守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
ピンポーン
生徒会の業務が終わり、自室で寛いでいるとインターホンが鳴る。時計を見れば7時55分だ。
俺は立ち上がり、モニターを見れば一之瀬だったので玄関に行き、ドアを開ける。
「来たな、入れよ」
「うん……お邪魔します」
一之瀬は俺に続いて部屋に入るので座らせ、冷蔵庫からワインを取り出し、2つのグラスに注ぐ。
「ほらよ」
「あ、ぶどうジュースを飲むのは久しぶりだね。ありがとう」
一之瀬は礼を言いながら飲むが直ぐに訝しげな表情を浮かべる。
「あれ?これってぶどうジュース?」
「いや、ぶどう酒だな」
「ええっ?お酒?!」
「いや、お前は緊張に満ちた顔をしていてからな。酒を飲めば緊張も解けると思ってな」
「別の意味で緊張しちゃうからね。というかお酒って星之宮先生あたりから貰ったの?」
「何でアイツの名前が出てくる?」
まあ当たりだけど。もしかして肉体関係を持っている事を知っているのか?
「だって星之宮先生、よく酔った状態で朝のHRに出るから」
「なるほどな。結論から言うと星之宮じゃない。ケヤキモールで働く職員の秘密を知って、口止めとして酒の購入を頼んでる」
実際は星之宮から貰ってるけど。
「あはは……相変わらず容赦ないね」
「否定はしないが、酒を飲んだ時点でお前もこっち側の人間だし、仲良くしようぜ」
「それはちょっと狡いんじゃないかな?」
「良いんだよ。俺と同じ側と思えば普通なら話し難い事も話せるだろ?」
一之瀬の面を見る限り余り話したくないことなのだろう。
「それは……」
「俺はお前の話を最初は聞くだけだから好きなだけ話せ。対応とかをして欲しいなら追加で注文すれば良い」
「……うん。あのね、白波さんの事についてなんだけど……」
よし、やっぱり白波の話だな。
「またアイツが何かやらかしたのか?俺をdisりまくる件については今更過ぎるからスルーするぞ」
「うん。鳳橋君が生徒会室に行ってから体育祭の種目について話したんだけど、柴田君が私を男女二人三脚に誘ったの」
それ自体はおかしくない。柴田の足の速さから推薦種目の男女二人三脚に参加させる予定だったし、パートナーの候補には一之瀬もいるからな。
「で、アイツが喚いたんだろ?それだけならいつもの事だろ?」
「それはそうなんだけど、今日は一段と酷かったから怒鳴ったの。柴田君に「帆波ちゃんが穢れるから近づくな」とか「鳳橋に従ってる奴は全員屑」とか「帆波ちゃんは私と居れば良いんだから」とか言ってきて……」
確かに一段と酷いな。まあそうなるように仕向けたのは俺だけどな。
「本当……良い加減にして欲しいよ」
そんな風にため息を吐く一之瀬には疲労感がハッキリと見える。
「そうか……で?俺の部屋に来たのは白波に対する粛清をして欲しいのか?それてもストレス発散に付き合って欲しいのか?」
そう尋ねると一之瀬は若干恥ずかしそうな表情になる。
「えっと……後者だけど、エッチをするのはちょっと……」
その程度は予想の範囲内だ。
「じゃあマッサージをしてやろうか?本番無し、キス無し、胸や尻のタッチ無し、脱衣無しの普通のマッサージを」
「鳳橋君マッサージ出来るの?」
「実家と繋がりのあるヤクザのシノギでマッサージ店もあるからな」
そこで女性相手に鍛えたからな。
「ヤクザってマッサージとかもやるんだ。てっきり詐欺とかをやるイメージだったよ」
「詐欺とかもやるけど、警察の目を欺く為に合理的な仕事もやるぞ」
俺のお袋とかは利益を出しそうなシノギを支援しているし。
「まあマッサージ以外にも希望があるなら付き合うぞ」
「うーん。特に思いつかないし、頼んで良いかな?」
「じゃあベッドにうつ伏せに寝てくれ」
一之瀬がうつ伏せになるので俺はベッドに上がり、最初に肩に手を触れて揉み始める。
