※この作品はR-18です。

博麗の子供たち   作:エスカルゴ・スカーレット

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伊弉諾物質の得物

「お姉ちゃんに勝てると思ってるの?もしそうなら叩き潰してあげないとね♪」

 

「……僕は初めてお姉ちゃんに逆らったんだ。せめて勝たないと……ただのワガママになるッ……!」

 

 確かに霊愛の言う通りだ、と霖之助達は思った。確かに、戦闘となった瞬間、霊魔からオドオドした雰囲気が綺麗さっぱり消えて無くなった。ここまでガラリと変わるものなのかと、2人は全く同じ事を考えていた。

 

「死合(しあ)え────『白面郎遊戯(はくめんろうゆうぎ)』!」

 

 霊魔は、紐がクルクル巻いてあって、玉も剣先に刺さったままのけん玉を霊愛に向けて、「解号」を唱える。すると、巻いてあった紐も解け、刺さったままだった玉は中皿へと移動。更に、けん先が伸び木の刺突武器のような、けん玉のようなレイピアのような武器が完成した。

 

「バカなッ!『始解』しただと!?アレは……ただの漫画の技じゃないのか!?」

 

「……?『しかい』?何ですそれ?」

 

「斬魄刀の能力解放の一段階目の事だ。 解放と共に形状が変化し固有の特殊能力が解放される────それが『始解』……だがそれはBLEACHの作中の話、それが現実になるだなんて有り得ないッ!」

 

(ざんぱくとー?漫画の事は分かんないなぁ……)

 

「……斬魄刀は死神(もちぬし)の魂を写し取った『浅打(あさうち)』。このけん玉には、ある神様から譲ってもらった『伊弉諾物質(イザナギオブジェクト)』が使われていて、それには、僕の魂がコピーされている。────このけん玉は、斬魄刀だよ」

 

「なん……だと……」

 

 霊魔の補足に思わず霖之助はBLEACH節の効いた言葉を漏らす。それにも気付かないくらいに、彼は衝撃を受けていた。

 しかしこんな「衝撃」なんて、まだまだ序の口もいいところだったと、後の霖之助は語る事になる。

 

「いくよ、お姉ちゃん」

 

「来な」

 

 次の瞬間、霖之助と朱鷺子の視界から霊魔の姿が忽然と消え失せた。残像すらも残さないで、まるで瞬間移動の如き速さで、霊愛へ斬り込んだのだ。

 遅れながらもそれに気付いた霖之助が彼らの方へ目を向けると、霊愛がお祓い棒にて、霊魔の攻撃を受け止めた所であった。

 

「は、速すぎるッ!戦闘はからきしとはいえ半妖の僕ですら目で追えない速度だと……?」

 

「妖怪の私も見えなかったのに……それを受け止める霊愛ちゃん……凄い……」

 

「霊愛は、あんな風にエロ本を読んだりと、かなりおちゃらけているように見えるが────その実、かなり幼少の頃から巫女になる為の修行を課され、それをこなしている。人間ベースでありながらも、実際は僕よりも妖怪に近い半妖と言えるだろうね。ましてや両親が共に『最強』に限りなく近い存在。その娘である霊愛が、弱いワケが無いんだ……ッ!」

 

「な、成程……」

 

「修行だけで言うなら、霊夢より早くに始めているはずだ。霊夢は、天才肌だからな。魔理沙が努力の天才だとすれば霊夢は真性の天才────修行など最低限しかしなかったはずだ。だから、それも考慮するとしたなら、霊愛の方が同じ歳の頃の霊夢より修行期間は長く……濃密なハズ。弟だろうとも妖怪に遅れを取ったりはしないだろうね」

 

「……でも待って……その理屈で言うなら……」

 

「ああ……この理屈で言うなら人間ベースの霊愛には1つだけ、致命的なまでの欠点がある。人間ベースだったからこそ赤子の期間はとても長く、その分、修行開始が遅れたこと!対して霊魔くんは……!」

