※この作品はR-18です。

守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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第11話

 

 

 

(なるほどなぁ。一之瀬に完全な差を見せつける気のようだな)

 

龍園翔は狂夜からの依頼を見て依頼を見る。内容は……

 

「一之瀬とリーダーを賭けて勝負することになった。内容は互いに19人ずつ生徒を指導して、中間試験の平均点の高さでリーダーを決める。その際に龍園のクラスはウチのクラス全員に明日から2日間だけ軽い嫌がらせをして精神的なダメージを与えて欲しい」

 

という内容だ。一之瀬のグループのみならず全員に軽い嫌がらせをして欲しいという依頼だ。つまり狂夜が担当するグループも含まれる。

 

明らかに間違った依頼のように見えるが狂夜の狙いがわかった龍園は小さく笑う。狂夜は今後に備えて一之瀬に自身との差を見せつけるのだろう。

 

「ちょっと龍園。何気持ち悪い笑みを浮かべてんのよ?」

 

メールを見て笑っているとクラスメイトの伊吹澪が冷たい目で見てくる。

 

「大した話じゃねぇよ。ただ指示を追加する。今回の小テストで60点以上80未満の生徒の中で腕っぷしに強い奴は聞け」

 

ベッドの上では淫乱の癖に普段は当たりがキツい典型的なツンデレ女の睨みに、話が終わったらアナル攻めで啼かせると決めながらクラス全体に指示を出す。

 

「明日と明後日にCクラスの連中に仕掛ける。現状、Cクラスはリーダー争いをしているが、そこにつけ込む形で仲間割れを狙う」

 

「仕掛けるとは?暴力はこちらに危険では?」

 

金田悟が手を挙げて発言する。Sシステムについては不明瞭な所が多々あるが、暴力がクラスポイントに悪影響なのは明白である。

 

「身体による暴力攻めを使うならな。あくまで精神的な暴力だ。席の取り合い、メンチを切ってきた。声がうるさい。どんなことでもいいから必要以上に絡んでいけ。いちゃもんをつけまくれ。暴力を振るわなければ注意だけで終わる」

 

文句を口にするだけで罰せられるならどのクラスのクラスポイントも更に下がっているだろう。

 

「2日間経ったら一切手を出すな……で、60点以下の馬鹿共は勉強会に集中しろ。わかってると思うが真鍋以下、クラスポイントを減らした主犯は全科目60点以上取れなかったら……地獄を見せてやる」

 

龍園の冷たい眼差しに真鍋志保及びそのグループメンバーは青ざめながら頷く。既に彼女達の居場所は教室に殆どない。

 

入学早々龍園は支給ポイントは変化するだろうから授業は真面目に受けろと命じた。しかし真鍋を含む一部のメンバーはそんなのは憶測、不良が偉そうにするなと話半分に聞いていた。

 

そして授業も適当に受けたが、今日の朝のHRにて担任の坂上から龍園の意見は全て正しいと言われた結果、日常が地獄と化した。

 

クラスメイトは肉体的な暴力を使わなかったが、人権を無視するような暴言を吐くに吐いて彼女達の精神を擦り減らした。

 

しかし反論は出来なかった。龍園の言っていた事が紛れもない正解である上、学生としては当然の事なのだから。

 

よって真鍋ら4月における戦犯は死んでも60点以上取る決意をするのだった、

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、鳳橋君。ちょっと良いかな?」

 

メンバーから苦手分野や得意分野について書かれた紙を貰った俺は対策プリントと専用テキストを作るべく、寮に戻りエレベーターに乗ろうとした時だった。

 

振り向くと俺から借金してる1人の軽井沢恵がいた。そういやコイツは借り手の中で文句を言いに来なかった内の1人だが……

 

「何だ?今になって文句を言いに来たのか?」

 

「違う。お金の返金と話があるの。ちょっと時間取れる?」

 

ほう、もう返しにきたのか?随分と早いが自転車操業でもしたか?

