「……?」
ある夜、霊子は自然と目を覚ました。いや自然と言うには少し語弊がある。ガサゴソと近くで布団を捲るような音が1つ、2つ……いや、3つ。
ふと横を見れば、横に並んで寝ていたはずの兄と姉2人の計3人が、ほんの少し宙に浮いて、足音を立てないようにして慎重に子供部屋を出て行こうと離れていくところだった。
「何やってんの?連れションにしても多くない?」
「「「!?」」」
霊子の声掛けに、肩、いや身体全体をビグッ!と跳ねさせる3人。霊愛がバッと振り返ったと思うと弾かれたように霊子に飛び掛かり、手で口を塞いでしまった。普段なら即対応できるが今はまだ寝起きなので、完全に不意を突かれてしまい、霊愛により布団に押し倒されてしまった。
「むぐっ!?」
「しーっ!覗きに行くんだから黙って!」
(覗き……?)
「あんたはこのまま寝な。ついてくるんなら黙ってな」
殺気すら感じてしまう霊愛のその気迫に、霊子は生まれて初めて冷や汗を流した。そんな霊子に姉は畳み掛けるように「寝る?黙ってついてくる?」と極めて小声で問い掛ける。当然、霊子は縦に頷いて答えた。
黙ってついてこいという事は、どこになにをしに行くのかは、ついて行けば分かるという事だろう。霊子は「どこに行くの?」と尋ねたい気持ちを強く押し殺し、姉達と同じように空中浮遊で移動する。
襖は開けない。博麗の巫女の技能を、いや、母の霊夢の能力を受け継いだ霊愛、霊麗は、短距離だがスキマを開く事ができる。故に部屋を越える際は、この2人のスキマにて部屋を移るのだ。
(ここって……お父さんとお母さんの寝室?)
霊子がそう思っていると霊愛と霊麗、霊魔は顔を見合わせて頷き、霊愛が襖の隙間に爪を食い込ませほんの少しずつ隙間を広げ、親指の横幅程の広さの隙間に仕上げる。
霊魔が一番上、霊愛が二番目。霊麗がその下で、一番下から、霊子は這い蹲るようにして覗く。
「あん♡ やっ、んあぁっ♡ らめっ、おっぱい吸いすぎっ♡」
「吸う度、舐める度に締め付けてくるじゃねーかっ!このっ♡4人も産んでこのキツさはおかしいだろ、マジで……♡」
「ひあぁんっ♡ ばかっ♡ ばかぁっ♡♡」
「霊夢がそんなんじゃ、5人目ももうすぐかもな?」
「らめっ♡ もぉ、しばらくは、らめぇっ♡♡」
「……あれ何してんの?」
「「「セックス」」」
「せっくす……?裸になって、お父さんのちんちんブッ刺すの?」
「言い方が酷いけど……そうだね。僕もシガレットお姉ちゃんとシテるよ」
((ちんちんは知ってるんだ……))
「セックスって何なの?何の為にあんなのしてるの?」
「んーとー……気持ち良くなる為?」
「子作りの為ってのは建前で、気持ち良くなる為だね」
「……好きだから?」
「アレが気持ちいいの?弾幕ごっこで勝つより?」
「「「そんなのよりずっと」」」
「ちょ……声出したらバレんじゃないの?」
「「「あっ」」」
霊子の指摘に3人は慌てて口を塞ぐが、一応まだバレてはいないらしく、両親2人は相変わらずキスしたり噛み付き合ってみたり、血、汗、唾液、涙、愛液、精液に様々な液体にまみれて交わっていた。
そして子供達が両親の行為を覗くには、その子によって、様々な理由があった。
「ていうか、何でこんなの覗いてんの?」
「僕の場合は、セックスの参考にする為に……。まだまだ下手だからね……」
「エロいから。オナるのには絶好のオカズなんだよね」
「お父さんが好きじゃないと理解できないと思うから、霊子は、そんなに気にしなくていいよ」
「……?お父さん?私、お父さんのこと好きだよ?」
「「「────ッッ!?」」」
まさかの霊子の発言に3人は「えええっ!?」と声を上げそうになるが、寸前で手が間に合い、声は出さずに済んだ。
冷静に考えれば、幼児あるあるであろう「パパやママが好きな
「え、なに?霊子もファザコン?私や霊麗みたいに?」
「ふぁざこんってなに?」
「『お父さんが好き』って事だよ〜」
「ふーん……霊麗お姉ちゃんの言うその定義なら私もファザコンだね」
「ちなみにお父さんのどこが好きなワケ?」
((霊愛お姉ちゃん、ガチのファザコンだしな〜。敵情視察でもしたいのかな?))
