守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
遂にテスト結果発表日を迎える。教室を見れば不安の色が漂っている。
しかし不安と言っても種類が違う。両掌を組んで祈る一之瀬のグループは赤点がある事に不安を抱き、俺をチラチラ見る俺のグループメンバーはノルマの全科目85点以上取れているかの不安を抱いているのだろう。
「お待たせ〜。じゃあ中間試験の結果を発表するよ」
不安が漂う中、星之宮が教室に入ってきて緊張が高まる。しかし星之宮の顔には笑顔があるので成績が良かったのだろう。
「それと名前の横に一って書かれている人が一之瀬さんのグループメンバーで、鳳って書かれている人が鳳橋君のグループメンバーだから」
それならわかりやすいな。
「じゃあ発表するよ」
星之宮が紙をゆっくり広げると最初に出てきた名前は……
一 白波千尋 40位
国語:57点 数学:59点 社会:58点 理科:59点 英語:54点
「っ!」
予想通り白波がビリで白波は悔しそうに息を呑み、男子の半数は嘲笑を浮かべている。余程ガキ呼ばわりされていたのが気に食わなかったのだろう。
それからどんどん順位が下位から発表されていくが40位から30位まで全員一之瀬のグループメンバーだった。
一之瀬グループが戸惑う間にも順位は公開されていき……
鳳 南方こずえ 25位
国語:85点 数学:87点 社会:86点 理科:90点 英語:88点
「やった!ノルマ達成!」
遂に俺のグループから名前が出る。南方はグループ最下位だが全科目85点以上とノルマを達成した事を喜びを露わにする。
その間にも順位が発表されるが40位から21位までの間に俺のグループメンバーは3人しかいないので勝ちは決まった。
そして20位から上では鳳の字が沢山見えていき……
一 一之瀬帆波 10位
国語:92点 数学:92点 社会:93点 理科:90点 英語:91点
小テストで2位だった一之瀬が10位に名前を出して、これで一之瀬のグループは全員名前が出た。
9位以降は元から点数の高かったメンバーが名を連ねていき最後に俺の名前が出る。
鳳 鳳橋狂夜 1位
国語:100点 数学:100点 社会:100点 理科:100点 英語:99点
「何?!」
まさかの99点だった。どこでミスった?満点の自信があったんだが。
「鳳橋君は惜しかったね。それでも学年2位だから誇っていいよ」
どうやら全科目満点がいたようだ。しかし……
「俺は何処でミスったかわかるか?」
「何処の問題かは覚えてないけど単語を複数形のsの付け忘れで1点減点だったよ」
典型的なケアレスミスじゃねぇか。くっそ恥ずかしいんだけど。
「意外。狂夜君がケアレスミスをするなんて」
「ちょっと可愛いかも」
麻子と夢は楽しそうに笑ってくるが、妙にイラってするから笑うな。
「何にせよ赤点は0。で、肝心の総合点の平均点は一之瀬さんのグループが368.5点で鳳橋君のグループは462.4点だったよ」
良し、総合の平均点で100点くらいの差をつけれたし完璧な勝利だな。
「で、ボーナスってのは何時貰えるんだ?」
「ボーナスと部活などの功績で得られるポイントは来月の1日だよ。だからもうちょっと待ってね」
なるほど。試験が終わって直ぐって訳じゃないようだ。これは覚えておこう。
「わかった……何にせよ一之瀬。今後クラスのリーダーは俺がやるが、文句は無いよな?」
ここまで差を生み出したしあるとは言わせない。
「わかったよ……けど一つ良いかな?どうやったらそんなに成績を伸ばす事が出来たの?」
「そ、そうだよ!どうせズルしたんでしょ?!最低だよ!」
「黙れ40位」
喚く白波に具体的な数値を突きつける。対する白波は真っ赤になって口をパクパクするが事実だからか言い返せない。実際ビリとブービーの総合点の差は39点もあるし。
「どうやって?模擬試験以外にも個人個人に向けて簡易テキストや対策を作って、やらせてから俺が解説しただけだ」
