※この作品はR-18です。

エクスティア×FGO 異界魔導帝国ロギア・アース~堕ちた人理の希望~   作:王天君

15 / 18
エクスティア×FGOシリーズ第14話です。
物語の裏でマシュに施されていた調教。その真実が明かされ、そしてこれまでの眷属とは違う新たな奴隷が…


第14節幕間 隷基再臨 淫魔魔導騎士マシュ・キリエライト・オルタ

装着 エクスデバイス

時計の針は再び過去へと振り戻る。

ここまでに様々な形で堕落を選んだ騎士や女王、その最後の1人に起きていた異変の物語。

関門海峡攻防戦から撤退し、鹿児島へ向かっていたストーム・ボーダーの艦内。

藤丸がソラエルとユリエルに、バーヴァン・シーがクロソラに、ネモがルクスリアによりそれぞれ快楽を仕込まれていた日の夜。

マシュもまた誰にも気づかれないうちに侵蝕を受けていた。

 

◇

 

「う……ん……あれ、私……はっ!!」

 

カルデアのサーヴァント、マシュ・キリエライトが目を覚ましたのは酷く暗くて何も見えない闇の中。一切の光がないその場所で不思議と自分の姿だけははっきり見える。

ブリテンで一時的に取り戻していた、ギャラハッドを宿した頃の鎧。盾と剣こそないが、トネリコ達と旅した頃を思い出す大切なもの。

だがそれは現実ではない。今の自分は相変わらずオルテナウス装備で戦っているからだ。

つまりこの場所も現実のそれじゃない。そして足元から寒気が立ち上るような感覚も、どこまでも沈み込みそうな頼りない足元も一度経験したことがある。

 

(ここはつまり皇帝が介入してきた夢の世界……またこの場所に)

「そうだ。オレが呼び寄せた」

「ッ!! ━━きゃっ!?」

 

背後に突然出現した気配から飛び退こうとするも間に合わず、大きくて筋肉質な腕が腰に回されて反動で腕の主に飛び込むような形で抱きとめられてしまう。

 

「クク、自分からとは……もうオレのものになる気になったのか?」

「ナイオーロ……皇帝!!」

 

そんなトラブルを面白そうに━━あるいは愚かなものを見るように皇帝ナイオーロは整った顔を歪めて笑った。

 

「っ! 離してください! 離して!」

 

必死に突き返そうと彼の胸に手を当てて力を入れてもビクともしない。がっしりした腕は腰を掴んで離さず、しかし痛みを与えない丁度いい力で固定し続ける。

そして抗っている内に気づく。

 

(どうして触れることが……)

「気づいたか?」

 

以前はすり抜けるだけだった腕。それがこうして自分の腰を掴み、こうして明確な実体を持っている。

いっそうの危険を悟って振りほどこうともがくも、やはり皇帝の手から逃れることはできなかった。

 

「あの時言っただろ。この異聞帯で戦えば戦うほど因子に侵蝕されたお前の心はオレを受け入れる。関門海峡じゃずいぶんと派手にやったようだしな。こうして触れられるほどに心の距離が縮まったってわけだ」

 

そこまで語るとかたくなに離さなかった手をパッと解放。驚いてつんのめりながらも距離を取ると、変わらずローブ姿の彼は視線を返してくるのみ。

 

「クク」

(やはり危険です、この男は。とにかく逃げないと……夢である以上はいつかは覚めるはず。それに先輩が気づいてくれるかもしれません)

 

堂々と手を広げてその場から動かない。何を考えているのか分からないが油断しないこしたことはない。

手足の動きに注目していたが、フッと彼が笑った瞬間に両手足の動きが鈍くなってしまう。

 

「くっ……!」

(見えない手で縛られているみたいに……!)

「いい表情だ」

 

どんなに手を動かそうとしても鉛のように重い。身動きを封じられたこちらをまた嗤いながら、ナイオーロは腰から何かを取り出した。

 

「夢の中だろうが主導権はオレにある。その気になれば体を縛るくらい、わけねえんだよ」

「……私になにをしようというのですか」

「そう焦るなって。まずはその色気のない鎧から着替えさせてやる」

 

取り出されたなにかは青色の星を模した結晶のようだった。掌に納まるサイズでやや鈍い光を放つ姿は宝石にも似て美しい。

その何かをこちらの胸元へ押し当ててくる。

 

「オレが言うのはあんまり気乗りしねえが━━『ブライトフェザー・エクスパンション』」

「きゃっ!?」

 

結晶から光が溢れる。

一瞬にして着ていた鎧が粒子となって解け、代わりにリボン状の光が体に纏わりつく。

指先から二の腕へ巻き付いた光はロングの白手袋に。

つま先から太ももに伸びた光はストッキングと一体化した白いロングブーツに。

胴体を覆った光が弾けると際どい食い込みのこれも白いハイレグスーツが完成。胸は双丘の下半分だけを隠して豊かな谷間を晒すハーフカップデザイン。

布地が装着し終わると二の腕、手の甲、太もも、踝に青の結晶をはめ込んだリングが結合。それぞれの布がずり落ちるのを防ぐ。リングから青い光が放たれるとハイレグの胴を避けた両サイド、太もも、ブーツの足元へ青と薄紫色のラインが出現して彩を与える。

首元には先ほどの結晶が出現してコンパクトのように張り付いた。

 

「んんっ!!」

 

全ての展開が終わると同時、ピチィッと布が引っ張られて体が引き締められる。下着も消え去った体に直に付いた水着のような生地が陰核や乳首の敏感な所を擦り上げ、思わず小さな愉悦を感じた所で変身は終わった。

 

「ふあぅっ……くっ……はぁ! はぁっ!」

(服が強制的に変化した……この胸に付けられた機器の力でしょうか。くっ、外れない)

 

息を整えながら体を見下ろす。

資料で見たハイレグ水着のように強いV字の布だけで股間を隠した心許ない服。スーツ全体からオルテナウスとも違う力の循環を感じてただの服ではないと分かるが、見た目的な心許なさが強い。

変身完了を見届けたナイオーロは満足そうに笑いながらパチ、パチと拍手して見ていた。

 

「クク、デザインは簡素化させたが思ったより似合うじゃねえか」

「……このスーツは」

「エクスティア……といっても分からんだろうな。こちらの技術で作ったお前達で言う礼装の一種だ。

外部からエネルギー供給し、着装者の力━━お前なら魔力に変える機能がある」

「そんな機能があるはず……」

「ないと思うのは自由だ。

だが思い返してみろよ。未知の技術による繁栄……その手の経験は異聞帯探索で慣れてるだろ」

 

そんな突拍子もないと思うも、確かに言われて見れば心当たりがある。

アトランティスのクリロノミアやブリテンの妖精騎士としての着名。いずれも汎人類史にはない特徴での強化だった。

つまり体に装着されたこの服も日本異聞帯限定での強化技術ということなのだろう。

しかしそうなると分からないこともまたある。

 

「なぜ私にそんな力を……」

「クク、ちょっとしたプレゼントだ。お前が力を必要としてるってことは知ってるぜ。関門海峡攻防戦(昼の戦い)で宝具が砕けたこと、忘れてないだろ?」

「っ!」

 

挑発的な笑みとともに記憶が蘇る。

ソラエルとの交戦中に突如ルクスリアが発生させた巨大津波。何とか宝具で防ごうとしたが突如展開した壁が崩壊し、ソラエルに助けてもらわなければストーム・ボーダーは轟沈していたかもしれない。

それでなくても守り切れなかった防衛軍艦隊は壊滅。あの敗戦の原因は自分にあると言っても過言ではない。

誰もそれを追及しなかったが、マシュの中では休息をとる前もずっと頭に横たわっていた問題だった。

 

「あの時の異常はやはりあなたが……!」

「ああ、オレが原因だ」

 

燃えるような怒りを胸に睨んだがナイオーロは変わらず不敵に笑うばかり。それどころか絡みつくような視線が太ももや谷間を見せつける胸へと向けられる。

ベリル・ガットのような凶暴なものとは違う、何とも言えない嫌な視線。獣が獲物を舌なめずりしながら見つめるとこんな感じなのだろうか。舐め回されるように強烈な不快感が足元から立ち上るよう。

不思議で奇妙なことに彼がどこを見ているか、その視線がどう動いているかが分かった。まるで熱を込められたように熱くなる点が移動する。視線を向けられるのは不愉快な一方、熱の動く感覚は直に性感神経を撫でられたみたいに小さな愉悦を生んでいた。

 

(な、何が……? 私の体、どう考えても異常です!)

「前に説明は省いたがこの異聞帯にはオレの因子が常時展開されている。戦えば戦うほど浴びれば浴びるほど侵蝕が進み、オレに屈したいと望むようになるんだよ。

宝具が崩れた理由も同じだ。侵蝕されたお前の内心がオレに抗うことを拒み、力を奪った」

「そんな!? 

……そんなはずありません! 私は貴方に屈したいと思ってなど!」

「オレの言葉が嘘か真かなんてどうでもいい。だがこのまま過ごせばお前は戦えなくなるだろうな。宝具も不安定。盾を扱うのだっていつまで出来るかだ。

いいのか、大事なセンパイを守れなくても?」

 

どの口でそんな台詞をと思わず怒鳴りそうだった。自分でこちらを窮地に追いやっておいて。

常日頃穏やかな気性であると自覚しているマシュにも珍しい激情。しかしここで怒鳴っても敵を喜ばせるだけだとギリギリの所で理性が押しとどめ、視線を遮るために胸元と股間を腕で隠しながら睨むに止める。

そうしたところで視線が腕をなぞる感覚がまた嫌な愉悦を生むが、直接見られるのに比べると幾分楽だった。

 

「……やはり理由が分かりません。放っておけばいいはずです」

「英霊を宿していた頃ならともかく今のお前は確かに貧弱だ。放っておいても大した影響がない。

だがお前には可能性がある」

「かのう、せい……?」

「英霊ギャラハッドをその身に宿して戦った肉体だ。お前という器にオレの力を注ぎ、オレの魔力に染め上げれば十分な手駒となる。今のオルテナウス(不細工な装備)など足元にも及ばない強大な力を得られるかもしれん。

元からソラエルに捕獲を命じておいたのもそれが目的だ」

 

つぅっとナイオーロの視線が胸元の結晶へ動き、合点がいった。

ドクドクと心臓のように鼓動し、体へ供給されようとしている魔力。確かに中に眠っていると思われる魔力の気配は尋常ならざる気配。サーヴァント一騎を超えて余りありそうなほどのエネルギーが感じられた。

 

「このスーツはそのために……」

「ああ。アイテム自体はエクスデバイスという。本来の品を改造してお前の肉体に合わせた調整を施してある。使えば弱ったお前を支える力にもなるだろう」

 

大したことでもなさそうな表情だがマシュにとっては大問題。

自分から敵のものになる行動をしなければ戦えなくなる。

 

「だがその力は有限でな。外部補給が必要不可欠。今も空っぽの状態だ。

補給は他人からの……分かりやすく言えばオレの体液、ザーメンを摂取して補充できる」

「ざ、ザーメン……!!?」

「本来はもう少し複雑だが、概ね言った通りで間違っていない。

オレの力を借りなきゃお前は戦えない。だが同時にオレの存在はより深くお前に根付き、心が屈したくなっていく。面白い趣向だと思わないか?」

「卑劣ですっ! 貴方はどこまで人の心を……!」

 

今度こそ思わず怒鳴ったが、ナイオーロは怒りもどこ吹く風と軽く笑うばかりだった。

 

「欲しいものを手に入れるなら手段は選ばん。オレはお前の価値を認めているんだよ。

━━さて無駄話はここまでだ。選べ。オレと体を重ねてこの先も戦うか、それとも自分の身だけ守ってフジマルリツカを見殺しか」

 

悪意のある言い方だ。

マシュにそんなことが出来るわけもないと分かった上での二択。

セックス……資料や書籍でしか見たことのない単語。誰彼構わずに体を許すのが破廉恥だという位は分かるし、こんな手段で心を手に入れようとする相手となんて気分のいいはずもない。

考えたこともなかったが、いざ体を重ねるとなれば藤丸としたかった。

だが、

 

(私が戦えなくなったらストーム・ボーダーは……それに先輩まで……)

 

関門海峡で横倒しになったいくつものイージス艦。多多益善号に詰められた捕虜たちの嘆きと苦しみ。戦場で散っていった沢山の無念の声。

二度と味わいたくない恐怖と絶望の記憶が心をすくませる。

あの中に大切な仲間達、そして藤丸を加えてしまうかもしれない。

それは自分が死ぬよりもよほど強い恐怖。防げるなら自分の体の貞淑などどれほどの価値があるだろうと思えるくらい。逆に我が身可愛さで彼を失うことになったらもうそんな世界に生きていける自信はない。

深く深く、けれど時間にすると僅かな躊躇いの後にマシュはナイオーロの言葉に乗ると決めた。

 

「……分かりました。貴方の言うことを聞けばいいのですね」

「ああ……と言いたいが少し違うぜ」

「何がですか?」

「オレは機会を与えているだけだ。頼むのはお前だろ? 

『ナイオーロ様にどうか奉仕させてください。力を与えて下さい』、それくらいは言えよ」

 

なおも付けられる注文に湧く怒り。

敵のご機嫌を取るような発言をすることに、人間らしく育った心の中で軋むような圧がかかる。

けれどここで怒ってもどうしようもない。そもそも体は自由にならない。

自由になる唇を噛みながら、途切れ途切れに彼の言った口上を辿った。

 

「ナイオーロ……様に奉仕……させてください……力を与えて下さい」

「クク、言えたな。安心しろ。約束はちゃんと守ってやるよ」

 

ナイオーロへ集まった魔力によって一つの簡素なベッドが組み上げられ、そこに腰かけた彼の下へ自分から歩み寄っていった。

心の奥底に怒りとも緊張とも違う、ちいさな高鳴りを秘めながら。

 

◇

 

「んちゅ……ちゅう……むちゅ……れろる」

 

至近距離で唇を重ねさせられながらナイオーロを睨む。屈辱に震える気持ちを殺して、口内へ入り込んだ彼の舌をたどたどしく絡めた。

ベッドに座ったナイオーロはいきなり性奉仕を求めると思ったが、最初に要求してきたのはキスだった。

本人曰く、最初の雰囲気は大事だろと笑っての回答。

 

(確かにいきなりペニスを触らせられるよりは気が楽ですが……)

「お前も楽しめよ。どうせ快楽に悶えるんだ。早く覚悟を決めて楽しんだ方が楽だぞ?」

 

好きでもない異性との口づけで気分のいいわけがない。本来なら藤丸くらいしか捧げたいとも思わない。

体勢はナイオーロがベッドの縁へと腰かけ、マシュが彼の膝の上で横向きに座っている。片手が腰に当てられて支えられ、もう片方の手で顎を持ち上げられて上目遣いなキス。

自分の柔らかい体とは対照的な筋肉で固められた体。不安定さを感じさせない腕や、体重をかける形になる胸板からはフェロモンのように牡の気配が漂う。

 

(こんな恋人のような体勢でなんて)

「クク、これだと恋人のようだな。お前はどうだ? 

例のマスターとこうなる妄想の一つくらいはしたことあるんじゃないのか?」

「っ……知りません」

 

バッチリなタイミングで内心を見透かされたかと思いドキリとする。表情には出ていなかっただろうか。

敵対的な行動をとれない以上、出来るのは従うことと観察くらい。舌を持ち前の学習能力で相手の動きにあわせながら、目で彼の特徴や情報を得ようとしている。しかし見れば見るほど何も情報はなく、逆に因子の影響なのかじっとりと股間に湿り気と熱のようなものが芽生えだす。

視覚だけじゃない。香水の一種と思われる上品さと男らしさの混ざった匂いを吸うとこれもドキドキした胸の高鳴りが生まれ、気づくと口に溜まる唾液の量が増す。

 

(意識してはいけません……彼は敵……皇帝をいずれ打倒するために無心で……)

 

もう5分以上はこうしてキスだけしている。

舌で舌を舐めとるだけに終わらず、頬肉や歯茎や口蓋をくすぐったり突いたりする技が的確に気持ちのいい場所に触れる。

もちろんワレメやクリトリスに比べると微々たる快感。絶頂には届かない。

しかし因子で彼に心が惹きつけられ、目も鼻も彼しか見えない今ゆったりとした愛撫のようなキスはむしろマッサージに近い。嫌がっていても口から広がる優しい愉悦は快感を刻み、ナイオーロの姿も香りもキスの愉悦を引き立たせる。

流されないようにと思いながら、思わず彼の着るローブの裾をぎゅっと掴んでしまう。

 

「んちゅぅ、れっちゅ、はっちゅ、ちゅりゅる……」

(き、キスされただけで……じょ、女性器に快感が……)

「ちゅる……考え事か。オレとキスしているのにずいぶん余裕だな?」

「んぶぅっ!?」

 

からかうような言葉と共に舌の動きが変化。

ダンスのステップみたいにこちらの舌と踊っていたのが一気に巻きつき、彼の口の中へ引っ張りこまれる。顎を掴まれて顔を真上に向けさせられ、唇が一部の隙間もなく押し付けられた。食べられる! と一瞬は錯覚するほど強く。

 

「むぐぅっ!? んむっ! んちゅる! れりゅる! ぶっちゅ! ちゅぶぅううう!!?」

 

当然口が繋がっただけで終わらない。

熱くうねる舌が絡みついて離してくれず、閉じれない口に溜まった唾液が吸いだされる。重力に逆らう強烈な吸い上げで不純物のない彼の舌の感触がよりマシュの舌に刻まれ、カラカラに乾いた口へ今度は彼の唾液が流し込まれる。

逃げ場のない口の中に注がれる体液。重力に従って蠱惑的な唾液が滴っていった。

 

「んぼっ! あみゅる! あぶっ! こっぷ! ……んんひぅ!?」

 

理解できないことに一方的な扱いで感じるのは深い愉悦。

時間をかけたキスで解れきった舌を思うまま舐められ、しゃぶられ、啜られて秘部の濡れ具合はさらに増している。体から魂が引き抜かれるような強烈な快感。頭の中を全部唾液と舌でシェイクされているみたい。

グチュグチュと粘っこくてはしたない水の音が聞こえる。何かと思えばキスが奏でる淫乱な水遊び。口内で反響した淫らな音もまた頭を揺さぶり、ついにはワレメから流れ出た愛液が太ももを濡らしてしまう。

生地に擦れる感触で乳首も少しずつ勃起し始めていることに気づく。

 

(どうして私、こんなことで……!)

