守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
「悪いな神崎。荷物運びを手伝って貰って」
「気にするな。クラスの為に働いているお前をサポートする為だ」
夕方6時過ぎ、俺は林道を神崎と並んで歩いている。俺が持っているのはバーベキューコンロ、神崎はテントを持っている。
これについては龍園達のBクラスから買った物資だ。Bクラスがリタイアする前に買い取ったものだが安く売ってくれたから感謝だ。
「しかしBクラスは全員リタイアか。2日バカンスを楽しみ、これから5日間は俺達が無人島でひもじい生活をする中で豪華客船を満喫、次の試験があるかもしれないが更に1週間豪華客船で夏休みを過ごして、来月には25万ポイント……これには俺も羨ましいな」
神崎がそう口にする。実際Bクラスの生徒からしたら最高の夏休みだろう。
ウチなんか我儘な白波を擁しながら、無人島でひもじい生活をしなくちゃいけないし。
まあDクラスに比べたらマシだろう。ウチのクラスの疫病神は白波1人だけだが、Dクラスには数人いるからな。Aクラスにも戸塚みたいな疫病神はいるが、ポテンシャルが高い生徒が多いし悲観的ではない。
そんな事を考えながら俺達は自クラスのベースキャンプに戻る。ビニールをくぐると調理に自信のあるクラスメイトが魚を捌いていて準備万端だ。
「よしテメェら、魚を焼くぞ。頑張ったお前らには味の濃い物を食わせてやる。明日も頑張るぞ」
『おぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!』
その言葉にクラスメイトのテンションが上がる。やはり携帯食料では物足りないだろう。
「あ、リーダーは座ってろよ。海に生け簀を作ったり龍園と交渉したりと疲れてるだろ」
そんな風に言われ、近くにある岩に座るように促される。実に良い部下に恵まれたな。
そう思う中、クラスメイトらは入口のビニールを横にズラしで換気の準備をしてから俺が買ったバーベキューコンロを利用して魚や野菜を焼き始める。
「ちなみに偵察をした連中に聞くが、熊や兎、鴨とかはいたか?」
ジビエがいるなら是非とも狩りたい所だ。
「居なかったな。蛇はいたけど蛇肉は食えるのか?」
「食えるけど割と魚に近い淡白な味だから無理に取る必要はない。女子だって似た味なら魚と蛇なら魚を食うだろ?」
俺の言葉に女子が頷く。普段食わない蛇肉に忌避感を抱く奴も多いだろうし、無理強いするつもりはない。
「はい鳳橋君。お魚」
と、ここでユキが醤油で味付けした魚が乗った紙皿を持ってくる。
「サンキュー」
「どういたしまして。はい神崎君」
ユキは続いて神崎にも皿を渡す。他の女子も次々に渡していく。
「あ、ごめん。白波さんの分はないや。悪いけど我慢して」
そして麻子が笑いながら白波に謝る。どうやらわざと省いたようだ。
「何でよ!?安藤さんや南方さんには沢山渡してんじゃん!」
白波も当然納得いってないようで怒りを露わにする。
「当たり前じゃん。安藤さんや南方さんは朝から生け簀の作成を頑張ったんだし、白波さんは釣りをしている帆波ちゃんに話してるだけで何もしてないんだし」
まあそうだな。アイツらは炎天下の中で俺の手伝いをよくやってくれたからな。白波については今日まで一之瀬の足を引っ張ってばかりだし。
「だよね。働かざる者食うべからずって言うしね」
「タダ飯ぐらいなんかウチのクラスにはいらねぇだろ」
「欲しいなら自分が今日頑張った事を言ってよ。まあ無理だろうけど」
クラスメイトも当然とばかりにそう口にする。実際皆、何かしらの形でクラスに協力しているから強気だ。
「っ!帆波ちゃん!ちょっと私の分を分けてくれないかな?!」
そしてまた一之瀬に頼る。そして俺はまた一之瀬の眼差しにほんの僅かな負の感情を見る。
「別に良いよ。けどクラスの皆には謝った方が良いよ。千尋ちゃんは今日何か協力した?」
お人好しの一之瀬も白波のサボりに思うところはあるようだ。まあずっと遊んでいたのは論外だしな。
「ほ、帆波ちゃんも裏切るの?!」
「裏切る裏切らないの話じゃないよ。皆が頑張ってるのに1人だけ何もしないのは違うんじゃないかな?」
