守銭奴、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
『間もなく特別試験を開始いたします。各自指定された部屋に、指定された時間に集合してください。10分以上遅刻した者にはペナルティを科す場合があります。本日20時40時までに204号室に集合してください。所要時間は20分ほどですので、お手洗いなどを済ませ、携帯をマナーモードか電源をオフにしてお越し下さい』
そんなメールが学校から送られてくる。予想はしていたが、やはり特別試験があるようだ。
しかし……204号室に20時40分に集合の意味がよくわからない。中途半端な時間だし、部屋についてもどっかのホールじゃないで個室みたいだしな。
「龍園。どこだ?」
「20時40分に205号室だな。テメェは?」
「同じ時間に204号室だ……あっ、夢と麻子から連絡が来たが、夢が19時20分に204号室、麻子が19時40分時に204号室らしい」
「金田とひよりからメッセージが来たが、部屋については両方205号室で、金田が俺と同じで、ひよりが小橋と一緒らしい」
どうやら部屋はクラスごとに決まってるようだが時間帯については違うようだ。
他の連中からも連絡が来るが、現状神崎と一之瀬が俺と同じ時間になっている。
「大体3人、4人が同じ時間になってるな。今回は無人島試験のようにクラス同士のぶつかり合いじゃなくて、グループごとに順位を付けるのかもな」
そうなると大体40グループが出来ることになるが、俺のグループは神崎と一之瀬と明らかに仕組まれているような気がするな。
「何にせよ最初の時間まで数時間もあるし、今はモンハンをやりに行くか」
動くのは最初のグループが試験について聞いてからで問題ない。寧ろ今から焦ったらバカを見るだけだ。
「同感だな。じゃあな」
龍園が去っていくので俺も歩き出してデッキに出て、集合場所のカフェに向かうと既に綾小路達がいた。既に3DSを開いている。
「待たせたな。ちょいと寄り道をしてた」
「構いません。まだ受注してません。今回は美紀の紫毒姫の防具を完成を目標です」
森下がそう言ってくるが二つ名の装備か。アレってクソ面倒なんだよな。特に紫毒姫のG5なんか黒炎王とゼクスも出てくるし、ソロだと怠かった。
「了解」
「すみません……私の為に時間を割いてもらって……」
「気にすんな。俺も紫毒姫の装備はまだ完成してないし……そういやお前らは集合時間はいつなんだ?」
俺は気になった事を質問する。まだ説明が始まってないし、このくらいは話せるだろう。
「オレは18時だな」
「私は17時20分です」
「私は20時20分です。鳳橋狂夜はいつですか?」
「20時40分だな。ちなみに神崎や一之瀬や龍園もその時間だし、クラスの主力が集まると思う」
「それは多分合ってるな。さっきここに向かう途中に軽井沢と話したが、アイツも20時40分って言ってた」
やはりクラスの発言力がある生徒が集まっているようだ。現状20時40分とわかっているのは俺、神崎、一之瀬、龍園、金田、恵だがこの様子だと有栖や葛城、櫛田あたりが入っているかもしれない。
しかし綾小路が入ってないのは予想外だ。個の力を見れば入ってもおかしくないが……もしかしてリーダー格を招集して、優秀な兵隊については招集しないのかもしれない。
それなら納得がいく。恵や千秋とも話したが、綾小路はクラスを引っ張るつもりはないと無人島試験で言っていたらしいし。
「まあ詳しい話は試験がわかってからだな。それよりさっさと始めようぜ」
「そうですね。ちなみに私は縛りプレイで火属性の武器を使います」
「ふざけんなコラ」
何で紫毒姫相手に火属性を使うんだよ?縛りにも程があるわ。マジで森下の思考については理解出来ん。
そう思いながら俺は3DSを取り出して電源を入れるのだった。尚、集会酒場に入った際に森下はマジで火属性武器を装備していたので3人で違う武器を使うように頼むのだった。