 

余りに乱暴なキス。恋人なんて甘い空気とは全く無縁。貪って与えられて、さながら口を使ったセックスみたい。

強引でこちらを顧みないその振る舞いに感じるのはもちろん怒り。

一方で唾液が胃に落ちた刹那、体には確かな愉悦の熱が灯る。強い酒でも飲んだみたいだった。胃がカッと熱くなり、血管を通って行き渡るように体温が上がっていく。

 

(頭……ふわふわして……私のキスの体験が……皇帝に塗り潰される……)

 

何分続いただろう。

お互いの唾液が混ざり合い、溶けあい、どこからが自分でどこからが彼かわからなくなる。

彼が押してつけている? 

それとも自分が唇を押し付けている? 

ただただキスが気持ちいいってことしかぼやけた頭には入ってこない。

そんなキスを繰り出した彼がようやく満足したのか口を離したので酸欠気味だった肺にも空気が戻ってきた。

 

「けほっ! けほっ!! ……いきなり何を……!」

「っぷは……クク、こういうキスは初めてか」

「……」

「だんまりは止めろ。意地を張ってオレの不興を買うのが良くないって分かってるだろ」

「……初めてです。ディープキスも普通のキスも」

「ふっ、普通か。おままごとみたいなキスでも夢見てたのか?」

「貴方には関係ありません!!」

「ふふ……さてそろそろやってもらおうか」

「……あ、う。はい……」

 

彼の股間に当たるマシュの太ももをグリグリ押し上げる熱くて固い脈動。ズボン越しでもはっきり分かるその形は経験のない自分でもよく知っている。

僅かにモゾモゾ動いて擦れると肉に熱さが刻み付けられるみたい。触れた太ももが熱くなってしまう。

 

(これが男性器……はっ!? なぜぼうっとして。いけません、きっとこれも皇帝の能力。正気を保たなくては)

 

膝から降ろされ、太ももの愛液を気づかれないよう内股に擦り合わせながら足元へ。

 

「出すのもお前の仕事だ」

「……はい」

 

既に固く勃起した肉棒の入っているズボンのチャックは酷く開けにくかった。勃起が引っ掛かり、限界まで生地が伸ばされているせいで中々開けられない。

少しでも触れる時間を短くしたかったが仕方なく片手で肉棒を押さえ、その間にチャックを開ける。

 

(う……ダメです。感想なんて考えてはいけません。それも皇帝の狙いなんですから)

「……って、きゃぁっ!?」

「クク、その反応も中々面白いな」

 

飛び出てきたそれはとても熱く、太かった。

オルテナウスのシールドの持ち手より太くて、指が回り切らない。いつも握っている武器と思わず比べてしまって恥ずかしくなるが、次に感じる熱さもまたすごい。

触れていると火傷しそうで、ここが現実なら冬の寒さで湯気まで見えたかもしれない。自然な流れで指を巻き付けるとよりリアルに形と熱が頭に入ってくる。これを使って行われる行為が浮かんでしまう。

 

(このペニスが子宮に入り、射精することで受精を……)

 

ビキビキに脈打った血管。皮は全部剥けてぷっくり膨らんだ形の亀頭。返しのような形で引っ掻くんだろうと思えるカリ首。

男性の象徴なんて言われるのも納得の雄々しさ。彼個人への好悪は別にして、思わず見入ってしまう。

 

「そうマジマジと見られるのは中々クるな。処女のくせしてちんぽにご執心か」

「ち、違います! 単に生物として気になっただけです! 貴方にも男性器にも興味なんてありません!」

 

これ以上主導権を握らせてはまずい。そもそも意識していると自分の体がもっと熱くなって、いつかこの肉棒に魅入られてしまうのではという恐怖もあった。

ペニスに触れた指を上下開始。刺激を与えることで射精に至るのは知っている。早く射精させ、精液を取り込んで終わらせてしまえばいい。

 

「ほぉ……初めてにしてはいい力加減だぞ」

「……」

 

僅かに感嘆の声。どうやら初手は間違っていないらしい。

腕を上下させながら反応を伺い、少しずつ刺激の与え方を変える。

 

(皮に包まれているのがクリトリスと同じで敏感なのだとしたら……恐らく先端も感じるはず)

 

亀頭に指を回す。

左手で竿を扱きながら、右手で亀頭全体を包み込むように指で愛撫。カリ首の張った部分の陰へ輪っか状にした指を擦り付け、鈴口を指の腹で押し、滑りが足りない所へ唾液を塗して滑らかになるよう調整。

いくつか試行錯誤するとナイオーロも感心した様子だった。

 

「思い切りがいいな。処女なら触っているだけで精一杯かと思ったんだが」

「……射精させるために効率のいい方法を考えているだけです」

「そうかそうか。自分のオナニーを参考にするとは勤勉なことだ」

「っ!! ……知りません」

 

図星だった。いつも自分がオナニーするときは皮を剥いたクリトリスを強く摘まむ。きっと彼にとっても全く効かないことはないだろうと思ったために試した。効果があってもそんな内心を見透かされたようで、恥ずかしすぎて顔を背ける。もちろん手は動かし続けたままで。

 

「どうだ初めて触った感想は。お前もただ扱いてるだけじゃつまらんだろう」

 

屈辱や不快や興奮がないまぜになったこちらと違ってナイオーロは頬杖をついて余裕の笑み。最初の反応が嘘でないなら快感を得ているはずなのに少しも動揺していなかった。

感想なんて何もないがそれでも言わないと強引な手を取るかもしれない。

 

「生臭いですし、好きではないです……ただどうしてか……じっと見ていると、その、お腹が熱く……」

「ほう。中々面白い感想だ。ルクスリア達はちんぽに触れるのには慣れていたが、初見の奴だとそう思うのか」

「……」

 

手袋が掌に密着する構造のせいでニチャニチャと糸を引くような粘っこい水音がいやらしい。かなり薄地に作られていて、指に引く水糸の粘りまで良く分かった。

 

「我慢汁が出てきただろ。お前の手コキで感じてるって証拠だ。誇るがいい」

「……結構です」

(我慢汁……トプトプ流れ出てる……確か正式にはカウパー氏腺液と呼ぶのでしたか……我慢汁という方が……すこし、いやらしい)

 

肉棒から漂う臭いが先走りと一緒に濃くなる。より雄を煮詰め、雌に孕みの準備をさせる興奮剤。

指先の感覚が先走りを塗ると鋭敏になった気もする。自然と鼓動は早く、息遣いも荒く、この肉棒に奉仕している事実が付きつけられる。

 

「そろそろ咥えたらどうだ?」

「咥えっ!? だ、男性器をですか?」

「それ以外何があるってんだよ。手コキだけで射精すと思ったのか」

 

当たり前のように言うがこれは想定外。だが確かに扱き始めてから肉棒に体が熱くなり始めたこちらに対し、ナイオーロはペニスも含めて落ち着いたまま。

射精には程遠いということだろう。

 

「口を使うのは嫌か」

「当り前です! 排泄器官に口づけだなんて……そんな……」

「オレは咥えろとしか言ってないがな。口づけと言いたくなるくらい見惚れたのか?」

「た、ただの表現です!!」

 

否定できない。嫌悪感が勝ってこそいるが男性器から感じる気配や魅力らしきものに体は熱く疼き始めている。キスで流れ出た愛液も既に膝を伝い、ポタポタ小さく水たまりになってしまっていた。

どれもこれも因子のせいと分かっていても、少しずつ強くなる内部の高鳴りは誤魔化せない。

 

「そうか、ならやりやすくしてやるよ」

「え、きゃっ!?」

 

すっと体を襲う浮遊感。

軽々と抱き上げられ、次の瞬間にはベッドに仰向けになったナイオーロの体へ上下逆に被さる形で寝かされる。いわゆるシックスナインの体勢だったが、マシュにも流石に体位の知識まではなかった。

気づいた時には眼前数センチの距離に勃起した肉槍が猛々しく反り返る様で視界が埋められる。

 

「ひゃっ!」

「どうだ? 息のかかる距離で見たちんぽの感想は」

 

手で触るよりもはるかに鮮明にその形が頭に入る。扱いていた時はまだ顔をわずかでも背けられた意識が否応なく目の前の男の象徴に吸い寄せられる。

 

(臭いがさらに強く……それにこの形……じっと見ていると……女性器がまた濡れて……なぜか涎も……ごくっ……口が肉棒を求めてしまう……)

 

スーツの生地越しで触れるナイオーロの体も頭に響く。数多の英霊達の様に鍛えられた筋肉の鎧に覆われた肉体。戦士としてもかなりの強さを誇るだろう。

戦う者としての感覚、そして雌としての本能が密着した熱に心惹かれてしまう。

 

(ダメですそんなこと!! 考えてはいけない!! これもきっと皇帝の策略で━━)

【クスクス、嘘ばっかりですね】

 

誰かの笑い声が聞こえた気がした。氷のように冷たい息遣い。舌が触れるような距離にいたナニカ。

だがすぐにそんなことを考えている余裕はなくなった。

既にキスで蕩け、手コキする間に潤っていたマシュの蜜壺。そこへナイオーロの指がズプズプと差し込まれる。

 

「あっ……やぁっ……ふ、ふにぃっ……ゆ、指が奥へ……」

 

クロッチの布がずらされ、ワレメを軽くなぞった後に指が入り込んだ。十分な愛液を湛えた膣は肉棒よりずっと細い異物を歓迎。

濡れ解れた膣肉を掻き分ける指に思わず声が出るほどの愉悦を与えられる。

 

(じゅぷじゅぷといやらしい音を立てて……こんな、淫乱のようなひどい音を……私の膣が……)

「さっきまでちんぽに奉仕してくれたからな。その礼だ」

 

軽口と共に膣道を進む指。

浅い所をコリコリと引っかき、クリトリスを亀頭にしたように指の腹で押されると震えそうな快感。思わず浅ましい声で訴えてしまうほどに。

 

「はぉ”っ……おほっ……お”っひゅぅぅぅ……止め……指止めて下さっ……こんな汚い声……!」

「いい声だぞ。気取りをなくし、本能に塗れた女の喘ぎ声は優れた雄しか聞けん」

(声が、皇帝の指が膣の中で動くと勝手に声、出てしまいますっ!)

「どうだ。まんこを弄られるのも気持ちいいだろ?」

「べつ……に、気持ちよくなんんひぃいいいい!!」

 

反発しようとしてクリトリスがキュッと摘ままれる。まるで電撃を浴びせられたように強烈な快感が流れて最後まで言葉が続かない。

恐ろしいと思えるほど気持ちいい。

快楽に耐え続ける体へ更なる異変が襲う。

 

(喉が……すごく乾いて……砂漠に投げ出された時のように……)

 

獅子王と戦った世界で放浪した砂漠の体験を思い出す渇きだった。舌が異様に干上がり、パクパク口を動かして必死に水分を取り込もうとするが上手くいかない。

癒したい。水が欲しい。呼吸さえ苦しくなるほど乾燥していく喉。

潤してくれる水を欲していると、そそり立つ肉棒がどこまでも美味しそうなものに見える。

 

「その顔、ちんぽを咥えたくて仕方がないって言ってるぞ。その辛そうな顔も見るのは久しぶりだ」

「はぁ……はぁーっ……これは……また貴方が!」

 

雄臭に漏れだす涎が甘露に思える。あの生臭い匂いが心を強烈に惹きつける。

直感があった。

肉棒をしゃぶればこの飢えが満たされる。あの屹立を口一杯に頬張ることだけが満たしてくれる手段だと。

 

「オレの因子が根付いた体だ。ちんぽに屈服したい、奉仕したいって訴えてるのさ。だが望んでいるのはお前の心だ」

「違う! 違います!」

 

そんなわけがない。倒すべき敵の男性器に奉仕したいなんて思うわけがない。だが喉の渇きは収まらない。干上がった口は耐えても辛いだけと体に訴える。

弄られ続ける秘部も焦らされているように熱く疼き、より肉棒を深く感じたいと訴える。

理性と本能で揺れていると固く張りつめた勃起がさらに膨張。グッと持ち上がった反動で鼻先をぺチンと肉竿ではたかれた。

 

「あっ! そんな、さっきより大きくなって……」

「濡れまんこを見せつけられてオレも少し滾ってきたぞ。

お前が大きくさせたんだ。誇るがいい」

 

鼻についた独特のにおいが急速に理性まで干上がらせていく。

 

(私、私で興奮したから……こんなに大きく……ああ……喉がもっと渇いて……口にすれば……)

 

戯言と切り捨ててしまいたい。しかし彼に褒められた言葉が胸の中から消えていってくれない。これも因子、あるいはエクスデバイスによる影響なのだろうか。

先走りで光るペニスも最初より魅力的に映る。ドロドロになった姿がチョコバナナみたいに美味しそうな雰囲気。食べ物をイメージするとよりおいしそうに見えて思わず喉が鳴った。

一段と強くなった臭いを嗅ぐと、頭がもう頬張ることしか考えられなくなる

 

「ここは素直に舐めた方が得策だと思うがな。射精させるために必要なことだ。誰も傷つかない」

(そうかもしれません……終わらせるには射精させるしかない……手では彼も射精してくれない……だから……仕方ないんです……)

 

自分で自分を騙し、顔を近づけていく。もう触れると思ったところで一言。

 

「クク。舐めるのはお前の意思だが……主導権はオレだってことを思い出せ」

 

奉仕を始めた時と同じ意味。つまりどこまでも自分が選んだことを頭に刻めということ。さっきは反発を抱いたその傲慢さにも今度は強く逆らおうと思えなかった。

 

「……ナイオーロ様のペニスに」

「ちんぽだ。上品に言われても何も興奮しない」

「……っ。ち、ちんぽ……ちんぽに私の口で奉仕、させてください……」

「ああ、いいぜ」

 

ちんぽ。男性器を示す表現でも特に下品な響き。

だが口にして感じたのは羞恥とそれ以上に大きい興奮。奉仕する対象としてペニスよりちんぽの方がずっと似合いだって思える。

 

「ちゅっ……」

 

唇がすでに先走りで濡れた亀頭に触れる。押し当てた表面に感じるのはヒリヒリと肌が燃え盛るような熱さ。

そして、

 

「あふぅ……はっ……はふぁぁあ」

 

キスした瞬間から喜びの感情が体の隅々へ広がる。手コキしていた時以上の熱さと疼きが子宮に芽生え、とろりと愛液が零れだす。

 

「クク、キスしただけで感じたな」

「あひぁ……ほふぃ……あっはぁぁああ……」

 

また潤った膣をかき回しながら囁かれるナイオーロの言葉。

否定しないといけない。

だが頭には肉棒へ口づけて広がる優しささえ感じるような快楽の熱の事だけ。

さらには乾燥しきっていた喉も水を飲んだように癒されていく。

 

(子宮はどんどん熱くなっているのに……喉はとても満たされて……男性器、ちんぽを舐めただけで……それに味も)

 

味なんて想像したこともなかったペニス。

しかし舌に乗っているその味わいは想像よりずっと美味しいものと思える。塩気、苦み、エグみと要素が絡み合った味が極上の料理にも匹敵する味と感じられた。

 

(これなら舐めるのも苦ではないですね)

「ふっちゅぅ……ちゅれろ……ちゅっぱぁ……れろろぉ」

「ふぅ……クク、言われずとも舐め始めたか。無我夢中でちんぽに貪る女の顔、そそられるな」

 

命令されるでもなくキスの延長で舌でも肉槍へ奉仕を開始。唇、鼻っ面を竿へと押し当て、舌の腹までべっとりと触れたまま舐め上げる。

生臭く、嫌悪感しかなかった臭いもいつの間にか気にならない。むしろ彼に愛撫され続けているワレメに感じる愉悦をより引き立たせて興奮させてくれる材料みたいだ。

 

「んぶちゅっ……ちゅぶろ……はむちゅっ!」

 

元から喉も渇くし舐めないわけにはいかない。

そして肉棒の味は好ましく、匂いは快楽を増加してくれるとなると舐めることへの抵抗も徐々に薄れていく。

舐めるほど流れる愛液の量も自然と増し、指を出し入れされることにも愉悦が流れ込む。

 

「もうすっかり発情した女のまんこだな。指を3本入れてもスムーズじゃねえか」

「あふぁ……んべろっ……ちゅぅ……おおほぉ……れりゅぅ……」

(膣がまた濡れて……ナイオーロが触れる度に気持ちよく……オナニーよりずっと気持ちいい……)

 

愛撫でもう完全に感じてしまっている。気持ちよさに流されて舌を止めないようにするので必死。

必要だからしている行為と言い聞かせつつ、体の悦びは無視できない程に高まっている。

 

「いいぞ、マシュ・キリエライト。想像以上に素晴らしい舌遣いだ。さぁ最後に……喉まで思いっきり咥えろ」

「ぷちゅっ……はい」

 

命令された内容に反発を覚えるものの、すぐに実行。どうせ逆らうだけ時間のムダだと分かっているから抵抗する気も薄れている。

 

「んぶ……ぐぷぷぷぅぅううう」

「そうだ……しっかり喉まで使うつもりでな。歯を立てるなよ」

 

少しむせ返りつつ、喉の奥へとペニスを受け入れる。舐める時とは比べ物にならない圧迫感が襲ってくる。

苦しい。

手で触れた時も感じたがやはりとても大きい。顎が外れてしまいそうだ。男性器とは皆がこんなサイズなのだろうか。

一歩間違えば拷問とも思える逸物を喉に招き入れ、しかし感じているのは苦しさだけではなかった。

 

