※この作品はR-18です。

守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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第14話

 

 

「邪魔するぞ。星之宮はいるな……良かった。童貞狩りはしてなかったな」

 

「……相変わらず息をするように喧嘩を売ってくるねぇ……!今度は何の用かなぁ……?!」

 

職員室に入ると星之宮が額に青筋を浮かべて迎えてくれる。背後にいる茶柱、真嶋、坂上は肩を震わせているがお約束だろう。

 

「ちょっと鳳橋君!いくら星之宮先生がギリギリの年齢で不安に思ってるからって、そんな言い方はないでしょ!」

 

網倉がそう言うがお前もお前で大概酷いこと言ってるな。星之宮の額の青筋の数が増えたぞ。後ギリギリってのはギリギリセーフかギリギリアウトのどちらか気になる。ちなみに俺は普通にアウトだと思う。

 

「悪かったよ。で、星之宮。ちょっと買いたいものがあるんだが良いか?」

 

見るからに嫌そうな星之宮。生徒に対して酷い教師だな。

 

「……買いたいもの?随分沢山連れてきてるけど何か関係あるの?」

 

「ああ。コイツらと勉強会をする際に第三者に邪魔されないように空き部屋を借りたいんだが幾らだ?」

 

「っ……あははっ。中々面白い発想だね」

 

俺がそう頼むと星之宮は先程とは打って変わり面白そうな表情を見せてくる。この表情の切り替えの速さ……男を騙す際に使っているのかもしれないな。

 

「で?20人が勉強に使えて、他の生徒を立ち入り禁止に出来る部屋を中間試験まで借りるまで幾ら必要?」

 

「う〜ん。部屋を借りるだけならまだしも、他の生徒を立ち入り禁止にする前例はないからわからないなぁ……じゃあこうしよう。まずは1日分の代金、4000ポイントを払ってよ。で、今日の勉強会が終わってから追加料金を教えるから職員室に来て」

 

まあそれが妥当だな。

 

俺は携帯を取り出して星之宮にポイントを渡す。

 

「確かに受け取ったよ。じゃあ第2視聴覚室を使ってね」

 

星之宮は専用の紙を取り出し何かを書いて校長に渡して、何かを書いて貰ってからコピーして俺に渡してくる。

 

「はい許可証。これで今日1日第2視聴覚室を使えるからね。鍵は開いてるけど夜10時に戸締りがあるからそれまでに出てね。けど鳳橋君は7時に病院ね」

 

別にそこまで遅くやるつもりはない。やるとしても直ぐにはやらずに、このメンバーからある程度の信用を得てからだ。

 

「ああ。行くぞお前ら」

 

俺は呆然とする面々にそう言って職員室を出る。

 

「いやー、まさか専用を部屋を借りるとは思わなかったよ」 

 

「この学校の敷地内のものはポイントで買えるからな。部屋だってポイントで借りれると思ったが正解だったみたいだ」

 

「それが認められるならポイントを貯めれば色々出来そうだね……あ、ポイントは少し出すよ」

 

「ん……ああ、部屋代については全額俺が払うからお前らは払う必要がないからな」

 

網倉が携帯を出そうとするので手を出して拒否するよ。

 

「え?!いやいや、幾らポイントを多く持っていても悪いよ!」

 

「ああ。3週間だと8万以上、立ち入り禁止のルールをしたら10万を超えるかもしれないぞ」

 

網倉と神崎が俺の意見に反対して他の皆も払うと言ってくる。善性があるのは立派だが、その好意を受け取るわけにはいかない。

 

「要らねぇよ。そもそも部下が仕事をしやすい環境を作るのはリーダーの仕事だし、こんなもんは当然の事だ。俺は可能な限り良い環境を作って指導するのが仕事だ。お前らはよりよい点を取る事が仕事だ」

 

部下が良いコンディションを保つのは戦いにおいて必要事項だからな。

 

そして更にもう一手打つ必要がある。

 

「あ、そうそう。網倉か小橋、今のやり方を一之瀬にも伝えといてくれ」

 

今回のやり方を一之瀬のグループにも教えてやる必要がある。リーダーの座を賭けて争っている以上、対戦相手の一之瀬に龍園の嫌がらせ対策を教えるのは悪手である。

 

「え?良いの?普通教えないでリードを広げるチャンスと見るんじゃないの?」

 

姫野が理解出来ないと言った表情で質問する。

 

「あのな。幾ら一之瀬と争っているとはいえ、同じクラスだ。クラスポイントに繋がりかねない試験で全員が高得点を取るのは絶対だ。よってアイツらも理想の環境で勉強した方が良いし、その上でこっちが勝てば良いだけだ」

