※この作品はR-18です。

【完結】「助けてノノえもん!」~ブルアカの世界でノノミとエッチしまくるダメ先生~   作:春画屋@二次創作R18

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最終回、中編です。

最終回は、
(前編)8000字
(中編)8000字 ←
(後編)8000字【♥100】
となっています。
その後、エピローグで完結となります。



[終]- 第61回:…に転生したけど、二人がずっと一緒なら!(中)

 

 ……全部、終わった……のか? ここ……キヴォトス……? いや、違う……ここ、は、トウキョウ——

 

 ——『東京』。

 

 俺は目を開けた。まるで夢から覚めたような気分だ。視界がクリアになり、何もかもがはっきり見える。キヴォトスで感じていたのとは、少し違う現実感。さっきノノミと対策委員会の教室にいた時から、ほとんど時間が経っていないような気がする。

 

「あー……とうとう帰ってきたかぁ……」

 

 東京ってこんなにうるさかっただろうか。もう夜だというのに、車の音はするわ、外はやたらと明るいわ。そこは、二年以上前(だと今気付いた)まで住んでいた、ボロマンションの俺の部屋だった。薄暗い部屋の中は、その頃とほとんど変わっていない。ずっとここにいたと言われても、大して疑問には思わないだろう。

 

 ふぅ、と息を吐いてから、頭をぽりぽりとかく。

 

「にしても、本当に話を聞きゃあしないんだから……。でもまあ、世界の仕組みが全然違って、どうやっても俺は「あっち」の世界にいられない……なら、無理矢理にでも元の世界へ送り返すしかない、か。ノノミなりに俺のことを考えて、そう決めたならしょうがないか」

 

 ——だからって、ここまでするか? とは思ったけどさ。まあ、ここまでしなきゃ納得しなかっただろうなって気もする。実際、最後の方は俺も意地になってたし。

 

 『現実世界』の人間である限り、『ブルーアーカイブ世界』にはいられない。あ(・)の(・)世界に限らず、「異世界」ってのは、そのまんまいられるようには出来ていないんだろう。いつからノノミは、それを知った上で俺と一緒にいたのか——。何にせよ、「恋人」ではあっても「結婚」は出来ないってのは、いつか離れ離れになる相手を「恋人」として縛り付けることすら出来ない、そう思っていたノノミなりの、精一杯の譲歩だったんだろうと今なら思う。長引けば二人ともつらくなる、それでも帰るまでの一時なら……なんて。

 

「でも、ちゃんと分かってたか? 別に「こっち」に帰ってくるのが嫌だったわけじゃないんだ。俺がこだわってたのは「あっち」の世界じゃなく、「ノノミと一緒にいられる世界」なんだから。だから——」

 

 俺は、薄暗い部屋の中、俺の正面に座り込んでいる少女——「のの美(み)」に言った。

 

「だから、俺がお(・)前(・)を(・)こ(・)っ(・)ち(・)に(・)連(・)れ(・)て(・)き(・)た(・)んだぞ?」

「な、何で……? だって、ここって……」

 

 ぺたんと座り込んだまま、呆(ほう)けたように俺を見る、の(・)の(・)美(・)。「あっち」の世界での『十六夜(いざよい)ノノミ』と同じように、明るい色の長い髪は片方にお団子状に結んでいる。おっとりした性格が分かる下がり眉(まゆ)、そして茶色——ラ(・)イ(・)ト(・)グ(・)リ(・)ー(・)ン(・)で(・)は(・)な(・)い(・)——の瞳。その頭上に、輝くヘイローは浮(・)か(・)ん(・)で(・)い(・)な(・)い(・)。

 

 ——本物の「転生」だ。キヴォトスで俺とずっと一緒だった、あ(・)の(・)『十六夜ノノミ』は、『十六夜の(・)の(・)美(・)』という『現実世界』の人間として生まれ変わったんだ。

 

「こ、こんなこと、あるわけ……だって、どうやって……?」

「どうやって、なんて知らないよ。本当にもう、いっつもみんな勝手な都合ばっかりで、いきなり俺を呼んだり、力ずくで送り返したり……俺の意思なんてまともに尊重したことあったか? もし理由があるとすれば、それは俺が「望ん」だからだ。自分の幸せのために、のの美と一緒にいたいって「望ん」だから、ここにいるんだ。それ以外の理由なんてあり得るか?」

「あなたが、望んで……くれた……」

 