 

 言わずもがな。肉体的成長が早ければ、それだけ修行開始も早まるというもの。もし仮にあの2人が同い年だったとしたなら、霊魔の方が、修行期間は倍くらいに長いはずだ。

 幾ら霊魔より早く生まれたからと言って、肉体的ハンデなどもあるのに霊魔と張り合っている事自体目を見張るべき事項だというのに。

 

「僕の斬魄刀の始解は『白面郎遊戯』────雷を纏い、放てる。BLEACHの中なら鬼道系の斬魄刀になると思うけど、兎に角……喰らえッ!!」

 

「夢符『二重結界』!」

 

 霊魔の放つ雷を結界で受け止める。その隙に彼は背後に回り込み、その刺突に特化した武器で霊愛の肩を刺突、刺突、刺突────。

 

「くぁっ……くっ、こ、んなの……」

 

「卍解『安穏遊戯(あんのんゆうぎ)』ッ!!」

 

 ────安穏。何事もなく穏やかという意味だが彼の卍解はまさに「決まりさえすれば全て穏やかになってしまう」。

 全て片付けてしまいかねない彼のこの技。そう、それは、超高速・超高威力の居合。その速さは今の幻想郷最速である射命丸文の娘・穹(そら)より速く、誰の目にも見えない程の超速度だった。

 そして卍解に至ると刺突武器のような形状だった彼のけん玉は形を変え、普通の日本刀の形になる。ただし色は漆黒だ。BLEACHの主人公、黒崎一護の斬魄刀「斬月」の初期の卍解を元ネタ(モチーフ)としている。やはり少年漫画を読む少年は、敵キャラを推しつつ主人公も推したくなるというものである。

 

「……峰打ち、だけど……かなり強く打ったはず……」

 

 霊魔は純血の吸血鬼。それなりに加減しなくては半妖の霊愛にとっては大変な痛手になってしまう。そう思って加減をしたのだが、やはり霊魔は甘く、姉を見くびってしまっていた。

 

「あんたの手加減なんか……手加減、なんかね……!余計なお節介だっつーのよッ!!」

 

「!?」

 

 霊愛の霊力量、出力は博麗神社の子供達の中でも随一である。出力が高ければそれだけ弾幕も強いし霊力での身体強化、お祓い棒の強化の幅も上がる。霊魔の攻撃はまだまだ甘かったという事だ。

 

「帰刃(レスレクシオン)『轟雷悪魔(トゥルエノ・デモニオ)』ッ!!」

 

 全身に雷を纏い、更には吸血鬼としての能力を、とてつもない幅で底上げする。彼の纏う雷はもはや鎧と相違ない性能を誇っている。

 

「帰刃だと……?いや待て、さっき彼はウルキオラの名を口にしていた……という事はまさか、あるのか?彼にもあるのか?この先が(・・・・)……!!」

 

「この先って?」

 

「本来、BLEACHに登場する破面(アランカル)の帰刃(レスレクシオン)、または刀剣解放(レスレクシオン)は1段階しかないもの。しかしとある人物だけは、2段階目の解放を可能にしている。それが霊魔くんの推しキャラ、ウルキオラ・シファーだ。そんなウルキオラを推している彼なら……」

 

「『れすれくしおん』または『れすれくしおん』?同じこと2回も言ってるよ」

 

「原作を読んでくれると分かるとは思うが、読みは同じでもルビの下の漢字が違うんだよ」

 

「ふーん」

 

 朱鷺子は興味無さげだが、霖之助は、更に霊魔に対して興味を惹かれたようだった。普段道具にしか興味を示さない霖之助が、だ。

 幼いのに、立派に戦えているからか?違う。少年漫画の技を彼なりにアレンジしつつも、綺麗に習得しているからだ。

 尤もそれは彼の父、エスカルゴもそうであるが、残念ながら霖之助は、彼と20年以上もの付き合いがあるのに、彼の戦闘シーンを目にする機会がまるで無かったので知らないのである。

 

「おおああああぁっっ!!っだあぁあああっ!!」

 

「う、そっ……前より速いっ……!」

 

 次第に押し始める霊魔。そろそろトドメだと一際大きく武器を振りかぶったその瞬間…………!!