「んぶぉ! んじゅる! おぶりゅるるうっ!」

(どうして……どうしてでしょう……とても屈辱的な行為をしているのに……また……)

 

膣も子宮もより疼きを増している。喉も同じようにずっと水を飲み続けているような渇きと無縁の心地。

快楽の火だけではない。今のようにペニスを受け入れること自体に満足感や安心感を抱いている気持ちが確かにあった。

 

「奉仕の精神は生前のルクスリア以上だな。クク、これからの成長が楽しみだ」

(あ、なぜ……褒められるのまで……気持ちよく……)

 

褒められた途端、また同じように快楽の火に包まれる。まるで大切な藤丸に褒められた時と同じような温かな気持ち。

悪い気がしなくて、もっと褒められたい気持ちが小さくも確かな欲望として心に芽生える。

相手は藤丸でないと分かっているのに。

 

「んじゅる、じゅりゅる、じゅずりゅるるる……くっぽ、んっぽ、ちゅぶりゅるるるる!」

(歯を立てないように……もっと手でした時のように早く、滑らかに……指も使って……唾液ももっと、もう沢山出ています)

 

精液を摂取して藤丸を支える為。その理由は忘れていない。だが無視できない程に体の昂りが強くなっているのもまた事実。

喉を潤してくれる先走りと唾液の混合液。舐めている間だけ感じる肉棒とナイオーロへの安心感。何よりしゃぶって流れ込む肉槍の味と形と匂いがマシュの女の部分を熱く熱く滾らせた。

 

(膣をまた触られて……私ずっと愛液を流してしまっています……でも今奉仕を止めてしまっては……これまでの全てが無駄に……)

 

そう、これはもう自分だけでなくカルデア全体の為。今更やめるわけにはいかない。

 

「んっじゅりゅ、んっくぷ、じゅぞぞぞぞぉ、じゅぼじゅぼっじゅっぼぉぉぉおお!!」

(もっと感じさせないと。手も使った方がいいですよね。また輪の形にして……玉袋も揉んだ方がいいでしょうか)

 

手袋は先走りでびしょ濡れ。股間の布もずらされたとはいえもう水の染みが出来ていることだろう。

断じてこのちんぽが好きになったわけではないし、彼に奉仕したいわけじゃない。

ただ必要だからと言い聞かせ、後はマシュの持つ勤勉さと発想力で動きを加えながら奉仕を続ける。

こちらがより熱心に動きを取ると、彼もまた応えるように秘部への愛撫を激しくしてくれる。

 

「ふむ特に感じそうなのは……ここか? ここがいいか?」

 

反応を確かめていたらしく、ここにきて激しさが一気に増す。

入り口の浅い部分をゴシゴシ擦り、膣肉の奥までこそぎ落とすように引っかいて、クリトリスを強く摘ままれる。

 

「んんびゅぃっ!? やめ━━んぼぉっ!?」

 

視界に火花が散るような快感。たまらず抗議しようとした口へ腰が突き上げられて封じられてしまう。

文句は受け付けないということなのだろう。

 

(あっきゅぃいい!! ……い、今電流のような感覚が……ま、待ってください! 指を動かすの止めて!!)

 

気持ちよくないわけではない。しゃぶって昂っていた体にはむしろ心地いい快感。だがこれほどの気持ちよさを味わうのは初めてで、自分が一体どうなってしまうのかって不安も覚えるほど。

とにかく今は直視するとザーメンが搾れなくなると、ナイオーロの体へスーツを擦り付けながらちんぽに吸い付く。

射精させる。絶頂させる。とにかく彼をイかせることだけ考えないと。

 

「いいぞ。もう少しで射精しそうだ。最後はもっと激しく奉仕しろ。同時にイかせてやる」

 

裏付けるように亀頭が一段と膨らむ。お前の奉仕は気持ちいいと訴えているみたい。

 

「んぐぷ……はい、もっと激しく、ですね」

 

思わず口から出た従順な言葉。しかし訂正しようとすればまた突かれる。だから仕方ない。

さらに大きくなったことにも喜んでなんかない。

ただ必死になって肉棒へ奉仕を加速。

 

「んんっじゅる! じゅっぽぽぉ! れろれろろ! もっちゅ! ちゅぶっ!! ぶじゅりゅるるるる!!」

 

デミ・サーヴァントの名残で強化された肉体は激しい動作にもしっかり応えてくれる。

口腔を力一杯窄め、頭をオナホールみたいに何度も何度も勢いよく上下。

舌先は鈴口をほじって先走りを舐めとり、喉へと流しながら唾液を竿へ塗りたくる。

喉奥を亀頭が抉るまで吞み込み、コリッコリッと喉の肉を抉らせる。

どうすれば気持ちいいか。

どうすれば射精に導けるか。

マシュなりに考えた動作をこれまでで一番の力と勢いで行う。

全ては精液を飲むため。それしかもう頭にない。愛撫で感じることから逃避し、代わりに奉仕して気持ちよくなっている肉体から目を背けた。

 

「おお……流石だな。そろそろ射精すぞ。ここまで頑張った褒美だ。懇願はなしにしてやろう!」

「んんっ! じゅず、じゅぷりゅるるる!!」

 

彼が寛大な言葉を言ったと気づく間もなく、喉の奥の奥へ押し付けた肉棒が膨らむ。

クると直感したのに合わせ、さらに彼も秘裂へ差し込んだ指を激しく肉全体を拡げるようにして抉った。

 

「おおおぉおお!!! ほらお前も……イケ!!」

「おぼぉ!? おっぶぅ! ごびゅっ……んぶぶぅううう……」

 

ドビュルルル!! 

弾けるちんぽと快感。

破裂寸前になっていた亀頭から濁流の如き勢いでザーメンが迸る。一瞬で口は埋め尽くされ、ピッタリ吸い付いた竿と唇の隙間から流れだそうとする。

同時にずっと高められていた肉欲も爆発。あまりの気持ちよさに失神してしまいそうになる。

必死に意識をつなぎとめるためにできることは口に流れ込んだ汚汁を飲み込むことだけ。

 

「んっく……こく……こっきゅ……ごきゅごきゅ……んふぁぁあぁあ……」

 

やっぱり美味しい。

先走りを舐めた時と同じ、もしくはアレをさらに濃くなるように混ぜたような感じさえある。歯に絡みつき、清潔とは無縁の存在と分かっていてもあまりに美味。

舌を灼くような熱さ、嚙み切れないほどの弾力、あまりにドロッドロで飲むのも一苦労。

でも全てがこの興奮と快楽を際立たせるアクセントにしか思えない。白く濁ったゼリーを飲んでいると思えばそれほど苦しくもない。

 

(口の中精液で一杯にされてます……ネバネバしてドロドロでとても気持ち悪い……気持ち悪いのに……)

 

それなのに、いやだからもっと飲みたい。

鼻まで突きぬけるオス臭さがすさまじい。離さないとって思っても体はまったく思い通りになってくれない。白濁を噴き出し続ける鈴口に吸い付き、ちゅぅちゅぅと赤ちゃんみたいに吸い上げた。

それがお掃除フェラと呼ばれる行為と露知らず。

 

「んちゅぅ……れろ、ちゅっぱっ」

 

白濁で汚れた竿と亀頭を丹念に舐め上げていく。一滴も残さない。残したくないと思う。

全部舐めて綺麗にして胃の中に落としたい。

 

(精液……必要だから……だから……ああ……私、今とても、満たされている……)

 

嚥下を繰り返すとザーメンと一緒に流れる活力が全身へと行き渡り、あれほど強烈だった渇きも完璧に満たされていく。子宮に感じていた熱も絶頂させられたことで発散し、むしろ清々しいとさえ思える快感の後味。

 

「ククク、いい奉仕だったぞ」

「あ……はい。精液……ごちそうさまでした」

 

彼が敵で、飲んでいるのが精液で、それでも自分が満たされていると頭に快感と共に植え付けられた。

胃をタプタプに揺らすザーメンの熱さがたまらない。彼に褒められて感じる紛れもない幸福感。

奉仕をすることがとてつもない幸せだと教え込まれる。

そしてもう一つの異変に気付く。

 

(精液と一緒にこれは……魔力? 本当に入ってきてる)

 

関門海峡攻防戦以降感じていた体に力の入らない不調。それが今は見事に緩和されていた。万全には足りないが宝具を使う時も感じた不安定さが全く消えている。

これがナイオーロの補給を受けた状態ということだと思われる。

 

「色が変わったか。お前の鎧や髪色に近くなったな。これがどういうことか分かるか?」

 

言われて視線を落とすと衣装も変化が起きていた。

白かった布は紫色に変色。アクセントだった青色の部分は黒く変色し、各部位にはめ込まれた結晶も紫色になっている。

止めにマシュからは見えない首には藤丸と同じ♡を繋げた鎖のような刻印が出現。首の周りを一周し、怪しげな薄紫の光と合わさって淫魔の首輪のようなデザイン。ほどなくしてそれは溶けるように皮膚の中に消えていった。

肉体の変化を自覚したと同時、イッたばかりの子宮に甘い痺れのような感覚が広がる。

 

「ふぁっ……あひゅぃいい」

(なん、ですか……これは……辛くない……優しい快感が……皇帝の触れている膣に……)

「エクスデバイスがお前により深く根付いたのさ。元の衣装からお前のパーソナルデータを吸収、より違和感のない姿へ変貌させる。同時にオレのものに近づいた証拠でもあるがな。

その証拠にオレに触れられてももう離れようって気にはならんだろ?」

 

彼の言う通りだった。

既に精液を摂取し、これ以上彼と共にいる理由はないのに起き上がる気が起きない。

それどころかこうして彼の肉棒に顔を近づけている姿勢にも心が安らぐ。ザーメンの臭いに染まった自身の吐息を嗅いでもワレメが疼くだけで嫌悪感がない。

 

(敵だと……分かっているのに……ダメです……私は、先輩のサーヴァント……ここで屈しては……)

 

視界に付きつけられるのは射精を終えても尚、天を衝くように勃起したままの肉棒━━ちんぽ。

 

(ちんぽが……まだ勃起している……射精は終わったのに……)

 

また口にしたい。あのこってりしてぷりぷりのザーメンを溺れるほど飲んでみたい。喉は渇いていないのに自然とそんなことを思ってしまう。

精液だけではない。唾液も汗もナイオーロの体からもたらされる全てがとても魅力的に映る。こちらからキスをするのだって厭わない昂ぶりが芽生え始めている。

ふるふる震える手でゆっくり肉棒へ触れ、また扱きだす。しかし手に熱さが移ってきたぐらいで体をナイオーロに起こされる。

 

「あ……」

「今日はここまでだ。明日のカゴシマは今の補給で問題なく戦えるだろう」

 

ベッドの上で黒と紫に染まったスーツのまま座らされてようやく我に返った。

 

(わ、私は一体!?)

「どうしたその顔。まだオレのちんぽが欲しかったのか?」

 

狼狽えるこちらを放って身なりを整える彼の股間にはいまだ勃起し続ける肉棒。とても逞しく、絶対的な力の具現化と言っても良さそうな屹立。

先ほど感じた男のペニスなら誰もがこうなのかという疑問に、なんとなく直感で違うと気づいた。

ナイオーロだからこれほど大きいのだ。そして彼だから舐めただけで気持ちよくなれたのだと。

 

(っ! また私は何を考えて! 目的はもう果たしたのに)

「程なくお前は目を覚ます。また今夜、次はここも可愛がってやるよ」

「あんっ!!」

 

去り際に乳首をスーツの上から優しく扱くように摘ままれる。それだけで腰が砕けそうになる気持ちよさで、思わず反論をすることさえ忘れて声を出してしまう。

闇に溶けるようにしてナイオーロの姿は消えていった。

 

【早く自分に正直になればいいのに、もう一人の私】

 

どこかでそんな声が聞こえた気がする。

少し口元に違和感。触れると白くてねばねばした液体。飲んだ時に口元へ零れた白濁の残滓だ。

指で救ったそれを迷いなく口へ運び、舌でペロッと舐めとる。

 

「はふぅ……」

(ザーメンが……皇帝の味……やっぱり美味しい、です。先輩……私……)

 

クセになりそうな美味しさがまた秘裂を疼かせる。

もう掻き回す指もなくなったワレメを再び愛液で濡らしながら、いつまでもクチュクチュと精液を口でかき混ぜ続けていた。

 

◇

 

侵蝕深化

日が明け、鹿児島での撤退戦。

マシュは昨日の不調が嘘のように藤丸を支え、バーゲストを失いながらも見事離脱を果たした。

戦う上で問題はない。しかし体の中にいつまでも晴れない疼きが残り続けていた。

口と秘部、人目を避けて弄っても決して消えてくれない。指をしゃぶり、しとどに濡れそぼった秘裂を掻き分けて奥の肉襞を引っかく。それでも満足には程遠い。

皆が翌日以降の事を考えて会議をしている時も、ぼうっと熱に浮かされた赤い顔で口の中で何かを探し求めるように舌を口腔で擦り付けていた。

そしてまた、夜が来る。

 

◇

 

「ちゅぅ。んんちゅ、れちゅぅ」

 

二度目、あるいは初めて会った日を数えれば三度目の夜。夢の世界に囚われたマシュはナイオーロと立ったまま抱き合ってキスをしていた。

今回は彼からではなくマシュから。

 

(1日ぶり……まるでずっと待っていたような気分です……)

 

服はまたエクスデバイスにより変貌させられ、黒と紫色をしたハイレグスーツ。昨日より敏感さと締め付けの気持ちよさが増し、彼の体に押し付けた乳首がスーツの中で硬く勃起している。

僅かに反発して彼の胸を押しながらも腰と頭を抱き寄せる腕にされるがまま。

 

(唾液が昨日より甘い……これも精液を飲んだ影響……)

 

たった一日でキスへの抵抗もなくなってしまった。

興奮を誘発したあの唾液。昨日より余裕が出たおかげで舌同士の絡まりと味に意識が向く。

おままごとなんて言ったのも納得だった。力強さ以外にも確かな技術が快感を刻んできて、立ちながらもじもじ内股を擦り合わせてしまう気持ちよさ。

 

「っぷぅ……奉仕前にキスを忘れないとは殊勝だな、オレのマシュ・キリエライト」

「……貴方のモノになった覚えはありません。キスもどうせされるくらいなら自分からと思っただけです」

「いずれ自分から名乗ることになる。それが一番の誇りだと胸を張るんだよ」

「……そんなこと、ありえません」

「クク、どうだろうな。昔も似たようなことを言った女がいたが、そいつもオレのものとなったぞ」

 

得意げな声に混ざる絶対的な自信。直に肌を触れさせている分、呼吸や脈拍にも全く乱れがないことが分かる。マシュを手に入れることを全く疑っていない。

それがまるで頼りがいのように思えて、触れる前から股間のスーツに薄く染みが出来てしまう。

 

(っ、感じている場合ではないのに)

 

男としての格が触れた肌やスーツ越しに体を撫でまわしているみたい。キスしているだけで全身に彼の魔力が巡っていく。

唾液を交換し、グチョグチョと舌同士の絡まりが心地いい。感じるはずの嫌悪感よりもずっとこうしていたいって気持ちまで生まれる。

 

(先輩と同じ……先輩以上に心が満たされ……違う! ナイオーロは敵! この感情も全て彼の策略による幻想です!)

「随分揺れてるな。その熱の入れよう……一日でちんぽが恋しくなったか?」

「……違います。ただ今日の戦闘では不調が起こることもありませんでした。貴方に協力することが正解だと証明されたから拒まないだけです」

「クク」

「……?」

 

てっきりもっと何か言ってくるだろうと思ったのに。

チラッと上目遣いで見ると、彼の視線にぴたりと重なってしまう。心の底までまるで覗かれたような体の中へ舌で舐めなぞられるような感覚。恐ろしくもどこかゾクゾクした背徳感のような悦びが背筋に走った。

 

「っ……はぁっ……はんっ……」

「口で何と言おうが心は誤魔化せんぞ。

さて今日も奉仕してもらおうか」

「……はい。奉仕、させていただきます」

 

キスが終わり、互いの口の間に引いた水糸の橋が架かる。どれほど熱烈な口づけをしていたかの証拠。僅かに感じる名残惜しさをかき消すためにゴシゴシ口元を拭い、彼の足元へ跪こうとする。

召喚したベッドに彼が腰かけ、チャックをゆっくり下ろしていく。既にパンパンに膨らんだ肉塊を手袋に包まれた指でキュッキュとなぞると、昨日の握った記憶が蘇る。

 

(ちんぽ……とても太い……ずっと舐めても飽きないとても不思議で……お腹を熱くしてくれる味……また飲める。いえ、これはあくまで必要だからで……)

 

誰にしているか分からない言い訳は飛びだしてきた肉棒を見た瞬間に忘れてしまった。ブルンと音まで聞こえそうな勢い。ガチガチにそそり立つそれが一度味わったあの甘美な味を思い出させる。

 

(はぁぁぁああ……ちんぽ、ちんぽがもうこんなに勃起して……奉仕、奉仕しないといけないから。味わっても仕方ないですよね?)

 

待ち焦がれたと言ってもいいかもしれない。昨日は一回の射精でお預けになってしまったチンポをもう一度触れる。その喜びだけで頭が一杯になる。

だがそっと触れた瞬間、ナイオーロから待てがかかる。

 

「安心しろ、いや残念だったな……か? 

