※この作品はR-18です。

守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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第136話

 

 

 

200メートル走が全学年で終わり昼休みとなる。本来の予定はひよりと昼食をする予定だが、俺は「済まないが用事が出来たから10分くらい遅れる。先に裏庭に行っていてくれ」とひよりにメールしてから体育館に向かう。

 

そして体育倉庫からバスケットボールを取り出して、倉庫から出ると須藤が体育館に入ってくる。

 

「来たか。怖かったら逃げれば良かったんだぞ?」

 

「誰が逃げるか!俺はバスケに全てを賭けてんだよ!テメェなんかぶっ潰してやるよ!」

 

「やってみな。10本先取な。先行はやるよ」

 

言いながら俺は須藤にボールを投げて、腰を低くしてディフェンスに入る。

 

対する須藤はドリブルをしてから左から抜こうと身体を傾けて……前に出る直前に右から抜こうと動く。

 

しかし重心からフェイントだと読めていた俺は右に身体を向ける。

 

「ちっ!」

 

すると須藤はその場でロールして左から抜こうとするので俺は前に出て、須藤の移動範囲を狭める。その気になればボールを奪えるが敢えて奪わない。

 

「クソッ!」

 

須藤はここで憎々しげに舌打ちしながらも少し後ろに退がってるスペースを作り、俺の股下にボールを投げてから俺の横を抜く。

 

俺は振り返って須藤と同じ速度で走り、レイアップをする須藤にギリギリ間に合わないレベルでジャンプする。

 

ボールはリングの網を揺らし須藤の先制点となる。

 

「しゃあっ!」

 

須藤がガッツポーズをする中、俺はバスケットボールを持ってドリブルをする。

 

すると須藤もディフェンスの体勢に入るので俺は左から…と見せて右から抜こうとする。

 

対する須藤は付いてくる中、俺はロールするが途中で須藤がボールを弾く。

 

「はっ!猿真似で勝てると思ってんのか!」

 

そう言って嘲笑を浮かべるが、俺は気にしないで須藤にボールを渡しながらディフェンスの構えを取る。

 

さてさて、最初は花を持たせてやるから安心しな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシュ

 

「どうだ!これで9ー0だ!口ほどにもねぇな!」

 

9本目のゴールを決めた須藤は狂夜に勝ち誇った笑みを浮かべる。狂夜のディフェンスは中々だが突破出来ないレベルじゃないし、オフェンスはそれ以下だ。

 

対する狂夜は無言でネットをくぐったボールをドリブルする。

 

(これで奪って終わりだ!)

 

須藤がディフェンスの構えを取ると、狂夜はこれまで以上の速さでドリブルをする。

 

「っ!」

 

須藤は驚きながらも右を抜こうとする狂夜を止めに入る。

 

しかし次の瞬間、狂夜は急停止にして左を抜く構えを見せるので須藤も左を守ろうとするが……

 

「なっ!」

 

そのタイミングで狂夜は右に向かう。急な緩急の連続の攻めにより須藤は転倒してしまう。

 

そして狂夜はレイアップでゴールを決める。

 

「テメェ……!」

 

これまで手を抜いていた事がわかると須藤は憤怒の表情を浮かべる。対する狂夜は嘲笑を浮かべている。

 

「9ー1。こっからが勝負だな」

 

「ざけんな!俺のオフェンスで終わりにしてやる!」

 

須藤は怒りを露わにしながら狂夜の左を抜こうとする。ただしこれまでより1ランク速度を上げてだ。

 

しかし……

 

「はっ?」

 

ダン ダン ダン

 

次の瞬間には須藤の手元にはボールはなく、横でボールがバウンドしている。

 

「次は俺のオフェンスだな。ディフェンスに移れ」

 

狂夜はそう言ってボールに向かって歩き出す。

 

(いつのまに奪われた?!あり得ねえ!)

 

突然の展開に絶句する中、狂夜は戻ってきてドリブルを始めるので須藤も構えを取る。

 

そして狂夜が右に動こうとする中、須藤も続くが狂夜はそのままボールを須藤の股下に叩きつける。

 

強いバウンドによりボールが宙高くに舞い上がる中、須藤は狂夜の狙いを察してボールに近寄り全力でジャンプするが……

 

「はぁっ!?」

 

後から跳んだ狂夜の手の方が先にボールに到達して、そのままボールがゴールに叩き込まれる。

 

「9ー2。少しずつだが俺にも希望が宿ってきたな」

 

そう言って笑う狂夜には須藤は憎しみに加えて恐怖心も芽生え始めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ!ぐぅっ!」

