【完結】「助けてノノえもん!」~ブルアカの世界でノノミとエッチしまくるダメ先生~ 作:春画屋@二次創作R18
10000字弱 x 4 ぐらいを予定しています。
最終回までにまだ出番はあるので、先に回しました。
書くのがしんどいので、少しかかるかもしれません…。
以上、あくまで予定です(予防線)。
ネタバレ気味の話ですが、黒服はかなりオリキャラ化していますので、ご注意下さい。気になる方は下記の黒服回を。
↓ホシノに関係する回
ホシノメモ・7・26・36・44・47.5・49
↓黒服(?)に関する回
19・27・40・41・42・43・46
(上記、別連載形式でまとめました)
→https://syosetu.org/novel/350152
参考:
ホシノ・ホシノ(臨戦)絆ストーリー
アニメ8話
「こんなフル装備をする事も、もうないと思ってたけど。まあ、前に進むための戦いなら、本気の『小鳥遊ホシノ』じゃなきゃね。……見ててね、ユメ先輩」
ボディアーマー、ハンドガン、煙幕弾に、愛用のショットガンとシールド。それから、データリンク用の端末。装備の確認を終えて、私は「相棒」に声をかけた。
「敵の数は? どれぐらい、そっちで無力化出来そう?」
「……大した数ではありませんね。三分もあれば、私が全て無力化できます」
「三分持たせりゃいいんだね? 張り切って来たのに、今回も肩透かしかな?」
「本気のあなたの強さは知っていますが、油断は禁物ですよ。もちろん、いざとなったら私が守りますが」
「だから、安心してるんだよ。地形データと敵の位置送ってくれる? それから、私とデータの共有」
「了解です。……データの送信完了。各種パラメータとスキル、リンク開始しました……その髪型も似合いますね」
「お、あんたも気の利いたこと言えるようになったじゃん♪ よし……んじゃ、行きますか!」
そうして私は、ポニーテールをなびかせ、愛用のショットガンとシールドを構えて、廃墟の中へダッシュする。背中を頼れる「相棒」に任せて、次のエンディングを目指して。
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——あの日、私はアクアリウムの前にいた。
「…………」
「…………」
コホン。そう、アクアリウムの前だった。
待ち合わせていたはずの先生の代わりに、そこにいたのは黒いスーツに黒い手袋の、うさんくさい「大人」。ひび割れた仮面のような顔のこの人物を、私はこう呼んでいた——
「『黒服』だよね? あんた」
「あー、いえ……はい、多分……」
「なんで、自信なさそうなのさ」
そう、私が『黒服』と呼んでいた人物だ……多分。私も何だか自信がなくなってきた。だってねえ……
アビドスの借金を肩代わりするのを条件に、私をカイザーPMCの傭兵としてしつこく勧誘してきた不気味な男。しかし、いつしかそれはなくなり、私の方から連絡を取ろうとしても取れなくなっていた。必要がなければ、関わらないに越した事はない。それにあれは、もともと私たち「生徒」とは違う「大人」だけど、その中でもさらに異質な存在だ。それも
「えーっと……」
何だこいつ。
何かキョロキョロしてるし、オドオドしてるし、怪しいことには変わりないんだけど、怪しさの方向性が前とだいぶ違う。そもそも、この底抜けに晴れた青空の下、
とはいえ、同一人物(見た目からはそうとしか思えない)なんだろうけど、シリアスなドラマの「悪役」が日常系ギャグアニメのキャラになるような変化があったとしたら、雰囲気通り無害な存在なんだろう。大体、「
「先生の「友達」って、あんただよね?」
「友達? 『彼』……えー、先生がそう呼ぶなら、十中八九、私のことだと思いますが。そもそも、今日も……ちょっと失礼」
メールかモモトークでも来たらしく、スマホを取り出して確認し始めた。そして……何か、一人でキレてる。何だか、オチが読めた気がする。……着信音だ。案の定、私の方にも電話がかかってきた。見ると……うーん、やっぱりバカップルの片割れからか。