今日は口でしなくていい」

「え……でも……奉仕は……」

「クク、奉仕したいって顔してるぞ。

心配しなくても食わせてやるさ……こっちの穴にな」

「へ、あ……ふぇ!?」

 

体を抱きあげられ、ベッドへ四つん這いになるよう寝かされる。そして彼の指がスーツの上からお尻のラインをなぞるように撫でまわす。

 

「あふ……ふぁあああ……」

 

キスと同じように卓越した技量が明確な愉悦を与えてきて思わず声が漏れる。

運動で引き締まりつつも女性らしい柔らかさに満ちたヒップを掌全体で押し付けるように揉んでくる。グニグニと指を沈みこませるように強く揉んだかと思えば、指先でマッサージするような押し込み。

 

「ふぃ……あふぅ……はっ、はぁあああ……」

 

肛門からワレメまで伸びるライン。そこに這わせた指がゆっくり肛門の周りを撫でてくる。

生地の上からぷにっと穴を押し、しかし強引に押し込まずに指の腹で丹念に周りの肉をくすぐる。さわさわと優しいフェザータッチがもどかしくも、戸惑っている体にはむしろこちらの方が性感を目覚めさせられていくような気がする。

 

(お尻がこんなに気持ちいいなんて……いえ、因子を使う皇帝だから? 

でもこんなに)

 

戸惑いと確かな期待がその感情には籠っている。

キスでもフェラでも絶頂してしまった自分の肉体。そしてナイオーロの因子が刻む快感。彼に触れられることに肉体は隠しようのない暗い欲望を抱き始めている。

 

「クク、反応は上々だな。自分でも弄っているのか?」

「い……いえ。そんな場所、汚いだけで……んひゃぅ!」

「それはもったいねえな。こんなデカ尻、使わない方が損ってもんだ」

 

未知の刺激に戸惑っていたせいか、ナイオーロのからかうような質問にもスラスラ答えてしまう。

答えを面白がった笑いをしつつ、手が肛門から秘裂へのラインを再びくすぐった。

 

(お、お尻をなぜ!? そ、れに……)

 

理解できない。

ハイレグの上からとはいえお尻を嬉々として触れる皇帝にも。そしてくすぐったさの中に快楽を感じ始めている自分にも。

 

「ほら胸も可愛がってやる。まだへばるなよ」

「あんっ! あっ、あんぃっ!」

 

回された手が今度は胸へ。尻肉と同じように指を覚えこませるようなねっとりとしていやらしい指遣い。お尻は恥ずかしさが勝ったがこちらは快感が強い。

大きな掌で握りこまれたおっぱいが好きなように変形させられる。その指の動き一つ一つに甘い快感が作られ、お尻のくすぐったさもより快感へと神経が繋げられる。

 

「もう濡れてきたな。胸とケツで準備万端か?」

「す、少し感じただけです。準備も何も……」

 

股間をなぞる手に水の絡む音。胸とお尻への愛撫で漏れ出した愛液が既に染みを作っていた。

肛門だけでなくワレメにもグリグリ指の腹が擦り付けられる。直接的でない生地が秘裂を擦る感触は着衣オナニーでもしているような背徳感も煽る。

更にまた昨日と同じ変化が起こり出す。

 

「あ……あはぁぁぁぁあ……」

 

彼に触れられて体が発情して疼きだす。すでに一度勃起したちんぽに触れて火が点いたらしい。

もっと触ってほしい。

喉がちんぽをしゃぶりたいと乾いたように胸が乳腺に沿って内部にジンジンする熱を覚え、お尻も入り口より奥が搔きむしりたくて身悶えしたくなるような切なさに襲われる。

 

(む、胸がもっと揉んで欲しくて……それにお尻も……)

 

それは痒みにも似た感覚だった。

きっと今胸とお尻を思う存分触ればとても気持ちよくなれる。だが四つん這いでその姿勢を崩していいと言われていない以上、自分で慰めることはできない。

 

「どうした腰を震わせて。

何かしてほしいなら頼め。教えたよな」

「く……」

 

こうしている間も触られる胸と尻にはジリジリ熱が溜まり、もっと強く揉んでもっといい所に触れてと叫ぶのが分かる。

体が彼を求めてしまっている。例の因子の影響だと分かっていても、欲望が強くなっていくのを止められない。

 

「私……私は……」

 

押しとどめようとするのは僅かな理性。

ジンジンする胸も、蹂躙されることを切望する尻奥も快感へ心を誘う。

そして心を見透かしたように尻穴をツンと指先が突いた。

 

「ふっひぃっ!!」

「言わなくていいのか? 

オレを満足させない限りザーメンはやらんぞ」

(うう……機嫌を損ねたら射精してもらえないかも……でもそうしたら力が補充できません)

 

さらりとナイオーロの機嫌を考える思考。

今は彼に射精してもらい、精液を恵んでもらうことが最優先だ。

 

【そうですね。それが先輩の為、気持ちよくなって射精してもらわないといけないんですから】

 

頭の中に誰かの声が響く。誰か分からない。ひょっとしたら幻聴かも。でもどちらだとしてもその言葉は正論だ。

 

(そうです……先輩の為に……皇帝を喜ばせないと……昨日のように奉仕するのと同じ……)

【だったらどうするべきか……分かりますよね?】

「……」

 

ベッドに突っ張っていた手を外して倒れこむ。そのまま膝で支えたお尻を高く掲げ、お尻を両手で広げて肛門を強調した。

 

「お願い……します。お尻を……もっと奥まで……触ってください」

 

顔から火が出るほど恥ずかしい。鏡を見たらきっと真っ赤になっているに違いない。

でもこれは先輩の為。これからも戦っていくため。だから仕方ないことだと自分に言い聞かせる。

今ナイオーロに頼んでいるのも昨日と同じことだから仲間を裏切っているわけじゃない。

だが様々な思いと一緒に述べたお願いは跳ね除けられた。

 

「言い方が違うな。もっとオレが喜ぶ言い方をしろ」

「え……で、でも……」

 

何て言えばいい? 

お尻をお尻という以外、適切な呼び方なんてわからない。

しかしまた耳元に誰かの声が聞こえる。耳元じゃない。もっと体の中から聞こえてくるような……そんな不思議な音調。

 

【大丈夫。貴方はただ自分の心のままにおねだりするんです。ほら口を開いて━━】

「━━お願いします。ナイオーロ様、の……手で……私のいやらしくヒクついたケツまんこ……たくさん、可愛がって下さい。おっぱいも、揉んで欲しくて……ずっと苦しいんです」

 

気づくとスラスラ言葉が出ていた。まるで本当に自分が望んでいる言葉のように。

 

(わ、たし……? 

どうしてこんな言葉……あぉおおおお!?)

「ふぅぅうう! ふぅっふぅふぉおおお!! おっほぉおおお!!」

「クク、まぁ及第点だったぞ。褒美にちゃんとよくしてやろう」

 

戸惑う間もなくスーツの布をずらして、肛内にナイオーロの指がじゅぶぶぅと沈み込んだ。ほぐれた肛門は僅かに苦しくも、すぐに彼の指を飲み込む。

自分でも驚くほど低い獣のような声。だが抑えるなんてことに気が回らない。第2関節まで潜り込んだ彼の指。じれったく疼きの火で焙られていた場所へ正確に触れていた。

初めてのアナル性感は膣に触れるのとは全く異質。全身から力の抜けるような快感が、指が動かされるほどじんわりと広がっていく。

 

「ほっひっ! なっ、あっ! あんっ!」

「ケツだけで感じている場合か?」

「ふにぃいいいい! おっぱ、おっぱい! 乳首までぇええ!!」

 

ベッドに押し付けた胸も鷲掴みにされ、乳首を指と指で挟むように扱かれる。

肛門から広がるヌルっとした温かい快感に対して、こちらは鋭くビリビリ体の芯を撃ち抜く快感。体全体の快感が急速に高まり、頂点へと押し上げられていく。

 

「はふぃ! ふぁ、あぁ、あひんっ、あ、乳首勃って━━ふっひぃいいいいい!!」

(おっぱ、おっぱい痺れりゅ! 先っぽ摘まむの! ジンジンきてぇ!!)

 

指の這わせ方はやはり熟練のそれだった。

スーツの生地を感じさせない指が直接触っているような力加減。肉を柔柔と芯から溶かすように揉み、快感を溜めた所で直接乳首を引っ張られる。

目の前がチカッと火花が散ったようになって、たちまち絶叫を上げながら背筋をのけぞらせる。

 

「ああイク! イキ……イッくぅうう!!!」

(わ、たし……おっぱいだけでイかされて……)

 

ベッドに倒れ伏したまま、荒い息で自分の体に起こされたことを理解。乳首にはまだ触られた指の感触がジンジンと残っている。

ポタポタとスーツから垂れた愛液が絶頂の証。

自分で触る時よりずっと大きな愉悦だった。膣に触れもせず絶頂なんてオナニーではしたことがない。

 

「胸も感じるようだな。いい具合に体も目覚めてきている。締め付けもよくなったぞ。

ああ、恥ずかしく思うことはない。全てオレが仕込んだ因子の影響だ」

「はふぅ……はふっ……わ、分かっています」

「だから気持ちいいなら認めてもいいんだぞ?」

「そ、れは……あんっ!」

 

またからかうように囁きながら、今度は乳首を擦ってくる。クリトリスにするようにシコシコ扱いたり、逆に固く勃起した先端を胸の中までグッと押し込んだり、彼の指で様々な嬌声と悲鳴を上げる自分はまるで楽器になったみたい。

一度考えるとイメージしてしまう。彼の腕に抱かれて所有物として感じさせられ、嬌声で楽しませる自分。そんな背徳的な想像をした途端、膣が熱く潤ってくる。

 

(そんな、こんなことで興奮するはず……いいえ、これもきっと因子のせい……私が感じたわけでは……)

 

認められない。いくら形で彼にねだり、奉仕しているとしてもそれが自分の意思だなんて。

しかし小難しいことを考えようとしても、尻穴をぎゅるとほじられると思考が崩される。

 

「あおぉぉお……け、ケツまんこ、指で……ぎゅるぎゅるってぇ……」

「胸でイッた後だ。ここでも感じやすいだろ。好きに喘いでいいぞ」

「あぁ!! ま、待って2本目、さ、3ぼ━━ほひゅぃいいいい!!!」

 

人差し指、中指、薬指。指をバイブのようにそろえた彼の指が肛内へ一気に差し込まれる。

腸壁と肛門が広げられる感覚は一瞬苦しく、しかし彼の指を受け入れようとすぐにくぱっと広がって吞み込んだ。

まるで合わせたようにキッチリハマり、出し入れされる指の大きさを脳へ叩きこんでくる。

 

「お”ぉっ!! お”尻! 指でこんにゃっ!!」

 

排泄器官としか思っていなかった部位で感じる性感。やはり恥ずかしいがそれ以上に癖になりそうな気持ちよさ。入ってくるときの圧迫感と抜ける時の放出感、どちらもイッた後の敏感な体には快楽として受け止められる。

彼の手が体をまさぐり、快感を刻まれることにももう嫌悪感なんて欠片もない。

深くを抉る指が快感のポイントを的確に突いては触ってほしい所に触れ、切なさを快感へ昇華させる。

 

「おひりっ! いいっ! こんにゃのでわたひっ!!」

(満たされていく……辛くてたまらないあの感覚……)

 

体の奥で燻ぶる切なさやもどかしさを彼の手が癒してくれる。愉悦を与えて幸せにしてくれる。

 

(私、皇帝に胸を揉まれて……お尻、ケツまんこをほじられて感じてしまってます……ごめんなさい先輩)

 

ここにいない大切な人へ謝りながらお尻を弄ばれる。悪いと思っていても止められないし、止めるわけにもいかない為の自己満足。

でも言わないと。自分が誰のものか思い出さないと。あっという間に気持ちいいことを求めて溺れてしまいそうだったから。

初めて与えられる、沢山の気持ちいいがあまりにも魅力的に見えてしまうから。そして快楽をくれる皇帝と先輩を比べてしまいそうになるから。

だけどナイオーロはそんな心の全てを見透かすように指の動きを速める。

 

「そらイケ!! ケツでもしっかり感じてイクがいい!!」

「ああふぅうひっ!! ま、待って! このままじゃイッちゃう!! お尻で……」

 

肛門で感じてイクなんてとわずかに理性が止めようとする。しかし一度流れだし、体をも呑んでいく快楽の渦には余りに無力。抜けていく解放感からさらに強くお尻を突き出し、入ってくる時には逃がすまいときつくキツく締め付ける。

 

(イッてしまいます! お尻! お尻でっ!!)

 

じゅずずぅ!! と力強く腸壁を擦られてまた腰が砕ける肉悦。直腸から駆け上がった絶頂感はあっさりと頭の抵抗を撃ち抜いた。

 

「っはひゅぃいいいい!!!」

(お尻! けちゅまんこ!! 弄られてイクぅううう!!!)

 

今度こそ隠し切れない潮をスーツから吹き上げて絶頂。心底無様な絶頂だと自分でも分かる。

でも気持ちよすぎてそれ以上考えられない。思考が麻痺するほど気持ちよく、また幸せだった。

そしてまた心に強くなる、快楽をくれた男への思い。

 

(こんな気持ち……これが因子の力……皇帝のモノになりたいって思いが……)

「さて、それじゃあ本番だな」

「あっ……」

 

後ろで服を脱ぐ気配。そして見てしまう。昨日味わった彼の剛直を。そそり立ち、これから自分を犯そうと血気盛んに勃起した肉棒を。

漂ってくる濃厚な雄臭。自分のイキ姿に興奮しているのであろう先走り。ビキビキにそれ返ったカリ首。存在を受けただけで秘裂からは愛液がもうトロトロに流れ、スーツもお漏らしをしたように濡れてしまう。

 

「ああぅ……だめ……だめなのに……欲しいわけでは……」

(ちんぽ……ちんぽちんぽちんぽっ!! ほしいです……しゃぶって、ザーメンをまた口の中で沢山どびゅどびゅされて満たされたい……また喉もけつまんこもきゅんきゅんしてしまって……)

 

今日は一度触っただけ。昨日ももっともっと射精してほしかった。まるで中毒症状を起こしたみたいにちんぽを入れてもらうことしか考えられない。

 

「クク、入れてほしいか?」

「は……い。入れて、ください……」

(ザーメンを……もらうためですから……)

 

口で求めつつも心は彼でなく自分へ言い聞かせる。

屈したわけじゃない。いくらちんぽが魅力的でも、触れられて嬉しいと思っても、これは全部ナイオーロの因子のせいだ。

大切な先輩を守るための行為だから仕方なくやってるだけだと必死に言い聞かせる。望んでいるわけじゃないと。

 

「そうかそうか。良く言えたな、いい子だ」

「あっ……あっふぅううううう!!」

 

褒められたことに嬉しいと感じた瞬間、口を開けた肛門目掛けて一気に根元まで肉棒が入り込む。

指よりずっと太くて熱い肉の棒。肛門が裂けるんじゃないかと思える圧迫感。

 

「大きい! 大きすぎます! 昨日よりもっと!! どうしてっ!! お”っおお”ぅ!!!」

「クク、何故かって? 

そりゃお前と因子の交わりも深まってるからな。これくらいは大丈夫だろ」

 

肉棒の大きさを調整している? 

信じられないが彼の言動はそれができると言っていた。

聞いて感じるのは期待。もっと太く、大きくして犯されたら……そんな暗い期待が頭に浮かぶ。

だが悠長な考えなんてさせるかとばかりに激しいピストンが開始。指とは比べ物にならない深さまで達し、因子が疼かせていた直腸の奥をゴリっと抉られる。

 

「おっほぉおおお!! おんっ! おっおんんんっ!!」

 

目の前で光が炸裂した。視界が快感で弾けた喜びに塗り潰されて見えなくなる。

一突きされる度にスイッチをオンオフするみたいに強烈な快感で視界がパチパチ弾ける。

 

「けちゅ! けちゅまんこ裂けりゅ! 壊れちゃいますからっ!」

「壊れんさ。オレの女ならな。それにお前だって壊されそうだと言いつつ感じてるだろ」

「しょ、れは……」

 

否定できなかった。

だって気持ちいい。お尻がめくれそうな激しい引き抜きも、内臓が逆流しそうな突きの圧迫感も性感。

さらには肉棒を受け止めたアナルから、舐めた時と同じ幸福感と満足感が全身へ広がっていく。

 

(気持ちいい! 気持ちいい! こんなの気持ちよすぎます!! お尻、アナル……ちんぽを入れて気持ちよくなるなんて!!)

 

無造作にお尻を鷲掴みされ、ドチュンパチュンと愛液が弾ける高速叩きつけピストン。尻肉に腰が打ち付けられる度にたわみ、ブルンブルン震える。

巨大な肉槍は腸壁を簡単に拡張し、襞が削られて形を変えられる。

口で受け止めるのとも違う。蹂躙され征服されるオスの支配を刻む動き。

耐えるなんてできない。乱暴に頭を叩きつける快感に心が満たされる。

 

「ああっ! おまんこ! おまんこがぁ!」

(愛液がこんなに……お尻からもヌルヌルって液が零れて……私、感じてしまっている。それ━━)

「くっひぃいいいい!!」

 

乳首に走る痛みと紙一重の快感。ナイオーロが楽し気に胸を引っ張った為だ。

しかしそんな鋭い快感も、胸の中に溜まった熱を発散させているようでとても気持ちいい。ぐにっとスーツも構わず揉んでくる掌が男らしくてカッコよく映る。

 

(これっ! 気持ち、気持ちよすぎます!! ケツまんこじゅぼじゅぼ! おっぱいぎゅっぎゅっ!! 頭真っ白にぃ!!)

