「何これ?」
「これ? AMGのG63ってモデルだけど。」
「いや、モデル名を聞いてるんじゃなくて!」
「うーん。メルセデスベンツってメーカー。」
「そうでなくてっ!」
「ああ! ダイムラーってのも付いてたわ!」
「じゃなくって!昨日のマイバッハは?」
「アレは本社の車。やっぱり初学校はインパクトが大事だからね!これは私の車。圭君の車になるから。」
「は?」
「名義は私だけど、圭君の自分の車にして良いから。で、これがガソリンのカードね。」
「桜花の車は?」
「私は別の好きな車があるから。だからこの遅いのは要らないの。」
「遅いって言ったってAMGだろ!遅い訳ないじゃん!」
「だって私、ポルシェがあるもん。大学に置いてある圭君の自転車も乗らないし、これで丁度いいよね!」
「いや、俺初心者なんだけど。」
「大丈夫よ、私も初心者だから。それにほら!ジャンジャジャーンジャーン!しょしんしゃマーク!」
「そんなドラえもんみたいに言っても駄目。俺ぶつけちゃうよ。」
「それは大丈夫よ、誰しもその困難を乗り越えてやって来てるの。皆初めは初心者なのよ。私も上手に乗りこなしてるじゃん!」
「いやーそれほどでも……って車は違うだろ!」
「遅くなるから、取り敢えずこれを貼って(ペタン、ペタン)後は私の後に付いて来て!行くわよ!」
たっぷりの運動にたっぷりの睡眠。
コンシェルジュが持ってきた焼きたてのパンとコーヒーを朝食に、大学へ行く準備をして昨日のリムジンに乗って行くかと思いきや、マンションの駐車場に連れて行かれると、そこには真っ黒でカクカクしたベンツのデカい四駆があった。
これに乗れと言うか、この車をあげると言われても、了解!と簡単には言えない。だってこれ、2千万くらいはするんだろ。いや、もっとか?
バルルルルルルル クキャキャキャキャキャ!
「あ、行ってしまった…」
慌てるな。まずは前方確認よし!後方確認…よし!って、駐車場だから後ろは良いか。
シート位置を合わせて、ミラーを合わせ…後ろに誰も乗ってないよな。
シートベルトを付けて、えっとキーを入れて……キーの穴がない……あ、ボタンか。
キュキュッドルルルルルルルルルルル
これ近所迷惑だよな。早く行こ。
ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ…………………………
30分も掛かってしまった…
これ自転車の方が早いじゃん!疲れないし、渋滞関係無いし。
これ、アパートの駐車場に停めとこ…………
「おっは~!」
「朝から無駄な元気だな俊介。」
「まあな、出すモノ出したら元気も良くなるだろ。」
「って言うかお前チンコデカくね?」
「如意棒と呼んでくれたまえ。俺最大の武器だし。昨日も千歳は喜んでたぜ~お前も知ってるだろうけど、アイツフェラむっちゃ上手いのな。」
「朝からチンコとかフェラとか言わないでくれる?」
俺を挟んで桜花が俊介に文句を言い出す。
「そう言う桜花ちゃんも昨日したんだろ。」
「教えません。」
「って事はしたんじゃん。ほら、そこに圭介の毛が。」
「え?どこ?」
「そこそこ。」
ああ、こんな簡単な引っかけに掛かってしまう桜花って…
ふにゅふにゅ
「あっ!」
こいつまた胸を触りやがった。
「むむむっ! これは千歳ちゃんよりも大きい気がするっ……………アイツがIカップだったって事は、Jか?」
