【完結】「助けてノノえもん!」~ブルアカの世界でノノミとエッチしまくるダメ先生~ 作:春画屋@二次創作R18
前編同様、いろいろ重要なネタを仕込んでます。
約7000字。
次回からの『夢の中で会いましょう』1〜4 がシーズン3最終回になります。少し長いです。
主人公の視点からは伏せられている情報がかなりありますので、ここまで既読でないと分からないところが多々あります。
気になる方は下記の関連回を読む事をお勧めします。
関連回:
→シーズン2最終回(22・23):「あなたの知らないハッピーエンド(前・後)」
→シーズン2人物まとめ
参考:
→メインストーリーvol.2、第一章・第二章
【前回のあらすじ】
「アリスの冒険、第二章」は始まるのか? 始まったとして、それは「脱衣麻雀編」なのか? いろんな意味でブルアカの世界観にあってはいけないジャンルに見えるが、この『ブルーアーカイブ』では今更だし問題ないな!
……というエロゲーみたいなおバカな世界観を維持するためには、主人公は何も知らず、何も考えず、ひたすらのんきに生きていかなきゃいけないという、意外と大変な話なのです。なので生徒も、出来ればそれを支えたい。
では、ミレニアムが誇る超天才清楚系病弱美少女ハッカー、ヒマリの場合は?
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『——で、聞いてみたら「ドラテス3」のパーティが、勇者の「アリス」に、武闘家の「ネル」、魔法使いの「ユウカ」だったと。……なるほど、なかなか特徴をとらえていますね』
「まあ、それは確かにな」
『そして、
「そう。僧侶とか魔法使いからじゃなく、遊び人からの転職だから、普通の賢者では知らないようなことをいっぱい知ってるんだと」
『それは一応、褒められているのでは? 賢者というと、ゲームでは優秀な職業に聞こえますし』
「まあな。ステータス見せてもらったら、賢者にしてはかなり賢さが低い上に、運のパラメータばっかりやたらと高かったけどな……。それも俺っぽいっちゃ俺っぽいけどさ」
仕事も終わり、アリスを帰した後に、ユウカとの作業通話用の回線を使って俺と通話しているのは、ヴェリタスの部長*1の
で、さっきからアリスとの話をヒマリに愚痴っているわけだ。アリスに「先生はすごいです!」「先生を尊敬してます!」と散々持ち上げられた後に、「さすが先生は元遊び人です!」などとわけのわからないことを言われたので問いただしてみたところ、アリスがやっていたゲーム「ドラゴンテスト3」の仲間キャラの「せんせい」の話だった。アリスは仲間キャラに知り合いの名前をつけるタイプらしい。しかし、「元遊び人じゃなきゃ知らないようなこと」って何を想定して言ってるんだ……。
『ふふっ、もし私がそのゲームのキャラなら、さしずめ「超天才病弱美少女賢者」と言ったところでしょうか♪』
「いつも思うんだけど、そういうのを自分で言ってて恥ずかしくないのか」
ツッコんではみたものの、聞いているのかいないのか、ヒマリはドヤ顔を崩さない。しかし、これで自分を超天才清楚系美少女なんたらっていちいち名乗っても、何ら名前負けしないような天才なんだから、やっぱりヒマリはすごい。ゲームの中にいても、強キャラすぎて多分プレイアブルにはならなさそう。
「しかしな? 特技で「あそび」を覚える職業、みたいに考える分にはいいとして、俺の名前で「遊び人」って言われると、何か違う意味に聞こえそうな……」
『? ……ああ、なるほど。女性関係にだらしない、という意味に聞こえると? 特に間違いではないのでは?』
「ヒマリまでそういうことを言うか」
アリスにはあっさり「そういう意味ですよ?」と、何を当たり前のこと言ってるんですか? みたいな不思議そうな顔をされたし、モモイもピッタリだね! とか言ってたらしいし。しかし俺としても、「遊び人だから「せんせい」は、戦闘中「ユウカ」のお尻を触ってばかりいました」って言われるとぐうの音も出ない。まさかゲーム開発部の連中、俺が当番で来るたびにユウカに「太ももを触らせろ」って言ってるのを知ってるんじゃないだろうな。触らせてもらえないけど。くそ。そういうところだよ、ユウカ。