 

気づけば自分も腰を動かしていた。打ち付けてくる肉棒を迎えて奥まで入るように深く深く。

理性あっての行動ではなかった。ただもっと気持ちいのが欲しい。気持ちよくなってほしい。それしかない。

 

「あほぉ!! お尻、お尻からしきゅっ! 子宮コンコンされてますっ!! こんなの、こんなのってぇ!!」

 

深く差し込まれた肉棒の衝撃は反対側の子宮にさえ届いた。まるで尻から子宮にも種付けしてやろうって言う勢い。

想像しただけで肉棒の熱さと逞しさを感じ、腸壁をキュッと窄めてもっとたくさん突いてと体がねだる。

 

「どうだ、気持ちいいだろう?」

【ほら。ナイオーロ様が聞かれてますよ。ちゃんと答えないと】

(ああ……)

 

否定しないといけない。必要なのは射精させることで自分が感じることじゃないのだから。

しかし、

 

「きもち……いいですっ!! ちんぽでハメハメされて……お尻、すっごく感じてます……! もっとずんずん! たくさん……突いてっ!!」

 

嘘がつけない。つきたくないと思ってしまう。

因子によるものと分かっていてもまるで藤丸を相手にしているように彼を拒みたくないと思ってしまう。

 

「よく言えたな。さすがはオレの見込んだ女だ」

「あぁぁあ……あはぁ……」

 

褒められて頭を撫でられる。これもまるで藤丸にされているみたい。彼に認められ、彼に褒められるのが心の底から幸せな気持ち。

もっと褒めてほしい。

もっと気持ちよくなりたい。

 

(心……ふわふわぁ……頭の中……ぜぇんぶ……どろどろになっていくみたいで……)

 

余りの快感に思考もどんどん蕩けていく。

 

(しっかりしないと……ああでもちんぽ……ちんぽいぃです……心の中がとても幸せで……)

「もうすぐ射精してやる。そらっ! 望み通りに激しくするぞ!!」

「あんっ!」

 

両腕をそれぞれ馬の手綱みたいに掴まれ、速度が一段とあがっていく。腕を引っ張られてうつ伏せだった上半身も持ち上がり、もう直腸の奥を壊しそうなくらい激しいドチュドチュ腸液が泡立つピストン。

目の前が真っ白でまともに見えず、頭の中にキモチイイが滅茶苦茶に詰め込まれる。

 

(あふぅ……ダメ……ダメなのにもうずっとこのままでいたいと……ちんぽをいつまでも味わいたいって……)

「感じろ。淫らに蕩けた顔を見せろ。お前の良さはオレが一番わかっている」

 

そんな言葉に胸がときめく。

やっぱりそうだ。藤丸との主従の絆を超えそうなくらい大きな何かの感情。快楽だけじゃない。彼に必要とされていることがたまらなく幸せだと頭に入り込んでくる。

自然と抱くその感情が少しも嫌じゃない。

 

(これ……すき……好きっ!? 皇帝の事……ナイオーロの事を私……好きだってっ!! いけない……いけないのにっ!!!)

 

旧友オフェリアと死に際に語らった言葉が思い出される。魔術師でも恋をすると。キリシュタリアに恋をした貴方は間違っていないと別れに告げた言葉。

 

(これが恋……!? 否定しなくては……こんな気持ちいいだけのっ! でも、でもぉっ!!)

 

認めてはいけないと理性が叫ぶ。この感情は受け入れてはいけない。因子によるまやかし。自分のものにすれば育ってしまう。

だが抽挿が繰り返されて高まる快感。そして少しずつ上ってくる絶頂感に思考力も麻痺させられる。

後にあるのはただ感情だけ。

 

「そろそろ出すぞ。ケツに注いでほしいか?」

「━━はいっ! はいぃぃい!! ザーメン、精液! けつまんこにどぴゅって注いでっ!! お尻に子種飲ませて下さい!!」

 

心の流されるままに叫び、射精を求める。それが浅ましいとか裏切りとかも考えられない。

満足そうなうめき声がして、ぞぶっと入り込んだ亀頭が直腸を突くなり膨らむのが分かった。

 

「クク、それでいい。さぁ受け取れ! これで2つだ━━おおおぉおおお!!!!」

 

吠え声の後、熱い濁流が一気に流れ込んできた。

一瞬で直腸を満たし、それでもまだまだ中へ中へと際限なく迸る熱々の白濁液。腸壁が煮えて焼けてしまいそうな熱量。だがそんな熱さもまた果てしない快感。

 

「はっひぃいいいい!! 熱っ! あちゅいのがドクドク、ドクドクってぇ!! ビュルビュル……じゃーめんだされてましゅ!!」

 

腸壁越しに熱を感じた子宮が燃えるように発熱。体も心も底知れぬ快感で一杯になって気持ちいい。

そして繰り返されたピストンで高められた肉体も性感が爆発。これまででも最高潮の快感と一緒に昂ぶりが限界を超えた。

 

「いっぎゅぅうううう!!! おっほぉおおお!!」

「イケ、マシュ・キリエライト!!」

 

絶頂の瞬間に呼ばれる名前。それがまた心をときめかせた。

幸福感がないまぜになった絶頂。体は簡単に持っていかれて快楽の濁流にのまれる。

ただただ気持ちいい。スーツを突き破る勢いで潮を吹いて絶頂させられた。

 

「はへぇ……はひぃ……」

 

射精はどれほど続いただろう。どれくらい絶頂していただろう。

肉棒の引き抜かれた肛門からごぽぉっと音を立てながら白濁が逆流。手も離されて、お尻を高々と突き上げながら突っ伏す最低な格好に。

だがそんな状態でも心の中にはどこまでも満たされた幸福感しか湧いてこなかった。あの乾いて飢えた焦燥感もきれいさっぱり消失。また皇帝によって自分が満たされいることを実感する。

 

(私……幸せなんですね……皇帝に抱かれて……あっ、力が戻ってきている……そうです……先輩の為に犯されて……ふふっ)

 

何を思ったかもわからない笑いが零れる。

そしてマシュから見えない背中。お尻の上の尾てい骨辺りに首と同じで邪悪に歪んだ♡を連ねた淫紋が出現。

同じように肌へ溶け込むように消えていった。

更にはスーツも色が変化。

紫色をしていた布が明るさを失って暗く染まり、より暗黒色の強い服に。肛門から垂れたザーメンの白が一層映える。

各パーツにハメられた結晶も明るい紫色からより暗い色へ。

ぼんやり腕パーツに付いた結晶を見ていると心が吸い込まれそうになる。妖しくも見るものを誘う蠱惑的な光を放っていた。

 

「ほう。なかなかオレ好みの色になってきたな。お前という女を飾り立てるに相応しい服だ」

(彼の言う通り……とても……キレイです……あれ……私また……)

 

絶頂の余韻に浸りながらまた魔力が補給されたことを感じると、心にも平静が少しずつ戻ってくる。

しかし一度目のような後悔や罪悪感はずっと薄い。自分の中で仕方ないことだからとより正当化が進んだのかもしれない。

 

「どうだった。ケツ穴を犯された感想は」

「はい……とても……気持ちよかったです……ザーメンを、ありがとうございました」

 

まだ起き上がることもできないくらい腰はガクガクするがそれだけはちゃんと言う。

だって気持ちよくしてもらったから。

自分の為にしてもらったことだから。

そんなマシュの様子を眺めていたナイオーロが身なりを整えると意地悪気に口元を歪めた。

 

「さて首尾よくいけば明日には北海道か。

喜べよ。しばらく補給を受ける必要はないぜ」

「え……」

「別に問題ないだろう。あの場所にはオレ達の力も及ばない。しばらくは平穏に力不足も感じずに過ごせるぞ」

 

何もおかしくなかった。戦うことがないなら補充も必要ない。

だから皇帝とセックスする必要もない。

しかしセックスしなくていいと聞かされてまず感じたのは、もうちんぽで犯してもらえないという絶望感。

絶頂して冷静に戻った頭がようやくその思考の異常さに気づいて止めるが、それでもどうにもならない。

フェラの前の乾き。ケツまんこセックスの前のお尻のヒクつき。

ちんぽで満たされるのを覚えて、今更オナニーで解消できるなんてちっとも思えない。

明日からを考えて恐怖さえ覚えるマシュにナイオーロはまた囁く。

 

「いらん心配だろうが助言をやろう。

もしお前が自身の欲を抑えられなくなった時はフジマルリツカを襲え。何より大切なあいつに欲望のはけ口を求めるんだ」

 

一番大切な人の名前にようやく完全に正気が戻ってくる。

そうだ、自分は藤丸立香のサーヴァント。肉欲に流されそうになっても、流されても、それだけは揺らいではいけない。

お尻を落とし、ベッドに横たわったまま必死に体を起こそうとして失敗。それでも

 

「私は先輩と……そんなことには……」

「自分の淫性を受け入れろよ。オレは感じる。お前はこちら側の存在だ」

「……意味が分かりません。その発言の意味も目的も」

「お前の本質はオレ達と同じだ。自分さえよければどうでもいい。自分の為に他を犠牲にしたって構わない。オレ好みな悪女の素質があるって言ってる」

「っ!! 私はそんな人間ではありません!!」

【本当に?】

 

ドキッとした。ナイオーロとは違う、自分の本質を抉り出そうとするような冷たい声。

 

【今だってちんぽ欲しさに敵のナイオーロ様へ奉仕したくせに……まぁいいです。どうせ北海道で貴方もそこまで堕ちますから。クスクス】

「じっくり考えろ。何がお前達にとっての幸せかをな」

 

動揺している間に笑いを混ぜた言葉を残してナイオーロも消失。

後にはベッドの上で白濁塗れの黒ハイレグスーツを着たマシュだけが残される。

 

「私……私が耐えれば……でも先輩となら……いえ! 先輩にご迷惑をおかけするわけには!」

 

動揺。絶望。期待。理性。色々な感情を混ぜた呟きだけが響いた。

 

◇

 

「クク……肉欲は刻んでいるがまだ起きている時はオレへの感情を自覚していないみたいだな。英霊の加護か何かか。まぁそれもここまで来れば意味はない。

━━さて奴はどうなるか。紫峰創真と同じく自分の女を満足させられないか、それとも主従の絆を取り戻すか……どうなろうと結果は同じだがなァ!! クク、フハハハハハハ!!!」

 

◇

 

断章 マシュの独白

皇帝にアナルを犯された……いえ、アナルセックスをした翌日に私達は北海道へとたどり着きました。メリュジーヌさんを失った代わりに得たしばらくの安寧。

エクスティアさん達に出会い、先輩たちには内緒でお話を伺えました。エクスデバイスの力は精液ではなく感情エネルギーだということ。心を満たす想いが力になるのだと。

愕然とするしかありません。だって今までに得たと思った力は私が皇帝へ感情を……恋や幸福感を抱いていた証明だったからです。

気づいた後もさらに困難が襲います。彼の調教が無くなった日から、とても強い発情状態になってしまったのです。

2度もちんぽを味わい、その魅力を教え込まれた私には指でオナニーなんて意味がありません。それでも必死になって発散しようと1人部屋に籠って自慰を続けました。北海道のリーダーに会おうとして、度々ダ・ヴィンチちゃんや所長が留守にすることが多かったのも好都合でした。

キャプテンたちも何かを察したのか、部屋には入ってこないで薬や飲み物を率先して届けてくれます。その薬は燃えるような体の熱を発散こそさせませんが、抑えてくれることでどうにか正気を保てました。

でもようやくリーダーに面会が叶うとなってダ・ヴィンチちゃん達が外出した日。抑えられていたこれまでの肉欲が爆発。とうとう限界を超えた私は先輩を欲望のままに襲ってしまったのです。

 

◇

 

セックスはとても気持ちよかったです。

皇帝に負けないくらい大きいちんぽが私のいい所に当たって、一度射精してもずっと大きいまま。満足できなかったらどうしようって不安を吹き飛ばしてくれました。皇帝の道具にされるようなセックスとは別物の、お互いの体を溶け合わせるような気持ちよさ。先輩もとても満足してくださいました。

先輩は襲った私に夢でも見ただけと諭してくれました。その優しさ、そして強さがやはり眩しい。貴方が私のマスターで良かった。

でもほとんど女の子になった先輩のセックスの最中に見たあの顔が頭に残っていて……

 

◇

 

最悪の事態が起きました。

キャプテン・ネモ、いいえネモ・ポセイドンが裏切ったのです。

皇妃ルクスリア、四天王、更に裏切ったネモシリーズ……追い詰められた私達の下へダ・ヴィンチちゃん達が助けに来てくれましたが、彼女も既に操られて敵になってしまっていたのです。

それでも決死の思いで彼女が使用した宝具で私達はシャドウ・ボーダーに乗り日本異聞帯から脱出。

多くの仲間を失いつつも虚数潜航による脱出。それはかつてのカルデア崩壊と奇しくも似た状況となったのでした。

違う点はあの時よりも希望がないこと。

残っているのは所長、ムニエルさん、私、そして先輩の4人だけ。

 

◇

 

虚数空間へ逃げ延びた私達でしたが、置かれた状況と取れる手段は考えれば考えるほど1つしかなくなっていきました。

ペーパームーンが搭載されていたおかげで虚数空間でも存在は出来ました。

しかしダ・ヴィンチちゃん抜きで虚数深部へ潜航すれば浮上は叶いません。この時点で嵐の壁を越える手段は失われました。

そしてオートで浮上できる浅瀬を走行するとしても電力を消費し、内臓電源に限りがあるのでいつまでも潜ってはいられません。加えて異聞帯全域を抑えられている為に補給しようと浮上すれば発見され、再潜航もほぼ不可能。

万事休すに思えた状況でしたが先輩が一つの解決策を出されました。

カルデアは保持している兵力のほぼすべてを失った一方、帝国も四天王のような主戦力が北海道に集中している状況。完全に敵の追撃を逃れた今、帝都を奇襲して皇帝と空想樹を排除するというものでした。

高速で移動できるソラエルは不調により動けず、他の四天王達もさしたる脅威ではない私達より北海道制圧を優先するはずだから今が好機なのだと。

これはもう玉砕であり作戦と呼べない、とムニエルさんと所長は難色を示されましたが他に手はありません。私も先輩が望まれることならお手伝いしたいと賛成に投じました。

そして潜航した日から浮上の為に時間がずれて西暦2018年12月24日、私達は虚数空間より浮上して帝都さらには中心部の帝城を奇襲したのです。

 

◇

 

その日、帝城の正門へ浮上した私達。

シャドウ・ボーダーを使って閉じられた門へと突撃。光学迷彩をかけた上での突撃により混乱を生み、そのまま車両で城の中へと入り込む作戦。

しかし城門を突破した時点で迷彩看破の結界が展開、かなり早い段階で車両が捕捉されてしまいました。

所長のテクニックで兵士を避け、護身用の銃火器でムニエルさんが牽制しながら城を駆けのぼります。

中腹へ至った所で兵士の攻撃で限界を迎えた車両が破損。

走行不可能となったそれを通路を塞ぐ形で止め、帰り道を確保すると所長とムニエルさんは残られました。

後ろから何度も爆発音が聞こえましたが振り返りません。

所長が北海道で前皇帝から入手したという城の見取り図を頼りに城を駆けあがります。

私はすっかり着慣れたオルテナウスを。

先輩もダ・ヴィンチちゃんが修復し、遺してくれた時間神殿に用いた決戦礼装を纏って走ります。やっぱり胸がキツイねと少し悲しく笑う姿が印象的でした。

そして辿り着いた玉座の間。

扉を開けると高そうな服を着た老人たちや飾り気のない鎧を着た騎士達が何人も詰め掛けていました。

 

「ば、バカな!!」

「もうここまで!? 騎士共は何をやっている!」

「早く四天王を呼び戻せ! こんなところで死んでたまるか!」

「どけ! 私が先だ!」

 

私達が部屋に入るなり、老人たちは次々に喚きながらあちこちへ逃げていきました。

逆に騎士達は全員乱れることなく剣を構え、私達に抜き身の刀のような殺気を向けてきます。

 

「いやいい。お前達は下がっていろ」

「陛下!?」

「御身をお守りすることがリズエル様より授かった我らが使命!!」

「こいつらに倒されるならそれまでって話だ。もちろん、わざわざ勝利をくれてやる気はないがな。

妻以来だぞ。オレの前に敵として立った女は……クク。楽しまないと損だろ」

「しかし━━」

「いいから退いていろ。命令だ。ああそれと誰でもいいが逃げた大臣共を追って捕らえろ。始末する都合のいい理由も出来たことだしな」

 

部屋の奥、宗教画を思わせるステンドグラスから差し込む光を背負った玉座にかけた男が騎士を制します。命令を受けて何人かの騎士が部屋を出ていきました。

何度も聞き、間違えるわけのない声。耳にした途端、体が勝手に跳ねそうになります。隣で先輩もピクって震えたのが分かりました。

騎士が左右に分かれて開かれた道の先で傲然と座っていた彼と対に対面します。

 

「さて……予定とは違うがよく玉座までやって来たな。歓迎するぞ2人とも。

オレのものになるのが待ちきれなかったのか?」

「ナイオーロ……! そんなわけないだろ。オレは……オレ達はお前を倒しに来たんだから! たとえ何を犠牲にしても!」

「……はいっ!! マシュ・キリエライト、先輩のサーヴァントとして最後まで戦います!」

 

先輩の肉体に礼装からアンプルが打ち込まれて魔術回路が励起。規定値以上の魔力が循環し、過剰供給の影響を受けて全身の血管が脈打ちます。周囲にも呼び出された何騎ものシャドウサーヴァントが彼を守るために集結。

私もまた彼の決意に恥じないよう、盾を持ち上げて突撃に備えます。

 

「ほう。既に敵意も抱けないと思ったが……クク、まったくどこまでも楽しませてくれるぜ」

 

笑いながら玉座より立ち上がった皇帝もローブを脱ぎ捨て、戦闘用と思われる服に変化。周囲に膨大な魔力を集結させて6本の長大な魔剣を出現させました。

 

「来いよ、フジマルリツカ。ソラエルが気に入った女の実力、見せてもらおうじゃねえか」

 

いつまでも笑みを崩さない彼に向け、私達は最後の決戦と意気込んで挑みかかるのでした。

 

◇

 

絆を弄ぶ計略 盾の堕ちる時

結果が伴わない志に意味はない。

己が身に降りかかった不運を跳ねのけて人生を始めようとする情熱も、

生死の狭間で垣間見た王の気質に抱いた恋心も、

二千年以上持ち続けたただ一つの祈りも、

自ら結末を知った上で輝こうとする温かさにも、

異星の神を欺いて人類を滅亡させないためにさらなる未来へ進ませようとした決意も。

結果に繋がらない全てはただの自己満足。あとに何も残らない。

これまで藤丸達が戦ってきたクリプターがそうだった。

だから負けた藤丸とマシュの抱いてきた心も、もう無意味。

皇帝に敗北したのだから。

 

◇

 

揺れる視界。立ち込める煙。倒れ伏した2つの人影と直立して見下ろす1つの人影。

荘厳であった部屋はその雰囲気をほとんど乱しておらず、繰り広げた激戦が嘘のように落ち着いている。せいぜいが壁際に置かれていた飾りの鎧がいくつか壊れた程度。

どかっと玉座に腰かけ直した皇帝に至っては誇りを払う余裕まである始末。戦闘装束の上にローブを再び纏い、圧倒的余裕と不遜さで襲撃者を見下ろす。ほんの少しの距離だというのに雲の上から見下ろされているように遠く感じられた。

 

「勝負あったな。妖精を連れていれば分からなかったろうが……捨て身の博打で勝てるほど帝国皇帝の肩書は甘くない。妖精の援軍がいれば勝てただろうがここまでだ」

「う……く……せんぱ、い……」

(早く……立ち上がらないと……!)