『ホシノせんぱーい☆ 今日のデートのお相手の、「素敵な方」とは出会えましたかー?』
「いや、思いっきり疑問符なんだけど。人違いじゃないの? 人違いだよね? 人違いであってよ、ってレベルに、おかしなのがいるんだけど。その「素敵な誰か」って先生じゃなかったの? 私、てっきり——あっ」
しまった。バカップルスイッチ入れちゃった。
『素敵ですか〜? やっぱりホシノ先輩も、そう思います〜? 彼ったら、こないだも……』
「ごめん、ノノミちゃん。おじさん、ちょ〜っと聞きたい事があって……って、聞いてる? ノノミちゃん? ちょっとそこの、色ボケ女子高生?」
『嫌ですねえ、もう〜♪ そんな、色ボケだなんて☆ ちょっと昨日もエッチして、今日もこれからする予定っていうだけで……♡』
「その話、後で聞くから! 聞きたくもないけど、後で聞いてあげるから!」
何とか、数分で切り上げてくれた。聞きたい事も聞き出せた。全く……ここまで脳内どピンクの『
この間、「ホシノ先輩も一度くらいデートっていうものを体験しておいた方がいいですよ〜。楽しいですよ〜? はい、この『アクアリウムで素敵な誰かと一日デート券』をどーぞ☆」と渡され、うへ〜、これめちゃくちゃ行きたいって思ってたとこじゃん。ま、デートってのが引っかかるけど、相手なんてあの先生しかいないっしょ? 先生なら、最近は結構仲良くなってきたし? 先生にはノノミちゃんがいるんだから、変なことにはならないだろうし? まあ一回ぐらいなら、いっか〜……
「——なんて思って、来てみたら「素敵な誰か」って「これ」?」
「何のことだか知りませんが、一応傷つくので本人の前で「これ」呼ばわりはやめていただけませんか」
完全に
「……「素敵な誰か」とは何です?」
「ノノミちゃんが出したチケットの名前が、『アクアリウムで素敵な誰かと一日デート券』なんだから、その場にいるのは「素敵な相手」だって保証されてるって……いや、あんたには分かんない話」
「ノノミ? ノノミさんの事ですか?」
「そうだよ。アビドス対策委員会の、十六夜ノノミ。あんた、ノノミちゃんのこと知ってんの?」
そして、なぜノノミちゃんに「さん」付け? そんなに親しいはずないよね?
「『彼』の恋人として一緒にいるところを、少し顔を合わせただけです。なるほど、「彼女」が出したものなら、本人たちにも分からないような意味が……」
どうもこの様子だと、ノノミちゃんが「じゃじゃ〜ん☆」なんて言って、キヴォトスの常識にはないようなとんでもないものを出せることも、このチケットがそれだっていうことも知っているっぽい。まあ、先生の「友達」なら知っていてもおかしくない。それにしても例の「友達」って、よりにもよってこいつだったかあ……。そっかあ……。
「どうします? このまま何もせずに、二人とも帰ってしまう、というのもどうかと思うのですが」
「そもそもデートっていうか、このアクアリウムには来たかったんだよね。だから、私だけ好き勝手に見てていいんなら、一緒に行っても……別に、あの先生とデートしたかったわけじゃないからね?」
「でしょうね。ならば、行きましょうか」
そう言って、(おそらく)『黒服』はアクアリウムに向かって歩き出した。
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「うへ〜、すごいすごい! クジラだ〜!」
いろいろ言った割に、私は水族館を目一杯楽しんでいた。一人で見てるのに、そこまで? って、つっこまれるぐらい、はしゃいでいた。だって、本当に来たかったんだもん、水族館。目の前を巨大な生物が泳いでいる。初めて見たけど、これが本物のクジラなんだ。あ〜、来て良かった〜。
