守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
「よーし、ここまでだ。テメェらはシャワー浴びてこい」
作業を始めて2時間ちょい、海の間近の岩場を利用してため池を作った。
柴田達がシャワーを浴びに洞窟に戻る中、俺は釣りをしている連中の所に向かう。
釣りの参加者は近くに巨大なビニールに海水を入れて生簀代わりにしているが、そいつらを持ってため池の中に入れる。
と、ここでベースキャンプの方から騒ぎ声が聞こえてくるので近づくと、安藤と南方が洞窟の入り口のビニールから堀北を連れ出して、洞窟内から神崎達が出てきて睨んでいる。
「どういう状況だ。何でそこに校則も守れない屑の妹がここにいるか説明しろ」
俺の言葉に堀北は目に殺意を宿しながらこっちを見てくる。テメェがブラコンなのは把握している。
「ちょっと聞いてよ鳳橋君!シャワーを待ってたら中を見せて貰うってビニールの幕を開けたんだよ!」
「大袈裟ね。ちょっと中を覗いたくらい問題にならないはずよ。洞窟を使用したなら問題になるけど、覗くくらいの権利はあるはずよ」
まあ堀北の言っている事は事実だ。覗いたくらいじゃペナルティは与えられないだろう。そんなんでペナルティになるなら全クラスに大ダメージが入るからな。
しかし中に踏み込むのは馬鹿だろう。俺達は洞窟、Aクラスが井戸、Bクラスが砂浜、Dクラスが川をベースキャンプにしたが、実質的に独占しているようなものだ。
そんな独占箇所に他クラスが無許可で踏み込んではいけないってのは暗黙のルールであるが、その事すらわからない……いや、待てよ。
「なるほどな。確かに覗くくらいの権利はあるな」
「鳳橋君!?」
「ほら、問題ないじゃない。じゃあ見せてもらうわよ」
堀北はそう言って南方と安藤を振り解いて再度ビニールに触れて洞窟に入るので俺は持っているデジカメでその様子を撮影する。
「神崎、ちょっと来い。向こうがその気なら今からDクラスを攻めるから走れ。指揮は浜口に任せる」
言いながら俺は神崎を連れてDクラスのベースキャンプに向かう。
「向こうが先に踏み込んだ以上、こっちも踏み込む権利はある」
「それはそうだが呆気なく見せて良いのか?」
「スポットの更新は3時間後だし、特殊な物は買ってないから見られても大したダメージにはならない。調味料や釣り竿を奪ったらペナルティが発生するしな」
言いながらDクラスのベースキャンプの近くで足を止める。障害になりそうな高円寺と綾小路は居ないので絶好のチャンスだな。
神崎にデジカメを渡す。神崎も俺のやろうとしたことを理解したようで頷く。
それを確認した俺は堂々とDベースキャンプに踏み込む。
他の連中はキョトンした表情になるが俺がテントに近づくとハッとした表情になる。
「ちょっと!何でCクラスのアンタがここにいるのよ!?さっさと出ていきなさいよ!」
突っかかってきたのはDクラスの傲慢女の篠原だ。
「今すぐ消えろや屑が!」
「出てかねえとぶっ飛ばすぞ!」
池と須藤が便乗するがそれを無視する。
「何でって偵察だよ」
「他所のクラスのスポットを使ったらペナルティが発生するじゃない!」
「使う?俺は歩いてるだけで川の水には触れてないし、お前らが購入した道具も使ってないぞ」
「そ、それは……!」
「あー、ちょっと良い?」
ここでやって来たのは櫛田を連れた恵だった。
「狂夜の言ってることは間違ってないけどさ、だからって堂々と踏み込むのはマナー違反じゃないの?」
「そ、そうだよ。確かに私達は川を殆ど独占してるけど、他のクラスもそうなんだから暗黙の了解があるんじゃないかな?」
恵と櫛田はそう言ってくる。やっぱり暗黙の了解があるよな。
「そうだな。だがその暗黙のルールを破ったのはテメェらDクラスだぞ」
「は?どういう意味?」
「つい先程堀北がウチのベースキャンプに来てな、覗くくらいの権利はあるって暗黙のルールを破ったぞ」
「えぇ?!」
「はぁ?!何やってんのよ!」
櫛田と恵が驚きを露わにして、周りが騒めくがそれが普通の反応だろう。
「出鱈目言ってんじゃねぇよ!」
須藤が喚くが事実だ。
「や、多分本当ね。学校はGPSを使って直ぐにわかるし、狂夜が直ぐにバレる嘘はつかないわ」
恵の言うように学校はGPSで俺達の動きを見ている。仮にDクラスが訴えたら俺も学校に訴えてGPSの確認を頼めば直ぐにバレるしな。
「そういうわけだからこっちもやられっぱなしは趣味じゃないし、確認させて貰うぜ。わかったらテメェはそこの池とホモホモしてな。どうせ女の1人も出来ねえだろうしな」
言いながら俺は須藤に背を向けて近くの道具に目を向ける。同時に背後から人が寄る気配が近づく。
「「危ないっ!」」
近くにいる恵と愛里がそう叫ぶと同時に背中に痛みが走り、地面に倒れる。振り向けば須藤が憤怒の表情を浮かべて再度殴り掛かろうとしてくる。
しかし2発は食らうつもりはないので俺は避けながら草の陰に隠れている神崎にアイコンタクトを交わす。
同時に神崎はその場を後にしてスタート地点にして教師の待機場所に向かう。
「ってぇな。俺の偵察の邪魔すんじゃねぇよ。というか暴力はクラス失格だぜ?」
「うるせぇよ!調子乗ってんじゃねぇよ!」
「須藤君!これ以上は問題だよ!」
櫛田が思ってないことを口にしているがこれは良い子ちゃんぶりたいからだろう。
「Dクラスのキャンプ地だから全員シラを切るに決まってんだろうが!」
須藤はそう口にするが周りの人間は嫌そうな表情を浮かべている。どんだけ嫌われているんだよ?