言いながら俺は鞄に入っていた模擬試験と簡易テキストなどを取り出して一之瀬に渡す。
「っ……!全部鳳橋君1人で?」
「当たり前だ。今回の勝負はグループメンバーをどれだけ伸ばすかを競うルールだが、それならリーダーがグループメンバーの為に身を粉にして支えるのは絶対だ」
今回の試験は敵を貶めることに価値は低く、仲間を高めることが重要だからな。何としてもの気持ちでグループメンバーを鍛える必要がある。
「しかも私みたいな馬鹿にも勉強会以外でも勉強に付き合ってくれたよ。だから白波さん、鳳橋君がズルをしたって言うのやめてくれない?私達の点数が高かったのは鳳橋君のおかげだから」
白波と同じ小テスト最下位だった南方が怒りながらそう口にする。勉強会以外でも時間を割くのは疲れたが、信用を得られるなら安い買い物である。
「で、でもっ……」
「つか最下位が何で偉そうなんだよ」
「だな。全科目60点以下って……ぷっ」
「おいおい、笑ってやるなよ。女尊男卑の白波ちゃんが泣いちゃうぞ」
「悪かった。泣いても見苦しいだけだった」
「皆、これ以上レズビアンで女尊男卑の白波さんをいじめちゃダメだぞ〜」
そんな会話が聞こえてくる。中には一之瀬のグループメンバーも悪口を言っているがこれについては自業自得だ。
しかし……
「そこまでにしろ。今はHR中だ。クラスポイントに影響を及ぼす可能性が高いし、白波の努力不足を責めるな」
こんな時に責めてクラスポイントが減ったら笑えない。
「っ!偉そうに……!私だって頑張ったのに……!」
白波はフォローした俺に逆恨みしてくるが……
「頑張るのは当たり前の事だ。重要なのは頑張って結果を出す事だ」
幾ら過程が良くても重要な時に結果を出せなかったら意味ないからな。
「っ!煩い!私は絶対に認めない……!」
別にクラスで1番価値が低いお前の認可なんていらないだろう。当事者の一之瀬が負けを認めた以上、反論の余地はない。
(これ以上馬鹿に付き合うのは無駄だな)
コイツは毎回理論的ではなく感情論を使ってくるから面倒なんだよな。
「星之宮。話す事があるなら続きを」
俺は話を切り上げて星之宮を見る。白波の怒りのオーラが強まるが馬鹿に構うほど時間に余裕があるわけでない。今からDクラスにいかないといけないからな。
「特にないよ。平均点だけど全科目80点以上で赤点のボーダーラインは40点から45点だけど、このクラスに50点以下の生徒はいないから退学者は無し。次回の期末試験も頑張ってね。じゃあ授業の準備をするように」
星之宮がそう言って教室から出て行くので俺は前に出る。
「さて約束通り今回の勝負のリーダーになった鳳橋だが、今後に向けて詳しい話は放課後に話す。部活がある連中もちょい付き合ってくれ」
その言葉に半数は強く頷き、残りの大半も戸惑いながらも頷き、約1名は歯ぎしりをしながら睨みつけてくる。
そんな面々を一瞥した俺は話を終わらせて教室から出てDクラスに向かう。すると同じタイミングで龍園も出てきて、互いに目を合わせてからニヤリと笑い、Dクラスに向かう。微かに喚き声がいるが退学者が出たのかもしれない。
そしてドアを開けると……
「なるほど。やっぱり赤点を取る馬鹿がいたとはな……ハッ」
「クハハッ!マジでクズだな!平田に続いて退学第二号おめでとさん!」
真っ赤になって立っている須藤、テスト結果が書かれた紙貼られている黒板が目に入る。
そして紙の英語の部分には「須藤健 39点」の上に赤い線が引かれていた。
オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?
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アリだ。雌犬にしてやれ
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アリだけど程々に
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無しで