 もちろん、何も考えなかったわけじゃない。黒服は「こちら」に「器」なんて用意してなかったはずだ。にも関わらず、新しい姿と名前を得て、先に「転生」を成功させた。なら、「全て」を知っている今の状態のノノミなら、同じことが出来るはずだ。そして、俺の帰還を望んでくれるみんなの力は、俺の望みを具現化するための力にもなった。さらに、こ(・)の(・)『ブルーアーカイブ世界』の「大人のカード」は『拡大解釈』という方法で文字通り無限の力を持ち、『俺』の肉体と『前の先生』の器を入れかえることだって出来る、『現実世界』にまで干渉可能な特別製だ。ノノミを受け入れる状態ぐらい作り出せるだろう。これだけの条件がそろえば、「転生」だって不可能じゃない——

 

 なんて、そんな理屈がどれだけ通用したのかは分からない。何が起きたのかは、正確には分からない。でも、俺たちにとって重要なのは、そこじゃない。現に、俺の目の前に「のの美」がいる。『現実世界』でずっと一緒にいられる存在として、そこにいる。大事なことは、それだけだ。

 

 ——そうだよな? 『前の先生』

 

 床に転がっているスマホには、ブルーアーカイブの画面が映っている。対策委員会の教室を背景に、三つの「先生」の言葉が表示されている。

 

----

 

【おめでとう】

【ノノミとずっと幸せに】

【私の生徒をよろしくね、もう一人の『私』】

 

----

 

「結局、最初から最後まで世話になっちまったなぁ。自分に感謝するってのも、変な話だが」

 

 何が起きたのかは分からない。それでも、決め手になったのは間違いなく『前の先生』の力だと確信している。もう一人の自分に導かれて、俺はノノミと出会うことが出来た。そして、自分の世界に連れて帰ることが出来た。

 

「私っ、私……」

「よしよし」

 

 肩を震(ふる)わせる、のの美を抱き寄せ——ようとして、はっとそこで気がついた。待て待て待て、本人の意思も確認せずに、勝手に連れてきちゃったのは俺も同じだぞ? これ、感動の涙とかじゃなく、「何でこんなところに連れてきちゃったんですか⁉︎ 元の世界に帰りたいです!」って泣いてるとか……あるいは「別の世界に連れて行かれても平気なほど好きなわけじゃなかったのに!」とか? やめてよ、いくらギャグみたいな人生だからって、そんなオチは嫌だよ。

 

「あ、あのさ、のの——ぅおっ!」

 

 話しかけようとした俺に、のの美が全力で抱きついてきた。ちょっ、嬉しいけど、重い。あと、苦し……

 

「一緒にいられるんですか⁉︎ あなたと、ずっと……これからも、ずっとずっと一緒にいていいんですか⁉︎」

「あったりまえだろう! そのために連れてきたんだ!」

「ぅわぁん! 嬉しいです! 嬉しいですぅ!」

「……そっか。そうか」

 

 そのまま、頭をなでてやる。泣きじゃくる、のの美の身体を離そうとは思わなかった。のの美が、ぎゅっと俺を抱きしめたまま離れようとしない理由は、よく分かっていたから。俺は幻じゃないから消えたりしないし、のの美を置いて「向こう」に行ったりもしない。……まあ、苦しかったのでちょっと体勢は変えたけど。

 

「——あ!」

 

 と、のの美が何か思い出したのか、身体を離そう——とするのはいいけど、突き飛ばすのはやめて欲しかった。痛い。

 

「ああ、スマホ? なら、そこに……」

「ホシノ先輩! ホシノ先輩、ありがとうございます!」

「おじさん?」

 

 スマホの画面には、もう『前の先生』の言葉は映っていなかった。代わりにそこに映っていたのは、ホシノ——いや、『ホシノ先生』の姿だった。ブルアカにはなかったはずの見慣れない立ち絵で、画面のこちら側へ向けて満面の笑みを浮かべて、ぐっと親指を立てていた。その下には、『やったね! ノノミちゃん!』と表示されている。その後、『やっぱり、あなたに任せちゃって正解! 流石だね!』と表示された。

 

 おじさんの目的としては、ノノミの本当の望みを叶(かな)える方が主だったのかも知れない。『俺』の望み——ひいてはみんなの望みを叶えると同時に、ノノミの望みまで全部叶えてしまう。どこまで狙ってたのか知らないけど、『俺』と『前の先生』、二人の『シャーレの先生』のやり方にならった見事な仕事だ。もう立派な「先生」だ。

 

