「ねえねえ小室君!放課後時間あるよね!開けといてよ!」
俺は、朝登校したての教室に入った瞬間、小島からいきなり言われた。」
「突然だな。時間があるとは言ってないけど。」
「大丈夫!小室君帰宅部だもん!連れて行きたい所があるんだよね!」
明るい笑顔で言ってきたが、俺のようなチビオタクに声を掛けて来るのも貴重と思っい取り敢えず行く事にした。
「多分大丈夫だけど。どこに行くの?」
「黙って私に付いてきなさい。良い所に連れて行ってあげるから!」
「俺の知らないコミケとか?」
「違うよ~二次元じゃなくて三次元だよ~。すっごく可愛い子もいるんだよ!行かなきゃ損損!」
「その可愛い子がボンキュッボンとか、ツルペタだったら最高なんだけどな。」
「ゆるふわ巻髪のドンッシュッドカンだよ。もう一人は、夜会巻きメガネの優等生タイプで痩せ巨乳なんだよ!凄いと思わない?!漫画だよ~漫画の世界だよ~更にデカゴリラ男に、イケメンヤサ男の大好きな先輩もいるだなんて、私夢のようだよ~」
「同人誌みたいなキャラがいるな。うん、興味が出て来た。小島放課後忘れるなよ。」
「大丈夫だよ、私のいる美術部だから!チャチャッと授業を終わらせて行くからね!」
いや、授業はチャチャッとは終わらんだろ。
俺は小室武。
この少し天然キャラの小島のクラスメイトであり、アニメ・漫画オタクの同士だ。
俺は自慢じゃないが、友達が異常に少なかった。
それと言うのも小さい頃から漫画・アニメが出し好きで、小さい頃より漫画を描く練習をしていたからだ。
結果、コミケに行った際に同人誌に心引かれ、自分でキャラ作りや同人っぽいイラストを描いては自分のホームページにアップしていた。
それが同人サークルの目に留まり、中学生ながらもネットで絵を書いては送り、ネットで会議をしてはまた書く事を繰り返していた。
お陰様で、そこそこ良い売れ行きをしていた俺らのサークルは、結構な額のお金を儲ける事ができ、それを分配してはまた同人誌を書く事を繰り返していた。
その同人誌の草案として休み時間にノーとへ落書きをしていたのだが、それをこの小島に見られていた。
「うわぁ作家さんですか?」
「まあな。同人サークルの草案。」
「どんな同人なんですか?」
「主にエロ二次同人。たまにオリジナルエロ同人。」
「エロサークルなんですね。私ネットでレイヤーやってます!中途半端にチッパイから、エロのレイヤーはしないんですけどね。」
「お前な、女子が皆の居る所でエロレイヤー言うなよ。」
「えへへ、まあそう言いなさんな。私がその内エロネタを提供してあげるから。 あっ私じゃないですよ。良い先輩がいたんですよ。ネタになりそうな。」
「じゃあその内な。でも、お前変わってるな。」
「へへへ、でも可愛いって言われますぅ。お主も嫌いじゃないでしょ。」
俺と小島の出会いはこんな感じだった。
年上のエロレイヤーさんみたいに妙にスレてる訳でもなく、遊んでいる風にも見えない。
だが、エロエロと平気で言っている事が少し不思議で、顔も可愛いかった。胸はD位か?腰の括れは余りなさそうだが、ココは将来を見越して唾を着けても良さそうだ。
俺はコスプレはしないが、何人かのコスプレレイヤーに話しを持ちかけ、デッサンや写真を資料作りの為に個人撮影を頼んだことがあった。
中学生のオタクだったが、その道では割と有名だった事もあり、中二で童貞を卒業し、そこそこ遊んで来た。
しっかし、少し頭の良い高校だと思っていたので諦めていたのだが、この学校生活も少しはネタになりそうな楽しさが待っているとは。
俺にも幸運があるんだな。
自己間の言う授業がチャチャッと終わり、帰る準備をしていた。
「おまた~小室センセを確保して連れて行くです!」
「センセ言うな、センセって!」
「作家様はセンセで良いのです!そして堀先輩に連行すると、私の株がブチ上がりなのです! ワクワクッして身震いするのじゃ。」
変な物言いをする小島に連れられ、旧校舎の二階にある部室へと連れて行かれる。
真下の一階には少人数の障碍者クラスがあるが、この時間には生徒は帰っており、もう一つある教室は演劇部の部室であり、二階にあるもう一つの部屋は完全に物置になっていた。
一応中と外の階段があるが、中にある階段を使って上がって行った。
「お疲れ様です!小島入ります!」
ここは自衛隊か何かなのか?」
元気よく入る小島に連れられ入って行くと、そこには四人の先輩らしき人がいた。
ゆるふわ巻き髪の巨乳ちゃんと、メガネビューティーの痩せ巨乳ちゃん。目付きの悪いゴリラ筋肉と覇気のない主人公になれないイケメン。
「今日は、昨日言っていた絵の上手な入部希望者を連れてきました!」
「おい!」
俺の反論を行った直後、メガネビューティーが立ち上がって来た。
「入部するかどうかはさて置き、ようこそ美術部へ。私は三年で部長の平美香よ。今日はゆっくり見て言ってね。」
俺よりも少し背が高い…
メガネの痩せ巨乳はこの先輩か。俺の前に立ち、自己紹介する先輩の目を見て思った。
次の瞬間、ニヤッと微笑んだ気がして背中に電気が走る!
