※この作品はR-18です。

【完結】「助けてノノえもん!」~ブルアカの世界でノノミとエッチしまくるダメ先生~   作:春画屋@二次創作R18

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カヨコが、主人公(先生)とかムツキとイチャイチャする話。5000字弱。

カヨコやムツキがメインの回はこちらにまとめてあります(内容はこちらと一緒です)
→https://syosetu.org/novel/350152

参考:
カヨコASMR他



第53.5回:つれないアイツ(先生)と可愛いこの娘(ムツキ)【♥30】

 ——シャーレ、シャワー室。

 

 肌に当たるお湯が心地よい。鬼方(おにかた)カヨコは、スレンダーな裸身を晒(さら)してシャワーを浴びていた。静脈が透けて見えてしまいそうな、白く滑らかな肌。体のラインは少し丸みを帯び、以前より女っぽくなったかも知れない。ん……とカヨコは、慎(つつ)ましくもふっくらと盛り上がった自分の胸の膨(ふく)らみに、そっと触れてみる。手のひらで包み込むように、優しく……

 

「んー……やっぱり、もうちょっと欲しい……んだけどな」

 

 我ながら、少し物足りない。カヨコは、ふにふにと自分の乳房を触る。手のひらに乳首を感じる。

 

「まあ、物足りるわけないんだけどね。胸は大きければ大きいほどいい、みたいな人なんだから。はぁ……」

 

 ため息をつく。

 

 『現実世界』から来たプレイヤーである、現在この世界にいるシャーレの先生——要するに、この物語の「主人公」なのだが——は、十六夜(いざよい)ノノミにデレデレに甘やかされ、親しまれつつも、ダメ人間、ダメ人間と言われてきたのだが、最近は、何だかんだ言っても大人だし男の人だし、いざという時は頼れるよね、などとだんだん評判が上がってきている。

 

 そこには『彼』が失っていたさまざまな記憶が戻ったからだとか、ノノミに甘えたり甘えられたりの関係が逆転したりだとか、いろいろ事情があるのだが、カヨコの中での彼の株は逆にどんどん下がりつつある。理由は、当たり前といえば当たり前なのだが、カヨコ曰(いわ)く——

 

「ていうかあの人、本当に、まず胸の大きさを女の子の判断基準にしてるよね。サイッテー」

 

 ノノミに限らず、彼の好みのタイプといえば、ゲヘナで言えば美食研究会の鰐渕(わにぶち)アカリ、給食部の牛牧(うしまき)ジュリ。最近、聞きたいとも言っていないのに聞かされたのは、ミレニアムのヴェリタス副部長に、連邦生徒会の二年生。知っている人間が聞けば呆れるほどに、見事なまでに巨乳ばかりである。あまりにも分かりやすすぎて、いっそ清々しい。そして、当然カヨコの名前はあがらない。

 

 この話題を出すと目に見えてカヨコの機嫌が悪くなるので、便利屋のメンバーをはじめ、周りはそれには触れないようにしている。……のだが、

 

 ——ま、そんなの今さらだし。恥ずかしいからあんまり言わないだけで、女の子のことだって結構真面目に考えてるの、私は知ってるし。仕事の話だって、本当は実力あるのなんて、私は前から知ってたし。よく頼られるし、仲もいいし、一度はセックスしてるんだから、全然女として見られてないわけじゃないし。

 

「ふん、ふん、ふふ〜ん♪」

 

 機嫌悪そうにしていたのはどこへやら、鼻歌を歌いながら、またシャワーを浴びる。

 

 ひと通り愚痴(ぐち)った後はいつもこの調子なので、周りも慣れてしまった。便利屋のメンバーに言わせると、「あれって要するに、ケンカするほど仲がいいってやつでしょ?」「け、ケンカと言っても、二人ともいつも楽しそうに見えるのですが……」「ていうかカヨコちゃん、本当に先生のこと大好きだよね〜♪ くふふっ」といったところである。

 

 

------------------------

 

 

「センセ、シャワーありがと。借りていいTシャツって、これでいいんだよね?」

「うん、それ。お、カヨコが髪を下ろしてるところ、久しぶりに見たな」

「え、そうだっけ?」

 

 「先生」が、何か作業をしていたらしいPCのモニターから目を離し、カヨコの方を向いた。カヨコは、乾かしたばかりの髪に触れてみる。背中まで伸ばした輝くような白い髪は、途中から黒へと変わる。いつもはツノのあたりでまとめて、ポニーテールにしている。

 