「この…………教える訳ないだろ!側溝に堕ちて溺れろ!」
ああ、こんなのも楽しいね。今度仁科に試してみよう、うん。
こんな調子もてオリエンテーションは真面目に受け、早々と三人で昼食を摂る。
仁科や美香さんは、仲の良い友達が出来たからと言う事で別の所で食べるらしいし、俺達は朝から猥談してたもんだから白い目でみられるしで、疲れてしまった。
自分の受ける講義を決めて届けを出し、自分のスケジュールを決める。
俺は経済学科で桜花は経営学科なのだが、殆ど同じ講義なのだが、俊介は俺をマークして同じにしてきやがった。
「言っとくけど、俺たまにはバイトだからな。」
「大丈夫だ、そん時は千歳ちゃんとデートでもするから。」
だと。
流石に桜花の部屋に連泊はだらけてしまうので、次の日は美香さんの所に泊まる。
初めて知ったのだが、美香さんと仁科はシェアハウスをしており、広い部屋で二人暮らしをしているようだった。
「料理も一緒に出来て家賃も半分で良いし。気は楽よね。」
ちなみに仁科は今日も俊介の家に行っているようだった。
美香さんとの久しぶりのエッチをしていても、ピロンピロンと写真を送ってきやがる。
隆之と言い俊介と言い……自慢もしたくなるかぁ。
一週間のオリエンテーションの半ばに英語のテストもあったが、桜花先生の教えに従い勉強をしたらすんなりと頭に入っていた。
流石は主席。教えるのも上手だわ。
テストも無事に終わり一週間にわたるオリエンテーションも終わった。
そして予定されていたサークルの新歓コンパの予定がLINEで送られてきた。
独り身だとここであわよくばと思ったりするんだろうが、一応、俺の彼女は桜花と言う事になっている。
って言うか、ガードするかの如くいつも大学では一緒だったので、他の人もそう言う風に見てるんだろう。
俊介も付いているが…こいつは何も言うまでもない。
これで男子の輪も広がると思っていたが、現場の居酒屋に着いてみると、
「ああ、初めに来てた男子は、他の事がしたいって事で取り消しに来たわ。それと女子も一人取り消し。だから男子は貴方たち二人で女子は7名ね。」
なってこったい!
「うひょーラッキー」
これは俊介の言葉だ。
それに2年生は全て女子だった。
「色々マジ頑張るっす!」
これも俊介の言葉だ。色々っていったい何をだ。
2年生は全員で4人。
部長の河合香さん。以下同文じゃないが積極的にお近づきになりたい人はいなかった。
そして1年は俺に桜花、秀介、仁科に美香さんの順で自己紹介があった。
そして、
「瑠璃川
俊介の事を何も知っていないのか、俊介の事をジッと見ていた。
「七草
黒髪ロングの美人。少しポッチャリ気味の大きな胸にお尻を持っている。多分爆乳。美人お姉さんになりそうな雰囲気がムンムンしている。俺達が羨ましいのか、俺と桜花をチョロチョロ見ていた。
「睦月
前髪パッツンの黒髪ストレートで少し古風な感じ。和風美人でそれなりに胸も大きい。こんなのに限って悶々としてると思いたい所だが、チラチラ俺を見る目つきは同じ講義などで色々見られているせいか?
そしてもう一人増えていた最後の一人は、
「葉月
メガネの黒髪セミロングで顔を隠し気味にしている。パッとしない雰囲気だが、オーバーサイズのニットに隠されたその胸は、この中で一番盛り上がっている。地味隠れ爆乳の美人だ。
俺達5人を除けても4人も女子がいた!