ヤバイ、こいつは良い顔をしていて裏で操る事が好きな顔だ。それに二つしか歳が離れていないのに大人の雰囲気がムンムンしてやがるっ!
「1年の小室武史です。今日は色々見させて下さい。趣味はアニメ・漫画なのですが、デッサンとかは割と得意です。」
俺が自己紹介をすると、次にエロデカ巨乳が立ち上がった。
「仁科千歳です。同じく三年ですが、絵は教えられる程じゃないので、逆に教えてもらいたいです。」
軽く礼をするが、歳を考えても見事な巨乳。Fいや、Gはあるか?
「僕も自己流なモノで教えられるかどうかはわかりませんけど、宜しくお願いします。」
その直後、デカゴリラが立ち上がった。
「つぎはオレだな。平隆之ってんだ。隆之さんでいいぞ。漫画を読むのは得意だ。」
「隆之、それ美術部としてはどうかと思うけど。」
「このバカ!いつも変なキャラばかり書いてて。」
「俺のオリジナルキャラをバカにするなよ。俺が書いた最強の正義の味方シリーズなんだぜ。」
「隆之先輩も漫画が好きなんですね。僕も漫画を描いてるんで後で見せて下さい!」
「おおう!何でも教えてやるぜ!」
さり気なくデカ巨乳に近づいていく所を見ると、こいつら付き合ってんだろうな。
何かネタになりそうだ。
「最後に俺だね。堀圭介、俺も三年だよ。余り絵は上手じゃないから俺も教えてもらう方かな。絵の事以外なら色々教えられるかもしれないから、何でも聞いてよ。」
「余りこの学校に友達がいないんで、色々聞きたいです。」
イケメンか。そうかもしれないが、悲劇の主人公って感じだな。
運が悪そうと言うか、気が弱そう。こういうのが彼女を寝取られるんだろうな。
ゴリラと巨乳が付き合ってるなら、このイケメンはメガネと付き合ってるのか?
イヤ、小島は先輩を気に入ってるって言ってなかったか?
じゃあ三角関係?それもまた一興。
この人間関係や、人物のキャラ設定にニヤついていると、部長である美香先輩から見られていた。
普通の顔に戻すが、先輩も俺を見てニヤッと笑みを浮かべていた。
こいつ……俺のダークサイドを見抜いたのか。
どういう奴か分かるまで気が緩められないぞ。
少しピリピリとした空気が先輩と俺の間に走っていた。
「最後に私ね!小島鈴でーす!好きな物は漫画で…」
「「「「知ってるし!」」」」
そして俺はこの中に混ざってデッサンする事になった。
それぞれ好きな物をデッサンするのだが、俺はあえてこのメガネビューティー先輩をデッサンする事にした。
サラサラと輪郭を描いて徐々に細かい所を修正しながら書いていく。
特徴を掴めば直ぐにでも掛けれる顔だ。あの悲劇の主人公先輩なんかが一番難しいよな。
「よく特徴を掴んでるわね。流石だわ。」
フッと気が付くと、メガネビューティーが背後に立っていた。
やべっ、めっちゃ良い香りがする。三次元の良い女の匂いだ。
「先輩って綺麗ですから。書きがいがありますよ。」
そう言って振り返ると、先輩は前かがみになって俺の横に来てデッサンと俺の顔を見渡す。腕で胸を挟み付けるようにして。
「せ、先輩。」
「ん?なーに?」
ニヤつきながら俺を見てくる先輩。他の人に見えない事を良い事に、胸元を指でチラ見せしてきやがった。
へえ、やっぱり結構胸はあるんだな。
俺に胸の谷間を見せて何をさせようって魂胆だよ?