 

「『夢想天生』ッッ!!」

 

 最悪だと霖之助は苦い顔をした。今まさに霊愛と対峙している霊魔ではなく見ているだけの霖之助がである。

 霖之助は、霊夢と魔理沙が人間の頃から、しかも幼い頃から2人の弾幕ごっこなどを見てきた過去がある。だから、霊愛が使った夢想天生の恐ろしさはある意味で霊魔よりよく知っている。

 しかも最悪な事に、今回彼女が使ったのは御札をひたすら放つ方ではなく、半透明になって、攻撃が全く通用しなくなる方だった。こうなると霊魔にはもう手が出せなくなるのは自明の理。

 ────終わった。霊魔の敗北を予見し俯くが、反対に朱鷺子は空を見たまま、あっと声を上げる。

 

「見て霖之助さん!霊魔くん……笑ってる!」

 

「え……」

 

 夢想天生の弾幕を回避している。それ自体は特に驚く事もない。本体である霊愛に彼の攻撃が絶対に当たらない事を除けば、普通のスペカと同じ。回避不可能の弾幕ではないからだ。

 しかしそれで、笑う理由が分からない。しかも、少しずつではあるものの弾幕に追い詰められていき被弾し始めているではないか。

 

「……いや待て。彼、何か言っているぞ」

 

「口パクかな?何も聞こえないですよ」

 

「読唇術が使えれば、などと後悔したのは、長い間生きてきたけど今が初めてだな」

 

 霊魔は小声でカウントダウンをしている。しかしそれは夢想天生が終わるまでの制限時間ではない。少しだけ違う。夢想天生と自身の次なる技の時間の兼ね合いである。

 

「刀剣解放第二階層(レスレクシオン・セグンダ・エターパ)『轟雷大悪魔(レランパーゴ・グラン・ディアブロ)』ッ!!」

 

 ある瞬間、霊魔はカウントダウンをやめると共に次なる刀剣解放を使用。それこそが、霖之助も予見していたウルキオラの技名、もとい技術をモデルに名付けた技だったようだ。あくまで名前だけだが、それを見て霖之助は思わず目を剥いた。

 

「バカなッ!霊愛の弾幕が……!」

 

「当たったのに当たってない……どうして……!?」

 

 霊愛のように半透明になっているワケでもない。弾幕と、霊愛と対面していて、弾幕もドンドン彼に向かって飛んでいっているのに、霊魔がダメージを負っている様子は見られない。

 これこそ彼の奥の手の1つ、刀剣解放第二階層。彼の形を保ったままの「霧化」である。

 しかしこれは、吸血鬼の持つ特殊能力「霧化」に彼らしい名前を付けただけで、吸血鬼であれば標準装備の能力である。

 有名所だとフランドールのスペカ「秘弾『そして誰もいなくなるか?』」があるが、まさにこれが、吸血鬼の霧化という能力を利用しているスペカだ。フランと霊魔の違いは、実体を見せぬ霧化、または見せる霧化というだけ。

 肉体を消し、霧と化すのは共通していることだ。

 そして言わずもがな、レミリアやエスカルゴも、霧化の能力は使える。が、チルドレンの中では霊魔だけである。純血吸血鬼の中では一番の年上である弦月姫でも、ここまでの技能は修めていないのだ。

 

「攻撃が通じていない……のか?もしやアレは、彼の夢想天生なのか……?」

 

「見えてるのに当たらないなんてワケわかんない……あんなの勝ち目が無いですよ……」

 

「ああ……しかしこれは弾幕格闘の形とはいえ一応はスペルカードルール、絶対無敵は有り得ないはず。霊夢と同様だとすれば、そろそろ霊愛の夢想天生の制限時間が来るが、彼のあの技は初見だからな……。アレの制限時間が何分、いや、何秒なのかは、僕には分からない……」

