※この作品はR-18です。

紳士を名乗るクズ   作:匿名希望BSS量産機U7

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プロローグ

 

 

 事の発端は先日。友達と相棒の強さを比較していたときのことだった。

 

 保育所からの縁である幼馴染の男と、高校へ入ってから意気投合した顔の可愛い男。二人の友人と一緒に行動することが当たり前の日常で、ついにやることがなくなった結果、幼馴染が頭のネジがぶっ飛んだ提案をしたんだ。

 

「よし、チン長バトルすっか」

「なんで!?」

 

 三人の中で一番バカな幼馴染、藤堂貞吉ことテッチャンの発言に、純真可憐な少年は悲鳴で応えた。

 

「嘘でしょ……いま普通にテレビゲームしてるんだからそれで良いよね。なんの脈絡もなく意味不明なゲーム仕掛けて来なくてもいいから。だよね……――って、優くんまでなんでベルト開けてるの!?」

 

 振り返った少年がバッと顔を隠した。

 俺が立ち上がってガチャガチャとズボンを脱ぐ準備をしている光景から目を逸らして抗議の声を張り上げている。

 

 しかし、理由を問われても別段深い事情があるわけでもないし、思い当たる言い訳も一つしか見つからなかった。

 

「なんでって……負ける気がしないから?」

「だからって、お、おかしいよ! 今まで二人のこと変人だと思ってたけど、こんな下品なことまで……っ、ぼ、僕は絶対にやらないからね!?」

「いいぜ。これは男の尊厳をかけた仁義なき戦いだ。負けて失う覚悟がない奴はすっこんでな」

「じゃあ、記録兼審判役は汐恩がするってことで」

「記録ってなにッ!!」

 

 そんなこんなで、まだ出会って三ヶ月くらいの友人、寺川汐恩にメジャーを持たせて、俺たちはフルチンで向かい合った。

 

 そして、事件は起こった。

 

「……」

「……」

「…………もう、測るまでもないんじゃない、かな……?」

 

 俺たちはお互いの不完全体の相棒を見下ろして、無言を貫いていた。そこへ、汐恩の容赦なき一言が告げられた。

 

 ――最後に風呂を一緒に入ったときは同じぐらいだった。当時から接戦とはいえ俺の勝ち越しで、だから自信があった。

 

 それがまさか今ではこんなにも差が開いていようとは夢にも思わなかったのだ。

 

「ぐはっ」

 

 果たして倒れたのは――テッチャンだった。

 

「お、おまえ、汐恩……な、なんて残酷なことを……っ」

「……(フルチーン)」

「えっ、あ、いや、別にテッチャンのが小さいとか言いたいわけじゃなくって……っ」

「やめろ汐恩。情けはやつを傷つけるだけだ」

 

 オブラートに包まなかった真実のお告げ。その威力を目の当たりにして恐れを抱く。純真で嘘をつかないように見える汐恩だからこそ、重たい一撃だ。

 

 約二名。フルチンが存在する狂気の空間にて、俺たちは非日常を味わうことで興奮の中にあったのかもしれない。

 

 そう、だからテッチャンの名誉のために言わなくてはならない。

 興奮しやすい状況だった。仕方ない、と。

 

 でも、俺には……言えなかったんだ。

 

「あっ」

「あっ」

「……(むくむくむく)」

 

 倒れたはずのテッチャンだが、相棒は起き上がっていた。

 

 沈黙が部屋の中を支配した。

 仰向けに寝転がり、俺たちに見られる中、汐恩の言葉だけで立ち上がってしまったM男の全てを諦めたようなその真顔を見て、俺は頷き、どうすれば良いのかあわあわしながら助けを求める目で見てくる汐恩に言った。

 

「あれが奴の全力だ……今のうちに弔(測)ってやってくれ」

 

 性癖は人それぞれ。

 そうだよ、テッチャンは悪くぬぇ!

 全部、汐恩がまだ男のくせに性転換した美少女のように可愛いのが悪いんだ。

 

「い、嫌だよ。なんで僕がテッチャンのを触らないといけないのさ!」

「(びくっ、むくむく……むきーん!)……殺せ」

「ここから更に、だ、第三形態だと……っ!」

「なんでぇ!?」

 

 サイズにしては第二形態とそこまで大差ない。でも先ほどよりはち切れそうな膨らみに変化しているのが見て分かった。

 

 だが……だがしかし……。

 

「……でも、優くんの方が大っきいんだ」

 

 ぼそり、と静かな部屋だとやけに聞き取りやすかった汐恩の小声の言葉通り、俺の相棒は臨戦態勢のテッチャンの相棒より長く太く、待機していたのだ。

 

「頼む……俺もあいつも、触られるなら汐恩の方が良いんだ。これ以上の悲劇を起こさないためにも、俺たちの醜い争いを治めてくれないか?」

「君たちはまず、下のやつをパンツの中に収めなよ!」

 

 汐恩は結局、優しく俺たちのサイズを測ってくれた。

 竿周りや亀頭の太さ、根本からの長さなど。

 テッチャンに関してはボッキが収まってからのサイズも把握して、幼馴染同士による尊厳をかけた戦いは終止符が打たれた。

 

「……俺に勝とうなんざ、百年早えーんだよ(イケボ)」

「もうっ、早くズボン穿いてよ!」

 

 こうして、男としての格の差を見せつけて、俺は勝利の栄冠を手にすることになった。

 

 テッチャンの相棒は覚醒しても勝てなかった雑魚、加えて男の汐恩の罵倒ですら興奮する男のレッテルを背負うことで、彼の尊厳は失われた。

 

 

 

 

 

 

 それが、発端。

 

 まさかこんなおふざけの場のことで、テッチャンがあんな悲惨なことになるなんて、俺たちは想像もしていなかったんだ。

 





テッチャンの身にいったい何が……!
この作品は、ご覧通りの汚い青春をお送りいたします。

次回更新は未定。
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