「うへへ〜、あとは熱帯魚館に、深海魚館に〜。今日だけでどれだけ回れるかな〜? 確か、パンフレットに地図載ってたよねえ。いや〜、どういう理屈でこうなったのか知らないけど、ノノミちゃんの出したチケットも、ここを選んでくれたのはナイスな判断だよねえ〜」
やっぱり、私が魚大好きだからとか、来たがっていたから、ここになったんだろうか。もしかしたら、『ブルーアーカイブ』っていうゲームの中の『小鳥遊ホシノ』も、そうだからなのかも。いやぁ〜、実在もしてないような存在だろうけど、何だかちょっと、
と、そんなわけで、私は普段の
「こっち来てよ、先生! ほらほら! あっちにペンギンいるんだってよ? ペンギ……。…………」
「先生でなくて申し訳ありませんが」
羽目なんて外すんじゃなかった。
「そうだった。一緒にいるの、先生じゃなくてあんただった」
「やはり、『彼』と一緒が良かったですか」
「いや? 先生の方がマシってだけ」
「マシ、ですか……。その扱いもなかなか酷い……」
そりゃ、ノノミちゃんと二人していろいろ期待させておいて、当日にばっくれて他の奴をよこすなんて、扱いだって酷くなる。前だったら即座に「嫌だね」って断る程度の仲だったのが、せっかくまんざらでもない気持ちになってきたっていうのに。
大体あの人、俺はロリコンじゃない、とか管轄外だ、とか言うのはまだいいとして、十七歳の女子高生をつかまえて、まるで小学生か何かみたいな言い方をして、大人っぽくて胸が大きい子ばっかり好きなのは分かるけどさ。彼女にしたのはノノミちゃんだし。
でも私の事だって、もうちょっと女の子扱いしてくれたってねえ? この間だって、ちょっと恥ずかしかったけど、私の水着姿だって見せてやったっていうの——
「ならば、『前の先生』と来たかったですか」
「……さあね」
あの先生のことならいくらでも愚痴れそうなのに、『現実世界』に行ったまま帰ってこない『
「失言でしたか。申し訳ありません」
「いや、別に」
「気を取り直して、楽しんできて下さい。好きなのでしょう? アクアリウムが。一緒にはしゃいだりは出来そうにありませんが、自由に見てきてください。待っていますので」
黒服が穏やかに言った。
「へえ? そんなこと言うと、私、一日中でも見てるよ?」
「構いませんよ。いつまででも待ちます。あちらの方にいますので……」
何か企んでいる様子はない。口調も穏やかで、それも私の知っている『黒服』とはかなり違っている。それどころか、雰囲気だけならいたって優しそうだ。
——んじゃ、いつまででも待つって言ってるんだし、向こうが我慢できなくなるまで見て回ろっか。私がどれだけ魚が好きなのか、知らないんだろうけど。
……なんて、少し意地の悪いことを考えながら、私はお言葉に甘えて、目一杯水族館を楽しむことにした。
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「ふぁ〜、気持ちいいなー」
少し伸びをする。飲み物を買ってきてくれるということで、海遊館の中の休憩所のソファに座って、黒服を待っている。ソファはかなり上等で、ふわふわしている。後ろは全面ガラス張りで、差し込む
「うへ〜、全然回りきれてないのにこんなに疲れちゃうのは、やっぱりおじさんも
「そういうのはキャラ付けか何かですか? 私と会っている時にそういう姿を見たことは……あるはずがありませんね。飲み物をどうぞ。それから、これも買ってきましたが、どちらがいいですか?」
「わあっ、アイスだ! なになに〜、気がきくじゃん。へえ〜、バニラチョコと、ヨーグルトか〜。どうしようかな〜。迷うな〜」
「良かったら、二つともどうぞ。そういうこともあるかと、小さめのにしましたので」
「いいの⁉︎ んじゃ、遠慮なく
少し気温の高い、よく晴れた日に食べる冷たいアイスは、最高だった。バニラとチョコとヨーグルトと、どれも違う三つの甘さ、手と舌に伝わるヒンヤリ感。それにこれは、自分ではない誰かが買ってきてくれたものだ。女の子だからという、それだけの理由で。
——うへ、こういうの、悪くないかも?
