※この作品はR-18です。

守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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第84話

 

 

Bクラスのベースキャンプ

 

「ふっ」

 

綾小路の小さい掛け声と放たれてサーブは物凄いスピードで放たれてネットの向かい側に飛んでいく。

 

「ぐっ!」

 

Bクラスの石崎は何とか追いついてギリギリで受けて上に上げる。

 

しかし綾小路のサーブの威力が強過ぎて勢いを殺し切れず、そのままネットの向かい側に上がってしまい……

 

「Smash」

 

「ぐぉぉっ!」

 

パワーにおいて学校最強クラスの山田アルベルトのスパイクが襲い掛かり、石崎の相方の小宮はレシーブに失敗して明後日の方向に飛ばしてしまう。

 

同時に周りから歓声が上がり、審判をやってる伊吹が笛を吹くが……

 

「勝てるかぁ!」

 

小宮が叫びながら砂浜に書かれた点数を見る。

 

綾小路・アルベルトー石崎・小宮

 

21ー0

 

21ー3

 

圧倒的な差だった。しかも2セットは1セットにサーブ権を1回も譲らなかった綾小路の強さを考慮して、1人ずつサーブ権を交代したのにも関わらずだ。

 

綾小路1人でも手に負えないのに、アルベルトの巨腕によるブロックやスパイクも加わり鬼に金棒状態だった。

 

「もうちょっと手加減してくれよ〜、手や胸が痺れたぜ」

 

石崎がそう口にするが……

 

「それは無理だな。藍と美紀からは本気が見たいと言われたからな……これで満足か?」

 

綾小路はコート脇にいる水着姿の森下と山村を見ると2人は小さく頷き近寄ってくる。

 

「はい。満足でした。格闘技のみならず球技までも桁違いとは驚きです」

 

森下はいつも通りの無表情だがいつもより僅かに大きな声でそう口にする。

 

しかし綾小路のビーチバレーの技術はそこまで高くない。単純に肉体のスペックが桁違いだから圧倒的に見えるだけだ。綾小路自身、学生相手ならまだしも、本場のプロには劣ると考えている。

 

まあそれは今はどうでも良い。重要は……

 

「か、格好良かったですよ……」

 

友達2人と学生らしい青春を送れている事だ。2日目の朝、Bクラスがバカンスをやってるから遊びに来いと挑発をしてきたが、綾小路は折角の夏休みだからと誘いを受け、Aクラスのベースキャンプ近くで散歩をしていた森下と山村を誘ってBクラスのベースキャンプに向かった。

 

尚、Dクラスのベースキャンプを出る直前、堀北が3ヶ月前に奢ったスペシャルランチを未だにネタに他クラスの偵察に付き合えと強要してきたがガン無視して、それを見た須藤がキレて詰め寄ってきたが回し蹴りで川に落として黙らせた。

 

ちなみにDクラスの他の連中は纏め役の恵が許可を出した事、昨日の綾小路の情報収集が凄かった事、クラスの殆どが嫌っている須藤を川に落とした事から、綾小路が遊びに行くことについて「まあ良いんじゃね?」と割と肯定的な空気だった。

 

そしてBクラスのベースキャンプに入り、今はビーチバレーをして圧勝したところだ。

 

「じゃあ次は浮き輪を借りるぞ。泳ぎたい」

 

「浮き輪ならあるじゃないですか?」

 

「そ、そうですね……」

 

綾小路の言葉に森下と山村がギュッと綾小路に抱きついて甘い空気を醸し出す。

 

「くくくっ、お盛んだな。どうせならテントを貸してやるぜ」

 

「あ、あぅぅ……」

 

周りが砂糖を吐く中龍園が笑いながら近寄ってくる。セクハラ発言に山村は真っ赤になって俯く。

 

「ああ、丁度良かったです龍園翔。私達は船でバナナボートに乗りたかったのですが、私達が乗ったバナナボートを引っ張ってくれませんか?」

 

「あ?殺すぞ?」

 

恐れ知らずの森下の頼みに龍園の額に青筋が浮かび、周りの人間は戦慄した表情を森下に向ける。

 

「やめろ藍。バナナボートならオレが引っ張ってやる」

 

「それでは意味がありません。私は清隆にくっついて乗りたいんです……まあ良いでしょう。とりあえず海に行きましょう」

 

「宜しくお願いします……」

 

2人に引っ張られながら海に向かう綾小路を楽しそうに見る龍園が後悔するまで後2時間弱……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

綾小路がBクラスのベースキャンプで森下と山村とイチャイチャしている頃……

 

「……では学校の判決を下すが、鳳橋の行動については事前に堀北が起こした行動によるものだから正当性はあるし、須藤の暴力に情状酌量の余地はない」

 

Dクラスのベースキャンプにて、茶柱が無表情ながらそう口を開ける。その言葉にDクラスの大半は暗黙のルールを破った堀北と公認されたルールを破った須藤に敵意剥き出しにして睨んでいる。

 

「っ!」

 

「ふざけんじゃねぇよ!コイツが挑発をしたからだろうが!」

 

堀北は苦々しく俺を睨み、須藤が俺を指差し怒鳴り散らす。

 

「挑発が酷くても背後から殴りかかるのは人として論外だからね?そもそも私とサエちゃんは君が鳳橋君に何十回も殴りかかっているのを見てるからね」

 

