シュライグとフルルドリスの話です。
序盤にちょっと不穏な流れがありますが、基本的に純愛になります。
とある方の影響があり、うちのシュライグさんはフルルドリスと組むことが多いので把握いただければと←
暗い部屋に光が差し込む。
無機質な機械音と共に自動扉が開いたのだろう。
突如として差し込んだ光に、シュライグは目を細める。
「……誰だ?」
自室への唐突の来訪者。
逆光で顔を瞬時には判断出来ず、問う。
来訪者は答えない。
シュライグは警戒をより強め、側に置いてある己の得物を手に取った。
「……」
来訪者が一歩を踏み出す。
光に目が慣れたシュライグは、安堵の溜息を漏らした。
「なんだ、『聖女』か。何か用か?」
来訪者の正体は、かつて教導国家ドラグマで騎士として戦っていた『聖女』、フルルドリス。
今はその頃の甲冑をやめ、特殊な和装でシュライグ達と行動を共にしている。
敵でないという確認が取れ、シュライグは得物から手を離した。
しかし、なにか様子がおかしい。
フルルドリスはシュライグの問いかけに全く反応せず、徐々に距離が縮まっていく。
「おい、用があるなら何か……!?」
再び警戒を強め始めたタイミングで、フルルドリスはシュライグの両肩を両手で押さえて押し倒す。
突然フルルドリスに馬乗りになられている事態に理解が追いつかないシュライグ。
フルルドリスは、シュライグを感情の籠らない虚ろな目で見下ろしている。
そのまま薄く微笑むと、フルルドリスは徐に服を脱ぎ始める。
「な、何のつもりだ!?」
シュライグは咄嗟に目を逸らすが、顔が熱を帯びるのを感じている。
フルルドリスはそんなシュライグの顔を両手で正面に向き直させる。
真正面から向き合う形になる二人。
そこでシュライグは気付く。
フルルドリスの背後に、異常なほどの闇が感じられる。
それは、フルルドリスの身体から溢れ出しているように見えた。
(何かに、取り憑かれているのか……?)
だとすれば、その闇を祓って仕舞えばフルルドリスは元の状態に戻るだろう。
シュライグは改めて手元に置いてある得物に手をかける。
その時。
「んぅっ!?」
唇に柔らかい感触。
ゼロ距離まで迫った、目を閉じたフルルドリスの顔。
一瞬遅れて、唇を奪われたのだとシュライグは理解する。
どこかからケタケタと笑うような声が聞こえた。
わかっている。フルルドリスの背後にいる、『ヤツ』の笑い声だ。
──ダーク・ネクロフィア。
怨念の集合体がモンスター化した存在で、自らを倒した者に取り憑き支配する。
今の『コレ』はフルルドリスではない。
そう言い聞かせても、唇の感触と身体に押し付けられた豊満な肢体の柔らかさがシュライグの理性をガリガリと音を立てて削っていく。
流されてしまってもいいのではないか、という思考が頭の片隅に小さく浮かび上がる。
「ちゅっ、れろ……」
フルルドリスの舌がシュライグの唇をこじ開け、口内に侵入する。
普段他人に触れられるはずもない部位を舐め回され、言い知れない快感がシュライグを責め立てる。
しかし、フルルドリスが目を開けたその瞬間、シュライグは我に帰る。
感情の全く籠らない瞳。
それで見つめられると、この行為の全てがバカらしく思えてくる。
シュライグは両手でフルルドリスの身体を押し戻す。
馬乗りになられたままではあるが、ある程度の自由が帰ってきた。
「…………聖女は、こんな女ではない」
怒気を含んだ声。
握りしめた得物をフルルドリスの身体に向ける。
ダーク・ネクロフィアが驚いた様子が見て取れた。
『まさか、この女の身体ごと私を消そうと言うのか?』
頭に響く、不快な声。
シュライグはそれを鼻で笑い飛ばす。
「見縊るなよ」
ドラグマの傀儡であった頃のフルルドリス相手ならば、それもあったかもしれない。
しかし、今は違う。
「俺は、鉄獣戦線のリーダー……凶鳥のシュライグ」
フルルドリスは鉄獣戦線のメンバーでこそないが、関係の括りなどそれだけではない。
メンバーではなくても、フルルドリスは……
「俺は、『仲間』を傷付けない」
確かに、仲間であると断言できた。
シュライグが引き金を引くと、派手な閃光が部屋内を照らし出す。
響く断末魔。
悪魔の不快な叫び声が、徐々に消えていく。
光が晴れたと同時、身体の支配を失ったフルルドリスの身体がシュライグの上に倒れ込む。
フルルドリスの身体は、無傷だ。
「全く……お前を殺したりなんてしたら、アイツらに何を言われるかわからんだろうが」
龍の力を宿す少年と、聖痕の力を宿す少女。
あの二人に、フルルドリスの力はまだ必要だろう。