「だ、だって!コイツらが私を理不尽に貶めるから……!」
そんな風に俺達を指差す白波だが、お前も俺を中心にして男を見下してるだろうが。完全にブーメランじゃねぇか。
「貶めてるのは千尋ちゃんもだよ。鳳橋君に毎回喧嘩腰で突っかかってるよね?」
「っ!わ、私は悪くないもん!」
白波はそう言ってからバーベキューコンロに乗っている野菜や木の実を自分の紙皿に乗せてパクパク食べてからそのままテントに入る。
そんな白波を見て一之瀬は小さくため息を吐くが、先程はより目には負の感情が少しだけ増している。
(やはり一之瀬の負の感情を増幅させるには白波が1番使えるな)
ある意味俺や龍園や有栖より凄いだろうな。まあいらない才能だけど。
俺は今後も白波を貶め、白波が一之瀬に縋るように誘導すると方針を決めて作戦を立て始める。
3日後……
「よーし、お前ら。最終日までの食料は確実に確保したし、残りは多少ハメを外して構わない」
『了解!』
試験は5日目を迎えた。今のところ順調に事は運んでいる。食料は充分にあるし、スポットについても洞窟のスポット以外は登録していないからリーダーについてもバレてない。
更に白波が一之瀬に縋りまくって一之瀬の負の感情を少しずつ増やしているし殆ど100点満点だ。
しかし油断は出来ない。既にBクラスの生徒はベースキャンプから消えたが、全員がリタイアしたとは限らない。龍園が仲間数人と潜伏している可能性もあるからな。
とはいえ四六時中気を張っても疲れるだけだし、休息時間は大切だ。焦る必要はない。大勝はしないだろうが大敗はしないと思うし。
俺はそう言ってから1人で林道を歩く。試験が始まってからは基本的に誰かと仕事をしていたが、1人の時間も悪くない。
暫く歩き、ひよりと抱き合った岩場の近くを通ると……
「あっ、狂夜君」
愛里と遭遇する。
「奇遇だな。1人か?お前が散歩するイメージは無かった」
テントの近くで雑用をしているかと思っていた。
「昨日まではテントの近くにいたよ。ただ今日はちょっとクラスの空気が悪くて……」
「何だ?また堀北と須藤が何かやらかしたのか?」
それ以外には考えにくいんだけど。
「ううん。実は池君の下着が篠原さんの鞄にあって、篠原さんの下着が池君の鞄にあったんだ」
つまり盗み合ったのか?もしくは誰かが仕込んだのか?
「なるほど。そりゃ空気も悪くなるわ」
「狂夜君は1人なんだ。仕事の休憩?」
「まあな。とりあえず食料の確保は終わったが、少し疲れた。無人島じゃストレス発散が出来ないからな」
セックスが出来ないのは痛過ぎる。
と、ここで愛里は真っ赤になって深呼吸を何回かする。何事かと思えば、そのまま俺の手を引っ張って岩場の陰に隠れる。
「きょ、狂夜君のストレス発散ってエッチな事、だよね?だ、だから……」
そう前置きしてから髪を下ろして雫の姿になって……
「だ、だから、私が、ストレス発散に……つ、付き合うよ」
そのまま体操着を捲って水色のブラジャーを曝け出す。
この時点で俺のストレスの9割が発散されたのは言うまでもないだろう。
おまけ
バカテスト
問題(国語)
茫然自失を使って例文を作りなさい
一之瀬帆波の答え
目の前で交通事故を見て茫然自失となってしまった。
教師のコメント
正解です。茫然自失は驚き呆気に取られるという意味です。完璧な回答です。
鳳橋狂夜の答え
セフレから妊娠したと言われて茫然自失となってしまった。
教師のコメント
正解ではありますがバツをつけたい気分です。卑猥な文章を書くのはやめなさい
堀北鈴音の答え
鳳橋が退学になって茫然自失となっている所を見て、大半の生徒が笑った
教師のコメント
他人を貶める回答はやめなさい。後、鳳橋君は退学になっても大して気にしないと思います
綾小路清隆の答え
Youtubeで極み吼えるジンオウガ討伐実況動画を見たが、余りの強さに茫然自失となってしまった。
教師のコメント
先生はフロンティア未経験ですが、フロンティアのモンスターはどれも出鱈目な強さだと思います。
オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?
-
アリだ。雌犬にしてやれ
-
アリだけど程々に
-
無しで