「なあ、おじさん。『俺』も自分の分の仕事は出来たよな? ちゃんと「望ん」で、実現したぞ。俺たちのこ(・)の(・)『ブルーアーカイブ』は、本気で望めばどんなことだって——「生徒」が「転生」しちゃうような、そんなとんでもないことだって「ご都合主義」で実現できるような特別な世界だって、今度こそ証明してみせた。だから「そっち」のことは、『あいつ』(前の先生)と『ホシノ先生』に任せるからな」

 

 ……そんな風に思っているのは、「画面の向こう側」まで伝わっていないだろう。でも心配はしていない。『ホシノ先生』ってのはやる気のかたまりみたいなもんだ。言われなくても、やるなって言われたって、自分の正しいと思うことはやる人間だ。心配なのは、危なっかしいほど突っ走ることぐらいだけど、『あいつ』と一緒ならそれだって平気だ。きっとそう言うだろう。

 

 ——お前も、これなら文句ないだろ? 今ごろ、「こっち」のどこかにいるんだろうけど。

 

 俺は心の中で、もはや「黒服」ではなくなっているはずの「友達」に呼びかける。俺は、大事にしなきゃいけないものの順番を間違えていた。その間違いを、俺も、ノノミも、周りの誰も気づかなかった。それをあいつが気付かせてくれなければ、俺とノノミの関係は修復されることはなく、誰もが——特に、俺たち二人のことを自分のことのように考えてくれていた、ホシノが納得できるハッピーエンドはあり得なかった。その上、ノノミの転生のヒントまでくれた。もう一度会えた時には、改めて礼を言わなきゃならない。

 

「ありがとうございます、ホシノ先輩……。私、本当に嬉しいです。私、ここで絶対に幸せになります……」

 

 しゃくりあげている、のの美の背中をさすってやりながら、また画面が切り替わっているスマホを拾って、既にログになっている分を読むと……おーおー、みんな喜んでくれている。

 

 セリカは『男なんだから、ちゃんとノノミ先輩のことも幸せにしてくれるって、信じてたからね!』、ヒマリは『ふふっ、やはり危険な手段をとるまでもありませんでしたね』、ヒナは『ノノミさんさえいれば、何も心配はいらないから』、などなど。ありがたくって、泣けてくる。他にも……何人分あるんだ? いっぱいあるけど、後で読もう。

 

 ——これだけ祝福されて「こっち」に帰ってきた以上、幸せにならないわけにはいかないなぁ。自分の世界まで連れてきておいて、結局、のの美には逃げられました、なんて言ったら、ものすごい数の苦情が来そうだ。今度こそ承諾してくれるだろうし、まずは拝(おが)み倒してでも結婚してもらおう。流石に、これ以上断られることは——ん?

 

「ね! 結婚しましょう、結婚! いいですよね⁉︎」

「しないって、ずっと言ってたよな⁉︎ もちろんいいけど!」

「だ、だって、本当は私以外の人と結婚するなんて、そんなの嫌で、私がしたかった……うぅ……あなたのお嫁さん……嬉しいです……夢みたいで……」

「泣くほど嬉しいか。そうかそうか」

 

 頭をなでてやる。結婚しようって向こうから言われてしまった。感無量。俺も泣きたいぐらいだ。あまりにもあっさりオッケーされて、さんざん断られ続けてきた俺がバカみてえだなとか、ちょっと思ったけど。「こっち」に帰ってくるまで、ほぼ諦(あきら)めてたよ。

 

「でも、ちょっと待とうな。なんか日本の法律が改正されて、女の子が結婚できる年齢って十八歳になっちゃったらしいんだわ。だから二年ほど待っ——」

「出来ます! 私、十八歳みたいです! もう結婚出来ます!」

「そうなの⁉︎ そういや「こっち」では、もう二年経って——」

「じゃーん! 見てください、これ!」

「マイナンバーカード持ってんの⁉︎ えっと、ちょっと待て、平成十九……」

 

 のの美が財布から取り出したのは、まさしくマイナンバーカードだった。なるほど、『現実世界』の住人というだけでなく、間違いなく日本人に転生したらしい。マイナンバーもあるし、カードもちゃんと交付してもらってあるようだ。これがあれば身分証明も出来るし、あと、えーっと、(よく知らないけど)いろいろ便利だね。仕組みはいまいちよく分からないが、確かに十八歳として転生したらしい。この勢いなら婚姻届をもらって来て書けば、すぐにでも結婚できそうなぐらい——今度は何だ。

 

「見てください! こんなところに用意してありました!」

「用意? 何が?」

「じゃーん! 婚姻届と、あなたと私の印鑑☆」

「準備万端すぎるだろ!」

 