顔や身体の均整がとれているのは桜花に仁科に美香さんだけだが、磨けば光りそうな人が多い。
無難に付き合えば良い感じに友達になれそうな人達だった。
部長の河合さんから乾杯の音頭を取り、ほぼ全員が未成年ともあってジュースで乾杯する。
桜花の所に泊まる時は、何故かいつも、と言ってもこの5日間で3日しか泊ってないが、毎回シャンパンが出て来るので、それなりには飲んでいた。
高校まで殆ど飲んで無かったが、それほど弱くも無く、あの楽しい感じが好きなのだが、ここは自重する。
「あの、堀君って桜小路さんと付き合っているの?」
食事も進み、色々入り乱れて話をしていると開いていた隣に七草
目鼻立ちがはっきりした美人で、出る所はバンッと出ている。
今は隣に居ないが、桜花とずっと隣同士で顔を寄せて話をしていたからか、文学部なのに気が付いていた。
「うん、付き合ってるよ。」
「えーいつからですか?まだ始まって直ぐですよね。」
「出会ったのは高校の時なんだ。余り離れてない場所に住んでて、高三の時、海で出会ってね。それから大学でばったり再会って感じ。」
「あ~いいなぁそう言うの。憧れる~」
「七草さんは誰かいるの?」
「えーいないわよ。一度高校の時付き合った人が居たけど、あんまりガツガツした人で別れちゃった。堀君って落ち着いててカッコイイし、桜小路さん、羨ましいな。」
そう言って少し離れた桜花を見ていた。
「七草さんって美人だから直ぐ出来るよ。」
「またぁそんな事言って口説こうとしてるんじゃないの?私美人じゃないよ~」
「じゃあ口説いてもいい?ここだけの話、俺浮気OKって言われてるんだけど。」
「え? もう冗談言って。」
「冗談じゃないんだけど。」
俺は少し顔を寄せて七草さんの顔を凝視した。
「っ!……彼女さんに怒られるよ。」
「あはは、そうだね。じゃあ友達になってくれる?】
「桜小路さん…大丈夫?」
「ああ、神様に誓って。」
「ふふふ、じゃあ友達になりましょ。」
「やったっ!」
少し大げさな感じで喜ぶ。
誰しも考えた事があるんじゃないだろうか。
彼女以外の人とエッチしたらどんな感じなんだろうと。
今の俺はそんな感じだった。
何となく美香さんとセフレの仲になり、何となくエッチする仲で自分自身が少しづつ変わっている事に気が付いていた。
女子と話をする時など、何も考えずに話が出来るようになっていた。さり気なく女子に気遣いが出来るようになっていた。
セクハラにならないボディータッチが出来るようになり、下心無しに遊べるようにもなっていた。
それが小島さんとのフェラの関係であったり、桜花との関係に繋がっていると思っていた。
だから、この七草さんとの友達関係は、第一歩だと思っていた。
多分、昔の俺だったら、今夜決めようと余裕の無い強引さで迫っていたのかもしれない。
切っ掛けとタイミングがあればやれる。
そんな気がしていた。
そしてLINEを交換していると、そこへ睦月
「何してるんですか?私も仲間に入れ手下さい。」
艶のある長い黒髪が特徴の睦月さん。薄いピンクの花柄ロングスカートに白いブラウスを着て清楚で日本人形の様な綺麗さが印象的だった。
その手足の動き一つ一つが綺麗で育ちの良さが見ていて分かる。
自己紹介の時も思ったが、こう言う清楚な女子が悶々とエロい事を考えてると良いなぁと思ってしまう。
いつ何時でもエロい事を考えているのが男と言う者なのだ。
「連絡先を交換してたんだ。睦月さんも交換してもらえるかな?」
「同じサークルですもんね。私こそお願いします。」
七草さんに見せていたQRコードを右手に座った睦月さんにも見せる為に彼女の正面前にスマホを持って行く。
ふにゅ
「あ、ごめん。」
「ぁ、ぃぃぇ」
睦月さんとの距離が少し近かったせいか、肘が柔らかい胸に当たってしまった。
暫く俺の顔を凝視していたが、怒る事も無く少し切れ長の綺麗な目で俺と目が合っていた。
さり気なく謝ったが、気が付いたように照れながら写真を撮りだす、今更離れる気はないようだった。
同じ経済学部なら俺と桜花が付き合っている事を知っている気もするが、どういう気なんだろう。
「あら、早くも次のセフレ?」
二年生と俊介の所から逃げて来た美香さんが俺の背中に抱き着いて来た。
「せっ! せふれって……」
左に座っていた七草さんが俺と後ろの美香さんの顔を交互に見ながら目を大きくさせていた。
自分の事と思っていたんだろう。
「高校の時の同級生で仲良くさせてもらっている林美香さんだよ。一応、そう言う関係なんだ。」
「よろしくね。彼女は桜花ちゃんだから、私はセフレなの。毎回イカされて大変なのよ。貴女もどお?」
俺から右にいる睦月さんの背中に抱き着きセフレの募集を掛けている。
「って言うか、美香さん。酔ってるでしょ。」
「うふふ、少しだけね。ほら、私大人っぽく見えるから。」
「そう言う意味じゃないですって。公の場所では控えて下さいよ。」
「あはは、大丈夫。みんなのも頼んでおいたから。 はーい!こっちでーす!」
グラスを持ってきた店員さんを呼ぶ美香さん。
「はい!みんなで乾杯しよう!」
グラスが四つ運ばれてきた。
全て同じ緑色の液体が入っている。
俺は良いけど特にお嬢様風の睦月さんはお酒を飲んだことがあるのか?