内心呆れながらも俺は須藤の拳を最小限の動きで回避し続けるのだった。
狂夜の指示で神崎は獣道を走り砂浜に出て一直線に教員用のテントに向かう。そこには1年の担任4人が打ち合わせをしているが、神崎がこっちに来ると書類をテーブルの上に置く。
「どうしたのかな神崎君?追加で何かを購入するの?」
「いえ。つい先程、鳳橋とDクラスのベースキャンプの偵察に行ったら、鳳橋が須藤が殴られました。これが証拠です」
言いながら神崎はデジカメの記録を見せる。
「なるほどな。確かに暴力を振るっているな。しかし堂々とベースキャンプに入っている時点で明らかな挑発であるから直ぐに失格というわけにはいかない」
「まあそうだね。占有したスポットに入っちゃいけないってルールはないけど、暗黙の了解ってのがあるからね。デジカメじゃ鳳橋君の声は聞こえないけど、鳳橋君の性格的に容赦ない罵倒をした可能性もあるし、暗黙のルールを無視してからの挑発をしたなら、情状酌量の余地はあるよ」
これについては全クラスの担任の意見であり、神崎も頷く。
「もちろんです。しかしその暗黙のルールを先に破ったのはDクラスの堀北鈴音です。彼女は覗く権利くらいはあると我々Cクラスのベースキャンプに踏み入り好き勝手しました。GPSを確認してください」
神崎の言葉に4人が顔色を変えてパソコンを操作する。
「……Cクラスは洞窟を拠点にしてますが堀北さんは今もいますね」
坂上が小さく頷く。どうやら相当長く物色していたようだ。
「あー、これなら引き金を引いたのは堀北さんだし鳳橋君の行動には正当性が生まれるね。で、挑発したとしても背後から殴るのは論外だし失格でしょ」
「……まあそうだな。口と手なら手を出す方が悪いし、これは失格対象だな」
「……そうですね」
茶柱も内心嫌だと思いながらも肯定する。須藤が馬鹿なのは知っていたが、まさか堀北についても暗黙の了解を破るとは予想外だった。
「じゃあ私とサエちゃんは堀北さんを回収してDクラスの拠点で説明しますので、真嶋君と坂上先生はここをよろしくお願いします。神崎君も来てね」
「了解しました」
こうして星之宮と茶柱はDクラスを断罪する為にDクラスのキャンプに向かうのだった。
今回の堀北の行動は原作でも取っています。
原作
堀北「洞窟の中を見るくらいの権利はあるわ」
葛城「確かにあるがそれは暗黙のルール違反だ。そちらが我々のベースキャンプを覗くなら、こちらにも覗く権利がある。他のクラスが絡むかもしれないから、他のベースキャンプの立ち入りは避けるべきだ」
葛城の反論により撤収
本作品
堀北「洞窟の中を見るくらいの権利はあるわ」
狂夜「確かに覗く権利はあるな(良し、堀北が暗黙のルールを破って再度踏み込んだ瞬間、Dクラスのベースキャンプに乗り込んで調査だ。その際に須藤を煽って暴力を誘発させるか。でも悪いのは先に暗黙のルールを破った堀北で、俺は被害者だし問題ないな)」
堀北に好きにやらせて、自身らの行動に正当性を持たせる狂夜
オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?
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アリだ。雌犬にしてやれ
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アリだけど程々に
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無しで