 

緩急の連続で須藤を転ばせてからレイアップでゴールを決める。

 

「これで9ー9。どっちが勝っても恨みっこなしだぜ」

 

俺は爽やかな笑みを意識して浮かべる。スポーツマンシップに則って恨みっこなしの勝負をしたいものだ。

 

「っ!調子乗ってんじゃねぇぞぉ!」

 

ボールを持った須藤は高速でドリブルをしてゴールから大分離れた場所からシュートを放とうとする。3P、もしくは1人アリウープかわからないが……

 

「悪いな。鈍過ぎて奪っちまった」

 

その前にボールを奪ってコート外に投げる。どんな決め方を狙ってようがその前に奪うことなんか朝飯前だ。身体能力、技術共に俺の方が上だし、一気に巻き返されたことにより須藤のメンタルはズタボロだからな。パフォーマンスはかなり酷くなっている。

 

「さて、じゃあ俺のオフェンスだな」

 

そう口にすると須藤は折れそうな表情を浮かべながらもディフェンスの準備をするが格の差を見せてやろうじゃないか。

 

俺はそのままある程度ゴールに近づくとゴール目掛けてシュートを放つ。

 

「っ!テメェ!」

 

須藤は俺がやろうとした事を理解したのかゴール下に向かうが、それより先に前に出て、思い切りジャンプして……

 

「ふんっ!」

 

ドゴッ!

 

バキィ!

 

両手でダンクを叩き込むが、それに伴ってゴールリングをぶっ壊してしまった。やり過ぎた……

 

「これで俺の勝ちだな。ゴールリングは俺が弁償しとく」

 

「なっ、なっ……!」

 

そう口にするが須藤は顔を青くして口をパクパクしながらゴールリングを指差す。顔には絶望の色が生まれているし……トドメと行くか。

 

「しっかし人生の全てを賭けたバスケが、女にモテたいから軽く習ったバスケに負けるなんて……安い人生だな」

 

「っ!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

俺がそう呟くと、バスケがあればと思っていたらしい須藤は絶叫を上げながら膝をつく。これまで俺や綾小路や龍園にボコされてもバスケを拠り所にして反抗的だったが、そのバスケすら舐めプから蹂躙によって踏み躙られて折れたのだろう。

 

ここで支えてくれる友達や彼女がいれば立ち直れるかもしれないが、嫌われ者の須藤には居ないし、立ち直るのは困難だろう。

 

(まあその困難を更に難題にするけど)

 

 

俺は嘆く須藤をカメラで撮ってから入口にいる神崎に近寄る。

 

「よう、動画は取れたか?」

 

「バッチリだ」

 

「じゃあそれを拡散しろ。すれば須藤は嘲笑の的だ。ただしお前やクラスメイトが校内ネットに貼るな。虐めと思われるからな」

 

友達に送れば後は皆が勝手に笑ってくれるが、神崎が校内ネットに貼ったら神崎に厳罰があるかもしれない。他の連中が貼る分には神崎はそこまで重い罰にはならないだろう。

 

「了解した」

 

神崎は淡々と携帯を操作する。

 

「じゃあ昼休みに入ってくれ。時間を取らせて悪かった」

 

「いや、正直言って須藤の醜態が見れて良かったぞ」

 

そんな風に返される。まあ須藤は気に食わない事があると直ぐに恫喝するし、学年全体どころか学校全体で嫌われているからな。まして何回もウチのクラスに乗り込んできたし。

 

「なら良かった。またな」

 

俺は神崎と別れてから携帯を取り出して知恵に電話をかける。

 

『もしもし?どうかしたのかなきょ、鳳橋くん?』

 

コイツ名前呼びしそうになったな。罰として今夜は全裸で首輪をつけて散歩させるか。

 

「今須藤とバスケで1on1したが、ゴールリングをぶっ壊しちまった。弁償はするから額が決まったら連絡しろ」

 

『ええっ!なんで昼休みにバスケやってんの?まあ学校には話しとくから体育祭が終わったら職員室に来てね』

 

「わかった」

 

俺は通話を切ってから足を早め裏庭に向かうと……

 

 

「お疲れ様です狂夜君。お弁当の準備は出来ていますよ」

 

敷かれたシートの上にちょこんと座るひよりが優しい笑顔で俺を迎えてくれる。

 

それだけで俺の胸中は幸福に満たされるのだった。

オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?

  • アリだ。雌犬にしてやれ
  • アリだけど程々に
  • 無しで
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