守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
「さて、参加表を作る際のルールを発表するぞ」
帰りのHRにて俺は教卓に立ち口を開ける。
「基本的に各競技では1レースごとの2人ずつ出して8人で競うが、潰し合いを避ける為にレースごとの組み合わせは「運動能力が高い人と低い人」「中堅どころ2人」の2パターンを遵守するように。後、推薦種目の代理のポイントはクラスの貯金から出すから自分の財布については気にしなくて良いぞ」
「鳳橋。自分の財布と言ったな。体育祭と無関係だが、その件で良いか?」
神崎が手を挙げる。
「何だ神崎」
しかしこれは俺の仕込みだから気にしないで口を開ける。
「昨日支給50万だが全額をクラスの貯金に入れたい」
その言葉に周りからは騒めきが生まれる。
「理由としてはクラスポイント分の支給でも充分だから、このクラスをAクラスに上げる為に少しでも上げる為、何よりこんな大金を持っていたら贅沢を覚えて自己管理能力が低くなる可能性が高いからだ」
淡々と口にする神崎。
「あ、じゃあ私も入れるよ。まあ遊ぶお金は残したいけど、8割の40万で良いかな?」
「じゃあ私は9割の45万入れるよ」
神崎に続き、セフレの麻子と夢も賛成する。とはいえこれは仕込みだ。俺としては夏休み分の50万ポイントを個人に持たせるよりクラスの貯金に入れたいのだ。
とはいえポイントを寄越せって強引に徴収したら支持率が下がるのは明白だから、側近の神崎とセフレの麻子と夢を仕込み、自分からクラスの貯金に入れるように動かす。
「気持ちはありがたいが本当に良いのか?1学期にも言ったがボーナスポイントは無理に徴収するつもりはないからな」
しかしここでがっつくと作戦を見抜かれるので、遠慮した態度を見せる。
「気にするな。そもそも俺は毎月5万くらいしか使わないからな」
「私も7万くらいだしね」
「だから気にしないで良いよ」
「……感謝する。このポイントは絶対に無駄にしない」
俺は壇上で一礼する。
「俺も渡すぜ!クラスポイントの支給で充分だしな」
「私もあげる!クラスの為に使って!」
ここで他の連中も次々に賛成する。俺が暴力に対する忌避感は弱くしたが、基本的に根が真面目な連中だからな。こっちが真摯な態度を見せれば、神崎に続くと思ったわ。
そうこうしている間に俺、ポイントを貰っていない一之瀬と白波以外の37人から送金が来る。金額を見れば15500000ポイント追加されている。
37人が全額送金したら17500000ポイントだから、大体夏休みの試験で得たポイントの88%がクラスの貯金に入ったことになる。
「感謝する。これはクラスの為に役立たせることを約束する……では話を戻すが、推薦競技の代理はここから出す。明日はグラウンドを使えるから100メートル走の記録を測ってから、普通の二人三脚と男女混合二人三脚のペアを決めるからそのつもりで」
俺の言葉に白波が一之瀬に情欲な眼差しを向けるが、十中八九一之瀬と二人三脚のペアになる事を考えているのだろう。
しかし二人三脚では足の速さが近いもの同士でペアを作るつもりだ。100メートル走の正確な記録は知らないが一之瀬はそこそこの身体能力を持っていて、白波はクラス下位の身体能力だから普通に考えたらペアになる事はないだろう。
まあそれは普通に考えたらだ。白波の性格的に一之瀬のペアになるとゴネにゴネるだろうから、一之瀬のストレスになってくれるだろう。
(ああ、早く我慢の限界を迎えた一之瀬を俺好みに調教したいものだな……)
そう思いながら俺は残りの話を進めるのだった。
放課後、生徒会室に入ると既に他の生徒会役員は揃っていた。
「お疲れ狂夜」
「別に疲れてない。寧ろお前の方が疲れているように見えるぞ」
最初に話しかけてきた恵だが、明らかに疲れているのがわかる。
「まあ愚か者の相手は疲れるからでしょう」
「ウチのクラスにも馬鹿はいるがDクラスほどじゃねぇな」
「一部の不良品が酷過ぎるみたいだな」
有栖と龍園と南雲はそう言っている。
「Dクラスで何かあったのか?」
「うん。狂夜のクラスって選手の編成方針って、基本的に弱い生徒と強い生徒を組ませる方針だよね?」
「当たり前だろ。強い生徒を散らして1位の数を増やす事、1位を取れる可能性を高める為には定石だからな……まさか」
大体読めてきたぞ……
「そのまさか。篠原さんとかは3位以内のチャンスを不意にするのは納得出来ないとかゴネたのよ。そのくせあたしが「3位以内に入れる自信がある種目があれば考えるから言って」って言えば悔しそうにするだけ」
「カスだな。そういう事を言って良いのは苦手なことに向き合っている人間だけだ。Dクラスで言えば愛里、佐藤、幸村、みーちゃんあたりだろ」
夏休みにジムに行った時に見た連中だ。正直、身体能力は低いが苦手な事から目を背けずに改善しようとしている点は評価に値する。
しかし篠原については見ていないから努力してないのは明白だ。そんな奴がチャンスを求める資格はない。
しかも恵や愛里、松下によれば努力して変わろうとしている恵や佐藤にも突っかかっているらしいし、救いようのないゴミだ。三馬鹿が目立つが、彼女も立派な不良品だろう。
「まあウチの部下に騎馬戦とかでドサクサに紛れて攻撃するように言っといてやる。それより、お前らのクラスも握力テストをやったか?」
「やったけど。お前らのクラスもって事は狂夜のクラスもやったんだ?狂夜はどうだったの?」
「126」
「ちっ、追いついたかと思ったが、また差が開かれたか」
「龍園君は何キロだったのですか?」
「112だ」
「いや充分じゃねぇか。何でそんなに鍛えてんだよ?」
「あ?コイツの親父をいずれ潰すからだな」
南雲の問いに龍園は俺を指差しながらそう告げる。ウチの親父は周りに敵が大量にいるが、全員返り討ちにしている。それに大半が心が折れるが、俺や妹、龍園あたりは諦めずにいる。
とはいえ俺の親父はマジの怪物だ。綾小路や高円寺も怪物だろうが、経験値の差から親父に分があるだろう。鍛錬と小遣いのためにコネ使ってベーリング海のカニ漁に毎年参加しても5体満足のイカれ野郎だし。
「話を戻すが、恵のクラスでも握力測定をやったのなら、綾小路と高円寺の握力はどれくらいだ?」
「高円寺君は興味ないって不参加。綾小路君は140キロで、80ちょいで2位の須藤とはかなりの差がある」
140……やはり身体能力は俺よりワンランク上と見た方がいいだろう。
そう考えると今から対策を練ってもクラスメイトの大半では対応出来ずに負けるだろう。
棒倒しとかじゃ一部の精鋭で足止めを前もって依頼するか……いや、それで怪我してその後の種目に支障が出たら本末転倒だ。
……っと、とりあえず今は生徒会の仕事をしないとな。
そう思いながら椅子に座って筆記用具を取り出そうとした時だった。
pipipi……
ポケットの携帯が鳴るので取り出してみると……
『鳳橋君、今夜白波さんにバレないように会えないかな?』
一之瀬から簡単なメッセージが送られてきて、俺は遂に限界を迎えたのかと期待するのだった。
オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?
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アリだ。雌犬にしてやれ
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アリだけど程々に
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無しで