『ところで先生、チーちゃんが……』
「チヒロ⁉︎ チヒロが何だ⁉︎」
『いえ、別に。先生、何だかかなりのオーバーリアクションだったような。チーちゃんが何か?』
「いや、何もない。何でもない」
いきなりチヒロの名前を出されたので
「ヒマリ、シャーレのオフィスに何か仕掛けたりしてないよな?」
『盗聴器の
「私
『はい。私
「…………」
盗聴とか盗撮っていうとやってそうなのが数人思い当たるので、聞きたくないから聞くのをやめた。ヴェリタスだけでなく、ノドカみたいに、倫理観のタガがちょっと
「しかしな、賢者に転職するまで戦闘で全く役に立たないから苦労しましたとか言われたが、そんなん知らんよ。町の人だって、遊び人なんて役に立たないって言ってただろうに」
『戦闘で役に立たないのに、わざわざパーティに入れたのですか?』
「そうだよ。遊び人入れるくらいなら、代わりに回復役でも入れとけばいいのに」
『ふむ……。ドラテス3……遊び人……パーティ……。……ああ、なるほど。「さとりのしょ」、ですか? この貴重なアイテムを使わないと通常は賢者に転職出来ないのに、遊び人はそれなしで転職出来る……なので、パーティに賢者を二人入れるためには……ふむふむ』
「攻略サイトか何か見てんの? 普通はそれだけど、その理由じゃないよ。そもそも、「ユウカ」の方は賢者に転職させてないし。どうしても俺の名前の遊び人をパーティに入れたかったんだって」
流石に、後で賢者に転職させる予定ではあったらしいけど。そりゃそうだ。
『どうしても先生の名前の遊び人を、ですか?』
「アリスの中では、「遊び人」ってのは戦闘中でもみんなを笑わせたり和ませてくれる、素晴らしい職業なんだと。だから入れたかったんだって」
『あらあら、結局はいい話じゃありませんか。ふふっ』
「んー、まあね」
そこまで理由を聞いちゃうと、少し照れるんで。いや、かなり照れるんで。実のところ、自分が『シャーレの先生』なのにノノミに頼って戦闘をサボってばかりいるのが結構コンプレックスなので、そういう評価をされると普通にされるより嬉しかったりする。我ながら、割とチョロい。でも、役に立たないっていうよりお荷物みたいな奴を、わざわざ仲間に入れてくれるんだからなあ。
『まあ、可愛い後輩が今日も平和な一日を過ごしたようで何よりです。先生やアリスには、いつもそうやって一緒にゲームをしたり、たわいもない話を楽しんだりして欲しいものですね』
「ヒマリもそう思うか? しかし、アリスのことはつい甘やかしちゃってな。良くないかなあ、と一応たまには思うんだけど」
『ふふ。先生、何だかアリスの父親のようですね』
「笑えない冗談はやめてくれ。俺には子供もいないし、まだ結婚もしてないから」
スマホの中に「手乗りアロナちゃん」とかいう俺の娘を自称する謎のAI*2と、結婚を考えている
ていうか、やっぱりおかしいだろ。何でゲーム開発部の中では、俺には
そりゃ、そうだと思って見ればそうかな、って思う程度には最近仲良く見えるだろうけど。ていうか、以前よりかなり仲良くなったけど。そこは認めるけど。でもそれは、あくまで生徒と先生としてであってだな。俺は忘れてないぞ。俺はユウカにだけは、男女としては絶対心を許さないし、恋愛感情も抱かないと、あの日の朝に決めたんだ。ゲーム開発部一同がユウカを応援してるとか言われても知るか。第一、そんなことになってるなら、何で……って、おっと。
「何? また、例のラブレターの件?」
『はい。以前にも聞きましたが、やはり私宛てに出した覚えはありませんか?』
「ないって。そもそも本当にラブレターか? それ」
『私ほどの可憐な清楚系美少女であれば、たとえ既婚者であっても、先生もその魅力に負けてこのような熱烈なラブレターを送ってくるかと思いまして』
「熱烈って……どんなこと書いてあんの?」
『「ヒマリしかいないんだ」「ヒマリじゃなきゃダメなんだ」「ヒマリ大好き」「ヒマリにだったらハッキングされたい」「むしろハッキングされたい」などなど』
「熱烈っていうか、何か切羽詰まってるのはわかったが」