「く、そ……」

 

痛む体を何とか起こそうとするが腕に力を入れるのが精一杯で起き上がることはできなかった。

激闘で四肢を失ったシャドウサーヴァントも次々に退去。戦闘補助礼装の効果が切れた藤丸も荒い息を吐き出しながら膝をつく。

 

「お前達待たせたな。取り押さえろ」

「はっ!」

「動くな!」

「逆賊め! 大人しくしろ!」

「きゃっ!」

「くっそ……!」

 

命令を受けた騎士に飛び掛かられ、自分も藤丸も押さえ込まれてしまう。こちらは砕けた鎧も引き剥がされ盾も取り上げられ、藤丸も無理矢理組み伏せられる。

完全な敗北だった。もうこちらは武器もなければ令呪も使い切ってしまっている。

 

「ようやく落ち着いて話せるな。少し部屋は荒れたが……まぁ明日には片付く範囲だ。お前達の努力もこの程度だったってことだな」

「ナイ、オーロッ……! あぅっ!」

「黙れ反乱分子が! 陛下への度重なる狼藉許されると━━」

「待て、殴るな。抑えるだけでいい。そいつが例の巫女様だ。転生した後に虐められたくなかったら丁重に扱っておけ」

「この少女が……? 

……失礼いたしました。ですがこれ以上は静粛に願います」

「……巫女?」

 

藤丸が訳が分からないという表情。自分も同じだ。何かの隠語だろうか。ともかく振り上げた手を渋々でも下ろす程度に大切な存在らしい。

気になる言葉だったがそれ以上皇帝は語らず、兵に命じて自分だけ立たされて近くへ連れていかれる。

 

「久しぶり……それとも初めましてがいいのか。お互いに生身で会うのは初めてだものな」

「……私は思い出したくありません」

「クク、そうか。なら思い出せるように愛しのマスターの前で説明してやろう。もう一度抱きながらな」

「えっ……あ、いやっ!!」

 

笑いながら体を抱き寄せられ、玉座に腰かけた彼と対面座位の形で座らせられる。至近距離で妖しく笑う彼の顔に胸の鼓動が高まる。

胸の中に浮かんでくる感情は思慕、そして暗い期待。

2度繰り返された調教。口、アナルと来たなら次はどこを犯されるか。

インナーとズボンの厚みを挟んでも股間に感じる熱い脈動。触れた途端に体験した愉悦と因子が刻んだ彼への思いが強く強くこみ上げる。

 

(だめ……だめだめだめ!!! だめです! おまんこセックスは絶対にだめ!)

 

まだ服の上から触れただけなのに感じる温かい気持ちに恐怖する。2度の射精で確実に変えられている自分の心。3つ目を受け止めてしまったら一体どうなるか、想像もつかない恐ろしさ。

そして背後から突き刺さる視線。振り向けば戸惑いを浮かべた藤丸がこちらを見ている。

 

(あ、ああ……! 先輩に見られて……なっ!? なんでおまんこ濡れて!!)

 

くちゅッといやらしい水音。ワレメから興奮と期待を待ちきれなかった愛液がとろりと流れ始めている。

 

「既に期待しているな。実はオレに負けて抱かれる今の状況を期待してたんじゃねえのか」

「そんなわけ……ありません……」

 

強く否定しないといけない。

しかし実際には彼の眼を見ながら言い返すことも出来ず、胸を突き返そうと伸ばした手も最初の夢よりずっと弱弱しく変わっている。

抱きしめるように腰を強く引き寄せられると甘くて幸せな心地がこみあげてきた。

 

「ああ……ふぁああ……」

「期待していなかったくせにそんな反応するかよ」

「違う……違いますぅ……」

「クク、まぁいい。お前を堕とす前にまずはそこの憐れなマスターに説明してやらんとな」

 

固く太い2本の腕で頭と腰をそっと、しかししっかり掴まれて腕に抱かれる。背後の藤丸の視線を痛いほど感じるのに抵抗できない。体を操る糸が全て断ち切られ、自分の物でなくなったような感覚だった。

震えるばかりの自分を放ってナイオーロが藤丸に話しかける。

 

「この国へ入ってからずっと夜毎にソラエルが調教を施してきたこと、覚えているか?」

「……あの夢のことか。覚えてる……かなり薄らとしてるけど」

「その結果どうなったか、なぁキリエライト。今の奴をどう思う?」

「どうって……」

 

問いかけられて視線を強引に藤丸へ向けさせられる。

長旅で荒れているが手入れすれば輝きそうな黒い宝石のような長い髪。男性用インナーを大きく突き上げる自分と同程度に膨らんだ大きな胸。鍛えている影響なのか腰はキュッと窄まって、お尻はまた緩急をつける感じにむっちりズボンを膨らませている。

チョーカーや服で見えないが首や下腹部に腰とあちこちに刻まれたハートの淫紋だってある。

顔立ちも以前の凛々しさを残しつつ、カッコよさと可愛らしさを混ぜた少女よりの顔。

今の彼に思うことといえば……

 

「可愛らしい……」

「そうだ。オレの女に相応しくなるように手を加えてやった。

ではフジマルリツカ、そばにいたキリエライトには何もなかったと思うか? 

「それは……」

「もちろんノーだ。この女には旅の間、オレが快楽と因子をたっぷり刻んでやったのさ。オレに仕え、オレに奉仕することが悦びと感じられるように。ただの体調不良とでも思ったなら甘かったな」

「っ!!」

 

愕然とした気配。彼の事だ。きっと気づけなかった自信を呪い、悔やんでいることだろう。

違うと言わないと。悪かったのは全部自分だと。

だが抱きしめられた体は自由にならず、ずっと皇帝の膝の上に座り続ける。

 

「北海道でどうだったよ。アイツを襲ったか?」

「そ、れは……」

 

明言を避けたが見透かしたような笑いで迎えられる。

隠し事をしても無意味なのだと益々心の中で彼が占める部分が増える。

因子のせい。本心じゃないと押さえつけようと懸命に自分の心と戦い続ける。

 

「北海道でキリエライトがお前を襲っただろう? 

アレもオレの仕込みだ。口まんことケツまんこにオレのザーメンを注ぎ、快楽を知ったコイツは自分を抑えられないと踏んでいた。オレが鍛えた口の具合は良かったか?」

「そん、なっ……」

「だがコイツに情が消えていない所を見ると満足はさせたらしいな。結構結構。それでこそソラエルが見込んだだけのことはある。

━━褒美に従者が堕ちる姿、特等席で拝ませてやろう。なぁマシュ?」

 

名前を呼ばれた途端、電流のような快感がゾクゾク背筋を震わせた。体全てが性感帯になってしまったような愉悦。彼の女として扱われることが幸せに思えてしまう。

 

「マシュ!!」

 

藤丸の声が聞こえる。そうだ、彼が自分のマスター。彼を助け、彼の盾になることが自分の存在理由。

なのに、

 

(体が……動かない……動きたくないって思っている……)

【当然ですよ。だって私は陛下の物になりたいって思ってるんですから】

 

北海道でも聞いた声だ。邪悪に歪ませた自分と同じ声。せせら笑っておかれた状況を楽しんでいる。あの時のバイザーはもうないのにはっきりと耳に響く。

 

(貴方は……!)

【私に集中していいんですか? 陛下に抱かれていること忘れてません?】

 

ずりりっとショーツを履いたまんこが皇帝の膨らみへ擦り付けられる。直接でもないの甘い痺れが走り、悩ましい声を出してしまう。

 

「あふぅっ……!」

「さてキリエライト。なぜオレがわざわざ一度フジマルリツカとセックスさせたか分かるか? 

自分の物を他人の手で汚させるなんて真似を」

「……満足しなかった私が先輩の代わりに貴方を求めるとでも思ったのではないですか」

「不正解だ。その場合はそれも面白いと思った程度だ。

本命はここだ」

「きゃっ!?」

 

インナーが破かれて下腹部が露出。そこには藤丸に刻まれているのと同じハートの淫紋が煌々と輝く。邪悪な光を纏い、心臓のようにトクトクと脈動。幻覚などではなく確かにそこにあった。

 

「これは……先輩と同じ魔術紋……!? どうして!」

「オレはお前を夢で犯せるが肉体に手出しできなかった。城を離れられんからな。折角念入りに調教しても肉体が手つかずじゃ転生させることはできない」

 

そこまで話されて思い当たる。ここまでの皇帝の言葉、そして北海道に向かう前夜自分を唆した真意。

 

「鍵になったのがお前だ、フジマルリツカ。共にソラエルの手で紋が刻まれた2人。繰り返した調教で成長具合も中々。

そんなお前達がセックスしたことで淫紋は共鳴、互いを繋ぐ鎖になったのさ。その証拠にこうしてお前だけしか持っていなかった紋も刻まれてる。手伝ってくれて感謝するぜ」

 

さわさわといやらしく撫でまわされた下腹部が飢えを強調するように熱く疼く。まるで子宮に直接触れられているようなドキドキと熱が高まってくる。

敵の計略に踊らされ、絶体絶命のピンチなのに視線はまた押し付けられるズボンの膨らみに釘付け。

 

「後はこの状態で子宮へ精液を注ぎ込めば晴れてキリエライトもオレの眷属となる。理屈が分かった所で━━覚悟はいいな?」

 

ドクっと熱い滾りが股間へ押し当てられる。布の遮りをものともしない熱さがワレメを焦がすような感覚。

一瞬の空白の後にズボンの隙間から見慣れてしまった肉槍が飛び出した。

 

「あっ……」

「どうだ、現実で見るちんぽの感想は。散々見せてやった以上にいいだろう?」

「ち、ちんぽ……ちんぽなんかに……私……あひゅぃいいいいい!!!」

 

答えを待たずに挿入された。藤丸を一度受け入れて広がっていた媚肉をミチミチと拡張し、沈み込んでくる暴力的快感。肉棒が入り込んだ途端、思わずビクビク震えてイってしまった。

 

(そんな……まだ、イれただけなのに……これが本物ちんぽ……私の膣内(ナカ)が皇帝の形に……あっ! あふっ! ふひぃんんっ!!)

「一度イって締め付けがよくなったな。このままゆっくり楽しませてもらう」

「ま、動かな、でっ! イきゅの……とまらにゃっ!!」

 

抱きしめられた体はどこにも逃げられず、彼の思うままに肉壺を抉られる。ピストンの衝撃が頭を撃ち抜いて言葉を発することさえ大変。

規格外の大きさに膣も愛液を吹き散らして嬉し涙でも流しているみたい。

 

(大きっ! 大きすぎますっ! 先輩のと同じくらいなのにっ! パンパン、パンパンって!! 頭真っ白に!)

 

藤丸とのセックスで快感より何倍も強い。

彼と感じた大切な人と繋がる幸福感、それに加えて心の全てを支配される悦びが甘く胸を高鳴らせた。

カチッと蜜壺に噛み合う快感。錠前に鍵が刺さるように自分の中にある穴へピタリとハマる気持ちよさ。このちんぽに奉仕するのが自分の存在意義とさえ思える喜びの感情が胸の中一杯に広がる。

 

「あっ……ああっ……!!」

 

あまりの快感に思わず頭が呼吸の仕方を忘れてしまったみたいだった。口を開けても酸素が入ってこない。代わりに膣を拡げてくる圧迫感に全身の空気が追い出され、抜けていく勢いに息を吸わされる。

呼吸さえも支配されるような凄まじいナイオーロのセックスがとても頼もしく思える。

 

(思っては……いけませんっ! 気持ちいいとか……幸せとか……私は、先輩ともごっ!!? しょ、触手!?)

「口とケツがお留守だからな。さらに気持ちよくしてやるよ」

 

ナイオーロが手を動かすと空中に何本もの紫色をしたぶよぶよと生物感漂う触手が出現。瞬時にこちらの体へ巻き付くと口とアナルへ液で濡れた先端を潜り込ませてきた。

 

「もっじゅっ! ぶむっ! ぐっぷぐぷ!! ぶもぉっ!!」

(この触手の先走り……ナイオーロのちんぽと同じ……っ! なぜ私はそんなこと……あ”あ”っ!! お、お尻もこの感じ覚えてる! 覚えてますっ)

 

入ってきてすぐ理解した。触手がどれもナイオーロのペニスを模していることに。

一度味わった味。心が燃えるほど感じさせられた悦び。

口と食道を満たす塩気の混じる味わい。直腸の入り口まで簡単に抉って蹂躙する逞しさ。

どちらも力の補給と言われて受け入れたあの時の肉悦そのままだ。

 

(き、気持ちいいのがどんどん強くなって……頭の中まで犯されているようにっ……♡)

 

本命は膣に挿入された彼のちんぽ。しかし他の触手も負けず劣らずの巧みさで喉もお尻も性感帯として刺激してくる。触手から染み出る液が擦り付けられると体はもっと熱くなり、喉粘膜も腸壁も肉槍を求めて絡みついてしまう。

 

(私の体……全部が気持ちよくなるための道具にされて……ああでも……とってもいいです……)

「クク、ずいぶん幸せそうな顔だな。ちんぽが気持ちよくて仕方ありませんって面をしてるぞ」

「んぼぉ……ぐっぽぉ……! わひゃひ……は……」

 

声に力が入らない。触手に塞がれているせいもあるが、それ以上に彼への敵意がもうほとんど残っていない。突かれれば突かれるほど彼への恋の情熱が増し、全てのちんぽを気持ちよくさせてあげたい気持ちが強くなってくる。

 

「そろそろ頭も書き換えてやらんとな。オレのために戦う女に余計な感情も記憶も必要ない」

(なにを……そうです……戦わないと……耐えないと……私しかもう先輩を守れ……あ、れ……? 

私……以外って……誰……)

 

大切な先輩の顔は覚えている。可愛らしくなってしまっても敬愛する人。でもそれ以外、異聞帯へ一緒に突入した人がいたはずなのに存在が薄れていく。

少年のような船長。少女のような技術士。死線を潜り抜けてきたカルデアスタッフ。

最初は声が、続けて姿が朧気に儚いものに変わって消えてしまう。

動揺した隙も逃さず体内へ催淫液を塗り付けて体を熱くさせる触手ちんぽ。突かれるのに合わせて3か所の淫紋が薄暗く光りはじめる。

 

「もごぉっ! おぶぅっ! じゅぶるっ! じゅろろろろっ!!」

(触手ちんぽがよくてっ! 気持ちよすぎてっ! 私、忘れちゃいけないことがあるのにっ!)

【ありませんよ。私が忘れてはいけないことなんて陛下とおちんぽ様のことだけです。他は全部、気持ちいい快楽の中に溶かしてしまいましょうね】

 

光が増すほどに頭から記憶が削ぎ落される。

代償なのか、声の通りに失った分だけ気持ちよさが流れ込んでくる。

 

「お”っほぉ!! んひぃっ! らめっ! りゃめれしゅっ! んぼぅっ! ひんほっ! まんほごりゅごりゅぅ!!」

(頭も……心も……ちんぽのことしか……)

 

後には何かを無くした喪失感だけが遺される。

だが頃合いを見計らったように触手たち胸に巻き付いて先端を摘まんで意識を際立たせる。そして失った穴へ今までよりずっと大きなものが入ってきた。

 

「オレのものになれマシュ・キリエライト」

「あぁ……はぁぁああああ……」

 

それはナイオーロへの忠誠心、そして愛。

蜜壺を豪快に犯し貫くちんぽはどれだけ自分に興奮しているかの証拠。膣を蹂躙して力任せに跳ねまわるその力強さに嬉しさがこみ上げる。

自分を求めてくれる彼が愛おしくてたまらない。

彼に奉仕できる自分がこの世で一番の幸せ者だって思えちゃう。

 

【早く答えましょう。私を貴方のものにしてください、ナイオーロ様って】

(ナイオーロ……様……ナイオーロ様に私……もっと喜んで欲しいって……)

 

胸を揉むその指一本にも口づけしたくなるほどだ。

じっと自分を見つめる視線にも体が火照る。胸、お臍、まんこ、唇……彼がどこを見て淫らな思いを抱いているのかが肉竿の勃起で分かる。

 

「ほっひゅうぅううう!! んぶちゅっ! ちゅろっ! ちゅりゅるる!!」

(皇帝に見られるのが気持ちいい……皇帝に触られるのも……なによりおまんこのちんぽが気持ちよすぎて……)

 

犯してくるばかりだったちんぽに奉仕を始める。先走りを舐め、お尻を強く締め付け、何より膣の肉を動かして襞をぎゅるぎゅるって巻きつけた。

それだけでまた幸せと快感がこみ上げ、さらに彼を喜ばせたくなれる。

もう失ったものへの思いなんてとっくに消え、後には埋めて余りある彼への思いが残る。

 

(ちんぽ……もっとよくしないと……)

「キリエライト!! いや何しとるんだお前達!?」

「マシュ! しっかりしてくれ!!」

 

部屋の扉が開かれて騎士に連れられたボロボロの男が2人入ってくる。ともに金髪の男。やたら人の良さそうなヒゲ顔と眼鏡の特徴がない男……どこか懐かしいような思いを抱けるのに少しも思い出せなかった。

何だかみすぼらしい人だなって外見への感想だけしか浮かばない。

 

「ほら残りのギャラリーにも来てもらったぞ。何か反応してやったらどうだ?」

 

だから彼の楽し気な声にも戸惑うだけ。

 

「……どなた、でしょう?」

「何言っとるんだね!? ギャグにしても時と場合を考えなさいよ!」

「ちょっ! マシュ! 本当にヤバいって! 俺達のこと分からないのかよ!!」

(あ、なんで悲しい顔を……ああひゅっ!! ま、またちんぽがおまんこをグリグリ……してっ! やめて……くださいっ!! 頭……おかしくなっちゃう!!)