「そもそも完全に下ろしてるのって、お風呂上がりの時ぐらいだと思うけど、見たことあった?」

「それはないけど、上半分を後ろで結(ゆ)ってるのはたまにしてるだろ。こないだショッピングモールでバッタリ会った時とか。ほら、ちょっとゲーセン行って二人で遊んだ……」

「ああ、あの時。そういえば……そうだったっけ?」

「ポニーテールじゃないカヨコは珍しいなーって思って」

「よく覚えてるね、そんなの。ふふっ、普段はボーッとしてて、何を聞いても、忘れたー、とか、興味ないー、とか、そんなことばっかり言ってるのに」

「えー……。俺、そこまで何も考えずに生きてるように見えるの? こうやって、覚えてる時はしっかり覚えてるでしょ」

「あなたの場合、そういうのは女の子を口説くためにいつもチェックしてるから、覚えてるんじゃないのー?」

「意識的にそんなことしてたのなんて大昔の話だって。もう身についちゃってるというか、身体に染み込んでるというか」

「それって、どっちにしても、そういう理由ってことでしょ?」

「そりゃそうだ」

「ふふっ。まあ、細かい変化に気付いてくれると、やっぱり嬉しいもんね。ね、いつものと、どっちが似合う?」

 

 カヨコは軽く髪をくくってみせると、嬉しそうに目を細め、軽く微笑んで彼の側へ行く。

 

「あー。やっぱり、俺のTシャツじゃカヨコには大きかったか」

「男物だからね。でも、大丈夫だよ。別に胸が見えちゃったりはしないでしょ? ほら」

「胸? 見ない、見ない。まず、見ようとしないから」

「……あっそ」

 

 カヨコが不機嫌そうに顔をしかめる。少しゆるい、だぶっとしたTシャツの首の部分を下に引っ張っているため、その隙間から胸の谷間くらいはハッキリ見えるはずなのだが、彼は言った通り見ようともしない。

 

 ——ていうか、目をそらす前にチラッと見えてたはずだよね? そこまで魅力を感じない?

 

 少し悔しそうな顔から、カヨコは一転していたずらっぽい笑みを浮かべる。ふふん、と白いTシャツをつまんで、胸を見せつけるようにして、

 

「この下、ブラつけてないんだよね」

「ノーブラ? 透けちゃうかも知れないじゃん。目の毒だから、見ないように気をつけよーっと」

「……はぁ。少しぐらい反応してよ」

 

 パソコンのモニターを見たまま、ため息をつくカヨコの方を向こうともしない。

 

 ——まあ、いいけど。いつものことだし。それに、中途半端に手を出すつもりなんてないって分かってるしね。

 

 カヨコが今でも好意を持っているのは、彼の方も気付いているはずだ。そのせいか、やたらとガードが固い。カヨコも、それを承知でからかおうとしているだけなので、そんなにショックを受けるほどでもない。

 

 カヨコは、ふわぁ、とあくびをした。

 

「何だ、眠いの?」

「ん……ちょっとね。寝不足かな」

「ここの仮眠室使う? 誰もいないはずだし」

「そうだね、じゃあ、ムツキが来るまで少しだけ寝てこようかな。……襲ってもいいけど?」

「あんまりそういうこと言ってると、何かされても文句言えないよ?」

「文句なんか言わないよ。その代わり、本当に手を出すなら覚悟してもらうけど」

「うわ、こわー……」

「ふふっ」

 

 楽しそうに、そんなやり取りをしながら、カヨコはシャーレ居住区の休憩室へ向かった。

 

 

------------------------

 

 

 ——夢だな、これ。

 

 痺(しび)れるような快感と、多幸感を感じる。かと言って、具体的に身体のどこかを愛撫されているようなものは感じない。何となく、好きな相手とハグしたり、肌が触れ合っている時のようだ、と感じるだけだ。たまに、「あの人」に抱かれている夢を見ている時と同じ……

 

 ——あれ? 違う。この感触って本物……?

 

 唇に、何か押し付けられているのを感じる。あたたかく、やわらかい何か。

 

「ん……ぁ……」

 

 ——もしかして、本当に来てくれた? 寝てる私に、キスしてる?

