※この作品はR-18です。

はぐれ対魔忍ソウゲツ   作:蠱惑奈 毒蜜

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ネタバレ、新キャラ登場!後戦いの舞台変わるよ!以上!(ネタ切れ)


戦いが終わり、そして…

「達郎!起きて!」

保健室で寝ていた達郎が最初に感じたのは幼馴染の声と身体を揺さぶられる感覚であった。

「ユキ…カゼ?」

その声に従うように目を開いた彼の目の前には…

「あっ!やっと起きた!おはよう!」

「っ!……ユキカゼ?ユキカゼ!」

「ちょっ、ちょっと!?なんで泣いてるの!?もう…泣くことないでしょ」

この数ヶ月間見ることのなかった幼馴染の姿に、達郎は涙を流しながらもう二度と離れないと言わんばかりに抱きしめ、当の幼馴染は戸惑いながらもその抱擁を暖かく受け止めていた。

「やっと目覚めたと思ったらお熱いことですな〜」

「「っ!?」」

急なからかい声に二人は慌てて抱擁を止め、声の方を向くとそこには頭や腕に包帯を巻いている蒼月がにんまりとした笑顔を二人に向けていた。

「そ、蒼月!なんでここにいるのよ!」

「あぁ、目覚めねぇ達郎にお見舞いの品置こうとしたら随分とラブコメチックなことしてたからな〜、揶揄いたくなった」

「蒼月…お前……」

「あはは、起きるタイミングがちょっと早かったかもな。俺も少し話ししたらすぐ別の依頼でここを出る予定だったからな。その時ならここをハッテン場にしちまっても…」

「…蒼月?」

瞬間、ユキカゼは今までとは違う低い声で、たった二文字の言葉に殺気を乗せながら彼の頭部をアイアンクローで掴んでいた。

「あんたたま〜に応援とセクハラの境界線わからなくなるわよね。どう?今ここでその頭に雷流して作り直してあげようか?まぁ、最悪死ぬかもしれないけど、私たちの幸せのためなら安いものでしょ?自分の命くらい…」

普段なら頬を紅潮させながら怒るユキカゼではあるが普段より低い声で顔'だけ,は笑っている状態でありながら、蒼月の頭を掴む腕は力を緩めることはない。即ちこれは…本気で怒っていた。

「す、すまん、言いすぎた。ちょっ、もう言わないから!だから直接脳に雷はやめてくれ!き、君の奴はシャレにならないんだ!ちょっ、達ちゃん、止めて!お願い!彼女止めて!」

「……ハァ。今回だけだぞ」

こんなふざけた性格ではあるが頭や腕の傷や今までの関係のことを考えて、彼がユキカゼを命懸けで助けてくれたのだろうと達郎は理解し、脳内に雷を流そうとしていたユキカゼをなんとか説得して、蒼月の脳が黒焦げになることだけは避けられたのであった。

 

「あ、そうだ、凜子さんと涼音さんは?」

三人が蒼月の持ってきたお見舞いとして、学園近くの駄菓子屋である稲毛屋で三袋分も買い込んだ駄菓子を摘んでいると不意に達郎が二人の様子を聞いてきた。

「あの二人?私たちが見つけた時には血まみれで倒れてて…今、別の部屋で寝てるよ」

「まぁ、決闘すりゃ毎回二人ともぶっ倒れてたし、今回も互いに争いあった結果だよ」

「ちょっと蒼月。ドライすぎない?二人が心配じゃないの?」

「じきに目を覚ますさ、あの二人なら…まぁ、それよりも前に…」

「蒼月くーん!」

蒼月の声を阻むように保健室の扉が開けられ、明るい声で金髪のショートヘアの対魔忍が彼の名を呼びながら現れ、他の二人は急な登場、だけでなくまさかの人物がここに来たことに驚いていた。