 

 霊愛の夢想天生は最長で1分で、霊魔のこの技は最長で数十秒程度。しかしあのトーナメントを経てこの技の弱点を感じた霊魔はそこから鍛え上げて、制限時間を10秒程度だが、延長する事に成功。

 ただし霊愛の夢想天生の方が長いので、その場でカウンターとして使えない。だから最初の数秒間は弾幕も簡単なので、簡単な内は、苦しくとも自力で回避していく必要があったのである。

 

「……だが変だな。このままではジリ貧、というよりこれはカウンターになっていないぞ。回避不能だと悟り、回避しなくても良いよう防御形態に移行しただけだ」

 

 やがて霊愛の夢想天生は終わりを告げる。そして半透明から実体化した霊愛が目を開けたその瞬間、霊愛の背後に霊魔が出現した(・・・・・・・)。霊愛の目の前にまだ霊魔が居るはずなのに────。

 

「うぐぁっ……!?」

 

「絞め落とすよ。死なないよね」

 

「ど……じ、で…………ぐぐ……ッ」

 

 カウンターになってないと予想していた霖之助を嘲笑うかのような、鮮やかなカウンター。しかし、何故彼が突然分身したのか?エスカルゴのような、雷エネルギーを固めた分身体なのか?だがそれなら霊愛は感電しているはずだと彼なりに考察するが、答えは出ない。

 霖之助は、吸血鬼の「霧化」の能力を知らない。それさえ知っていれば、或いは……。

 

 

 ◆

 

 

「……う……」

 

「あ、起きた」

 

「りょー……ま…………?」

 

「お会計してきたよ。僕の勝ちだからね」

 

「……ちぇっ、しゃーないなー。大人しく読み終わるまで待つよ。それにしても、いつの間に分身なんて覚えたのさ……。って、何これ、座り心地ヤバ!」

 

「ん、起きたかい。それはマッサージチェアだよ。少し高いが買っていくかい?」

 

「見た目がボロいから安くしちゃうよ♪」

 

「見た目がボロいから、安くっても買いませーん。霊魔ぁ、適当なエロ漫画、選んどいてくんなーい?お父さんと娘の近親相姦モノね。お母さんと息子、兄弟姉妹、従兄妹とかは抜きね」

 

「えぇ……この本棚の中から……それだけを?」

 

「安心して霊魔くんっ!綺麗な書籍はさっき言った通りエスカルゴさんのチョイスだから、大半がそのジャンルだよ!探す必要無い無い!」

 

「……初めてお父さんに引いたかもしれない」

 

「あはははっ、エロ本のチョイスで息子に引かれる父親とかヤバ〜!あっ、コレ気持ちいいッ……♡」

 

「霊愛。君のエロ本のチョイスで僕は毎回ドン引きしているよ。内容もハードなものだし」

 

「霖之助さんに引かれようと関係ないもんね〜だ。霊魔ぁ、あんたもこれ後で使ってみれば〜?普通に気持ちいいよ」

 

「そう……」

 

「あっ♡ んっ、んぁっ♡ 気持ちいっ♡ あっ、あ♡」

 

「霊愛……喘ぐのはやめてくれ、頭が痛くなる」

 

「ちょっ、これ、止まんなっ……このオンボロイス♡あぁっ♡ ポンコツっ、ああっ♡」

 

「あは、それ気持ちいいよねー♡ 私も使ってるから分かるよぉ♡」

 

「朱鷺子、やっぱり君だったか。毎晩毎晩……はぁ」

 

「私以外に誰が居るんですかー?こんな道具屋に、泥棒なんか来ませんよ?」

 

「サラッと毒を吐かないでくれ、気にしてるんだ」

 

 キャイキャイと話している霊愛と朱鷺子の下ネタ話を、顔を赤くさせながら聞く2人。溜め息をつきながら姉のエロ本を選ぶ霊魔はやはり素直な子だ。

 

