 

・優待者にはメールにて答えを送る権利が無い。

 

・自身が配属された干支グループ以外への解答は全て無効とする。

 

・試験結果の詳細は最終日の午後11時に全生徒にメールにて伝える。

 

 

 

 

結果に4つのパターンがある。

 

結果1

 

グループ内で優待者及び優待者の所属するクラスメイトを除く全員の解答が正解していた場合、優待者に50万プライベートポイントが、優待者以外のグループ全員に25万プライベートポイントが与えられる。

 

結果2

 

優待者及び優待者の所属するクラスメイトを除く全員の答えにおいて一人でも未解答や不正解があった場合、優待者に25万プライベートポイントが支給される。

 

 

結果3

 

優待者および優待者の所属するクラスメイト以外の者が、試験終了を待たず答えを学校にメールして正解していた場合、正解者に25万プライベートポイントが支給され、正解者の所属クラスは50クラスポイント得て、優待者の所属するクラスは50クラスポイントを失う。

 

 

結果4

 

優待者及び優待者の所属するクラスメイト以外の者が、試験終了を待たず答えを学校に告げ不正解だった場合、答えを間違えた生徒が所属するクラスは50クラスポイント失い、優待者に50万プライベートポイントが支給され、優待者の所属クラスは50クラスポイントを得る。

 

 

大まかなルールはわかった。

 

しかしまだ細かい作戦についてクラスメイトに伝えるつもりはない。もしかしたら教師らは遠回しな表現をしてヒントを与えてくるかもしれないしな。まずは俺自身が学校の人間からルールを聞いてからだ。

 

(とはいえ大まかな方針は決まった)

 

全グループで結果1を狙いに行く。

 

優待者の決め方は知らないが干支のグループなら平等に各クラスから3人ずつだろう。

 

そして全グループで結果1になった、ウチのクラスの37人は25万、3人いるであろう優待者は50万ポイント貰えるから合計1075万のプライベートポイントになる。

 

そして他所のクラスもポイントを大量に得られるが、馬鹿を嵌めて奪えるし。

 

(他クラスの動きについては有栖と龍園は結果3を狙いに行くだろうが、交渉次第では結果1になる事を協力してくれるだろう)

 

クラスメイト全員が大量のプライベートポイントを得る作戦を実行したら支持率は更に上がるだろうしな。

 

(Dクラスについても恵や櫛田を通せば問題はない。問題はイレギュラーな存在だな)

 

俺に反抗心を剥き出しにする白波、傲慢で他人に合わせられない堀北や篠原、救いようのない馬鹿な須藤や池、何者にも縛れない高円寺あたりだ。

 

こいつらこそが1番結果1を目指す障害になるだろう。

 

「狂夜君。難しそうな顔をしてますが難しい試験なんですか?」

 

と、ここでひよりが俺の顔を覗き込んでくる。その仕草は実に愛らしい。

 

「難しいというか面倒くさそうだ。ま、詳しくは俺が試験内容を教師から聞いてからだな。それよりも今はひよりの温もりを感じたい」

 

試験内容は大まか理解出来たし今は深く考える必要はないし、ひよりとの時間を有効に使いたい。

 

「私も狂夜君の温もりを感じたいです。もっと強く抱きしめてください」

 

ひよりがおねだりしてくるので要求通り、少し力を強める。それに伴い、ひよりの温もりがより伝わってくる。

 

「狂夜君」

 

「何だ?」

 

「私、こうして狂夜君と抱き合っていると幸せです」

 

嬉しい事を言ってくるな。

 

「俺もだ。こうやっているだけで満たされる」

 

ひよりは可愛いし魅力的だがヤりたい気持ちは生まれない。

 

正確に言えばヤりたいと思う時がない訳じゃないが、抱きしめるだけで女子をヤった時のような満腹な気分になってしまうのだ。

 

どうもひよりが関わると欲求レベルが大きく下がってしまうが、まあそれならそれで構わない。

 

「なあひより」

 

「何ですか?」

 

「何でもない。呼んでみただけだ」

 

「むぅ……狂夜君は意地悪です」

 

「悪かったよ、ごめんな」

 

「悪いと思ってるならもっと強く抱きしめてください」

 

「はいはい。了解したよお姫様」

 

「んっ……」

 

 

だってこうやって抱き合うだけで幸せだからな。

オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?

  • アリだ。雌犬にしてやれ
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