「お姉ちゃん……ちょっと、お願いがあるの」
「うん?なになに?お姉ちゃんで良ければなんでも聞いてあげるよ!」
「……あのっ……あのっ!お姉ちゃんの感じてるとこ見てみたい!」
「へ?」
「えぇと……お姉ちゃんの……おッ……お、オナニー……見たいかなって……お、思ってっ……!」
「え……いいけど、どうして……?」
「……あの…………やっぱり、僕、まだセックス上手くないから……お姉ちゃんが感じてるとこ、見た事ない気がするの。だから……見たいって思って…………ならオナニーなら、いっぱい感じるんじゃないかなって思ってっ!」
「やだもー、そんな心配してたの?大丈夫だよっ、いつも霊魔くんのエッチで感じてるんだからね?」
「で、でもっ、その……ここあお姉ちゃんみたいに、声出してないし……」
「私は元々そんなに声出さないよ。だから大丈夫!心配しないで、ねっ?」
シガレットのフォローに、やんわりとした笑みを浮かべる霊魔だったが、その笑みはすぐに、落胆の表情に変わる。「やっぱり」と、小声で漏らす。
「僕じゃ……お姉ちゃん、満足させられない……」
「そんな事な……」
「だってッ!お父さんから聞いたもん!」
「ッ!」
「『ここあもシガレットも、反応は似たようなモンだったぞ?双子だから似てるんだろうなあ』って!お父さん言ってたもん!」
「そ……れは……それはほら……お父様の主観だから!本人からすれば変わらないよ?」
「嘘だよッ……」
「嘘なんかじゃ……」
「僕だって分かるんだッ!おまんことお尻の違いはあるけど!おっきいちんちんと小さいちんちんでは感じ方が全然違うの!実践したから!分かるの!」
「じ、実践って、もしかして霊魔くん……お尻に……指とか色々…………?///」
「……太いのと細いので、比べたよ。全然違ってた。お尻でそうなら、おまんこならもっと違うでしょ!嘘つかないでお姉ちゃん!感じ方……違うでしょ?」
懇願するように、シガレットの手を握りながら、真っ直ぐに見つめる。シガレットとしては、こんな彼は見たくなかったし、認めたくもない事だった。決して、父と交わっていたのが黒歴史になっているワケではない。1人の女として、霊魔ただ1人だけ愛しているという気持ちの表れだった。
「……それを聞いて、霊魔くんはどうしたいの?」
「どうにかしてお姉ちゃんが感じてる姿が見たい……お姉ちゃんの喘ぎ声が聞きたい……っ」
「ッ────!」
シガレットとしては、しっかりと喘いでるつもりだった。彼を悦ばせる為に。そして、2人の興奮を高める為に。しかしそれが演技だと、いや、演技にすら受け取ってもらえていなかったのだと、かなり強烈な衝撃を受けてしまった。
「霊魔くんとエッチする時より大きな私の喘ぎ声……聞きたい?」
「ッ!うんっ……!聞きたい!お姉ちゃんの声!」
「そっか。……でも、ごめんね。私、もう……自分のオナニーじゃ……そこまで感じられないの」
「────えっ」
「ダメなの……自分でヤるんじゃ…………イケないの。暫くの禁欲明けでも、潮吹きできればマシなのよ」
「そ、れ……って…………」
「……だから、霊魔くん。私といっぱいエッチして、成長して、今より上手になってね……?そうすれば、霊魔くんとのエッチで、たっくさん喘ぎ声聞かせてあげられるよ」
「ッ……」
霊魔は泣きそうになってしまった。いや、とうに彼の目元には涙が浮かんでいる。どう足掻いても、自分では彼女を真の意味で感じさせてやれないと、気付いてしまった。
霊魔は純血の吸血鬼。500歳を超える紅魔館の主、レミリアが未だに幼女の姿である事からもお分かりだろう。吸血鬼はあるタイミングから肉体の成長が極めて遅くなる。霊魔もそれは例外ではない。
つまり、シガレットの言葉に倣うとしたら、彼が彼女の本当の喘ぎ声を聞けるのは数百年どころか、千年以上は未来の話となるのだろう。
シガレットは「大きい方が自然と声が出る」とは口にしないが、意味合いとしてはそれに近いことを既に口にしてしまっている。それは、霊魔に深い、強い絶望感を与えるには十分すぎるくらいに強烈な言葉のナイフだった。
「……僕…………僕、は………………」
霊魔は、シガレットがとても大好きだ。だから、
2人は根本からすれ違っていたのだ。
2人共、お互いを愛しお互いを思いやっている。それ自体は全く同じ。共通している。それなのに、その想いの「理由」が、根本からズレていたのだ。それが、よりにもよって愛を確かめ合うこの2人のセックスに現れてしまっていた。
「ねぇ、霊魔くん。……『感じる私』が見たい?」
「っ!うんっ……見たい!」
「ん……分かった。
「……え」
「私はいいよ。それで霊魔くんが悦んでくれるならそうするから。……ねっ♡」
「え……え?えっ……お姉ちゃ……え?な……え?え?」
「私はどっちでもいいよ。霊魔くんに任せるから。霊魔くんは……どうしたいの?」
「な、に……言ってるの……?」
「『感じるお姉ちゃんを見たい』んでしょ?なら、方法は1つだけよ。だからそれを教えてあげたの」
「────ッ!!」
シガレットの言わんとしている事に気付いた彼は更に絶望感を深めてしまった。
大好きな彼女を感じさせる唯一の方法、それは、
「彼女のハジメテの相手と再び交わらせる」こと。これしか存在しないのだと。
「ダメだッ!そんなのヤダ!お姉ちゃんは僕のだ!お父さんには触らせないからッ!!」
「ん……ありがとっ、霊魔くん♡……お姉ちゃんも、頑張るからね……♡」
「……っ」
シガレットが「頑張る」?一体何を「頑張る」?