 

わざと対戦相手に情報を与えて条件を対等にする理由は色々あるが、俺に対する心象を良くするためだ。リーダー争いの際に自分達だけ有利に進めず情報を共有する事で俺のグループからも一之瀬のグループからの心象は良くなる。実際このグループの中にも感心の色が見えてるし。

 

そして次に挙げられる理由は……

 

「それにこっちが有利で向こうが不利な条件で戦って、こっちが勝ったら白波が「条件が同じじゃないんだから勝負は無効だよ!寧ろ厳しい条件でも諦めなかった帆波ちゃんこそがリーダーに相応しい!」ってゴネまくりそうだし」

 

『あー、確かに』

 

俺の意見に皆が納得したように頷く。正々堂々戦っても一之瀬を神聖視している白波がゴネる可能性は高いのだ。こっちが有利な状況で勝ったらゴネるを通り越して暴れそうだ。

 

「別に消しても構わないが、そしたら一之瀬が煩そうだし」

 

「っ!千尋ちゃんを退学させる気?!」

 

「仮に俺がリーダーになってから邪魔しまくったらな。アイツなら一之瀬をリーダーにする為に俺を裏切りかねない。俺は配下のミスについてはそこまで煩く言わないが、裏切りは許すつもりはない」

 

実際に中学時代に部下のミスについては余程酷いミスでない限り責めなかったが、裏切った奴は1人残らず叩き潰した。仮に奴が裏切りをするなら、奴を虫ケラ以下の立場にして自主退学の道を示してやろう。

 

俺の言葉に皆がバツの悪そうな顔を浮かべる。普段白波と連んでる網倉や小橋ですら「千尋ちゃんは裏切らない!」って言わない時点で、そうなる事を予想しているようだ。親友に裏切りを予想されるってある意味凄いな。

 

「そもそもアイツはクラスで1番弱いのに何故偉そうなんだ?男子に対して強く当たってるが、クラスで1番発言力がある一之瀬の親友だから偉いと勘違いしてるのか?」

 

男子が一之瀬に話しかけようとすると必ず割って入り、警戒心剥き出しにしているし。

 

「確かにな。アイツ、男をガキ扱いしてるし」

 

「網倉や小橋は知ってるのか?」

 

俺の呟きに男子は一斉に一之瀬と特に仲の良い網倉と小橋を見る。2人はバツの悪そうな表情になる。

 

「あー、それは……うん、悪いけど言えないなぁ」

 

「強いて言うなら帆波ちゃんに対する崇拝心が強過ぎ「なるほど、レズか」ちょっと鳳橋君!直球過ぎるから!」

 

思ったことをそのまま口にしたら小橋に怒られた、解せぬ。

 

「うわ、アイツレズなのかよ」

 

「クラス最強候補と最弱の身分違いのレズって……需要あんのか?」

 

そんな風に話しているが男子の声には嘲りの色がある。

 

「お前ら、白波は馬鹿にして良いが、レズビアンって嗜好を否定するな。人によってはそれが当然と思う奴もいるんだからな」

 

俺のいた中学にも居たからな。俺は同性愛の深さを理解出来ないが、だからと言って悪と断じるつもりはない。

 

「出来れば千尋ちゃんも馬鹿にするのはやめて欲しいな。そりゃ鳳橋君は散々千尋ちゃんに罵倒されたから気持ちはわかるけどさ……」

 

小橋が苦い顔でそう言ってくるが強い口調ではない。昼休みに白波が俺に浴びせた罵詈雑言は親友の関係にヒビ入れたようだ。

 

元々価値観が全く違う一之瀬から白波、網倉、小橋を引き離す予定だった俺からしたら好都合だ。白波を引き離すのは無理そうだが2人をこっち陣営に引き入れる事が出来たら一之瀬にダメージを与えられるだろう。そう考えると白波にも使い道はあるな。

 

「まあ自分から喧嘩を売らないでおく。向こうが売ってきたら容赦しないが……っと、着いたな。網倉か小橋は一之瀬に部屋を借りる件をメールしとけ」

 

話しているうちに第二視聴覚室に着いたので中に入る。ここからは切り替えて頑張らないとな。




Twitterでよう実2年生編9巻の特典情報が発表されましたが、一之瀬と綾小路のやり取りを見てクソ笑いました。2人の目が……

来月が楽しみです。

オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?

  • アリだ。雌犬にしてやれ
  • アリだけど程々に
  • 無しで
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