「だってパパ、カッコイイんだもん。絶対に勝てると思って挑んだのに、ガチでコテンパンにされた事もあるよ。おちゃらけてるけどそういう時はカッコイイんだよなぁ〜……」
「……ぶっちゃけ分かる。ね、霊麗」
「ギャップ萌えってヤツらしいね〜」
「まぁ……そういうのがカッコイイっていうのは僕も分かるかも」
重ねてになるが、霊子の「ファザコン」は本当の意味で「ファザコン」なのではない。幼少期の子供などにはよく見られる、男子は母親、女子は父親を好きになり、「将来
しかしピンク色に染まったこの3人の前でそれを告白してしまえば、霊子もまた、この3人の手で、近親相姦の道に堕とされるだけなのである。
霊麗は、妹の「セックスの何がそんなにいいのか分からん」という懐疑的な視線に気付くと、霊子の耳元で、そっと囁く。
「ほら見て霊子。お父さんとお母さん、あんなにベロとベロくっ付けて、チューってしてるでしょ?2人共、すっごく気持ち良さそう……♡」
「……確かに、お母さんなんて泣いて悦んでるみたいだけど」
「やってみれば霊子も分かるよ♡……舌、出して♡」
「え?……こ……こぉ?」
「うん♡ あ、唇はお父さん用にとっといておかないとね♡」
「?……ッ!?」
瞬間、霊麗が霊子の唇を────否、舌を、己の舌で舐めるようにタッチ。唇のファーストキスは、父親の為に取っておけと言うが、霊子はまるで姉の言葉の意味が分からず、しかも突然の事に身体まで硬直してしまい、されるがままになっていた。
気持ち悪い。ヌルヌルしていてゾワゾワとする。突き飛ばしてでも、噛み付いてでも離したいと一瞬とてつもなく姉を嫌悪するが────。
「っ……!んっ…………んぅ……♡」
「「────!?」」
「んっ♡ んふふ……いいよぉ、もっと舐めて♡」
ペロペロと、霊子も、やり返すように霊麗の舌を舐め始めた。ちゅる、ちゅるり……ちゅるんっ…………2つの小さな舌が、交尾するナメクジや蛇のように絡まり合い、舌の上を2人の唾液が交錯する。
一方その頃、霊愛は両親のセックスを見て自慰に耽っていたし、霊魔も息を荒くさせていた。しかし何故か襖の向こう側ではなくて「こちら側」から、小さな喘ぎ声が2つ、ディープキス特有とも言える吸うような妙な音が聞こえてきた事で、2人の目は
「襖の向こう側」から「こちら側」に釘付けに。
そこでは霊麗と霊子が、唇はつけないよう舌だけ絡めたキスをしているのだから、2人の驚き様は、もはや言うまでもないだろう。
「ちょっと霊麗、霊子!こんなとこで何やってんのっ!///」
「んぇ?……霊子とベロチュー、シちゃった♡」
「はぁ……はぁ……♡」
「ヤバすぎでしょ……」
「そぉ?でもお姉ちゃんもオナニーしてるし大概じゃないかな?」
「は?お父さんが目の前でセックスしてるんですけど?ファザコンな私がオナニーしないワケにはいかないんですけど?」
「私達のチューでもオナニーできるくらいエロいと思うよ〜♡」
霊麗は霊子の頬を掴むと、唇が触れ合う寸前で、ちゅるんと再び舌を舐め合う。しかも今回は、唇の裏側すらも舐め始める始末。霊子はぴくりと身体を震わせたが、舌を舐められるのに近いゾクゾク感、ピリピリ感があり、頭では理解が及ばずとも身体が発情しているのか、霊子の指は自然と自身の陰部へ伸びていた。
「んっ♡ んぁっ……あっ♡」
「っ!霊子、オナッてんじゃん!?」
「わ……わぁ…………でもアレ、どうなの?男とは違いすぎて分かんない」
「私や霊麗とは全然違うオナニーだぁ……///」
「ふふ、霊子はクリ派なんだ?大丈夫だよ、1回お父さんとエッチすれば強制的に
「あ゙っ♡ なに、これぇっ♡ きもちいっ♡ おまたぬれてるっ♡ぐちゅぐちゅってっ……♡あっ♡ んぁっ♡」
段々と嬌声が大きくなっていく霊子。可愛らしく勃起したクリトリスを、手のひらで押し潰すようにグリグリと手のひらを動かす。霊子はもはや両親のセックスを見る所ではなく、霊麗とのキスによって初めて性的快感を覚え、無自覚ながらもオナニーを覚えたのだった。
「てか待って、今気付いたけど霊子、ノーパンじゃん!?」
「スースーして気持ちイイって前に言ってたよ」
「「ひょっとしてこの妹……エロの才能あるのでは?」」
「お姉ちゃん達ほどじゃないと思う」
「……因みにね、霊子。お父さんのキスはもっと気持ちいいよ♡」
「え」
「そーだねぇ、キスが始まって秒で濡れるくらい」
「シガレットお姉ちゃんもすぐ濡らしてたよ」
「お父さんと……キス……」
「ついでにセックスしときな♡」
「流石に霊子は早すぎでしょ」
「お父さんと……セックス……」
ちらりと寝室の方に目を戻すと、母・霊夢が父の手によりグチャグチャの滅茶苦茶にされているのが目に入る。だらしなく股を開いては、精液や愛液をとめどなく漏らし、顔は快楽に染まり、焦点は殆ど合っておらず、舌を出し、ヒィヒィと喘いでいた。
「……あれ?お父さん、居ない……」
「「「えっ?」」」
霊子の言葉に子供達は一斉に集まり襖の隙間から寝室内を覗く。布団の上には快楽に喘ぐ霊夢だけ。さっきまでパンパンと腰を振っていたはずの父が、姿を消した。一体どこに────とふと視線を上に向けると、隙間の向こうから、紅色の瞳がこちらを覗いている。
「お前ら……また覗いてたのかぁ〜??」
「「「「うわああああああーーーっっ!?」」」」
霊愛と霊麗はスキマを開いて、霊魔はアワアワと慌てながらも、襖を突き破るような勢いで子供部屋方面へ飛び出した。
一方、霊子は……。
「おとぉ……さん……♡」
「え、霊子も居たの?」
静かに襖を開いたと思うと、全裸のまま仁王立ちしているエスカルゴへ陰部から凄まじい量の愛液を垂らしながら抱きついた────。
霊麗はバイセクシャルだからね、仕方ないね。