 見ると、俺の分の記入は全てしてあった。『前の先生』は今のこの状況を見越して、ここまで用意しておいたのか? 必要なかったらどうすんだよ。ありがたいけどさ。何でもかんでも揃(そろ)えてあって、『現実世界』でも「ご都合主義」が働いているかのようだ。んなバカな……。

 

「あっ!」

「ん?」

 

 のの美が、申し訳なさそうな顔でこちらを見ている。

 

「私……「こちら」では全然財産がないようなのですが、それでも……構いませんか?」

「え? 実家は? 「こっち」での親とか……」

 

 のの美はふるふると頭を振った。のの美の記憶では、そもそも「こっち」での両親はもういないらしい。まあ、「あっち」でもいるこ(・)と(・)に(・)な(・)っ(・)て(・)いただけ(道理で会いに行く気にならなかったわけだよ……)なのは分かったし、不思議ではないが……どうやら転生特典どころか、大金持ちの実家もゴールドカードも、のの美の転生にはついてこなかったらしい。くそっ! ヒモになりそこねたか! なんて、そこまで期待してたわけではないが。まあ、良家のお嬢様が家出か何かをして、身一つで転がり込んできたと思えば……

 

「す、すみません……あなたが遊んで暮らせるよう、養ってあげようと思っていたのですが、これでは……」

「…………。……いや、全然大丈夫だから。問題ない。二人で頑張ろう」

 

 これから結婚しようかという相手に、実際にこんなことを言わせてしまって、自分でも軽く引いた。ヒモになりたいとか考えずに、真面目に働こう。

 

「まあ、そこはどうにかなるだろ。『前の先生』だって、ちゃんと生活出来てたみたいだし。……貯金とか、どうなってるんだろうな? しばらく生活できるぐらいは、きっと稼いでるはず……。通帳、通帳……」

 

 探し出した通帳を開いて口座の残高を見る。のの美もそれを覗(のぞ)き込む。……俺たちは同時に「あー!」と声を上げた。

 

「あんまり残ってない!」

「ないです!」

「『前の先生』は、俺が「あっち」にいる間、何やってたんだよ!」

 

 当面は暮らせそうだが、のの美と二人ではあまり余裕はなさそうな金額だった。確か「こっち」に戻ってくれば、ほぼ元通りの生活に戻れるはずだとか聞いていたのに。詐欺だ。

 

「あっ! これ、お勤め先じゃないですか?」

「え? ああ、あいつ、あのブラックは辞めてくれたのかな。えーと……どこだ、これ? 巣鴨(すがも)の……学習塾? 塾講師か何かか……?」

 

 のの美が見つけた、今の職場と思しきところをスマホでぽちぽちと検索する。さて、給与は……

 

「結構安そう!」

「安そうです!」

 

 再び二人で悲鳴をあげた。一流企業とは言わないが、もうちょっといいところに転職してくれよ! いや、ここが悪い職場ってことはないだろうけど! 俺の年齢とか職歴とか次の就職先のことも考えてくれ! 『現実世界』は(そうであって欲しいが)都合のいいギャグ時空じゃないんだぞ!

 

「ええい、のの美の戸籍はどうなってんのかとか、明日は仕事に行くことになってんのかとか、調べる事も山ほどあるってのに……。ま、いいか。何とかなるだろ。ならなくても明日考えよう」

「で、ですよね。……あっ!」

「今度はどうした⁉︎」

 

 のの美がさっきよりも深刻な……世界の終わりのような絶望の表情を浮かべている。顔は蒼白(そうはく)で、今にも気絶して倒れてしまいそうだ。そこまで大変な問題が他にも……?

 

「あ、あの……あぅ……わ、私……」

「大丈夫か? とりあえず落ち着いて——」

「も、もしかしてなのですが、胸……が、キヴォトスにいた時より小さくなっていたら……それでも、結婚、してくれますか?」

「…………」

 

 泣きそうな顔で、そんなことを言われてしまった。本気で心配しているらしい。あのさぁ……そんな、胸の大きさごときの話で大げさな……。

 

「俺は、この状況ですら胸のあるなしで女の子を判断するような奴だと思われてんの? 胸が小さいから結婚したくないとか、そんな酷いことを言うとでも? ……まあ、言いかねないと思われても仕方ないかも知れないけど、そこまで?」

 

 のの美はためらう様子もなく、こっくりとうなずいた。普通に肯定されてしまった。そんなに。

 

「「こちら」には、私より胸の大きな大人の女性がいっぱいいると思いますし……」

「そりゃ、世の中にはたくさんいるだろうけどさ。そういう話じゃなくて……。…………」

 