星之宮が馬鹿を見る眼差しで須藤を見る。実際須藤が教師が来るまでに100回以上殴りかかっていたからな。最初の1回なら俺が挑発したって減刑出来る可能性は僅かにあったかもしれないが、教師の前でも何十回も殴りかかったのは論外だ。

 

「じゃあルールに従ってDクラスは失格「ちょっと良いですか?」ん?何かな松下さん?」

 

ここで千秋が手を挙げる。

 

「確かにルールに従ったら私達は失格です。しかし私達も須藤君と堀北さんの愚行の被害者でもありますから、少しばかりの温情を頂けないでしょうか」

 

「何だとテメェ!」

 

須藤が喚くがDクラスの大半が千秋と同じ意見のようで、須藤の周りにいる人間が全員ソフトボールくらいの石を持って投げの体勢に入る。

 

「ちっ!」

 

これには須藤も分が悪いようで舌打ちをして引く。

 

「うーん。教師からしたら温情を与えるのは無理だね。被害者の鳳橋君次第だね」

 

星之宮はそう言って俺を見てくる。

 

「……まあそうだな。仕方ねぇな。示談に応じてやっても良いぞ」

 

「じゃあ示談の条件は?」

 

「その前に確認するが今のDクラスの残りのポイントは幾らなんだ?」

 

「スポットボーナスを考慮しなかったら156ポイントだな」

 

最初は300ポイントあったが、山内の停学と高円寺のリタイアにより60ポイントだから実質的に使ったのは84ポイントか。思ったより節約をしているな。

 

「そうだな……じゃあ最初の条件だが156ポイントの内、1割の15.6ポイント……四捨五入して16ポイントをウチのクラスに譲渡しろ」

 

「え?それだけで良いの?半分の80ポイントくらい要求されると思った」

 

恵のみならず他の皆も意外そうに見てくる。

 

「良いんだよ。落とし前はつけないといけないが、お前らも堀北と須藤の屑コンビの被害者だからな。悪いのは堀北と須藤で、同じ被害者同士だしそこまで酷いペナルティを課すつもりはねぇよ」

 

「ふざけんじゃねぇよ!」

 

「ふざけてるのはお前の頭だろ。で、第2の条件だが最終日のリーダー指名についてだが俺達Cクラスに対する指名権の剥奪だ。さっき堀北がズカズカと他クラスのベースキャンプに入ったが、リーダを見抜く為に盗撮をしてる可能性が高いからな」

 

「あー、なるほどね。常日頃から綾小路君にコンパスを突きつけたり、他クラスのベースキャンプにズカズカと踏み込む堀北さんの屑っぷりならあり得るわね」

 

「だろ〜、兄は生徒会役員1人すら集めないで校則を破るアホだし、両親は苦労しただろうな」

 

「親も屑なんじゃないの?狂夜の両親も屑らしいじゃん」

 

否定はしない。普通の親なら実の息子に麻雀の代打ちを頼んだり、カニの密猟なんかに誘わないからな。

 

「かもな。屑の両親から屑の俺が生まれたし、堀北家の屑2人が屑兄妹を生んだ「黙りなさい!」お〜、怖い怖い」

 

恵と雑談していると堀北がブチ切れているが明らかにマナー違反だ。

 

「馬鹿が煩いから話を戻すが、16ポイントの譲渡とCクラスに対する指名権の放棄を呑めば訴えない」

 

「それは確かにこちらとしてもありがたいが、後になって要求とかはないよな?」

 

ここで幸村が手を挙げて質問する。

 

「ないない。後になって要求とか人として恥だしな。教師もいるし契約を結べば問題ない」

 

「そうか。軽井沢、この示談を受けるべきだ」

 

「あたしもそのつもり。馬鹿2人の尻拭いは嫌だけどね」

 

恵はこれ見よがしにため息を吐きながら小さく頷く。

 

これにて任務達成だ。Dクラスからポイントを少し貰い、指名される事もなくなったのはありがたい。

 

加えてCクラスに対するヘイトもそこまで抱かれないだろう。失格になる所を格安なポイントで回避したのだから。

 

しかも今回の件で気に食わない堀北と須藤に大量のヘイトを向かせたし、最高の結果だろう。

 

俺は屈辱感で真っ赤になって震える堀北と須藤に愉悦を感じてワインを欲するのだった。





おまけ

バカテスト 

問題(国語)

不必要なもの、役に立たぬばかりか邪魔になることをいう意味の諺を書きなさい。また例文を作りなさい


一之瀬帆波の答え

無用の長物

あの人は英語を読めないから、この英語で書かれた本は無用の長物だろう。


教師のコメント

正解です。簡単すぎましたかね



鳳橋狂夜の答え

月夜に提灯

山内春樹に彼女など月夜に提灯だろう


教師のコメント

なんて例文を書いているのですか。大切なテストでそのように相手を愚弄する例文を書くのは間違って……














龍園翔の答え

月夜に提灯

須藤健に彼女など月夜に提灯だろう


坂柳有栖の答え

月夜に提灯

山内春樹に結婚相手など月夜に提灯だろう


軽井沢恵の答え

無用の長物

池寛治に女子なんて無用の長物だろう


松下千秋の答え

無用の長物

須藤、池、山内にはおける女子との出会いなど無用の長物だろう。



綾小路清隆の答え

月夜に提灯

堀北の存在そのものが月夜に提灯のようなものだ。




教師のコメント

………(ドン引き)

オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?

  • アリだ。雌犬にしてやれ
  • アリだけど程々に
  • 無しで
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