自分でもビックリするほど嬉しそうにアイスを食べている間、黒服は静かにコーヒーを飲んで待っていてくれた。どこが口なのかよく分からないこの顔で、どうやって飲んでるのかちょっと不思議だったけど。黒服の雰囲気は、まるっきり優しい大人のものだった。
「あんたは良かったの? アイス」
「気遣い無用です。あなたが一つしか食べないなら、もらおうと思っていた程度です。一緒にいるのが彼ではなく、私だから水族館しか見られなかったのでしょうし、お
「うへ〜。そんな、お金出してもらっておいてそれじゃあ、流石に申し訳ないなあ〜」
「お気になさらず」
私はいつの間にか、警戒していたこの「大人」との会話を楽しんでいた。少し、
「んじゃあ、調子に乗ってお土産も買ってもらっちゃおうかな〜? うへへ〜、おじさん、一度買ってみたいものがあったんだよね〜」
「構いませんよ。今日は全て、私がお金を出します」
「よし! じゃあ、後でショッピングコーナー行こう! ショッピングコーナー!」
「ならば、場所を調べておきましょう。確か、あちらの方でしたね」
と、会った時の不審者ぶりはどこへやら、すました様子だった彼が、
「こ、これ、ですか……?」
「そう♪ 買ってくれるんでしょ〜?」
私が買いたがっていたものを見て慌てたのは、しばらく後のことだった。
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「…………」
「あの……何かまずかったでしょうか? この店が気に入らなかったとか?」
「あのさあ……」
まあ、気に入らなかった、でも間違いではないかも知れない。夕飯も
「あのさ。普通に考えて、
「いや、しかし、私の知ってるエロ……やっているゲームでは、デートで食事と言えばこういう……」
「いろいろツッコミたいことはあるけど、まずゲームの知識でデートをするな」
「すみません」
ゲームっていうのはまだいいとして、「エロゲー」とか言いかけた気がするのは、この際置いておく。あの先生の友達だと言われると納得してしまうけど。……そう考えると、こんな堅苦しい店の中でも、そういうバカ話にツッコミでも入れてた方が、気楽は気楽かも? それだって、
「ここだけではありませんね。今日一日、あなたを楽しませる事が出来なくて、申し訳なく思っています」
「別に、そんな謝るほどじゃないけど? 結構楽しかったし」
「そうなのですか?」
「うん。私の方こそ、ちょっととげとげしかったよね? ごめん。それに、せっかくなんだし、あんたも連れてエサやりとか、イルカショーにも行けば良かったかな?」
「え? いや、それは……イルカ……?」
「やっぱ、キツい? あははっ。あ、さっき買ったイルカのストラップ、あんたも恥ずかしがらないで、ちゃんとどっかにつけてよ? せっかく買ったんだからさぁ〜」
「あれをですか? まさか買いたいと言っていたのが、「お揃いのもの」だったとは……。それに、この見た目の私ですよ? あのデザインのストラップをどこにつけろと……ああ、はい、分かりました。スマホにでもつけます」
「ふっふっふっ、やっと観念したか〜♪」
私だって、もしデートに行く事があるなら、いかにもカップルらしい、こんな
「ほらほら〜。私のと、こっちとこっちでこうくっつけて、ペアだよ〜?」
「あの、こういうのは本当の恋人どうしで買うものでは……?」
「なになに〜? うへ〜、そんな悪役みたいな顔して、実は照れてんの?」
「別に、照れているわけでは……それより、無理してフォローしようとしていませんか?」
「フォロー?」
まだ、そういう事を言うかな。よっぽど自信がないんだろうか。……まあ、見るからになさそうだけど。堂々としてれば、もっとカッコいいのに。——私がイメージしていた通りに。
「本当に楽しかったよ。それに、頼んでもいないのに、アイスや飲み物を買ってきてくれた。私が二つとも食べたがるかも、って考えてくれた。そういう事の一つ一つに、何に気をつかってくれたのか、どんな事を考えているのか感じられた。女の子として扱ってもらってるんだな、って思うたび……ま、少しだけドキドキしたかな。ほんの少しだけね。うん、悪くない。そこまで考えた事なんてなかったけど、デートって二人だけでどこかに行く、それだけの事じゃないんだね」
「それだって全て、マニュアル通りですよ?」
「あんただって、デートなんて初めてなんでしょ? それに、別に間違いはなかった。ちゃんと私を見てくれていた。私が時間を忘れてずっと魚を見ていても、
アクアリウムはとても広くて、他のエリアには行かずにずっと水族館にいても、見きれないぐらいだった。どこに何があるかは大体分かったし、他はまた来た時に行けばいい。また誰か……そう、「誰か」と来た時に。
「せめて事前に、どこで何をするのか、知らせてもらっていればと思いますよ。先生たちも人が悪い」
「そうだね。もし次にあんたとどこか行くなら、二人とも楽しめるところがいいかも」
「え」
いや。「え」って何?
