守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
「簡単な話だ。1週間分のペンションの宿泊費……そうだな、一泊3万として21万……慰謝料4万を含めて、生徒全員に1人あたり25万ポイント払え」
俺の言葉に周りから強い騒めきが生まれる。
「ちょっと待って!確かに悪いのはこっちだけど高過ぎだよ!」
星之宮が慌てて口を挟んでくるが……
「何言ってんだ?去年俺と龍園がハワイで借りたペンションは一泊6万だぞ。その半分なんだから安いだろうが」
「全くだ。というかお前、本当に鳳橋か?偽物じゃないだろうな」
「これでも生徒会長だからある程度教師の顔を立てないといけないし、安い金額を提案したんだよな」
「……少し待て。理事長の方に確認を取る」
真嶋がそう言うと教員は離れた場所にあるテントに向かう。周りの連中は俺と龍園に視線を向けてくる。
「と、言う訳だお前ら。金儲けの秘訣はこちらの正当性を立証出来る相手の弱みに付け込む事だから覚えておくように」
『了解』
俺のクラスメイトの大半は返事をする。
「ふんっ、金の亡者の癖に。死ねば良いのに」
「黙れ赤点取って退学になりかけた女版須藤の白波千尋」
『ぷっ!あははっ!』
白波の罵倒にそう返すと白波と一之瀬以外の大半のクラスメイトが笑う。
「ふざけんなっ!あんな野蛮人な屑と一緒にしないでよ!」
「んだとコラ!一之瀬に惨めに振られたレズ豚女が!」
「っ!煩い!不良品の癖に!」
「テメェこそ元Bクラスの癖にテストで下位40人に入ってるし、身体でも売ってBクラスに入ったんだろ!」
俺が挑発したとはいえ煩いな……
「黙れ!クズの男の癖に!上から目線で「お前が黙れ」ぐふっ!」
俺が白波の腹に蹴りを放ち、白波はゲロを吐く。
「っ!おおとりば「お前も黙れ。美紀が怖がっている」がはぁっ!」
続いて須藤に蹴りを入れようとしたが、その前に綾小路が須藤に回し蹴りを叩き込む。それにより5メートルくらい吹き飛ぶが、コイツの辞書に手加減という文字はないようだ。
「悪いな白波。足が滑った。不慮の事故だ」
「悪いな須藤。足が滑った。同じクラスの残念な事故だから仕方ないよな」
「まあ事故なら仕方ないよな」
「うんうん、残念な事故だよ」
「まあ運が悪かったんだろ」
「仕方ない仕方ない」
「ドンマイ!」
俺と綾小路の言葉にCクラスとDクラスの大半は事故と見てくれるようだ。
「と、言う訳だ。クラス内の事故だからお前らは気にする必要ないぞ」
俺はニヤニヤ笑いを浮かべる龍園と険しい表情を浮かべる葛城を見る。
「くくっ、確かに今のは残念な事故だったな」
やはり龍園はそう返すよな。
「まあ今のは事故でしょ」
「というか天罰じゃないのか?普段から恫喝したり、男を見下してる屑どもだし」
「そうそう。俺なんか一之瀬に勇気を出してナンパしたら、白波が「アンタみたいな不細工、帆波ちゃんには相応しくないから消えて!」って割って入ってきたし」
「マジで?クズ過ぎるわよ……」
「うん、やっぱり不慮の事故だよ」
Aクラスについても坂柳派葛城派問わずにそんな声が聞こえてくる。どうやらAクラスも俺と綾小路の暴力に目を瞑ってくれるようだ。これには葛城も絶句する。
「よくも!」
「調子に乗ってんじゃねぇぞ!コラァ!」
白波は怒りながら石を持ちながら俺に詰め寄ろうとして、須藤は拳を構えて綾小路に突っ込んでくる。
チラッと横を見れば真嶋達が戻ってくるので抵抗しないで腕で防御して殴られ、わざと仰け反る。
隣では綾小路も同じようにガードして殴られて後ろによろめく。
「何をしている?」
と、ここで真嶋達が俺達に近づく。
「コイツらが俺達に蹴りを入れたんだよ!」
「それは見ていた……が、石や拳を使って殴り返した時点で同罪だ」
そりゃそうだ。反撃しなかったら俺と綾小路が一方的に悪いが、やり返した時点でコイツらの訴えの力は大きく弱まる。まして須藤の拳や石は人によっては凶器になり得るからな。
やり返さないで教師に報告すれば良かったのに、やっぱりコイツらは単細胞だな。まあそれを踏まえて蹴りを入れたんだけどな。
「ふざけないで!何でコイツらと同罪なのよ!納得いかない!」
「んだとこのレズ豚!どうせテメェの恋なんか実らないんだから退学してホームレスの肉便器になってろや!」
「はぁ!アンタこそ退学しなさいよ!どうせバスケット選手になっても暴力事件で契約取り消しになるのがオチでしょ!」
白波と須藤は俺達そっちのけで罵倒合戦を始める。これで完全に有耶無耶になったが、コイツら馬鹿過ぎだろ……
