守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
電気屋に向かうと入口付近で見知った顔を3つ発見する。
「よう、佐倉愛理。それに加害者と被害者……コホンッ、櫛田と綾小路清隆も一緒か」
俺の言葉に佐倉はキョトンとした表情を浮かべ、櫛田は一瞬だけだが俺を睨みつけ、綾小路は表情を変えずにこっちを見る。5月に見たレイプ冤罪についての端的な情報を口にしたが気づいたようだ。
「う、うん。あの、加害者と被害者というのは……」
「ん?いや、別人と間違えただけだから気にすんな。それより電気屋から出てきたって事は良いデジカメは買えたのか?」
俺の言葉に佐倉の顔に怯えが生まれるが、今なんか怯えさせるような発言をしたか?
「えっと……保証期間内で無料で修理出来るから、ポイントは返すね」
何だ欲のない奴だな。無料で修理して、2台目のデジカメを買えば良いものを。俺ならそうするぞ。
まあポイントを全額返してくれるならありがたいが。
俺は携帯を操作して佐倉からの返金を確認する。
「確かに受け取った。にしても浮かない顔になったが、俺がなんかしたか?」
四方八方から恨まれている俺だが、佐倉に恨まれるような事をした覚えはないんだがな。
「えっと……」
「それなんだが、生徒会としては店員のセクハラについて対処出来ないのか?」
佐倉が口籠る中、綾小路がそんな質問をしてくる。
「訴えれば内容次第で対処出来る。店員が軽いアプローチをすればそれだけでも問題に……そういや、この電気屋の店員にも以前厳重注意を受けていた奴がいたな……コイツか?」
俺は携帯を操作して、ブラックリストに保存されている写真を開く。ケヤキモールの店員の中には生徒にナンパする人もいるが、生徒が訴えたら厳重注意してブラックリストに掲載する。
で、電気屋の店員の中には楠田ゆきつって男がブラックリストに載せられいる。
俺が入学する前にブラックリストに載ったが、数年前に女子数人から下卑た眼差しが怖いと訴えられたらしい。
「ああ。その男だ」
「で?また下卑た眼差しで見たのか?それだけなら再度注意で終わると思うぞ」
少なくとも追放は無理だろう。それだけで追放は冤罪のリスクがあるからな。
「いや、カウンターに着くなり櫛田にアプローチして、佐倉に対して櫛田に対する眼差しと比べ物にならないほど下卑た眼差しを向けて、保証関係の書類でもトラブルがあった」
余程酷い眼差しのようだ。佐倉も真っ青になっている。
「保証関係?確かにああいった書類には携帯番号や寮の部屋番号を書くが、興味津々になったのか?」
「ああ。けどたかがカメラの保証なら代理人でも問題ないと思うから、オレの携帯や部屋番を書いたら食い下がってきたんだよ」
「マジか」
家や車の保険とかならまだしも、たかがデジカメの保証人なんか代理人でも問題ない。よって綾小路のやった事は何の問題はないし、電気屋の店員なら受け入れて当然だ。
にも関わらず食い下がるなんて論外。加えて客にアプローチをするなんて論外。ブラックリストに掲載されている事もあるしスリーアウトだ。
これなら摘発出来るし、ちょっと良いことを思いついたし人肌脱ぐか。
「よしわかった。んじゃちょっと行ってくる。お前ら、特に佐倉は電気屋から離れてろ。念には念を入れてだ」
そう言って俺は電気屋に入り、周りを見ると対象の楠田ゆきつを発見するので近寄る。しかも監視カメラが離れた場所にあるので音声は拾われないだろうし、ラッキーだ。
「おい、楠田ゆきおだな?」
「は、はい」
「生徒会の鳳橋だ。さっき訴えがあったんだがお前、勤務中に女子にアプローチをした挙句、保証書を利用して違う女子に迫ろうとしたらしいな」
「なっ?!い、いやそれは……「下らない言い訳をするなよ。何でも男が保証書を代わりに書いたら食い下がったらしいじゃねぇか。デジカメの保証書なんか代理人でも充分なのなんか電気屋従業員でもわかるだろうが」……っ!」
楠田は俺の発言に顔を真っ赤になる。顔には怒りと焦りがあるが、その怒りは理不尽にも俺に向けられている。後2手だな……
「とりあえず学校には報告はするから後日呼ばれたら応じるように」
「なっ……!誤解だ!僕は店員として当然の仕事を「あー、はいはい。加害者は自らを正当化するから黙ってなさいな」ふ、ふざけるな!」
楠田は怒りの余り叫び、周りの皆が注目して、少し離れた場所にいる店員がこっちに寄ってくる。近づく前に最後の一手を打つ。
「以上だ。まあ学園の敷地から追放だろうがくれぐれも逃げるなよ(まあ安心しろ。あの巨乳女子はテメェに代わって俺が可愛がってやるよ)」
最後の一言だけは間近にいる楠田にしか聞こえない声で口にして背を向ける。
「っ!クソ野郎がぁぁぁぁぁぁっ!」
やはり楠田は佐倉に欲情していたようだ。怒号を上げながら俺の背中を殴りつける。
(痛えなオイ)
俺は苛立ちながら振り向くと楠田は憤怒の表情を浮かべながら胸ポケットにあるカッターナイフを取り出して俺に振るってくる。
周りから悲鳴が上がる中、俺は横にズレてわざと腕に食らい、手から血を流し、熱と痛みを感じながらも足払いをかける。
楠田が転び始めると同時に俺は背後に回って、そのまま地面に押さえつける。
「離せこの野郎!雫と離れ離れなんてごめんだ!ぶっ殺してやる!」
「誰が離すか馬鹿が(テメェは俺の金ヅルがお似合いだ)」
殴った挙句、カッターで斬ったのだ。損害賠償金を毟り取ってやる。その辺りは佐倉には感謝だ。つか雫って何だ?佐倉の源氏名か?