「随分と凝ってるな。白波に対するストレスが乗ってんのか?」
「にゃはは、そうかもね……んっ、上手いね」
一之瀬からは気の抜けた声が聞こえてくるが、俺の発言に対して注意しないで肯定するなんて……1学期の頃の一之瀬じゃ考えられないな。
内心嬉しく思いながら俺はほぐすように揉み続けてる。とりあえず今日から1週間は普通のマッサージをして、それから性感帯を刺激するマッサージをして、最終的にセックスに持ち込むとしよう。1回セックス出来ればこっちのものだ。
そのまま手を背中に移動して、力に緩急をつけてマッサージをする。
「んっ……んんっ、気持ち良いね」
「リクエストがあるなら言え」
「今の場所もう少し力を込めて貰って良い?」
「任せろ」
「んっ……あー、気持ち良い」
言いながら俺は若干力を強めると一之瀬は満足そうに息を吐く。
俺はそのまま手や足、首などにもマッサージを仕掛け、一之瀬の要望に応えること30分……
「ふぅ……どうもありがとう。凄くスッキリしたよ」
一之瀬は部屋に来た時よりもスッキリした表情になっている。
「なら良かった。とりあえず今日はここまでにするが、お前が良かったなら明日も来て良いし、愚痴りたくなったら金曜の夜に酒を飲んで俺に不満を吐き出しな」
「にゃはは……お酒はともかく、マッサージと愚痴の聞き手はお願いしようかな」
愚痴を吐きたいという気持ちがあるなら上出来だ。明日からもガンガン白波を誘導して一之瀬にストレスを与えていかないといけないな。
そう思いながら俺は身支度を済ませて部屋を後にしようとする一之瀬を見送る準備をするのだった。
翌日……
「ふっ……!何秒だった?」
100メートル走を済ませて、測定係の柴田に話しかける。
「10秒18……マジか。少し前の日本記録クラスじゃねぇか!」
ちっ……やっぱり10秒の壁は遠いな。まだ自己鍛錬が足りないのだろう。
「そりゃどうも。それより二人三脚のペアをペアを大体決めたから発表するぞ。とはいえ相性次第で変えていくぞ。まず俺と柴田」
「宜しくな」
「ああ。次に一之瀬と安藤」
「うん。「ふざけんな!帆波ちゃんは私以外と組むなんてあり得ない」……良い加減にしてよ、白波さん」
体格が近く、足の速さも近い一之瀬と安藤を組ませようとすると案の定白波が反対して、一之瀬は低い声を出す。
「白波さんは私とは体格も足の速さも全然違うよね?勝つ為には別々の人と組む必要があるから」
「鳳橋に従ってる人間なんて皆屑だから絶対にダメ!帆波ちゃんは私が守るから私と組むのは絶対だよ!」
「……随分な言い草だね。期末試験で鳳橋君が認めたから退学を回避したのに」
「アレだってポイントを出したのは帆波ちゃんだから!」
「………(チッ)」
ここで俺は無言になった一之瀬の口が一瞬だけ動いたのが見えた。多分口内で舌打ちをしたのだろう。間違いストレスが蘇っているな。
とりあえず今日もマッサージだな。ただし今日は特別なアロマを漂わせ、後日媚薬入りローションも使うとしよう。
昨日大分ストレスを回復させたが、直ぐにストレスを与える白波はマジで一之瀬を俺の所有物にするアシストになってくれている。マジでありがたい。
お礼に退学処分、俺と一之瀬のセックス見学会をプレゼントしてやるから楽しみにしてな。
そう思いながら俺はギャーギャー喚く白波と顔に苛立ちを宿した一之瀬を見るのだった。
オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?
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アリだ。雌犬にしてやれ
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アリだけど程々に
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無しで