シュライグは頭を掻きながら、今誰も部屋に来ないことを祈った。
◇◆◇◆◇◆
「ん……ぅ……」
十数分ほどして、フルルドリスは目を覚ました。
目尻に溜まった雫を人差し指で拭い、顔を上げる。
シュライグと、目が合った。
「……は?」
意識が覚醒していく。
状況を確認。シュライグがベッドに仰向けで寝転んでおり、その上にフルルドリス自身が乗っている。
何か肌寒いと思って確認すると、毛布が1枚かけてこそあるものの、自身が裸であることに気付いた。
「な、ななな……!?」
「目が覚めたか、聖女。ならさっさと……」
「何をしてくれているのだ、『凶鳥』!?」
「……?」
何を言われているのかわからない、といった表情のシュライグ。
対して、顔を真っ赤にして混乱しているフルルドリス。
「私の意識が無いことをいいことに、ふ、服を脱がすとは、どういう了見だ!?」
「脱いだのはお前だ……恨むなら、あんなもんに取り憑かれた自分を恨むんだな」
「取り、憑かれた……?」
その言葉を聞いて、ハッとするフルルドリス。
倒した悪魔が自身に迫る光景が、脳裏に蘇ってくる。
「そうか、私は……」
次いで、この部屋に来てからのことまで思い出す。
シュライグの目の前で服を脱いだこと。
ベッドにシュライグを押し倒したこと。
そしてその後……
「〜〜〜!!」
フルルドリスは口元を押さえてさらに顔を赤くする。
「わかったら、早くどいてくれ。身動きが取れん」
溜息混じりにシュライグが呟くが、フルルドリスは心ここにあらずと行った様子で固まっている。
「……責任」
「は?」
「責任を、取ってもらうぞ」
まだ混乱しているのか、フルルドリスは馬乗りになったままシュライグのベルトに手をかける。
「よせ、聖女! お前まだ混乱してんのか!?」
「うるさい! お前こそ、私の下で硬くしているくせにっ!」
「なっ、誰のせいだと……!」
勢いに任せた口論。
その最中にもフルルドリスは慣れない手つきでシュライグのベルトを外し、下半身を露出させる。
ガチガチに硬くなったシュライグの肉棒はフルルドリスの想像を遥かに超える大きさで、フルルドリスは一瞬動きを止める。
(な、なんだこの大きさ……こんな、ものが……)
「怖気付いたか? それならさっさとどいてくれ」
その一瞬を見逃さなかったシュライグは、これ幸いとそれを口実に行為の中止を促す。
しかしそれはフルルドリスに対しては悪手であった。
「怖気付く、だと? 凶鳥こそ、本当は怖いのではないか?」
シュライグの言葉を挑発と受け取ったフルルドリスの心の中に、意地でも自分からは引かないという決意が生まれてしまう。
顔を真っ赤にしているのに、フルルドリスは得意げにシュライグの肉棒を撫でる。
「っ……!」
拙い手つきではあったが、普段から戦いに明け暮れていたシュライグはそういった刺激には耐性があまりない。
口から溢れそうになった声を堪えると、その様子を見てフルルドリスがさらに得意げになる。
「戦いは得意でも、こういったことには弱いようだな、凶鳥」
「聖女こそ、そんなに顔を真っ赤にして何を言っても説得力ないぞ」
顔が赤いのはお互い様であったが、シュライグにはそれくらいしか言えることがなかった。
フルルドリスの拙い手つきすら指摘出来ない程に余裕がない。
「挑発しても無駄だぞ、凶鳥。ここが弱いのはもう理解したからな」
依然として顔は赤いままだが、自身の優位性を確信してフルルドリスはニヤリと笑う。
シュライグの顔に自らの顔を近づけ、身体にはその豊満な双丘を押し付ける。
撫でるだけだった手は肉棒を握り込んで軽く擦り始めた。
「ぐっ……聖女、やめろ……」
「普段の威厳は何処にいったんだ、凶鳥? そんなにこれが気持ちいいのか?」
シュライグの耳元で囁くフルルドリス。
言葉と共に耳に当たる吐息が、ゾクゾクとした感覚としてシュライグに襲い掛かる。
「はぁ……くっ、やめ、ろ……」
「限界か? 凶鳥。思う存分出すといい」
「うっ、ぐ……っあぁ!」
限界を迎え、フルルドリスの手の中に欲望を撒き散らす。
シュライグはグッタリと力無くベッドに四肢を投げ出し、荒い息を繰り返す。
「はぁ、はぁ……これで、満足か……?」
これで解放される、とシュライグは安堵する。
まさかフルルドリスがこれ以上のことをすることは無いだろうと。
「何をいっている」
しかし、フルルドリスの返答は否。
フルルドリスは身体を起こすと、未だ硬さを保つシュライグの肉棒付近に腰を下ろす。
「言ったはずだ。『責任を取ってもらう』と」
「なっ……よせ、聖女。これ以上は冗談じゃ済まんぞ……!」