「さ、さくらさん!?」

「ど、どうしてここに!?」

「俺を呼びにきたんだろ?ったくタイミングが良いのか悪いのか…」

「ごめんねー、お姉ちゃんが今すぐ呼んでこいって」

彼女は井河さくら、つまり五車学園現校長であるアサギの妹である。

「まぁっ、そういうことだ。残りの二人にもよろしくな!」

蒼月は保健室の二人にそう言い残すとさくらについていく形で再び数日ぶりに校長室へと向かっていった。

 

「お姉ちゃーん!連れてきたよ!」 

「あぁ、二人とも入ってきてくれ」

校長室からのアサギの声を聞いたさくらが扉を開けると、そこには校長席の前の椅子にテーブルを挟みながらアサギと彼女に向かい合う形で座っていたもう一人の人物が立ち上がり、蒼月の方へ顔を向けていた。

「はじめましてだな、双海蒼月くん。調査第三部所属の山本信繁だ。まずは今回の件に関して私の方から感謝を」

山本はそう告げると蒼月に深く頭を下げていた。

「えぇ、こちらこそ最大限の感謝を、おかげで私の友人を傷つけた人間社会の'ゴミ,を処理することができたので…それとアサギさん伝いに私に依頼をしてきた貴方がここに来たということは…この事件に関して私とここで直接話し合いたいことがある。それも私とあなた方の関係性に関わること、という認識でよろしいですか?」

蒼月も深く頭を下げながら、山本の意図を察したかのように話を進めていく。

「…察しの良い子だな」

どうやら蒼月の意図は当たっていたらしく、山本は感嘆のため息を吐いていた。

 

「問題があるのはあのオーク紛い…あぁ、矢崎とリーアルのことですけどもあれらが殺されたタイミングが対魔忍が何人も奴隷にされてからというタイミングだったため、ついに業を煮やした五車学園側が自分達の協力者….と噂されているはぐれ対魔忍を差し向けた。というのがあなたの上司たちの見解で良いですかな?」

「あぁ、全て当たっている。今まさにその事をアサギ君や当の本人である君と話し合いたかったのだ」

「これの何が辛いかって…全部当たっているところなんだよねー」

さくらの返答にアサギと山本は頭を抱える。今回の悪人は間違いなく矢崎や彼につながる連中なのだが、表向きは復讐代行、それも元暗殺者であるはぐれ対魔忍に依頼をしたのが事実だとわかればこの先、アサギや山本の信用に関わる事態になっている。

「だからと言ってここで俺の身柄を拘束して潔白を表明、なんてことはしないよな?」

「……無論だ。私も今回の件のことを考えて、なんとかそれ以外の方法はないかと考えているんだがな…」

「ありますよ」

淡々と放たれた蒼月の一言に、山本は飲みかけたお茶を吹き出し、アサギとさくらは彼が何を提案するかを既に察したのか軽く頭を抱える。

「蒼月…言いたいことはわかる。だがそれは…」

「いいんですよアサギさん。遅かれ早かれこの提案をするつもりでしたから…」

「…何をするつもりだ?」

山本が口を拭きながらその後の行動を聞くと蒼月はニヤリと笑い、

「簡単な話です。俺の確保を専門とした対策班を作ってくださいよ」

自身にとっては大きな枷になりかねない提案をしてきた。

「なっ!?君一人のための対策班だと!」

「別にいいじゃないですか。普段から反社会的な行動をしてきた抜け忍である俺が遂に政治家に手をかけたんだ。これ以上同胞の犠牲を出さないというこれ以上ない設立理由がつきますよ」

「…うむ。確かに理にはかなってる。だがそれで五車学園が君とは無関係だという理由にはならない。それに矢崎の蛮行は一部の連中も知っている

。そんな男が殺されたからといって彼を殺した君専門の対策班に連中が納得するか…」

「いえ、俺の読みが正しければ連中は今回の件は俺を悪者扱いするかと、様々な理由はあれどこれを一言で言えば'政治家やその仲間がテロリスト紛いの抜け忍に殺されました,ですからね。これだけ言えば何も知らない人達は後者が悪者だと思いますからね。だがそこに対魔忍側が俺の確保を専門とした対策班を作る…牽制ですよ。対魔忍側は矢崎の悪評を広めはしない、だからそちらも今回の件については追及するな。ですよ」