 ……まあ、出来れば胸は大きい方がいいよ? 前より小さくなってたら、正直寂(さび)しいよ? だから一応、気にはなるけど……まさか、貧乳ってほど小さくはなってないだろうし、最悪、普通サイズあれば……それぐらいはあるよな? 大丈夫だよな? 心配になってきたぞ。

 

「よし、じゃあ触って確かめてみるか!」

「はっ、はい! どうぞっ!」

 

 のの美が、白い上品なブラウスをこれでもか、と押し上げるバストを、俺が触りやすいようにこちらに突き出す。巨大なバストは、キヴォトスにいた頃と変わりない大きさに——いや、心なしか、さらに大きくなったように見える(願望かも知れない)。

 

 ——な、何か、あらためてこうやって触るとなると、妙に興奮するな……。

 

 震える手で、おそるおそる、メロンのように大きな胸の膨らみに触れる……。ふにょん、と柔らかそうな感触が手の中に。そのマシュマロのような柔らかさは、触った指が沈み込んでしまいそうなぐらいの——

 

「——ぁ♡」

 

 のの美が気持ち良さそうな声をあげた。思わず見上げると、恥ずかしそうに顔を真っ赤にしている。照れたように笑い、

 

「あ、その……あはは……。や、やっぱり、触られると気持ちいいですよね? 変な声が出ちゃいました☆」

「だな。ふにょふにょ」

「あっ♡ ゃん♡ だっ、ダメですよぉ、ぁん♡ 大きさ、ぁん♡ 確かめるだけって、ぁ♡」

「そんな、真っ赤になっちゃってー。誤魔化そうとしてもダメだよ?」

「誤魔化してなんて……ぁん♡ もうっ♡ あ、ふ♡ ぁ♡ ぁ♡」

 

 のの美の反応が可愛いので、つい、ふにふにと巨大なバストをいじくり回してしまう。やわやわと揉み込み、こね回し、下から持ち上げては乳房の重みを確かめる。そうやって俺が胸をいじくり回すたびに、のの美が、あ♡ ぁふ♡ と可愛い声をあげる。恥ずかしさだけではないのだろう、俺に胸を揉みしだかれているせいで頬(ほほ)が紅潮し、息も荒くなってきたようだ。

 

「あ、はぁ……♡ んっ……♡ あ、あの……あの……えっと……」

「ん?」

「こ、このまま……その、エ、エッチ、しません? わ、私、名残(なご)り惜しくなってしまうと思って、ずっとしてなかったので、もう……んぁ♡」

「ああ、あれ、そういうことだったの? じゃあ……」

 

 そう言って、俺はやっとのの美を解放した。うるんだ瞳、上気した肌……息を整えたのの美は、甘えるように上目遣(づか)いでこちらを見つめる。

 

「あの、——さん、一つお願いしても、いいです?」

「あれ? 俺の名前……」

「あ、名前なら……えっと、何となく? 知っていた? のですが」

 

 そういえば、自分が当たり前のように「のの美」という名前を知っていたのを思い出した。なら、のの美が俺の名前を知っていてもおかしくないんだろう。

 

「ふふっ、あなたの名前、やっと呼べました♡」

「あんまり好きじゃないんだけどな、その名前」

「そうなんです? いいお名前じゃないですか」

「いや、偉い人からとった名前だし、それはいいんだけど……。で、お願いって?」

「キス、して欲しいです。ふふっ、金(・)之(・)助(・)さん、大好き♡ ぁ、ン……、ん、んむ……ん、ちゅ、ん……♡」

「ん……、ん、ちゅ……む……」

 

 ぐいっと、のの美を抱き寄せ、合わせた唇をさらに強く押し当てる。ぷるんとみずみずしい唇の味。すぐ目の前には、のの美の顔。腕の中には、やわらかくて肉付きの良い、それでいて華奢(きゃしゃ)な身体がある。そこには、のの美が——間違えようのない、あ(・)の(・)ノノミがいる。その存在を、肌で感じている。

 

 ——これがハッピーエンドじゃなかったら、何だって言うんだろうな?

 

 俺は、これが夢や幻ではないと確認するために、最愛の人をしっかりと抱きしめた。

 

 

 

 そして、ラブラブエッチの後編へ続く——

 




フルネームは「夏目金之助」でした。
二人とも『現実世界』に来た時に、忘れていたこと+気付いていなかったこと+転生に付随する知識、の3つが流れ込んできています。

あとはエッチ回(後編)とエピローグで本編完結となります。

アンケートの方、まだ押してない方がいたらよろしくお願いします。
分からない場合などは、「その他」で結構です。
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