イッて見せる演技をだろうか?演技っぽくない、
「感じる」演技を?何を頑張る必要があるのか?
霊魔はその言葉を聞き頭に昇り掛けた血が下に、特に陰茎に集まり、ピコンッと勃起してくるのが、彼自身よく分かった。
そして知らない間に、霊魔は泣いていた。声すら上げず、しかし涙を流し、鼻水まで垂らして。もう取り繕えないくらい、彼も気付かない間に、酷く、泣きじゃくっていた。
「僕……僕……!感じて、イッてる、お姉ちゃんッ……見たいよぉ……!でもだめなの、それだとお父さん、お父さんじゃなきゃだめなのぉ……うう……あぁっ……うあぁぁぁっ……!!」
「……私は、いいよ。霊魔くんは……どうしたいの?ほんの少しだけでも……『本気』の私……見たい?」
「わかんない……わかんないよぉ……!見たいのに……見たいのに見たくない……っ!わけわかんないよ……もう、頭ばかになってきた……っ、ううううっ……」
「ん……よしよし、大丈夫……、大丈夫だよ。バカになんてなってないよ……霊魔くんは良い子だよ……。お姉ちゃんの為にって思ってるんだよね……」
「ううっ……ひぐっ、ひっく……ゔん……っ!僕、は、まだ、お姉、ちゃんを……うあぁぁんっ……」
感じてる姉を見たい。しかし父親になんて愛する彼女を抱かせられない。が、そうなると彼女を真の意味で感じさせてあげられない。そう、いつまでも姉を欲求不満な状態にしてしまう。
霊魔の中ではこの3つの想いがグルグルグルグル荒れ狂うハリケーンのような勢いで渦巻いていた。
そのどれもが、全てが等しく本心なのだ。感じるシガレットが見たい。でも抱かせたくない。しかしシガレットを欲求不満にさせたくない。
この3つの想いは霊魔が「肉体的、テクニック的成長」を遂げるまでは、一度に叶えられないのだ。どれかを叶えたいのならば、どれか捨てなくては。
二者択一。いや
◆
抱き合い、泣き合い、愛し合う2人が話し合いに話し合った結果────答えが1つ、決まった。
今は涙を飲んで「父親に抱かせたくない」という霊魔の個人的な願いを捨て、「姉の欲求を満たす」という、どこまでも彼女想いな答えを選んだ。
「……で、俺を呼んだのか……霊魔……」
「ゔん……っ」
「何で霊魔の目の前で、霊魔の彼女を犯さなくちゃいけないんだよ……俺にとっても拷問だろうがよ」
「でもっ……お姉ちゃんは……僕じゃダメなんだっ!お父さんじゃないとッ!お姉ちゃんはイケないの!お父さんが悪いんだ!お父さんが!お姉ちゃんを!そんな風にしたの!だから!責任取ってよ!バカ!バカぁぁっ!!うわあああぁんっ!!あああぁっ、ああぁぁぁっ……!!」
(俺まで泣きたくなってくる……椛を寝盗った時とは状況も何もかも違ぇっつーの。なんて断ろうか……)
「お姉ちゃんの為なの!お姉ちゃんがイケないならイケるようにするしかないじゃん!でも無理なの、僕は!だめなの、僕じゃ……だからお願い……お願いお父さん……助けてよ……お父さん……っ」
「……無理だ。こんな状況でどうやって興奮しろって言うんだ。興奮できないからシガレットとセックスできません、以上。俺は帰るぜ」
「だめ!行かないで!お姉ちゃんを助けるの!でもお父さんにしかできないの!だから助けてよ!!」
「お前、言ってっことさっきから滅茶苦茶だぞ!?彼女を感じさせられないから俺に任せる!?お前のテク磨きはどうした!?」
「そんなのお姉ちゃんに我慢させるだけじゃんっ!今すぐお姉ちゃんを気持ちよくさせてあげたいの!それだけなのっ!」
「……シガレット、お前からも何か言ってやれよ」
「私……嬉しいんです」
「あ?」