 

「まあ良い。じゃあ付いてこい」

 

俺はエレベーターに軽井沢を乗せて4階に着くと、ドアが開かれる時に第三者に見られないように気をつけながら廊下を見る。

 

するとその際に女子が龍園の部屋に入っていく。アレはヤるつもりか?

 

そんなアホな事を考えながら俺は自身の部屋の鍵を開けて軽井沢を中に入れる。

 

「お邪魔します」

 

「適当に座れ。茶菓子を用意するから」

 

言いながら俺は茶菓子を用意してからテーブルに運ぶ。

 

「で?返金についてだが1万1500ポイントを1万2500ポイントにして返す契約だがあるんだな」

 

「あるわよ。はい」

 

軽井沢が携帯を見せると3万ポイントと表示されていた。

 

「確かに返せるな。だがそれなら借りる必要はないだろう」

 

「あたしは6月に発売する数量限定の鞄を予約する為に不足分を借りたの。けど鞄と退学回避を比べたら当然退学回避だし、予約をキャンセルしたら全額返金出来たのよ。もう1人、松下さんって人も同じパターンだし、この後か明日には返すと思うわ」

 

なるほどな。鞄が欲しいとは言っていたが、予約の為にポイントを借りたのか。それなら確かに期間内にキャンセルすれば返せるだろう。軽井沢と松下が文句を言いにこなかったのは返済手段に心当たりがあったからか。

 

「じゃあ返すわよ」

 

軽井沢が携帯を操作して俺にポイントを返してくる。履歴を見れば確かに1万2500ポイント加算されていた。

 

「確かに受け取った……ちょっと待て」

 

俺はそのまま職員室に電話をかける。

 

『こちら職員室です』

 

おっ、ちょうど星之宮が出たか。

 

「俺だ星之宮。Dクラスの軽井沢が借金返済したから契約書の破棄をしとけ」

 

『あっ、もう返したんだ。軽井沢さんね、了解了解』

 

「任せた。じゃあ」

 

そう言ってから通話を切り、軽井沢と向き合う。

 

「さて、じゃあ次は話というのを聞こうか」

 

「うん。あのね、単刀直入に言うけど、今後Dクラスが崩れたりしたら鳳橋君に寄生したいの」

 

また随分と直球だな。

 

「寄生?平田と付き合っているお前がそう言うって事は、平田とも付き合ってなくて実際は平田に対して寄生してるのか?」

 

軽井沢と平田は付き合っているという話は広がっているが、どうやら偽カップルなのだろう。

 

「うん。平田君に寄生していたが正確ね。でも今日、平田君と別れたようにクラスで見せたし、明日以降その話は広まると思う」

 

「何があったんだ?」

 

「朝から鳳橋君に借金をチャラにするように沢山人が来たと思うけど、その後に学校側にも確認したんだけど、学校側も契約の正当性を認めて皆がショックだったの」

 

そりゃ返済能力が無いから学校に縋った結果、却下されたのだから当然か。

 

「というか何で300万についてはお前らが知ってんだ?茶柱が話したのか?」

 

「え?あ、うん。クラスポイントが0でポイントが支給されないがわかってから、誰かが鳳橋君の借金を愚痴って、それに伴って私を含めて17人が借金してる事がわかったの。で、合計が20万以上とわかって何でそんなに持ってるかって話になったら、茶柱先生が鳳橋君が初日にSシステムの情報を理解して口止め料として300万ポイント寄越すように学校に要求したって教えてくれたの」

 

ちっ、契約によって儲けたのはまだしも、詳しい事を全部話したのかよ。教師が広めないように口止め契約を結ばなかったのは俺のミスだ。

 

「……なるほどな。話はわかった。それで、ショックだったお前らはどうしたんだ?」

 