「……!」

 

 霊愛が敗北した衝撃で忘れていたがそういえばと思い出し、霖之助は彼にあの分身の謎を聞くことにした。霊愛が居る前だと言いにくいだろうとは一応考えたものの、女子達は下ネタ話に夢中だしな、とひそひそ話で聞き出す事に。

 

「霊魔くん」

 

「ひゃいっ!?」

 

「おっと、驚かせてしまったね。すまない。少し、聞きたい事があるんだが……いいかね?」

 

「え、あ、はい、どう、ぞ……」

 

 戦闘中のキレはまるで無い。さっきまであんなに姉に素っ気ない対応をしていたのに、話し掛けると姉の背中に隠れようとしたのか姉の方に向かおうと足が向くくらいだ。まるで二重人格だと、霖之助は苦笑いした。

 

「あの時、君は分身していたようだが……霊魔くんもエスカルゴのようにエネルギーで分身したのかい?それとも他の何かしらの能力を?」

 

「え、と……アレは違くて…………お姉ちゃんの前のは見せ掛けで……その……後ろが、僕で……き、吸血鬼は霧に……なれるから……///」

 

「霧に?それは初めて知ったな……吸血鬼の解説本も役に立たないね。『事実は小説よりも奇なり』を、目の前で見せられた気分だ。……えぇとつまり…………一部だけ霧になって、一部だけ実体化した、と?」

 

「そそっ、そ、そう、です……///」

 

「ふぅむ……凄いね。一部だけ霧になる事で、分身を作れるのか……」

 

「あの形態になっちゃうと……弾幕は……出せないんですけどね……早くお父さんみたいになりたい……」

 

「……エスカルゴも出来るのかい?」

 

「え?え、えぇ……もちろん」

 

「ふむ……いや、それもそうか。吸血鬼としての能力ならば使えるのが道理というもの……。それにしても面白いものを見せてもらったよ。ありがとう。次の君のお会計は割引してあげよう」

 

「えぁっ!?あっ、ありがとう、ございます……!」

 

 漫画が好きな霊魔は、今は香霖堂も1つの天国に思えていた。だから、お会計が安くなると言われ、素直に嬉しかった。ペコペコと何度も頭を下げて、霖之助もどこか微笑ましいような、弟に接するかのような、初めて感じる気分になっていた。

 

「あともう1つ。君はエスカルゴチルドレン唯一の非童貞だと、さっき霊愛が言っていたが……」

 

「あうっ……えっ、と……///」

 

「もし良ければ、朱鷺子の誘惑を躱す方法を教えてくれないかい?最近は、マッサージチェアを使って性欲を発散しているようなんだがね……僕への誘惑も毎日毎日……。どうか教えてくれないだろうか?」

 

「…………えっ、と……朱鷺子さんの、誘惑に……答えてあげるのがいいんじゃないかなって……多分だけど、朱鷺子さんは霖之助さんが好きだと思うから……」

 

「……?あの……誘惑を躱す方法をだね……」

 

「答えてあげて……それからは……霖之助さんから……飽きるまでエッチすると……いいと思います……///」

 

「?」

 

「飽きると……誘惑してこないと思うから……」

 

「???」

 

(飽きさせない(・・・・・・)のが僕のお父さんなんだけど……ね)

 

「いや、あの……あのね、霊魔くん……?」

 

「折角、誘ってくれてるのに……断るのは、女の子が可哀想というか……えと……違うな……女の子が可哀想なんじゃなくって……誘ってくれた女の子に、なんか申し訳ない……かなって……思います……///」

 

 今は恋人であるシガレットに迫られ、逃げ帰った過去がある霊魔だからこその発言だった。

 しかしそうとは知らない霖之助からすれば、彼のこの発言は、ナチュラルなヤリチンの発言な上に、ハーレム王・エスカルゴの息子なのだと、強烈に、ガツンと理解させられるものだった。

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