力の入らない身体を無理矢理起こそうとするシュライグの肩を、フルルドリスが押さえる。
フルルドリスの長い髪が、シュライグの胸元へと流れ落ちる。
「私は、冗談のつもりは無いぞ……?」
「なっ……」
シュライグとフルルドリスの視線が交わる。
フルルドリスの薄紫色の瞳が揺れていた。
それはまるで本人の不安を表すかのようで、普段の凛々しいフルルドリスの印象とはかけ離れて弱々しい。
先程までの勝ち気な態度とも全く違う雰囲気に、シュライグの言葉が詰まる。
「私じゃ、だ……」
その言葉を遮るように、シュライグが右手でフルルドリスを抱き寄せる。
お互いの顔が隣り合い、すれ違う。
「ダメなものか」
「っ!」
少しだけ無愛想な口調。
それはいつものシュライグのようで、それでもどこか優しさの感じられる、不思議な言葉。
フルルドリスの目が驚きで大きく見開かれる。
「俺は、聖女──いや、『フルルドリス』がいい」
「い、いい……のか?」
「二度は言わんぞ」
少しだけ身体を離す二人。
また二人の視線が真っ直ぐに交わる。
フルルドリスの目尻に雫が光る。
「フルルドリス……」
「しゅ、シュライグ……」
お互いの名を口に出す。
『聖女』でも『凶鳥』でもない。
今まで呼ばなかったその名を、互いに『意味』を込めて。
「挿入れるぞ、フルルドリス」
「あ、ああ……」
シュライグはフルルドリスの腰を両手で支え、自らの肉棒をゆっくりとフルルドリスに挿入していく。
「んっ……んぅっ!」
身体の中に大きなモノが入ってくる感覚に、フルルドリスが苦悶の声を上げた。
十分に濡れてはいたが、それでも狭い穴にシュライグのモノは大き過ぎる。
「大丈夫か、フルルドリス」
「だい、じょうぶだ……その、ままで……」
「強がるな。少しずつ、慣らしていくぞ……」
挿入をそこまでで一度止め、シュライグはフルルドリスの顔を寄せキスをする。
唇の隙間に舌を滑り込ませ、フルルドリスの口内を蹂躙する。
「ん……れろ、シュライ、グ……♡ちゅっ、んぅ♡」
緊張で力が入っていたフルルドリスの身体から力が抜ける。
倒れ込みそうになるフルルドリスを、上半身を起こしてシュライグが支えた。
所謂対面座位の体勢で、力の抜けたフルルドリスの膣肉をシュライグがかき分けていく。
「んあぁ……♡シュライグのが、入って、くるぅ……♡」
「っぐぅ、フルルドリス、締め付け過ぎだ……!」
「らって、らってぇ……♡んむ、じゅる……ちゅっ♡」
探した言い訳など見つからず、フルルドリスは自らの口でシュライグの口を塞ぐ。
フルルドリスはシュライグの背中に手を回し、もう離さないと言わんばかりに舌を絡ませる。
気付けばフルルドリスの最奥にまでシュライグは到達していた。
ゆっくりと引き抜き、再び最奥にまで突き入れる。
それをする度に、合わせた二人の唇から吐息が漏れる。
「ふっ……♡れろ、ちゅっ……♡」
「くっ……はぁ、ちゅ……」
「っはぁ♡シュライグ……もっと……もっとして……♡」
「っ……!!」
口を離し、フルルドリスは潤んだ瞳でシュライグを見つめる。
理性の限界が近かったシュライグはその行動によって我慢出来なくなった。
フルルドリスの身体を支え、体勢を変える。
ベッドにフルルドリスを寝かせ、正常位に移行した。
そのまま激しく抽送を開始する。
「んあっ♡はげしっ♡しゅらいぐっ♡ちょっと、ゆっくりぃ♡」
「注文の多い聖女様だな……!」
「らって♡こんにゃの♡きもち、よすぎてぇ……♡らめにっ♡なっひゃ……♡」
「なって、しまえばいい……!」
快感で呂律の回らなくなっているフルルドリスを、容赦無く突き続けるシュライグ。
フルルドリスの痴態に射精感が高まり、今にも爆発しそうな状態でシュライグは動き続ける。
「とめっ♡とめてっ♡なにか、キちゃうからぁ♡」
「俺も、もう限界だ……!」
無意識に。
フルルドリスはシュライグの背中に脚を絡めていた。
外に出そうと腰を引こうとして、シュライグはそれに気付く。
「フルルドリス……!」
「ちょう、だい♡シュライグのっ♡わたしの、なかに♡」
「後悔しても、知らんぞ!」
「しない♡ぜったい、しないから♡」
フルルドリスとシュライグの唇が再び重なる。
その瞬間、フルルドリスの中でシュライグの欲望が爆発した。
「っはぁ……♡シュライグのが、いっぱい……♡あついのが、ドクドクって……」
息も絶え絶えな二人は、最後に唇を触れさせるだけのキスをする。
ゆっくりとシュライグのモノが引き抜かれたフルルドリスの膣からは、白く濁った液体が溢れ出していた。