「放課後になって借金した人の中で返済可能なあたしと松下さん以外は7月までにポイントが入らなかったら、ポイントを貸してくれ、代わりに払ってくれって頼んだんだけど、そしたら猛反対が出たの」

 

そりゃそうだ。借金してる奴らの大半がクラスポイントを下げる要因なのだ。クラスポイントを散々減らしておきながら被害者にポイントを立て替えろなんて言ったら誰だってブチ切れるわ。

 

「で、平田君や櫛田さんが助け合おうとか言ったんだけど、幸村君ってガリ勉眼鏡が「クラスポイントを減らす迷惑な借金持ちはクラスポイントが0の今のうちに自主退学しろ」って言って他の人も賛成して罵倒したんだけど、そしたら平田君が幸村君を殴ったの」

 

マジか?須藤みたいな短気なゴリラが殴るのはまだしも、平田が殴るのは完全に予想外だ。

 

「で、平田君が虚な目で「退学者は出さない……ポイントを持ってる奴は出せ……」って幸村君に追撃をかけようとして、流石にヤバいと思ってあたしが止めようとしたら振り払って壁に叩きつけられたの。後は言わなくてもわかるでしょ?」

 

それが別れのキッカケのようだがどんなイカれ野郎だよ。自分が退学のピンチならまだしも、第三者の退学のピンチでそこまで殴れるか?

 

「ちなみに幸村って奴は授業を真面目に受けてたのか?」

 

「うん。休み時間も勉強してたしクラスポイントを下げてないと思うよ」

 

おいおい、迷惑をかけた奴を助ける為に真面目な奴を暴力で従わせようとするなんて本末転倒じゃねぇか。

 

「で?多分お前はぶっ飛ばされる事を理由に別れを切り出したんだと思うが、その後はどうなったんだ?」

 

「平田君がまた幸村君に追撃しようとして、他の人が平田君を止めようとして、か弱い人は逃げて、生徒会の南雲先輩が止めるまで続いたよ」

 

ふーん。そんなことになったのか。しかし話を聞く限り、平田は明日以降も暴力を利用してポイントを真面目組から回収しようとするのは明白。

 

下手したら明日以降の勉強会で介入してくる可能性があるし……手を打っておくか。

 

「お前の話はわかった。寄生したい理由も大体予想はつく。大方昔虐められたから強い奴を後ろ盾にしたいんだろ?」

 

「っ……!正解よ」

 

やっぱりな。俺は虐めを助長した事もあれば、有能であるが故に嫉妬によって生まれた虐められっ子を味方につけるべく手を差し伸べた事もあるしわかるわ。

 

「まあお前の話はとりあえず頭の隅に置いておく。それと俺に寄生するって事は俺に抱かれる事が前提だからな」

 

「だっ……!マジで?!」

 

俺の言葉に軽井沢は真っ赤になる。

 

「当たり前だ。とりあえず連絡先は渡しとくから今日は帰れ。寄生については馬鹿正直に寄生させろって言った点は評価するが、まだ信用出来ない」

 

俺は軽井沢に連絡先の書かれた紙を渡すと軽井沢は真っ赤になったまま紙を受け取り一礼して早足で部屋を後にする。

 

(ギャルな癖に純情かよ。しかし紙を受け取った事は抱ける可能性もあるな)

 

純情なギャルを俺好みに改造するのも悪くない。

 

まあ軽井沢は当分先の話だし、今は放置して本来の目的に取り掛かろう。

 

俺は神崎達から貰ってメモ用紙を机に置いて対策プリントとテストまでに使う簡易テキストを作り始める。学校の教科書は余分な説明も多いからそこを廃したテストに特化した物を作らないといけない。

 

そのまま俺はメモの内容を纏めて、作業に取り掛かり始めた。

 

尚、暫くすると隣の龍園の部屋から女の喘ぎ声が聞こえて中々悪く無いBGMだった。

オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?

  • アリだ。雌犬にしてやれ
  • アリだけど程々に
  • 無しで
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