「…なるほどな、君の見解は中々のものだ。だがこれは机上の空論だ。これだけで上手くいくほど上層部は単純じゃない」

「でしたらこちらを。自宅に封をして置かれてたと言えば誤魔化しは効くと思いますが…」

そう言いながら蒼月は懐から何十枚もの写真が入っているのかパンパンとなっている封筒を何枚も山本に渡す。

「…これは?」

「まさか….」

さくらも何かを察したかのように苦い顔をする。

「あら、俺が渡すだけじゃ分かりませんか?これはね、今回の件でケチを着けそうな連中のヨ・ワ・ミ♩」

「何!?」

山本がそのうちの一つを開け、写真を取り出して絶句する。そこには自身の直属の上司が制服を着ている女の子とホテルに入っていたという事実が写真を通じて理解できてしまったからである。

「ちなみに'現役,みたいですよ。あぁ、これ以外にも不倫写真や酔っ払って局部露出の写真。他にも公的資金流用の証拠資料もありますよ。まぁ、分かりやすく言うと恐喝かな…下手な真似したらネットにバラまいて政治家人生ぐちゃぐちゃにするからな、って奴」

目だけが笑っていない笑顔でそう言い放つ彼に山本は恐怖を覚える。もし彼が敵であったならば…想像に難くない光景を山本は脳裏に浮かばせていた。

「…別に俺はあなたの敵になる気はありませんよ。アサギさんの恩人は俺の恩人だと思っていますから」

山本の心の内を読んだかのように蒼月はあなたとは敵対しないという旨を伝え、アサギの方に目をやると、彼女も穏やかな笑顔を返していた。が蒼月は時計の方に目をやると目を丸くしていた。

「やべ!こっちも時間がない!そろそろこっちもお暇させてもらいますよ」

「ん?ちょっと待った。対策班をたてるとは言ったが人員はどうするんだ?」

校長室の窓から抜け出そうとする蒼月に山本が声をかける。

「あ、忘れてたわ、じゃあ一人だけ推しとく。すず姉、はわからないか。緑院涼音、彼女ならきっとこの話しを受けてくれるはずだ。それじゃ!」

そう三人に告げると蒼月は慌てて窓から出ていった。

「全く…こっちも積もる話しがあったと言うのに…」

「じゃあ今からでも追いかける?」

「いや、彼女との話しが先だな。入ってくれ」

そうアサギが言うと校長室のドアが開き、緑院涼音が包帯を巻いた体を動かし、校長室へと入ってきた。

「君が…」

「はい、緑院涼音です…話はあいつ専門の対策班の事、ですよね?」

「ええ、受けてくれるかしら?」

「勿論です。あいつのことは…姉として色々知ってますから…」

「ああ、だが今は身体の療養に専念してくれ。傷が回復次第、件の対策班に入ってくれ!」

「了解!」

 

舞台は変わって兵庫県、とある建物のエレベーターのボタンの下には誰が使うのかわからないと噂のカード読み取り機がついていた。

「〜♩」

そのエレベーターに大量の駄菓子が入った袋を片手に鼻歌まじりで乗り込んだ蒼月はその読み取り機に一枚のカードを乗せるとボタンのどこにもBの文字がないエレベーターはぐんぐん下へと向かっていき、そして到着音が鳴り、ドアが開くと、その先には地下とは思えないほど明るい近代的な「街」が姿を現していた。

この街の名は「マガツハラ」かつて陽の光も当たらぬ暗い場所が好みの魔族が金に物を言わせて作り上げたいわゆる別荘のようなところであったが、その魔族の死後、この場所の存在を知った人や魔族が移り住み、今では地上のソーラーパネルを使った電気設備や、ろか施設を利用した水回りが充実した一つの「街」となっていた。

