※この作品はR-18です。

博麗の子供たち   作:エスカルゴ・スカーレット

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親譲りのデート時間

「ほらー、そろそろ日付も変わるから、歯磨きして寝なさーい」

 

「「「はぁーい」」」

 

 深夜の博麗神社。吸血鬼やその血を引く半妖のみ住まう、悪魔の神社。夜行性の吸血鬼だが、普段は人間のように昼行性として過ごしている。

 この日も、霊夢の号令で就寝の準備をする子供、3人。その中に博麗神社の長男、霊魔の姿は無い。

 

「ん、霊魔?寝る準備しなさい」

 

「今日はお姉ちゃんとデートって言った」

 

「あー。せいぜい、お昼の前には帰ってくるのよ。昼食も要らないんだったらエスカルゴがレミリアや咲夜に持たせてるトランシーバー借りて、さっさと連絡を寄越しなさいね」

 

「わ、分かってる、朝か昼前には帰ってくるし……」

 

「朝帰り(・・・)は確定してんの!?ヒューヒュー♡」

 

「避妊はするんだよー♪」

 

「え、何の話?」

 

「「なんでもなぁーい♡ キャハハハハハッ!」」

 

 霊魔の帰宅予定時間を知り、霊愛と霊麗はわざとらしく茶化す。この2人はエロ漫画を好んで読む。だから「朝帰り」の意味をよく知っている。しかし博麗神社の末っ子、霊子はエロ知識が皆無である。魔界で借りてきた魔導書しか読まないからだ。

 だから霊愛の指摘する「朝帰り」も分からないし霊麗の言う「避妊」もサッパリ意味が分からない。何の話かと訊ねても笑って誤魔化されるので、ただ首を捻って、寝る準備を始めた。それらには、特に興味すらも持てないから質問する必要も無いな、と幼心に感じていた。

 皆でデートに向かう霊魔を見送ると、博麗神社の面々は眠りについた。

 しかしその道中、霊魔の身に事件が起きる……!

 

「────誰っ?う、うわあああっ!?」

 

 

 ◆

 

 

「お……お、おっ、お待たせっ……」

 

「あ、霊魔く……んんっ!?す、凄い服だね!?」

 

「と……途中……お父さんに会って……。これオススメだから着て行きなさいって……着させられた……」

 

「ふふ……よしよし♪」

【挿絵表示】

 

 

「ごめんね、お姉ちゃん……折角の初めての夜デートなのに、こんな変なTシャツで……」

 

 霊魔も割と好んで着てるのだが、デートにコレは流石に相応しくないと、霊魔でさえ分かっている。しかしエスカルゴは本気でコレをオシャレと思い、本気で似合うと思い、本気でオススメしたのだ。

 悪意の無い愚行より傍迷惑なモノは無いだろう。

 

「ううん、そんな事ないよ。似合ってるよ」

 

「え、そう?」

 

「うん!戦ってノリノリな霊魔くんみたいな!」

 

「そ……そっ、かぁ……なら良かった……かな……!」

【挿絵表示】

 

 

 ゴーン、ゴーン、と鐘の音が鳴った。音の出処は紅魔館の時計台。文字盤を見てみれば、深夜0時。待ち合わせ時間として設定した時間だった。

 

「さ……行こっか!」

 

「うん!」

 

 あてどもなく、手を繋ぎながら歩く2人。傍から見ればただの姉と弟にしか見えないが、この2人は姉弟であり恋人である。

 

「今日……満月だね」

 

「あ……ほんと。どおりで明るいと思った」

 

「ね。僕も……いつもより、力が湧いてくる気がしたから……満月だなって気付いた……」

 

「吸血鬼さんだもんね♪」

 

「うん……///」

 

 ふと空を見上げれば、夜空を飛ぶ少女2人の姿。あれは────ルーミアと、その娘、真宵。2人も綺麗な月にあてられて飛び出したらしい。

 シガレットと霊魔から見て妹であるその少女も、綺麗な月を見て目を輝かせ、鬼ごっこをするように母と空で追いかけっこをしている。

 

「ふふ、楽しそうだね」

 

「ね。……えっ?」

 

「どうしたの霊魔く……え゙っ!?」

 

 これまた夜空を見上げてみれば、対面座位らしき体位で大妖精を犯しながら飛ぶ父親の姿。つい先程自分の洋服をへカーティアのシャツに着せ替えした父親がそんな事をしていれば、彼の困惑も仕方ないというものだろう。

 

「……なんか、私達が見る度にお父様と大妖精さんでエッチしてない……?」

 

「あの2人、意外とラブラブなの?」

 

「寧ろチルノさんの方がお父様にベッタリに見えるけど……えぇ……?」

 

 大妖精と父親が仲良くする様子は何度も見たが、それでも2人の中では未だ大妖精よりチルノの方が父にベッタリだという印象だった。

 なのにこうして見掛けるのは大妖精の方ばかり。何やらあの2人は、ただならぬ関係らしい。

 

「き、気にしない気にしないっ!そうだ、お花畑に行こ!確か、弦月姫お姉様の花壇が更に広がっ……」

 

「……お姉ちゃん?」

 

「紅魔館の外でデートしよって言ったの私なのに……どうしよう……紅魔館の外の事、分かんないや……」

 

 大図書館生まれ、大図書館育ち。更に生まれつき成体であり、パチュリーの部下として働いてきた。そんなシガレットが、紅魔館の外の事を知っているはずもない。

 霊魔もそれに気付いたからこそ「なら僕がリードするんだ」と思った。それはいいが、霊魔は重度の引き籠もり。紅魔館、または白玉楼にしか自分から出掛けない。人里にさえ未だに足を踏み入れた事が無いくらいなのだ。

 

「「………………」」

 

 2人は顔を見合わせ、クスリと笑う。

 

「……戻ろっか!」

 

「うんっ……!やっぱり外より紅魔館がいいな……」

 

「だねっ♪」

 

 そして紅魔館に到着。美鈴は既に門番業務を終え屋内に戻り、就寝したようだ。が、そんな紅魔館の屋根には……。

 

「「えっ!?お父様(お父さん)と咲夜さん……!?」」

 

 深夜デートを楽しむ父と咲夜が居た。相変わらず父は夜も忙しくしているようだった。見た所パフェなどのスイーツを楽しんでいるらしかった。

 呆気に取られている2人に気付いた屋根上に居る2人は、わざとらしく見せ付けるように、キスして見せる。霊魔もシガレットも「この2人が、まさかこんな風にイチャつくなんて」と、全く同じことを考えていた。

 霊魔とシガレットはこの後メチャクチャセックスして、夜を共にした。そして、翌朝……。




今回の2人の挿絵は、東雲あす(@x11dF3 )さんに依頼しました。ありがとうございました……!
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