pipipi……
始めてから数時間、G5のゼクスを倒したタイミングで電子音が鳴る。
「あっ……もう行く時間です」
どうやら山村の集合時間が近づいたようだ。
「ならモドリ玉でキャンプに戻って良いぞ。剥ぎ取りはオレがやっとく」
「え?それは悪い「遠慮するなってオレは教えたぞ」……じゃあお願いします」
「任せろ。行ってこい」
「はい。失礼します……」
山村は一礼してから去っていく。
「何だ?山村は自己評価が低いのか?」
「アレでも遥かにマシになったくらいだ。知り合った当初なんかは手を繋いだら、汚してしまったと謝ったんだぞ」
低過ぎるだろ?山村は暗い印象だが充分に可愛いと思うし。佐倉とはまだ違った感じのようだ。
「まあ自己評価が低い謙虚な奴は付け狙われるだろうし変わるべきだろ」
「ああ。藍ほど図々しくなれとは言わないが、もう少し変わって欲しいものだ」
「失礼ですね。私が図々しいと?」
「オレが居ない時に俺の部屋のベッドでゴロゴロしておいて図々しくないと?」
それは図々しいな。
「清隆のベッドで寝るのは気持ち良いですから。それにカードキーをくれたのは清隆です」
それなら一概に森下を攻めるのは無理だな。っと……
「来たぞ。構えろ」
最後の紫毒姫がフィールドに現れる。山村のキャラはベースキャンプに戻っているが、3人でも充分だ。今日は既に20頭くらい倒しているからな。
そう思いながらも各々の武器を構えて、攻撃を開始する。先ずはライトボウガンの俺が翼の部位破壊をして閃光玉を通じるようにしないとな。片手剣の綾小路とハンマーの森下には向いてないし。
「随分とおめでたいわね綾小路君。他クラスの人間、ましてはリーダーとゲームなんて」
そんな声が聞こえてきたのでチラッと横を見れば堀北が不愉快そうに綾小路を見ている。当の本人は3DSに集中しているけど。
「おめでたいのはお前の思考回路だ出涸らし。やり返される事を考えないで、暗黙の了解を破ってるクラスに迷惑をかけたしな」
綾小路はゲームに集中しながらそう返す。それにより堀北が歯軋りをするが綾小路は変わらない。
「そもそもオレに文句を言ってる暇があるなら鳳橋やCクラスの生徒に「ベースキャンプに乗り込んですいませんでした」と謝罪したらどうだ?軽井沢や櫛田なんかはお前の尻拭いで頭を下げてるぞ」
そう、綾小路の言うように恵と櫛田は堀北の件についてウチのクラスの人間に謝罪をしているのだ。恵はDクラスのリーダーの務めを果たす為、櫛田は多分堀北が悪いって認識を広げる為だろう。
何にせよ2人が謝る事で堀北が悪いって空気が生まれ、リーダー格の2人の株が上がっているのだ。
「っ……彼女達が勝手にやった事よ。それに「じゃあ自分は悪くないと?兄がAクラスのリーダーだから何をしても許されると思ってるのか?」っ!黙りなさい!」
ガシャッ!
ここで音がしたので顔を上げると綾小路の3DSが床に落ちている。堀北が落としたのだろうが……
「っ!2人とも回避しろ」
綾小路にそう言われたので画面に意識を戻すと……
「あ、死んだ」
「死にましたね」
「2人もか……」
怒り状態の紫毒姫の滑空からの一撃に3人まとめて乙ってしまいクエスト失敗となってしまった。
「済まん。俺が堀北の愚かさを甘く見ていたからお前達の集中を奪ってしまった」
綾小路は小さく頭を下げてくるが、それがまた堀北の怒りを増幅させたようで堀北は憤怒の表情に変わり、どっから取り出したのかコンパスを振りかぶって綾小路の腕に刺す。
「清隆……!」
珍しく森下が焦る声を出す中、綾小路は全く表情を変えず……
「これで正当防衛が成立するな。クエスト失敗の要因となった落とし前をつけろ」
ゴキンッ ゴキンッ
「〜〜〜〜〜っ!」
そのまま堀北の腕の関節を外してからハメ直して堀北を悶絶させるのだった。
オリ主と真逆の考え方を持つ一之瀬、徹底的に貶めてから逆らえない奴隷にするのはアリか?
-
アリだ。雌犬にしてやれ
-
アリだけど程々に
-
無しで