その中の裏路地を蒼月が歩いていくとそこには近代的な街とはまた違う「和」な雰囲気を醸し出す庵があり、そこからはカン、カンと鉄を打つ音が響いていた。

「どうやらいるみたいだな」

そう言うと蒼月は庵の扉を開け、その奥へと進んでいくと、たった今打ち終えた刀の出来を確認する彼と同年代の男がそこにいた。

「よっ、篝火」

「…あぁ、天斬からヨミハラでの事は聞いてるよ。怪我はしなかったかい?」

「おい、お前の目にはこの包帯が映らないのか?」

「……最近流行のファッション?」

「んなわけねーだろ!」

蒼月のツッコミに篝火と呼ばれた男はいじりに飽きたのか話題を変え始める。

「で、その身体引きずってここまできた目的は?まぁ、面の修復かクナイの研ぎ直しだと思うけど」

「あぁ、面の修復と…それとちょっとだけ依頼に協力してくれよ」

蒼月からの協力の依頼、それを聞いただけで篝火は穏やかな顔つきを変え、不愉快を全面に押し出したような顔を蒼月へと向け、口を開く。

「…っざけるなよ。てめぇが気まぐれに電話切ってたせいでな…仕事中に何度も何度もてめぇんとこの保母代わりの奴がこっちに連絡よこしてきてよぉ!蒼月は蒼月は蒼月はって何度も言われてノイローゼになる所だったんだぞこっちは!それでフラッとこっちに来てなんだ!?依頼に協力してくれだぁ?いくら双賀一族初代からの上下関係があるとはいえど、ここまでのことには流石にキレていいよな!あぁっ!?」

原因はどうやらヨミハラの件でアサギが蒼月に連絡が取れなかったために、篝火伝いに彼への依頼を何度も頼んだためだったらしく、篝火は怒りのままに蒼月の服を掴み、捲し立てていた。

「…あ、あぁ。それに関しては後で謝る予定だったよ。電話に関しては、アミダハラで潜入の依頼中だったんだよ。それもしばらく長期の奴でさ…」

「………なるほどな。僕とは違って携帯を鳴らすに鳴らせない感じだったか…」

「な、そうだろ?」

「だけどな…」

「?」

「その謝罪は先にしろやボケぇぇぇ!」

「ごめんなさぁぁぁぁい!」

…と人間関係の継続において一番重要なことを後回しにしていた蒼月は篝火に何度も身体を揺さぶられる事となった。

「オエッ…頭がフラフラする……」

「…ったく、僕も暇じゃないんだよ…それで?依頼の期間は?」

「ん?それならお前のコンディション次第だが二日…いや、一日あれば…」

「ならよし、場所はどこだ?」

「あ?アミダハラだけど…って協力してくれるのか!」

「まぁな。お前のことだ、いいメシ奢ってってくれるんだろ」

「勿論だよ!ほらこのお店!」

そう言いながら蒼月の取り出したチラシにはアミダハラに新規オープンした鉄板料理屋のメニューがこれでもかと並んでいた。

「へぇ、いいじゃんいいじゃん」

「…つっても依頼料の代わりになっているけどな」

「なるほど、それでいつ行くんだ?」

「できるなら今からでもいいか?依頼人曰くアミダハラで不穏な動きがあったみたいで後回しにはしたくないんだ」

「大丈夫だ!すぐに準備する、あぁそれと…急いでるってんならあれを使うか?燃料は満タンにしてるぞ」

「おお、グッドタイミング!それなら遠慮なく使わせてもらうか!」

…大鳴門橋、兵庫と淡路島を繋ぐ橋の下、そこにあるのはただの岩壁のみである…この部分も改造されていなければ、の話ではあるが。

ゴゴゴゴゴゴゴ、とマガツハラの内部での操作により兵庫側の岩壁が綺麗に開いていくと、その中から一台のモーターボートが飛び出した。

「イィヤッホー!やっぱ最高だなこの感覚、このままアミダハラに直行だ!」

「アミダハラか、久しぶりに行くからなぁあそこは、楽しみだ」

モーターボートを運転している蒼月の横の席では篝火が彼の持ってきた駄菓子をつまみながら、先ほどの鉄板料理屋のチラシのメニューを見て舌なめずりをしていた。

「あの時も色々あって…っておいおい、そっちばっかりに気ィ回すなよ。この作戦はお前頼りになりそうなんだから」

「だからこそこうやって食欲をそそらせてんだよ僕は。そう言う君こそ怪我してる身で無茶はしすぎるなよ。五車にいる大〜事な姉を泣かせることになるんだからな(ニヤリ)」

「なっ!?わ、わかってるつもりだよ!このやろー!」

「どわあっ!?おい、スピード出し過ぎだ!」

篝火に注意をしたつもりが逆に思わぬ反撃を喰らった蒼月はその照れ隠しと言わんばかりにモーターボートのスピードを上げ、篝火を振り落とさんと言わんばかりに海上を爆走していった。