「馬鹿2人に構うと時間の無駄だから放っておくけど、結果はどうなったんだよ?」
龍園がそう言うと真嶋も馬鹿を相手にするのが嫌なのか未だに揉める2人から目を逸らして口を開ける。
「……理事長に話を通した結果、来月1日に生徒全員に25万ポイントを振り込む事を決定した」
その言葉にクラスが歓声を上げり、須藤と白波の罵声が聞き取りにくくなる。特にDクラスの歓声が凄いが……
(借金をした馬鹿どもは契約を忘れたのか)
どうやら中間試験で須藤に対する救済資金を出す際の契約内容を失念を忘れているようだ。
あの時に交わした契約は……
『高円寺、幸村、王、松下、櫛田以外の非借金組は今年度、クラスポイントに直結する形で学校から支給されるプライベートポイントの内の3割を支払う事』
『借金組は今年度、クラスポイントに直結する形で学校から支給されるプライベートポイントの内の6割を支払う事』
『借金組が試験などで得たボーナスポイントなど、クラスポイントとは無関係で得たポイントを全額支払う事』
の3つだ。で、契約をした際に借金持ち扱いは9人いる。停学中の山内に支給されるかはわからないが、最低8人は今回の25万ポイントを俺に支払う事になる。
加えて白波と一之瀬のポイントは俺が貰うので、今回の慰謝料で俺の懐には自分に対する支給も含めて275万、山内を含めたら300万入ることを意味する。
これについてはDクラスから警戒されても敵視はされないだろう。恵や千秋から聞いているが、借金組の扱いは今でも最低ランクらしいし、自業自得で片付けられるだろう。悪いのは赤点を取った須藤だし。
そして借金組は赤点を取った諸悪の元凶の須藤を攻めたてるだろう。その時に須藤がどのくらい暴れるか楽しみだな。
閑話休題……
「今後反省して今回のようなことがないよう尽力する。ただしこれで手打ちにして貰いたい」
まあそうだな。ポイントを貰っておきながら今後もそれを理由に集りまくったら、こっちに非が出来て進学や就職に影響が出る可能性は高い。
「わかった。じゃあ今回の件はこれで終わりだ」
しかし随分と簡単に要求が通ったな。教師達も先程ほど苦い表情って訳じゃない。
「じゃあ特別試験の内容を話せ」
向こうからしたら軌道がズレたのだろうが、こっちとしては筋を通しただけだから文句は言わせない。そもそももう終わった事だしな。
「わかった。では改めて特別試験の内容を説明する」
真嶋の言葉に全員が真剣な表情に切り替わる。
「どうせアンタみたいな屑がポイントを持っても意味ないんだから帆波ちゃんに渡しなさいよ!」
「ふざけんな!一之瀬がポイントを貰えないのは、赤点取ったテメェが悪いんだろうが!」
2人を除いて。もうマジで死んでくれないか?それと須藤は借金持ちの1人だから25万を没収されるからな?
俺達は呆れ顔を浮かべながら馬鹿2人を見るのだった。
「……と、いうわけで理事長。向こうから1人あたり25万ポイント払うように要請されたので決定を下してくれませんか?」
『……なるほど。まあ確かにこちらに非があるし、向こうの要求を全て呑んで良いよ』
「宜しいのですか?4000万近くになりますが」
『その代わり船上試験の報酬を半額にするよ。十中八九鳳橋君は全てのグループで結果1を狙うだろうから、半額にすれば総合的な支出は変わらないよ』
「いやいや理事長。担任として鳳橋君の優秀さは知っていますが、全て結果1は流石に無理でしょう?」
「それ以前に理事長が鳳橋君達に圧力をかけて口止めは駄目なんですか?」
『それは悪手だね坂上君。鳳橋君のお父さんの鳳橋先生は国会議員、警察、裁判、県議会、大企業、あらゆる機関にスパイを送っていてそんな事をしたらこっちの方が大きなダメージになる。そもそも鳳橋先生の教え子は全員基本的に生死のかかった仕事の経験があるから脅しは効かないよ』
「……わかりました。では全生徒には来月1日に支払うよう、お願いします」
『うん。皆も説明に気をつけてね』
オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?
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アリだ。雌犬にしてやれ
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アリだけど程々に
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無しで