 

 ぼんやりとそんなことを考えながら、せっかくなのでカヨコはもう少し夢の中にいることにした。夢でも現実でも、どっちでも構わない。

 

「ぁ……ちゅっ、ん……センセ……んん……」

 

 好き……ん、好き……。離れたかと思うと、吐息を漏(も)らすカヨコの唇に、また当ててくる。その繰り返しにうっとりしたカヨコは、軽く腕を回して抱き寄せようとして……その相手がやけに小柄で華奢(きゃしゃ)なのに気付いた。

 

 ゆっくりと目を開けると、そこには……

 

「……はぁっ。やっぱりムツキか」

「くふふっ。ごめんね〜、先生じゃなくて♡」

 

 ムツキは悪びれた様子もなく、小悪魔のようにクスクス笑っている。カヨコは上体を起こした。もう一度ため息をついて、軽く髪をかき上げる。

 

「やっぱり勘違いしちゃった〜?」

「別に。そんなことあるわけないし」

 

 口惜(くや)しいので、思いっきり勘違いしたとは言わない。

 

「それに、あの人(あの先生)、さっきだって私が何しても全然興味示さなかったし」

 

 こっちは本当。

 

「あははっ、今日もかー。カヨコちゃん、機嫌悪そう♪ でもさー、本気で甘えまくったらキスぐらいはしてくれるんじゃない?」

「そこまでするつもりはないよ。されたらされたで、こっちだってちょっと困るし……ほら、ムツキ」

「やん♡ ……んっ、ぁ……♡ ちゅ、ちゅっ♡ ぁふ、ちゅっ♡」

 

 カヨコは、慣れた仕草でムツキの小さな体を抱き寄せ、お返しとばかりに何度も熱いキスをする。

 

「ん、ちゅっ……れろ、んむ……」

「はふ……♡ んっ♡ ちゅっ♡ んぁ、カヨコちゃん……♡ ん、ちゅっ、れろ……」

 

 ぬらりとした舌をムツキの小さな唇をこじ開けるように差し込む。それを受け入れたムツキは、自分の舌をカヨコの舌に絡める。二人の息がだんだん荒くなる。

 

「ん……はぁ。いいの? 先生来ちゃうよー?」

「キスぐらいなら構わないでしょ。それに、見られちゃうかも、って思う方が興奮するんじゃない? んっ……」

「んっ、ちゅ♡ ん、は……♡ んもぅ、カヨコちゃんってば、だ・い・た・ん♡」

 

 甘えるように抱きついてきたムツキが、ちゅっちゅっ、とキスをしてくるのに応じながら、

 

 ——なんて、まだこんな時間だったら先生が降りてくるはずないんだけどね。

 

 と、時計を確認したカヨコは、心の中でペロッと舌を出した。

 

 

------------------------

 

 

「服乱れちゃったけど、大丈夫かなぁ」

「このぐらい大丈夫でしょ。……センセ、私もうムツキと帰ろうと思うんだけど……」

 

 カヨコとムツキが部屋に入って声をかけると、おう、と書類でも見ていたらしい「先生」が顔を上げた。

 

「カヨコ、もう着替えたのか」

「うん。Tシャツ、一応洗濯機に入れておいたから、後で……」

「せーんせ♡」

「あ、こら、ムツキ——」

 

 くふふっ、と笑いながらムツキが裾(すそ)をつまんで、ピラっとスカートをめくって見せた。そのいたずらをカヨコが叱(しか)ろうとした瞬間、

 

「おっ」

 

 だらしない顔で覗き込もうとした彼の姿を見て、カヨコはキレた。スケベ、とかではない。むしろ、逆の話だ。つかつかと歩み寄って、ワイシャツの襟(えり)をつかむ。

 

「あのさ、私にはあれだけ無反応だったのにムツキにはこの反応ってどういうこと? こういう反射的なやつすら全くないって、そこまで私の身体に魅力がないってこと?」

「いや、そういうわけじゃ……ちょ、何すんの。あのさ、何度も言うようだけど、俺はか弱いキヴォトス外の人間だから、ちょっとしたことですぐ死んでしまう……あ、ごめんなさい。怖い顔しないで」

「女をバカにするような奴は、死んでも文句言えないよね?」

「してない、してない! そうじゃなくて……ムツキ、ニヤニヤしてないで助けろ!」

「くふふっ、カヨコちゃん、室内用に威力抑えた爆弾使うー? いっぱいあるよー♪」

「今の話、聞いてたか⁉︎ どんだけ威力抑えてても、死ぬっつーの!」

 

 カバンから次々に爆弾を取り出すムツキを見て、彼は絶叫した。

 

 

「全く……。ある意味、普通の子より大事にしてくれてるのは分かるけど、それにしたってもうちょっと……」

 

 彼のカヨコに対する思いが、色気のあるなしだとか、そんな単純なものではないのは分かっている。それでも、ムカつくものはムカつく。女のプライドというものがある。そんなわけで、カヨコは帰り道もムツキにずっと愚痴っていた。

 

 彼の気持ちが、カヨコが考えているよりさらに複雑なものだと分かるのは、もう少し先のお話。

 

 

 




カヨコの話を書き終わってしまう前に、このぐらいの距離感のをもう少し書いておきたいなあ、ということで。
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