「ちょっと待って。何か勘違いしてない? 行く「なら」だよ? 別に、次があるとは言ってないからね?」
「そ、そうでしょうね……」
悪いけど、そこまで気に入ったわけじゃないって。他にどこか行く相手だって、別にいないわけじゃ……まあ、先生はそれこそ、ノノミちゃんの許可がいるからやめておこう。別に、とりたてて一緒に行きたいわけじゃないし、彼女持ちだし。でも、それ以外だって、誰か……いないか。いないな。大体、キヴォトスに恋愛対象なんて、先生とこいつぐらいなんだし。他に「大人」の男……
…………。
いいや。
それより、ガックリと肩を落とし、気の毒なくらいに落ち込んでいる目の前のこいつに、
「あと、食事でこういう店に連れてくるの、本当にやめなよ? 絶対引くから」
「はい」
とどめをさしてしまった。ちょっと可哀想だったかも。まあ、
それにしても、あまりにも雰囲気が違いすぎる。
……いや、そもそも過去の「こいつ」が何者かなんて、どうでもいいんだ。大事なのは今の「こいつ」だ。この質問に、どう答える——?
「ねえ、「本当のブルーアーカイブ」の『黒服』って知ってる? 『黒服』っていっても、あんたとは全然違うんだろうけど」
——動きが止まった。反応ありだ。
「全然違うとは?」
「そうだね。例えば、先生の「友達」どころか、敵対していたりとか? それから、私をカイザーの傭兵としてスカウトするだけじゃなく、さらったりするような「悪い大人」とか。……どう? 「本当の黒服」って、そんな感じ?」
「あなたの言う「本当のブルーアーカイブ」とは、『メインストーリー』の事ですね? 無限に存在する全ての『ブルーアーカイブ世界』のオリジナルであり、共通概念である——」
「先生なら、ややこしい言い方はやめろ、って言うんじゃない?
「イエス、と答えましょう。それが『メインストーリー』に登場する、『ゲマトリアの黒服』です」
——そうか。……良かった。
「分かった。なら、もういいや」
「え? それで十分……ですか?」
目の前の人物は、少し拍子抜けしたようだった。でも、私にはもうそれで十分だった。『ゲマトリアの黒服』っていうのがそういう存在——そういう「悪い大人」だとすれば、「こいつ」はそれとは違う。少なくとも、私にとってはそうだ。そう確信できたから、それだけでいい。
「先生にも言ったけどね、無限に存在するだとか、共通概念がどうとか、そういうのはどうでもいい。「本当のブルーアーカイブ」、「本当の黒服」、「本当のシャーレの先生」、「本当の小鳥遊ホシノ」、どれも、これ以上知る必要はない。私にとってはこの世界が全て。それに、
「なるほど」
こういう話が通じることからも、こいつが「本当のブルーアーカイブ」の中の存在というより、
「私が興味があるのは、『あんた』自身のことだよ。先生とすごく仲のいい友達って、どんな奴なのかなって」
「教えられるほど、自分が何者なのかは分かっていませんがね。それで良ければ」
——そうして先生の「友達」は、話し始めた。
恐れも警戒も、今の私にはもうない。人間にはいくつもの側面がある。今どんな雰囲気をまとっていても、こいつが私と今日一日デートした、カッコ悪くて少し情けないけど、優しい「大人」である事に間違いはない。そして、先生の言っていた、例の「友達」である事も。他にどんな側面があっても、それは変わらない。
それに、「ゲームの中」の
今の「私」——他の誰でもない、
→ 小鳥遊ホシノ-(2)-先生の「友達」へと続く
シーズンFinalに入って悩み続けてるホシノですが、やっと答えを見つけることになります。まあ今回の冒頭に続くのを読めば、ある程度分かると思いますが。
黒服っぽい人も、ひとまずの答えを出します。
チケットは48回でノノミが出したものです。この話を書くの、予定ではもっと早いはずだったんですけど…。
名前の通り、ホシノにとっての「素敵な誰か」が待ち合わせ場所に
アンケートを置いておきますので、作者への応援かホシノへの愛のつもりで、何か押していただけるとありがたいです。
では。
三段階で言うとどれくらいホシノが好きですか?
-
ホシノ好き
-
ホシノ大好き
-
ホシノが好きすぎて死ぬ
-
その他