「私の絵も見て頂戴。」
俺の隣に座っていた席に戻る先輩。
今度は俺が先輩の背後に立つ番だ。
先輩は正面に座っているデカ巨乳先輩の上半身を書いていた。
「こんな感じで書いてるんだけど。」
誰にも見えない位置でニヤニヤしながら紙に“君DT?”と書いていた。
「此処をもう少しこうすると良いと思いますよ。」
俺は紙にサラっと“N”と書く。
「へーこう書けばいいんだ。」
と“3P好き?”と書くメガネパイセン。
「こんな感じですね。」
”Y!”と俺は書いた。
「色々楽しいと思うよ、この部に入っちゃえば?」
書いていた文字を消して行くパイセン。
「いいですね。楽しそうだ。」
「じゃあ他の部員も見て回ってみて。」
取り敢えず隣にいるゴリラに向かった。
「宜しくお願いします先輩!」
「おう!ついてこいよ。」
そう言う先輩の絵は独特で、お尻が身体を半分以上も占める女性の姿だった。
「面白いですね。作品名は?」
「Oシリ―ズ女教師だ!」
「天才(天災)かもしれないっす!」
「だろっ!!俺の才能に気が付く奴に悪い奴はいないんだよな!何でも聞いてくれ。隆之先輩でいいぞ!!」
「マジケッケ―っす!隆之パイセン!」
だろだろ!と喜んでいた。
こんな脳筋タイプは褒めておけば後で良い事がありそうだ。上手く付き合うに限る。
「千里さんも見てもらえよ!俺の才能に気が付くスゲー奴だぞ!」
そう言う隣に居たデカ巨乳の所へ。
個の巨乳ちゃんは、真面目に真ん中の机に置かれていたカバンを書いていた。
「よろしくね、小室君。」
「はい、お願いします。えーっとですね。もう少し陰影にメリハリを付けて、こんな感じで書くと良いですよ。後は見えないでしょうけど、表面の質感を少し出して。」
サラサラと背後から覗きながら書いてみた。
「あっ凄いかも。上手な絵になってる。」
見本と絵を見比べている巨乳先輩。
そして俺はその真上から胸のふくらみを見下ろしていた。
Gは確実。吸い込まれそうな谷間だぜ。
「圭介君も見てもらいなよ。」
「え、ああ、うん。」
そのイケメン先輩の絵を見てみた。
まあ…上手くも下手でもない。メガネ先輩を書いているんだろうが、全体的に絵が薄い。
「先輩、もっと輪郭を濃く、メリハリを付けるんです。書きたい部分を印象付けると、回りの絵の中に浮いて出て来るでしょ。」
「あ…そうなんだね。スゴイね。」
いや、ココは素人の集まりかよ。何で人気も無いのかが分かる気がするわ。
「センセ!わたしのも~!」
隣で手を上げる小島。
「小島は何を書いたんだ? なっ! おまっ!」
それは裸婦像だった。
しかも顔は小島そっくり。だが、胸がで、デカい!
超乳。又は奇乳と言うレベルの人外なデカ乳だった。
それを書くならココは高だろ。
サラサラとデカ乳輪に飛び出た乳首を追加する。
「あは! さすがセンセ!」
「俺の趣味じゃないけどな。同人パターンだ。」
色々と素人ながら絵の描き方を教えた。
ゴリラパイセンだけはあのまま違う世界へと向かって行ったが…
「じゃあ、これからも宜しくお願いします!」
「よろしく!」
「よろしくね!」
「ようこそ!」
「よろしくな。」
「良いよ良いよ青春だね~」
「小島、お前が言うなよ。」
皆に歓迎され、個別にラインを交換し、グループラインにも入れてもらえた。
夜。 ピコン!
美香先輩から突然ラインが来た。そこには一言だけ書かれてあった。
美香
第一指令:隆之の気を許す存在になれ
「ふふ、楽しくなりそうだ…………」