 

何かを言ってあげないとっていつもの優しさで考えるも、すぐにまた膣をどちゅどちゅと突くちんぽに頭の中が消し去られる。膣を思うがままに押し広げるその強さ、まさに王者の貫禄。

口の中へ入ってくる舐めがいのある大きさもとてもいい。ぺろぺろとアイスみたいに舐めるだけで美味しい汁が尽きずに染み出てくる。

 

(んちゅっ……ちんぽ汁……とても美味しいです……もっと……もっと飲ませて……たくさん舐めますから……)

「さて次は大事なセンパイにもお別れしないとな」

(先……輩……はっ!!)

 

先輩。藤丸立香先輩。大切な人。命に代えても支え、先の未来を共に歩みたいと願った人。

彼の存在を引き金にして快楽に塗り潰されていた思考がようやく少しだけ戻ってくる。

 

(っ、私なんてことを……!!)

「先輩! 申し訳ありません私、私……」

 

大丈夫。ちゃんと覚えている。彼がいてくれれば自分はまだ大丈夫。

だが縋るような思いで見つめた先輩の顔は可愛らしく━━そして憤りながらも明らかに発情した赤みを帯びていた。

 

「ふぁっ……うっ……ふぅくっ……あっう……ダメだマシュ……俺、見ないで……」

「せん、ぱい……?」

 

男らしさの対極。必死に耐えつつもその顔には隠しきれない情欲との苦悩が浮かんでいる。

頬は桜色に染まり、唇は噛みしめつつも涎が零れ、瞳は熱く腫れぼったく潤んでいた。

十分に女らしい体に男っぽい口調で悩ましく悶える少女。倒錯したその姿はいやらしくて肉体的に同性の自分でもドキッとする色気があった。

 

「これが巫女様の素質か……くっ!」

「リズエル様で慣れている我らでなければ……」

 

押さえている騎士さえ動揺する艶姿。それほどに今の藤丸は声にも女性的な魅力を孕んでいる。

 

「クク、中々気持ちよさそうだな」

「皇帝……貴方が先輩に何かを━━」

「淫紋が鎖だと言っただろ。オレが弄れば片方の肉体の情報を共有させることも容易い。今のアイツにはお前の体に流れる快感と感情を流し込んでやってる」

 

説明を聞きながら視線を移すと確かにその通り。時折口が無理やりこじ開けられ、床に押さえつけられた胸の谷間は太い蛇が絡んだように形を変え、リズミカルに跳ねそうな体を留めて悶えている。

少し前までの快感に耐えていた自分と瓜二つ。

 

「頼みの綱のセンパイもオレの手で感じるメスってことだ。

お前の主に相応しいのはフジマルリツカとオレ、どちらだと思う?」

 

ドクンと強く心臓が震える。

聞いてはいけない。

答えてはいけない。

悪魔からの問いかけだ。

油断すると何を言うか分からない唇を噛み、この間も強烈なピストンを繰り返す剛直に必死で耐えた。

 

「クク、必死に主へ忠誠を立ててるつもりかもしれないが。答えられない時点で負けてるぞ。だがいい。そういう気高い女じゃないと堕とす楽しみもねえ。

━━そう思わないか、フジマルリツカ?」

「う……あっ……やめろ……ちんぽ……動かすなっ……」

「まだ完全に女にはなってないんだったか。なら今のお前は幻のまんこの快感に喘いでるってわけだ。

中々面白い見世物だぞ」

「くそぉ……」

 

自分と同じように触手が巻きつき、締め上げられているかのように藤丸の肌が歪む。この快感、この気持ちよさを知りながらまだ戦える彼は本当に強い人。

そうだ、決して折れない人だと良く知っている。その壊れそうに脆く、でも抗う姿に何度も支えられた。

 

「負けて、ない……俺はまだ……」

「主人に嘘が付けると思ってるなら愚かにも程があるぞ。オレを憎んでいるような顔だが本心か? 

本当はオレに縋りついて可愛がられたいんじゃないのか?」

「ち、がうっ!! そん、そんなわけ……ない!」

「隠すなよ━━おい、体を起こせ」

「はっ! 巫女様、陛下のご命令故、ご容赦下さい」

 

騎士に起こされた藤丸の顔。隠しきれない情欲の火が瞳に浮かび、視線が自分と皇帝の結合部に釘付けになっている。

インナーを内から突き上げる豊かな膨らみ。そしてその先端にある二つのポッチ。ビンビンにそそり立った乳首が彼の興奮をこれでもかと見せつける。

逆に股間の肉棒は落ち着いたまま。しかしインナーショーツに浮かぶ水の染みが彼の興奮を証明していた。

 

「いじらしいってのは今のお前みたいな顔を言うんだろうな。澄んで濁りのない瞳、宝石のように美しい。この長い髪も似合っているじゃねえか。お前もオレが所有するに相応しいメスだ」

「違う……俺は牝なんかじゃ……ないんだから……」

 

近くに連れて来られた藤丸の顎に手を添えて感想を述べるナイオーロ。喋りながら顎や髪に手が触れた瞬間、藤丸の体が小さく飛び跳ねる。

彼が今どんな気持ちなのか、自分にもよくわかる。

だって胸やおまんこを可愛がってくれたあの手だ。褒められ、愛撫されるなら体のどこだって気持ちいいに決まってる。

 

「男としちゃ落第だが意気は買ってるぜ。破れかぶれでもオレに挑む度胸、いい女だよお前。

ソラエルと同じ、オレに仕えるのが何よりの幸せだと教えてやろう」

「違う……違うぅううう……」

 

褒められることでも同じように子宮がキュンと切なく疼く。次の瞬間には満たしてくれる肉棒のおかげで解消されるその疼き。

淫紋が輝いて疼きを満たしてくれる彼への愛情がさらに強く深まっていく。

 

「ひゃああああ……マシュ……やめて……そんなこと……思わないで……こいつが……ナイオーロを好きなんて……」

 

感情が共有された彼も女の子の可愛らしい悲鳴で嘆く。心を書き換えられる自分と違い、彼には無理矢理流し込まれる違いだろう。

安心感を抱く自分とは違って彼は戸惑いや拒絶の方が大きいらしかった。

でもその瞳を潤ませる情欲だけは自分と同じ。

 

(その顔……先輩も皇帝を見てそんな眼をするんですね)

 

強く凛々しい彼。でも瞳だけはトロトロに蕩けてしまいそうなメスの形。

その一点だけで藤丸へ抱く特別な思いがちんぽのピストンと一緒に歪み、曲げられていく。

 

「よく見ろ。そして思い出せ。オレに抱かれたお前達の感情を。大切なマスターがその時浮かべた表情をな」

 

北海道で体を重ねた記憶。淫紋が覚醒したおかげではっきり思い出せる行為中の記憶。

共にナイオーロへ抱かれるイメージが浮かび、彼へ快感をねだったあの記憶。

欲望に負けた自分を犯し貫いてくれる藤丸の肉棒に皇帝を重ね、思いっきりはしたなく乱れて感じまくった最低な自分(メス)。

そして共鳴していた藤丸もまた━━皇帝に抱かれるイメージに最高に幸せそうな表情を浮かべていた。

 

(……あはっ)

【クスクス、気づきましたね】

 

そうだ。彼ももうメス。

ちんぽを入れられて幸せになれる可愛らしい女。

 

(どうしてそんなに羨ましそうに見るのですか)

(どうしてそんなに頬を赤らめるのですか)

(どうして……女性になった先輩はエロい表情をするのですか♡)

 

淫紋が暗く光り、心の形を変える。

これまでの信頼や絆や忠誠がメスとしての藤丸へ向ける欲望に変わる。

それは大きな絶望であり、同時に福音でもあった。

もっとも信頼する人間、藤丸立香。彼さえもナイオーロの与える快楽には勝てない。だったら彼よりずっと弱い自分が勝てるわけなんてない。

あんなにも頼もしかった彼が皇帝の前では牝にされる。揺るがない一つの事実が最後まで残っていた心の砦をゆっくり溶かし、グズグズに崩してしまう。

 

(今の先輩、とても……とてもエッチで一緒に楽しみたい……一緒に皇帝へご奉仕したい……♡)

【そうですよ。それでいいんです。私も先輩もナイオーロ様にお仕えして可愛がっていただくのが一番の幸せなんですから】

 

あの声にももう反論できない。

だって2人にとっての幸せだと分かってしまった。

善とか悪とかどうだっていい。

誰より大切な彼と……いいや彼女と一緒に愛する人のものになれるなら他に何が必要だろう。

だから正気に戻って止めていた腰へ足を絡め、自分からも積極的に動き始める。

 

「クク、その様子だと理解したようだな」

「━━はい、ナイオーロ様♡んふぅ……あはぁああああ♡ちんぽ、ちんぽいひぃいいい♡」

「マシュっ━━あっくっ!? くふぁああああ!!」

 

藤丸の声が聞こえる。積極的に動き、膣肉も全て肉竿へ絡みつかせるとっておきのセックスだ。共感している彼も座るのだってキツイに決まってる。倒れそうになった彼を律義に騎士が支えるのを見て、安心して動きを再開。

 

「キリエライト! 敵に呑まれるな! 貴様まで折れたら━━」

「おいダメだって!! マシュ!! 藤丸も起きろ!!」

 

外野がうるさい。何か叫んでいる人が見えるが少しも心が動かないし興味も湧かない。

今はちんぽ。膣を犯してくれるこのちんぽが最重要だ。

深く深く腰を落とし子宮まで犯されるように求める。

 

「ちんぽぉっ! ああナイオーロしゃまの大きなちんぽいいでしゅっ! もっと奥、ずっぷり奥までぇ!!」

【そうです。もっと求めて。乱れて! そうすれば私は私になれますから!】

「マシュ……」

 

その時聞こえる小さな声。同じ快感を受けながらも悲痛な顔で自分を見つめてくれる先輩。

だから彼にももう頑張らなくていいように自分の正直な気持ちを教えてあげる。

 

「先輩。私、北海道でセックスをした時分かったんです。先輩も私と同じ、ナイオーロ様にメスとして抱かれることを望んでいるって。でもそれは良くないことだから忘れるようにしていました」

 

なんでもっと早く気づかなかったのか。早く気づいていればあの時わざわざ逃げ出す必要もなかったのに。

 

「違うマシュ!! 俺は望んでなん……ふにぁぁあああ!!」

「あっはぁぁぁあ……ふふ、けつまんこを締めただけで喘いじゃうんですね。可愛い♡

でも嘘はいけませんよ。先輩の淫紋が共鳴して私に刻まれた時、男らしさなんて欠片もない先輩の悦ぶ心が伝わってきましたから」

「だめだ……マシュ……マシュぅ……」

「責めているわけではないんです。おかげで理解できましたから。私にとっての幸福は人理を取り戻すことなんかではなく……先輩と一緒にナイオーロ様の下で愛していただくことだって」

「その通りだ」

「あふぃいいい!! あはっ! あははっ!! またナイオーロ様のちんぽがグリグリきたぁっ!!」

 

犯されながら囁かれるともうそれが真実にしか思えない。疑う心は微塵も生まれず、ただ彼に隷属して従うことへの幸せな気持ちで心が一杯になる。

彼が主人。彼がマスター。自分は彼に仕えるために生まれてきたんだって。

 

「幸せだろう? こうしてちんぽで何度も何度もまんこを突かれて」

「はひぃいい♡幸せ、しあわしぇぇ♡ちんぽセックス、最高ぅぅぅ♡」

「いい答えだ。優秀な奴隷には褒美もやらんとな」

 

腰の動きが加速。杭を打ち込むような大きく激しいものに変わった。

求めあう快楽欲求をぶつけられた子宮口はもうガバガバ。強引に入り込んだ亀頭が子宮壁を抉るように撃ち込まれる。

 

「あひぃっ♡しゅごぉ♡子宮……パンパンぅ♡ナイオーロしゃまにぃ……つぶされちゃうぅうう♡」

「くっん……あっぎ……マシュ……待って……」

 

騎士に支えられ、必死に引き留めようと懸命な彼の声が背中を叩く。

ああいけない。自分だけ気持ちよくなってるなんて後輩失格だ。主人への奉仕を忘れるのは許されないが、大切な彼女のことを放っておくなんて自分が許せない。

急いで振り返ると少しでも希望を見つけたように彼の表所が緩む。

だから、

 

「先輩! 先輩ぃ♡見ていて! 見ていて下さい!! 

私の幸せな顔、ナイオーロ様のちんぽで蕩けた顔ぉ♡これが先輩の未来の顔なんでしゅからぁ♡」

 

今の自分の気持ちをしっかり教えてあげる。だってこんな幸せを受け入れられないなんて悲しいから。

 

「いい心がけだぞ。さて名残惜しいがそろそろ射精してやろう。それでお前も完全にオレの眷属へ生まれ変わる。遠慮なく味わえ」

「はぁぁあ……生まれ変わる……生まれ変われるんですね♡射精……射精ぃ♡はいっ! たっぷり射精してくだしゃい♡」

 

膣をくぱっと広げ、特に奥まで入るように必死に腰を落とす。膣中、そして心の中まで彼のザーメンを飲み込むために。

 

「クッ、射精すぞ! いいな? オレのものになると誓うか?」

「もひろん! もちろんです!! あなたのものになりまひゅ♡私は━━マシュ・キリエライトはナイオーロ様の奴隷サーヴァントですぅううう!!!」

【来て! ザーメン奥まで射精して!!】

「いい言葉だ……さあ、受け取れ!!!」

「もぶっ! ぐぽろろろぉぉ!!」

 

止めと口とアナルの奥にも再び触手が突っ込まれる。短い宣告の後、肉棒が震えて亀頭が膨らんだかと思うと一気に弾けた。

白濁液。

口で、アナルで何度も味わったあの熱さが入ってくる。子宮を膨れ上がらせてパンパンにしてしまう濃密なオスの欲望がドプドプとめどなく押し寄せてきた。

 

「きちゃぁっ! きたっ♡ザーメンで私のナカいっぱいぃい♡すごく感じひゃいましゅぅ♡ごぷっ! こぷっ!! 溺れるりゅぅ♡けちゅまんもすっごいでしゅぅううう♡」

 

内臓が焼けてしまいそうな熱さ。触れた細胞の一つ一つが悦びで爆ぜるような心地。自分という存在の殻まで砕かれて白濁に溶ける。

視界も脳も全てがザーメンと同じ真っ白に染まり、心が真っ白に洗い流される。

そんな灼熱に満たされた体もすぐに絶頂へと至った。

 

「おっひぃいいい♡イグッ! イギましゅっ♡マスターの孕ませ汁たくさん注いでいただいて私━━イきゅうううう♡♡」

「ふっ……あっ……体……熱ぃいい……ダメだ……俺が……私も……イッ……!!」

【くすくす……先輩もイっちゃった。そしてこれで私も……私と一つ……】

 

愛液を噴きながらイッてしまう。

最高潮の快感と幸福感を受け、3か所の淫紋が受け止めた精液を引き金として妖しい光も最高潮に。絶頂の気持ちよさの波の中で藤丸へ抱いていた憧れや思い出も全て溶けて蕩けて薄らいでいった。

後に残るのは……

 

「ナイオーロ……さまぁ……ふふっ先輩……」

 

主人への愛。遂にそれがマシュにとっての全てになる程定着する。

 

「オレはお前の何だ? 

マシュ・キリエライト」

「ふふ……はい、貴方は私のマスターです。ご主人様……ナイオーロ様。そして私は貴方の奴隷……奴隷、でしゅぅ……」

 

そう、もうそれしか浮かばない。

それ以外に何もいらない。

心がどこまでも堕ちていく。

 

「そうだ、それでいい。そしてオレのものなら……」

「ああ……それは……」

 

彼が取り出すのは青色の宝石。夢で使ってもらったエクスデバイス。

何を求められているのかがすぐにわかる。彼に必要とされているのがまた嬉しかった。

 

「使え。そして生まれ変われ。オレの眷属、騎士に相応しい姿に」

「はいっ! どうか見ていてください。先輩も私の新しい━━きゃっ!? 

っ、ナイオーロ様!?」

 

受け取ってちんぽをハメてもらったまま胸へ取り付けようとした途端、デバイスが火花を上げて爆発。

主を気に掛けるが彼も不可解という表情。

 

「淫紋は定着した。心もオレのものになっているはず。だがこの感じ……まだ素体として完成していないか? 

━━ジェリシギル」

 

誰かの名前を呼ぶと皇帝の背後へ暗い金色をした褐色の美女が出現。研究者って感じの白衣も着ているし、ドクターみたいな人だろうか。

 

「ここに」

「主の危機にも出てこないとはいい度胸だな?」

「破れかぶれの特攻に負けるような方ではないと分かっていましたので」

「どうだかな。まぁいい。それよりデバイスが壊れたようだが理由は分かるか? 