「睦月さん、お酒飲んだ事あるの?」
「家が厳しかったので……でも、興味ありますから…………あ、これお茶の香りがする。」
「そうよ、初めてでも安心、照葉樹林。お茶のカクテルよ。さあ七草さんも。」
「私も初めてなんですけど…大丈夫かな?」
「何事も経験よ。お酒も男も……ね?」
「じゃあ乾杯しようか?」
「「「「かんぱーい!」」」」
一斉にグラスを当てて一口飲む……
「あ…美味しい。」
「うん、美味しい。」
「でしょ。私と圭ちゃんにはチョット物足りないかもだけど、初めてのお酒はこれ位が良いかもね。」
それから二人は安心して飲みだした。
残ったご飯を食べ、話し、いつの間にかお代わりが進み、二人はほろ酔いの状態に。
「ねえ知ってる?男を知った女性は鼻の先が割れるって事。」
何か聞いた事のある噂を美香さんが、面白半分で七草に言っていた。
「え?本当?」
そう言いながら七草さんは自分の鼻の先を指で触りだす。
しかし、その話を聞いていた睦月さんは、俺に少し寄り掛かったまま何もしなかった。
「あっここに男を知ってる女子はっけーん!」
「いやっ! 嘘だったの?!」
二人で盛り上がっていた。だが、右の睦月さんは、その意味が分からずにキョトンとしていた。
「どうして男性を知ってるか分かるんですか?」
頭にアルコールが入っているのか、未だにその意味が分からない様子だった。
「経験があってこの話を知らない人は鼻を触るんだよ、本当に割れてるかどうかを確認する為。だから…睦月さんは…した事ないの?」
「私…女子高だったから。」
「じゃあこんな事も?」
女子座りをしていた睦月さんのストッキングを穿いた太ももを撫でてみる。
「ぅんッ!」
微かに腰をピクッとさせ、俺の腕を握って来た。
「こんな事をした事ない?」
スベスベするストッキング越しの足を付けね近くまで撫でてみた。
「ぅんっ! ないですぅッ」
目をトロンとさせて必死に俺の腕を握っていた。
睦月さんってお酒に弱いのな。モロにおっぱいの感触が腕に伝わって来るんですけど。
「興味ある?」
「はい…こんなに男性にいい寄られた事もないですし…触られた事も…」
お酒に酔っている女子を騙している気がして…少し罪悪感が……
「ん?」
太ももを撫でられただけでウットリしていた俺達の元に、こっちも少し酔った俊介が現れた。
「よお、美味しいお酒飲んでるか?」
よりによって少し酔った睦月さんの肩を組んで来た!