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!殺すっ!」
更に暴れるが抑え込む。
同時に店員や騒ぎを聞いたらしい警備員がやってくる。
「お客様!どうしましたか!?」
「女子からセクハラの訴えがあったから生徒会として対処しようとしたら逆ギレされて襲われた。警備員は今直ぐ拘束を!」
「は、はい!」
「ふざけるなぁぁぁぁぁぁっ!」
若い警備員が楠田を捕える中、醜い怒号が店に響き渡るのだった。
「……以上が報告だな」
「なるほど……話はわかった」
職員室にて、手に包帯を巻いた俺は先程の件を話している。隣には佐倉もいる。綾小路と櫛田については保証書について話してから帰った。
今回の件だが佐倉が楠田に狙われていた事が発端だ。
佐倉は入学前に雫って名前でアイドル活動をしていたのだ。で、楠田は雫の熱烈なファンで、入学する為にアイドルを休業した佐倉を雫と見抜き、ブログとかにも熱烈な書き込みをするくらいヤバい奴だった。
で、今回の保証書で部屋番や携帯番号を知ろうとして、綾小路が邪魔をして、そこから俺に知られて俺が対処して今に至るわけだ。
しかし……
「で、だ。今回の被害者の俺と佐倉だが、奴からはどのくらいの賠償金を得られるんだ?」
俺がそう口にすると教師陣は呆れた顔をするが、そこらキッチリしないとな。
「直ぐお金の話になるねー。というか鳳橋君はカメラが拾えない声で挑発とかしてないよね?店員は取り調べ中に鳳橋君が佐倉さんを可愛がる云々言ったって喚いていたけど」
三十路がそんな風に聞いてくる。流石に俺の行動は読めるようだ。まあシラを切るけど。
「いや、今回はしてないな。学園から追放って言ったらブチ切れた」
「……まあタチの悪いストーカーだし、あり得るか……ちなみに鳳橋君はどんな罰を考えてるのかな?」
「とりあえずアイツは警察に突き出して、アイツがこの学校で貯めたポイントを全部没収して、俺と佐倉で割り勘だな」
アイツはこの学校に勤務して8年目だから貯金もそれなりにあるだろう。
「そ、そんな……それは流石に……」
「お前は本当に欲がないな佐倉。寧ろ奴の保護者からも毟り取るぐらいの気概でいろや」
「わーお、随分ふっかけるねぇ」
「どうせ警察のお世話になる屑がどうなろうと知った事じゃない。で?どうなんだ?」
「今回は犯罪だから最終決定は理事長が下す。よって幾ら俺達が考えても今結論は出せない」
三十路宮に代わってAクラス担任の真嶋が口を開ける。まあガチの犯罪だし、校長や理事長の管轄だろう。
「りょーかいりょーかい。んじゃ罰が決まったら連絡しろ……話は終わりか?」
「ああ。ただ鳳橋。お前は必要以上に挑発はするなよ」
「だから今回はしてないって。単にアイツが佐倉に関する沸点が低かっただけだ」
言いながら俺は職員室を後にするのだった。
……しかし佐倉って地味だが、雫の時は活発美女だし、近い未来に食うとするか。
オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?
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アリだ。雌犬にしてやれ
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アリだけど程々に
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無しで