「霊魔くんが……私の為に悩んでくれた事が。本当に私のこと、好きでいてくれてるんだって。だって、自分の彼女が他の男に抱かれてでも私の不満解消を優先してくれるなんて……。『彼女想い』にも、程があります……♡」
エスカルゴは彼女の言葉を聞いて深く絶望した。霊魔の異常なまでの「寝盗らせ願望」は「彼自身がその状況に興奮したいから」ではなく「彼女の欲求不満を解消してあげたいから、例え自分が泣く事になっても彼女の為に」行動してるのだ────と。
そしてその、彼の「異常なまでの彼女想い」は、それこそ「異常なまでの真っ直ぐな愛、想い」から来ているのだと。
「……最後に、聞かせろ。
どうか俺を
それなのに、霊魔の答えは、エスカルゴを更なる絶望の底へ、いや底無しの絶望へと突き落とした。
「
「……霊魔。お前は、自分が泣いてでもシガレットを優先するんだな?」
「うん……これは……お姉ちゃんを感じさせられない僕が悪いんだから……っ」
「……一発、殴らせろ。拳骨じゃないぞ。殴らせろ。お前はとんだバカ野郎だ。大バカ野郎だよ」
「いいよ。それでお姉ちゃんがイケるんなら」
深い溜め息をつき、エスカルゴは思い切り霊魔の頬を殴り飛ばした。数m先の壁まで吹っ飛び、壁が凹むくらいの勢いで叩き付けられた。それでも彼は泣くどころか逆に安堵の表情を浮かべていたのだ。これでやっと姉は欲求不満から解放されるんだと。
「────シガレット。俺に
「え」
「でないと、俺はお前を犯せない。興奮できない」
「……分かりました。私の目……見てください……♡」
薄らと涙を流しながら2人は見つめ合う。彼女の魔力が視線を通じてエスカルゴに流れ込んでいき、ジワジワと理性という氷を溶かしていく。やがて、エスカルゴの萎びた性器はムクムクと、バキバキと硬度を増していく────。
「ッ……♡」
それを見て、シガレットは陰部を濡らしていた。霊魔の精液が溢れてきたのではない。間違いなく、本心から興奮した証……。正真正銘の愛液だった。
「んっ♡ んぁっ……ひぁっ♡」
エスカルゴは指を2本、ちゅるりと陰部に這わせ愛液を掬い取ると、ローションを塗るかのように、自らの勃起した陰茎に塗っていく。やがてすっかり愛液まみれになった肉棒を、何も言わず、ズププと挿入していく。
「い゙ぁあっ♡♡ んああぁっ♡♡」
「き、キツ……こんなキツかったっけ……?」
「こぉっ……こ、んな、おちんちんっ……久しぶり、なので♡ おまんこ、狭くなっちゃいました……♡」
「そうかい……んじゃ動くぞ……」
「はいっ……お好きにっ……んあぁっ♡ あっ、あっ、あんっ♡ ふ、んんっ♡ 深いっ♡ そこっ、ああんっ♡そこ好きですっ♡ そこっ、あぁっ♡ ひあぁんっ♡」
「深いとこで感じるんだよな、そこ好きになるよう最初に仕込んだから……ッ」
「はいっ♡ わたしの、おまんこぉ♡ おとうさまの、おちんちんでっ♡ イキやすい、んですぅっ♡♡」
「俺以外だとどんな感じ?イける?どうなんだ?」
「イケ、るけどっ♡ 浅イキでっ♡♡ あんっ、あっ♡好きっ、そこ好きぃっ♡♡ イグッ♡ おまんこぉっ♡ごちゅごちゅされてぇっ♡ んあぁっ、はあぁん♡」
明らかに感じ方が違う。そんなシガレットを見て深く絶望にも似た感情に打ちひしがれる霊魔だが、股間にぶら下がるイチモツは言い訳のしようがないくらいに完璧に勃起していた。
「はっ、見られてんのに潮なんて吹きやがって……。欲求不満もここまでくると我慢の天才だな、お前。俺には無理だよ」
「んい゙ぃ゙ッ♡ またイクッ♡ イグのぉッ♡ やんっ、もうらめっ、イグッ♡ イグ〜〜〜っ♡♡♡」