「長野さん、邪魔しないで下さい。今、圭介君とお話ししてるんですから。」
「おっ 良い感じに酔ってるねぇ。ねえねえ俺も混ぜてよ。」
俺だったらへこむ所だが、慣れてるのか俊介は一切負けて無かった。
俺の外側に流していた足をサワサワ撫で始める。
「だめですっ!貴方には向こうに可愛い彼女がいるでしょ。」
少し前までイチャイチャしていた仁科の事を見ていたのか睦月さんは触っていた手を退かす。
「じゃあこっちで。」
へへへと笑いながら俺に身体を密着してきた睦月さんの太ももに頭を乗せて膝枕をしようとする俊介。
「えいっ!」
あぐらを掻いていた俺の足の中にスポっと嵌って来る睦月さん。
「おっ上手く逃げたな。」
「長野く~ん、私がしてあげるよ~」
グラスを片手に瑠璃川さんが強引に俊介の頭を自分の足の上に乗せて膝枕に持って行く。
「おお~絶景、絶景。」
そこそこスタイルの良い瑠璃川さんの胸を下から見上げて喜ぶ俊介。
だが、危ないのは俺のほうだった。
背面座位とでも言うのか、背中を俺の胸に預け、座椅子に座るように平気な顔をしているが、腕は倒れないように睦月さんの胸の下に巻き、俺の股間の上に睦月さんのお尻が座っている状態だった。
「えへへ、楽ちん楽ちん」
そっちは楽なのかもしれないけど、俺のチンは楽じゃないんだが。
睦月さんの身体を抱いている腕をワザと上にずらす。
うにゅ
うわぁ結構重量がある。
しかもワイヤーバリバリじゃなくて、少し柔らかめのブラ。盛る必要が無いからか、ブラウスとブラだけの感覚でおおよその大きさが分かってしまった。
「はーい!みなさん、そろそろお開きにしまーす!二次会に行く人はこっちに集まって~!」
既に二年を中心に集まっていた集団に僅かな一年が酔って行く。
「圭ちゃんは?」
隣で七草とイチャイチャしていた美香さんが聞いて来た。
「俺はパスかな。こんな感じだし。」
足の中で残ったグラスを飲み干している睦月さんを見る。
美香さんは睦月を見ると、離れた場所で壁にもたれ掛かっている仁科を見る。
「私も千歳を連れて帰らないと。じゃあ今度だね。」
「ねえ、圭君。今日は?」
次に集団の中に入っていた桜花がやってきた。
「自分のアパートに帰るよ。明日バイトに行く予定にしてるから。」
「そう、避妊だけはしっかりね。」
「ああ、部屋に買い置きがあるから。」
その話を間近で聞いていた睦月さんは、キョロキョロと俺達を見ていた。
そう言う俺も本当に浮気がOKなのか分からない所もあって、言ってみたんだけども、本当に浮気は気にしない様子だった。
「あ、あの――」
この普通ではない様子を聞いてどうしたら良いか頭が働かない睦月さんは何を言おうか悩んでいるように見えた。
だが、桜花は普段通りの声でズバリ言った。
「別に何をしても良いわよ。私に返してくれれば。」
「あ、はい…少しお借りしてます……」
恥ずかしそうに言う睦月さん。
そんなんで良いのか?とも思うが、本人の桜花はいっこうに気にしていなかった。
「いっぱい気持ち良くしれもらいなさい。気に入ったら今度は私の家に来なさい。持て成すわ。 じゃあ帰るわね圭君。」
周りに見せつけるように俺にキスをして立ち上がる桜花。
一瞬静かになった部屋がまた騒ぎ出す。
少し前まで居た俊介の姿は既に無く、美香さんも仁科を連れて立ち上がる所だった。
「あ、あの……」
急にドギマギしている睦月さんを立たせ、俺らも帰る用意をする。
「アパートまで来るだろ。」
「え、あ、あのぉ―」
「帰さないから。」
「……はぃ、お願いします。」
この睦月さんも、俺に何の魅力があって何でしたいかも分からない。
遊んでいるようにも見えないし、今までの反応は殆ど経験が無いようにも見えていた。
集団で店の前から別れて行くサークル仲間。
仁科も美香さんに肩を抱かれてタクシーに乗る際、俺と視線が合った。
その女性は誰?とでも言いたげな表情だったが、仁科と付き合っている俊介は、多分瑠璃川と一緒なんだろう。
ドアが閉まり走り去るタクシー。
「さあ、俺達も帰ろう。」
「うん…」
俺達もタクシーに乗り身体を密着させたまま、家への住所だけを伝えた。