 

アミダハラの船舶所、そこには1人の男がいた。

彼の名は橘陸郎 修学旅行に来た際に冒険としてアミダハラに単身足を踏み入れるという無謀にも程がある行動をとった結果、魔物に襲われていた所をアンネローゼという魔女に助けられ、それ以降は「不死者」という魔女の奴隷として彼女の仕事の手伝いをしていたが、とある事件以降、彼女やその従者であるミチコとも離れ離れになってしまい、彼女たちの手掛かりを探す中で彼はアンネローゼの事務所でとある臨時社員について書かれた手帳を見つけたのがつい先日の話である。

ミチコ曰く出会いは最悪だったという始まりから綴られたその手帳には彼女からの臨時社員に対する不満とそれでも頼りになることへの嫉妬がこれでもかと書かれていたが、最後にはもしものためにとその彼のものであろう電話番号が残されており、陸郎は二人を助けられるならばとその電話番号に掛けて依頼をした数時間後、今度は彼から依頼料と合流場所についての連絡を受け、陸郎は合流場所として指定された人の気配のない船舶所に足を運ぶ事になった。

(電話先の人、大分軽い感じだったけど、本当に大丈夫かな?)

と陸郎がその心配を紛らわすように海の方を見ていると…

「おいバカ!ブレーキ、ブレーキかけろ!」

「!?」

何と二人の男が乗ったモーターがスピードを下げずに船舶所へと突っ込もうとしているのが光景が陸郎の目に映っていた。

「ぶつかる!ぶつかる!」

「ああ、わかってるよっと!」

「ドワァーーー!」

「っ!っと!危ない。お菓子は無事だ」

ドガァーン!

「あ…」

どうやら照れ隠しであげていたスピードを戻す事はなかったらしく、そのまま壁にぶつかる前に急ブレーキをかけた反動で篝火は船舶所の倉庫へと吹っ飛ばされていた。

「やべぇ、大丈夫か篝火!?」

「…………この野郎、よくもやってくれたなぁ!」

「ウオッ!それに関しちゃ涼姉とのことを揶揄ったお前にも一因があるわぁ!」

「んだとこのペーパードライバー野郎!」

蒼月の心配を他所に無傷で倉庫から出てきた篝火は蒼月と手を掴み合いながらの言い争いを始める。

(………多分あの危険運転してた人だよなぁ。あの日記に書いてあった臨時社員って言うのは…)

それを側から見ていた陸郎は依頼をした人物が関係者であろう人物と言い争いをしている二人の内、包帯を巻いた彼なのだと確信して話しかける。

「あ…あのぉ、依頼をした橘ですけど…」

「ん!?あぁあんたか!アンネローゼさんから話しは聞いてる、ってちょっと待ってくれ。今こいつ宥めるから!」

(………本当に大丈夫かなぁ)

と船舶所に男が三人というこれ本当に原作対魔忍ですか?という光景がアミダハラでの騒動の幕開けとなることなど当の三人は知る由もなかった。




本作中に書く暇なかったからここに篝火のこと書いとくね。
篝火錬治
双賀家に代々仕える鍛治師の跡取り。
両親とは死別しており、今は一人で鍛冶や包丁研ぎに面作りの仕事をしながら蒼月の武器を研いだり壊れた面を直してる。
ただ電話からの依頼も受け付けていたために連絡のつかない蒼月の繋ぎとしてアサギから何度も連絡を受け続けたため最近電話番号を変えようかと考えてる。
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