ラブレターっていうより、何か頼み事でもしようとしてヒマリを無理矢理持ち上げまくってるような印象が……。あと、必死すぎるっていうか、何か気持ち悪い。
『それに、軽くライトノベル数冊分のストーリーを添付してくる方も、『シャーレの先生』以外にあまり居ないかと思いまして』
「まず、長編小説を書いてメールに添付するって行動からして全く意味がわからないんだが、俺ならそういうのを送りそうだって思われてんの? 『シャーレの先生』に対してどんなイメージを持ってるんだ……っと、いや待てよ?」
『何です?』
何を考えているのかわからない、というか
「ヒマリと会ったばかりの頃の俺なら送るかもしれない。あの頃ちょっとどうかしてたんで」
ちょっとどうかしてたってだけで、長編小説書くってのも無理がある気はするが。しかもそれをラブレター(?)に添付して。
『なるほど? 一応繰り返し聞きますが、
「ないよ。ていうか、いつもらったメールなんだ。それ」
『それが不思議なことに……ああ、いえ。忘れてください。話は変わりますが、これはあくまで個人的感想なのですが、私はあまり女の子を曇らせるお話は好きではないのです』
「唐突に話変わりすぎだろ。何の話だよ。まあ、俺もそういうのはあんまり好きじゃないけど」
『女の子を無闇に
「いや……そういうのは、物語の展開上必要だったら誰かがやんなきゃしょうがないし、多少はしょうがない……」
『先生は、散々やらかしておいて、「改心した」などというふわっとした理由でしれっとこちらの味方になるキャラが許せるタイプですか?』
「んー……俺的には、やらかす前に改心してくれればいいかなって……。そうじゃなくても、取り返しのつかないことを既にやっちゃった後とか、改心してるように見えないほど態度が悪いとかじゃなければ……」
『それは少し甘いような』
「そうかなあ」
何か俺が責められてるみたいなんだけど、何なの。俺は平和な話が好きだから、理由なんか適当でいいからみんな仲良くして欲しいんだけど。周りから、そういうのはアニメとかマンガの中だけにしろとか、そういうノリを現実の話にまで持ち込むからつけこまれるんだとか、いろいろ言われてるけど。
『まあ私も、個人的感情を別にすればその通りだと思いますので、せっかく材料もあることですし、「合理的精神」とやらに基づく交渉までは許しているのですが』
「実際にそういう相手がいるように聞こえるんだが、アニメか何かの話だよな?」
『はい。そのようなものです♪』
「じゃあ、もういいや」
アニメか何かにしても、特定のキャラに対する強烈な憎しみというか、そんなものを感じたんだが……。
『まあ、
「そう? よくわからんけど、ヒマリなら大丈夫だろう。お任せする」
『はい。私は無条件に他人を信用したり、許したりすることはとても困難だと考えているのですが、先生の一番の美点はそれが出来ることだと思っていますので』
「いやいや、そんなに褒めるな。……褒めてるんだよな?」
アホがつくほどのお人好しだと言われてる、なんて受け取るのは流石に被害妄想だろう。言ってる内容はそれと同じなんだろうけど。まあ行きすぎなほどの欠点ってのは、裏返して考えれば美点だからな。うんうん。お人好しっていうより、そもそも何も考えずに生きてるだけだと自分では思うけど。
何にせよ、ミレニアム史上三人しかいない(と散々本人から教えられた)「全知」の学位持ちの天才美少女ハッカーだ。その本人が言ってるんだから何だって任せられるだろう。チヒロとかヴェリタスの連中だってついてるし。
『そうそう、もう一つ。その内先生にも紹介しようかと思うのですが、アリスの妹にちょうど良さそうな子がいまして。先生たちなら仲良くできると思うのですが』
「アリスの妹? どんな子? 俺が知ってる子かな」
ヒマリの場合もそうらしいが、ゲームのブルアカのガチャみたいなもんで、メインストーリーやイベントストーリーや何かで出会うタイミングより先に出会っちゃう生徒がこの世界には結構いるらしい。てことは、ブルアカで既に実装されてる子なら知ってるかもしれない。
『『ケイ』といいまして』
「ケイ? ケイ……知らないな。ミレニアムの生徒?」