ブシャッと放水でもしているかのような勢いで、バックで突かれながらシーツに向かい潮吹きする。あまりの勢いで、シーツで跳ね返された潮が、更にシーツを濡らして、シミを広げていく……。
(お姉ちゃん……感じてる…………凄い顔……あんなに、ベロ出して……あんなに顔、真っ赤にして……愛液もダラダラ出てて……お父さんまでお姉ちゃんの愛液で濡れてる……)
霊魔は無意識のうちに陰茎を握って、手で上下に動かしていた。初めてまともにオナニーしていた。初めてのオナニーのオカズが、愛する彼女が自分の目の前で父親に犯される姿────その姿はまさに寝盗られに興奮する彼氏の姿そのものだった。
「っ!霊魔くん……興奮、してくれてるのっ……?」
「うんっ……!お姉ちゃんっ……本気で、感じてる、声出してる……からっ……あぁっ……イクっ……」
「掛けてっ……お姉ちゃんに掛けてぇっ……!」
「んっ……わかっ────んあぁっ!!」
急いでシガレットの顔のそばに移動した霊魔は、父親のピストンに喘ぐシガレットの顔へ、勢いよく射精。意図した顔射で汚された姉の顔は、未だ続く膣からの刺激に歪み、愛する彼の前でありながらも喘ぎ声を隠しもしないで、激しく喘ぐ。
「ひあぁっ♡ ま、またっ♡ イクのぉっ♡ イクのっ、止まんにゃいっ……んうぁあああっ♡♡♡」
霊魔は、一発、調子が良くても二発射精したら、中々復活しない。まだまだ精力は幼いからだ。が、今回は、休まず二回目に突入して、二度目の顔射を経ても、カチカチに勃起していた。
「お、お姉ちゃんっ……な、舐めてっ……!」
「んぶっ、んぐっ……ぢゅるっ…………はぶっ、んっ、んくううっ……♡」
「お姉ちゃんっ……あぁっ、お姉ちゃん!あぁっ♡」
お次は、喘ぎ声と呻き声を漏らす姉の喉奥へと、直接流し込んだ。この瞬間、図らずもシガレットは口と膣に挿入されていたので、父と弟により身体を貫かれた形になった。
エスカルゴも男が2人、女が1人の3Pはこれが人生初だった。まさかそれが、息子と娘と自分での3Pなんて、エスカルゴもまた哀れなものである。
「ッ、イクぞシガレット、子宮口締めろ、マンコも締めろ、
「キてぇ♡ キてください、お父様ぁっ♡♡ お父様の濃厚なザーメンッ♡ 私のおまんこに注いでぇっ♡」
「っ……!」
「んぎっ♡♡ んぃぃああああぁ〜〜〜っっ♡♡♡」
「僕もイクッ……お姉ちゃんっ飲んでぇっ♡♡」
「んぶ────っ♡♡」
この日、霊魔は初めて片手で数えられない回数の連続絶頂を記録した。そして彼は、自分に寝盗られ願望、性癖があるのか、それとも単にシガレットが感じてるようで嬉しいのか全く分からないくらい、思考回路が滅茶苦茶になってしまった。
その後、エスカルゴとシガレットとのセックスは10回近くに及んだが、その間、彼は気絶するように眠りに落ちていた。しかし、人生初の夢精までした挙句、目覚めてすぐに父のザーメンに汚された姉を全力で犯し、初めて、シガレットを喘がせることに成功した。
父親によるセックスを目の当たりにして嫉妬心に火がついたのか、それとも本能でセックスする事を霊魔自身の身体が知らぬ間に覚えたのか。
その真偽は不明だ。
しかしこの日を境に、霊魔とシガレットの関係は更に深く、熱いものになった。
NTRで脳が破壊されるってこの事か────とエスカルゴは息子に対して恐らく初めての罪悪感を抱く事になった事件だったが、そんな事は知らないシガレットと霊魔であった。
ここで、本作のあらすじの部分に書いたとある文を思い返してください。
「パラレルではありません」。
2人の葛藤シーン、感情が滅茶苦茶になってて理路整然としてない感が出せてるといいなぁ……。