『
「そりゃ、『
そんな名前のゲームメーカーがあった気がする。鍵とか葉っぱとか。エロゲーの会社だけど。
『やはり知りませんか。実はその子、AIでして』
「ああ、それで。別に問題ないだろ。AIならアリスの他にも、俺のスマホの中にも一人住んでるし、平気平気。教育すれば立派に育つし。アリスみたいにゲームで育てると情操教育にいいらしいぞ」
AI以外にも、見た感じ人外っぽいけど、エロゲーで人道精神に目覚める奴もいるし。黒服の場合、実際のところ人外だったのか、今も人外なのか、その辺は全然知らないけど*3。会った当初は異常に殺伐としてたけど、あの頃は別の何かだったんだろうか。何にしたって、さっきの話じゃないが今はいい奴で友人なんだから、その辺はどうでもいいわ。
『ふふ。私もアリスがゲームで言葉を学んだという話はよく知っていますから、ケイには私のお気に入りのWEB小説サイトを読ませているのです。気に入ってくれたらしく、最近では自分でも書きたいなんてことも言い出しまして』
「自分で書くの? そりゃすげえ。WEB小説サイトってどこのやつ?」
ゲームは山のようにパチモンみたいなのが存在するキヴォトスだが、WEB小説サイトもそういうのがあるんだろうか。小説家になりたいとかハーメルンの笛吹き男とかそんな感じの。俺のせいなのか知らないが、ほんのりピンク色に染まったこのブルーアーカイブ世界とはいえ、R-18カテゴリの話じゃないだろうが……
『ノク◯ーン・ノベルズというサイトはご存知ですか?』
「何でよりにもよって、そこにした⁉︎」
伏せ字にした割に、聞いてみたら『ノク
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「さて、帰るか……」
ノノミにモモトークでも送ろうかと、スマホを取り出す。ノノミは最近俺の部屋に泊まることが少なくなり、そもそもあまり来ない。特に態度が変わったということもないのであまり気にしないようにはしているが、何にしてもこうやって、モモトークのやり取りは多くなる。……誰かから来てる。黒服からか。
『大事な要件がありますので——』
何か話があるらしく、近々会いたいとのことだった。大事な用事ねえ。基本的に俺たち二人の間には、俺しか買えないエロゲーを買ってきては渡し、それについてのバカ話をしたり、仕事の愚痴を言い合うぐらいの付き合いしかないんだが。お互い、問題になる程の
何にしても、キヴォトスでの唯一の、大人同士であり、男同士の付き合いだ。大事にしないとな……
——この時は単純にそう思っていた。
後から考えれば確かに、黒服の送ってきた文面がいつもより堅苦しい、ぐらいのことは気付いたかもしれない。『アイツ』に言わせれば、本来の俺なら気付かないはずがないんだろう。
俺とヒマリの会話は、『ブルーアーカイブ』を一通りやっていれば、ある程度何の話をしているかわかったはずだ。俺だけでなくアリスからも、本人たちには気付かれないようにしながら、真実を遠ざけなければいけない理由。セミナーの会長である
ゲーム『ブルーアーカイブ』の知識の大半をなくし、はたから見れば馬鹿みたいな受け答えばかりしている俺。それが『アイツ』には気に食わなかったんだろう。馬鹿みたいだろうと何だろうと、周りも、そして何より俺自身がそれを望んでいたとしても。
俺がいろんな女の子たちとエッチできて、呆れるほどにバカバカしいことしか起きない、まるっきりエロゲーのような平和なこの世界は、少なくとも今しばらくは続く……。
→次回、シーズン3最終回
『夢の中で会いましょう』-1-『現実』
今回のヒマリの発言から、彼女が「ある人物」に頼まれてメインストーリーVol.2 第二章に関する問題解決に取り組んでいる事はお分かりだと思います。
また、主人公はストーリーのその部分の知識をなくし、ヒマリも含めて周りに様々な事情を隠されています(シーズン2の最終回を読めばその事情は分かりますが…)
そのため、ヒマリとの会話もただの雑談だとしか思っていません。というより、そう思うように仕向けられています。
次回からのシーズン3最終回では、その辺が問題になって来ます。