キリエライト、そいつに渡せ」

「はい」

 

壊れた残骸を渡すとしばし観察。その後こちらの体をペタペタ触り、片眼鏡で眼の奥まで覗き込んできた。

不気味さに入れたままの屹立を締め付け、主へ体を摺り寄せる。安心しろって頭を撫でてもらえるのがとても心地いい。

 

「容量オーバーですわね。英霊を宿していた器に収めた陛下の魔力、それがデバイスの想定をはるかに上回ったことによるものかと」

「ちっ。2年以上使っていない技術ではそれくらいの不調は起きるか。

直せるか?」

 

問いかけにジェリシギルと呼ばれた女性は腰を折って一礼。大したことでもないって風。

 

「彼女の体を分析してしまえば簡単ですわ。ただ数日はお時間を頂きますが」

「数日か……明日には妻たちも戻ることも考えれば他の奴隷を仕上げる間に同時進行できるな。

いいだろう、お前に任せる」

「あとこれは提案ですが、少し改造してもよろしいでしょうか?」

「……改造だと?」

「ええ。ソラエル様が以前協力者探索の際に持ち替えられたデータがあります。

彼女の使うオルテナウスという装備はとても興味深い。ほぼただの人間である彼女を英霊と戦える次元に強化する技術。レクスティア様のエクスレイヴ、ジネーヴラ様の洗脳機兵とも融合させることでさらなる強化が見込めると前から目をつけておりましたの。巫女様同様、他の眷属方とは差別化を図る意味でも強化を施した方がよろしいかと」

「なるほど……キリエライト、お前はどうだ? 

ただの眷属として生まれ変わらせることもできるだろうが。より強くなりたいか?」

 

問いかけながら子宮をコンと一突きされる。

思わず笑ってしまいそうになる。彼のこれは意思確認ではない。自分を喜ばせる解答をしろって奉仕のサインだ。それが理解できる自分があまりに幸せで笑って答えた。

 

「はい! ナイオーロ様の役に立つために改造して頂きたいです。もっと強く……あとエッチにして頂けると」

「クク、上出来だ。

ただしジェリシギル、失敗した場合は分かってるな」

「首でも目でもお好きなようになさいませ。それでは参りましょう、キリエライト様」

 

体に付けられていた沢山の触手が消え、最後にずぼっとハメられていた剛直が蜜壺から抜ける。中からはバケツをひっくり返したように大量のザーメンがゴプゴプって流れ出る。皇帝に与えられた褒美が出ていくのが少し寂しく、でも彼の愛の大きさを見せつけられているようで幸せ。

先輩や騎士達や他の誰かに見られていることも気にならず、ワレメから流れる濁った残滓を掬い取って舐める。

 

「んっ♡はぁぁああああ……こってりして舌の上で踊ってます……ご主人様のザーメン……美味しぃ……ふふっ。ダメですね。もっと楽しみたくなってしまいます。

お待たせしましたジェリシギルさん。行ってきますナイオーロ様(マスター)」

「ああ、オレのためにより美しくなって来い」

「マシュ──!!!」

 

騎士に捕まった藤丸を振り返る。あまりに悲痛ででもとても強い表情をしていた。

目の前で後輩が裏切ったのに泣きださず、苦悩を受け入れて押し潰されそうでも折れない顔。

自分が皇帝のものとなった事さえ彼は自分のせいだと受け止めているのだ。

可哀想な先輩。まだこの幸せな気持ちを受け入れられないなんて。

 

「先輩も堕ちましょう。何でまだ頑張るんですか? 

死んだ奴らなんかのために私達の気持ちいい時間を奪われる必要ありません」

「マシュ!? 何言って━━」

「今ならはっきり分かるんです。これまでに滅ぼした異聞帯、そんなものにいちいち心を動かしていた時間が無駄だったって」

 

そう。少しでもいい終わりとか、幸せな終焉とか、全部全部くだらない。

とっとと滅ぼしていればもっと早く皇帝のモノになれたのに。

邪魔してくれたかと思えばこれまでの記憶全てに憎しみさえ抱きそうだ。

 

「弱いから負けた。私達より価値のない世界だから消えた。それだけじゃないですか。

そこにいた生き物の事なんてもっと価値がない……無価値って言ってもいいですよね」

「違う!! そんなことない!」

 

まだ価値を与えようとしている。愚かにも滅びた世界に。

なんて優しい。なんて無意味。だって貴方が堕ちたらもう誰も思い出すことさえないのに。

 

(でもそんな先輩もとっても可愛らしいです。それに誤魔化せてませんよ。下着についてる白いの……私と同時にイっちゃったんですね。ちんぽに触れずに射精しちゃって。

……もう十分メス。貴方が陛下に抗って頑張って……そして大好きになってしまうの……とても興奮します)

「まだ縛られるんですね。さよなら……いいえ、またお会いしましょう先輩♡

次は眷属になった後か、それとも私が調教させて頂けるのか。生まれ変わった姿、楽しみにしていてください」

 

彼の頬をそっと撫でて口づけ。マスターとして慕う気持ちは消えたが、それでも彼への愛は消えない。早く彼も同じ奴隷になってほしいと切に願った。

 

「マシュ・キリエライト!!」

「マシュ……おい嘘だろ……なぁこっち見ろって」

 

待たせたジェリシギルの下へ小走りで向かう間、騎士が押さえた2人の男に声をかけられる。

でも視線さえ向けない。だって興味がない。

ナイオーロ以外の男、それも帝国の人間でさえないなら意識を向ける価値だってない。

道端の汚い犬が吠えたって意識を向けても危険が無ければ見向きもしないだろう。今のマシュにとって彼らの存在はそれと同じだった。

 

「クク。ああは言ったがジェリシギルなら失敗はしないだろう。お前も楽しみじゃないか? 

あの純粋で癒しの人形のようなマシュ・キリエライトがどんな風に改造されるのか。ちゃんとオマエにも見せてやるから喜べよ」

「ナイオーロッ……!! 私はお前を……えっなんで私……私を私って……違う、私は……私で……」

「ほう。どうやら意識のメス化もさらに進んだようだな。折角いい女なのに俺なんて言われちゃ萎えるから好都合だ。

━━連れていけ。上の貴賓室でいい。オレや妻を相手にするつもりで丁重に扱え。メイドに命じて風呂にも入らせておくように。色々汁塗れだからな」

「はっ! ━━どうぞ巫女様こちらへ。ご同行願います」

「陛下! こちらの2名はいかがなさいますか?」

「あん? 

そうだな。とりあえず地下牢に入れとけ。オレの旗下に加わるならいつでも出してやるからよ」

 

玉座の間を出て扉が閉まっていく中、そんな声が聞こえた。

 

◇

 

それから数日、マシュはかつてエクスティアを改造したものと同じ調整槽に入れられて改造を施された。

紫色をした安全とはとても思えない色の液体。

そこに漬けられて口元には呼吸器用のマスク。

乳房の両脇と付け根、ヘソ回り、掌、首、太もも、特殊な信号発生装置により神経系を改造。人間の限界を超えた反射神経と運動神経へ成長。

液体内を埋め尽くすほど大量の触手も入れられ、乳首や膣やアナルやヘソ、マスクの中にも生えた触手に全身くまなく覆い尽くされて快楽を流し込まれる。

同時に注がれるギルツシードを溶かし込んだ薬液が少しずつ血液の中に溶け込み、溶け込んだ血液が流れ込んだ肉体の細胞さえも変質させる。下手をすると怪人化して異形化するところだが、そこはジェリシギルの手際が失敗を防ぐ。

時折流される電気信号により3つの淫紋が励起。肉体変化を体になじませつつ、主が拒みそうな極端な欲望の暴走を止める。これにより力を求めすぎためのガチガチな筋肉だるまになることも、速さを求めすぎてガリガリにやせ細った骨と皮になることもない。

マシュとしての器を保ったまま、怪人としての肉体を与えられたより完璧な兵器へと作り替えられるのだ。

不意に夢うつつで開いた瞳が元の明るいパープルから、白い瞳孔に赤紫の闇に濁ったものへ変わる。

 

(……ふふ、私変われるんですね……マスターのサーヴァントに……)

 

そしてその様子を外からモニタリングしつつ手を加えるジェリシギルも短く笑う。

 

「レクスティアとジネーヴラの技術融合……そして生まれる最強の兵士を私が作り出す! 

うふふ。四天王を渡り歩いた甲斐がありましたわぁ。やっとこの欲が満たせる時が来たんですもの」

 

そしてこの改造を受けている間に北海道よりルクスリアを含めた幹部が帰還。

バーヴァン・シー、モルガンが堕とされ、ダ・ヴィンチが調教されている最中に改造を終えたマシュが姿を現したというわけである。

 

◇

 

エクスレイヴ6号機

「……ちゅぅ……っぷは!! 以上が私の陛下に堕としていただいた経緯です。これまではずっと調整して頂いていたのでダ・ヴィンチちゃんの調教にも関われませんでした。

でも調整槽は隣だったのでもう来たってことは知っていましたよ」

「なるほどねぇ。れりゅ……んっちゅぱ……タマタマ美味しい。この味だけでずっと舐めてられるよ」

「もうダ・ヴィンチちゃん! 私の感想よりおちんぽ様のことですか。

むぐ……もう少しマナーを……あむっ! じゅっぽじゅりゅ! じゅぞぞぞおぉ!」

 

折角話したのにと不満を口にしたが、あちらはどこ吹く風って軽く笑ってまたタマタマに吸い付く。

自分もフェラの方が大事なのであんまり強く言えない。

 

「それはおちんぽ様に文句言ってよ。

このずっしり重くてザーメンたぁっぷりなタマタマが悪いんだから。すんすん……はぁぁぅ……もう匂いだけでも感じるぅ♡」

 

匂いを嗅いで発情を隠さないダ・ヴィンチ。しかし急にぴしゃりと乾いた音が鳴る。見ると片手をあげた主人が彼女のお尻を軽く叩いていた。

 

「━━ふっひぃいいい♡お尻ビンタぁキくぅ♡まんこにまでビリビリ響いちゃう♡な、なんでぇ怒るんだい♡」

「主を悪者扱いするメスガキにはお仕置きが必要だろ?」

「お”ほっ”♡な、ナイオーロ君の指がまんこにぃ♡あ”っ! や”ば、や”べっ♡指でも全っ然ぎぼぢいいっ♡♡

もっとじゅぼじゅぼぉ♡してして♡ねぇねぇお願いだよぉ♡」

「クク、しょうがない奴だ」

「あ”ぁ”っ♡クる♡まんこの中指でぐちょぐちょに……私、イッくぅうう!! ♡」

 

舐めながら恍惚とした表情のダ・ヴィンチが絶頂。褐色の健康的な肌を愛液で濡らして悶える姿がとてもそそられる。仰向けにとても無様なイキ顔で彼女が倒れこんだのを見た後、主の視線が自分に向いた。

 

「さてキリエライト」

「はい、やっとお見せできます」

 

変身するまでと与えられた黒く鈍い光を放つ鎧。その内側から結晶をはめ込んだペンダント━━エクスデバイスを取り出した。かつて青色だった結晶は持ち主の心を表すように暗く紫色に変貌。中で小さな光が時折明滅を繰り返して息遣いをしているみたい。

その光を認めた主が楽し気に笑ってくれる。

 

「なら変わるがいい。今なら分かるはずだ。お前を生まれ変わらせるあの言葉を唱えろ」

「はい、やっと貴方のモノになれます……『ブライトフェザー・エクスパンション』♡」

 

聞かされたあの言葉を唱える。瞬間、デバイスから闇が溢れた。

 

(クス……くすくす……闇に包まれる……とっても気持ちいい……)

 

鎧と下着が闇色の光に分解。

首の付け根にデバイスがひし形の入れ物に入って肌に張り付くと光がいくつも分散し、体に巻き付いて服へと変わっていく。

デバイスから首をぐるりと回ってパーツが生成され、闇色のネックレスに。ネックレスから首まで黒いインナーが隙間なくくっつき肌と一体化。反対に肩までは暗い紫色をした布が覆い、肩の輪郭に沿うよう赤いラインが一本ずつ走る。

続けてデバイスから光の帯が体の外側へ伸び、細い逆くの字を描いたパーツになると胸を内側へ挟んで掬い上げる形に。同色の半円の輪状パーツが腰骨の辺りへ左右同時に出現し、体の前後でパチンパチンと肌に接着。続けてデバイスから薄紫色をした布が生えてパーツに押さえられるようにして際どいハイレグスーツを形成。ほぼ上半身を隙間なく埋める布だが、胸の前だけはデバイスからヘソの上までパックリ開放。胸を挟んだパーツによって豊かな谷間を見せつけるデザイン。

腕に光が定着。

指先を黒色の鋭いクローが武装し、デバイスと同色の手袋パーツが手元から二の腕中腹までを覆う。二の腕の袖口にも腰のパーツを大きくしたような部品が固定。二の腕から肩までを広く防御するアーマーのように伸びる。

足にも光が定着。

クローと同じ黒色のストッキングが足を覆った上に暗い紫色の強化装甲が定着。ブーツ状になった足元から太ももまで伸びあがると、太もも周辺でぐるりと終端を分けて巻き付くように定着。

顔に光が定着。鼻から上をほぼ全部覆う巨大で真っ黒なバイザーを作り、人間らしい表情をほぼ全部隠してしまう。

次の瞬間、瞳が開くようにバイザーの中心に赤紫色をした球体結晶が出現。それを契機に全身の至る所、二の腕強化パーツ、掌、踝、胸の下、最後にデバイスと同じ色の結晶が現れる。それぞれの表面には起動確認をするように電子の光が走って、それが生き物でないと主張。

頭へ光が定着。

髪は明るい紫から色を失ったメタリックな白に変色。耳の後ろから角が生え、2又に分かれる。しかも生え方が特殊でまず白い角が伸び、続けてそれを補強するかのように黒い金属光が覆ってより太く仕上げるやり方。

角の一方は耳をまたぐようにして伸び、額に沿って前へ短く突きだす。

もう一方は頭の輪郭をなぞりながら上に伸び、つむじを左右から挟み込む位置取りで手を突く形。

前から見ればさながら4本角の一つ目鬼にも見える風貌に仕上がる。デバイスが短く発行すると胴体や手足の各所に魔力が巡る回路が励起。血のように赤いラインとなって体の上に線を刻む。

最後にずっと宿っていた3つの淫紋が体の表面、スーツの上に浮かんで定着。首の淫紋はデバイスの中に刻まれた。

 

「はふぅううう……うふふ、お待たせしましたマスター。どうでしょうこの服、私は貴方のサーヴァントに相応しい姿になれていますか?」

「ああ。ククッ、これはなかなか……機械には詳しくねえが魅せてくれるぜ」

「あはぁぁぁ……そんなに優しい言葉をかけていただけると……とっても……嬉しくって……」

 

巡り始めたデバイスを中心とした魔力回路。旅の途中で適正化されていた面もあって実に順調だ。

彼への溢れそうな思いを口にすると、自分の中にもいよいよ生まれ変われたって喜びが尽きずに湧いてくる。

 

「あはっ……あはははは!! 素敵。素敵です。今の私、生まれてきて一番幸せだって思えます。あの青空を見た日よりずっと」

 

魔神王を倒し、世界を取り戻したかと思ったあの日。

南極の山脈の上、ずっと晴れることのなかった吹雪が止んだ先に見た青空。世界を救ったんだって、奇跡が起きて生き残れたんだって感じられたあの日の喜びにさえ、今の幸福感は勝る。

もう疑う余地はない。

自分は彼のサーヴァントになるために生きてきた。

これまでの喜びは彼に自然な笑顔を向けるために。

これまでの苦難は彼に出会うための試練。

これまでの悲嘆は全て何の価値もない妄想。

自分は今こそ本当に人として生き始めることができるのだと思える。

 

(やっと……やっと私は本当の意味で人間になれる……だったらもう)

「マスター」

「なんだ?」

「お仕えして奉仕もしないうちからなのですが……おねだりをしてもいいでしょうか?」

「ほう。お前からか。いいぞ、美しく生まれ変わったお前を見て気分もいい。好きに言ってみろ」

 

なんて優しいんだろう。こんな自分を見初め、素晴らしい存在に生まれ変わらせてくれた上に贅沢も許してくれる。

抱きついてしまいたくなる衝動を懸命に抑えて彼に頼み込む。

 

「シールダー……マシュ・キリエライト……そんな名前にはもう意味がありません。

どうか私に新しい名前を下さい、マスター。私を貴方のものだと定義してほしいのです」

 

そのお願いに鷹揚に頷いて答えてくれた。

歓喜の瞬間を心待ちにしていると、

 

「ふむ。これまで通りで捻りはいらないだろう。お前はマシュ・キリエライト━━」

「陛下、授けられる前に少しよろしいでしょうか」

 

ここまで改造を施してくれたジェリシギル。また音もなく傍へひっそり立っていた。

 

「ジェリシギルさん?」

「なんだ? 

今頃キリエライトのデータを喜んで採取してるだろうと思ってたんだが」

「それも確かにしておりましたが名付けとなれば私も口を挟ませていただきたく」

 

何やら端末を動かし、テキパキ動かすと彼女の手にした端末に電子の人形モデルが次々出現。ナイオーロへと示しながら話し始める。

 

「ソラエル様が持ち帰られたデータにはエクスレイヴ……レクスティアの眷属機が5号機まで記載されていました。α、β、γ、Δ、ε……なので名付けられるならばそれにならってζ(ツェータ)の文字を授けてはいかがかと」

「ほう……なるほどな。確かに奴をしのぐ意味でも悪くないか。

……決めたぞ。お前の名前はこれよりマシュ・キリエライト・オルタ。そしてオレの騎士として、エクスレイヴの完成機としてEST(エクスレイヴシステムタイプ):ζの名を授ける。存分に生まれ変わったことを見せつけてやれ」

「ζ……はい! マシュ・キリエライト・オルタ。そしてEST:ζ……陛下より確かに名前を頂きました!」

 

ζ。

私の新しい名前。ギャラハッドを宿す前よりも機械的な名づけだが、抱く感想はまるで逆。名前一つでここまで幸せになれるなんて本当に自分は主に恵まれている。

 

「素体のベースはエクスティアベースの洗脳機人によるスーツを装着。頭部の角は陛下の眷属化に伴い出現しますのでこちらも同様のデータを用い、魔導コーティングを施して黒角にいたしました。こちらは感覚器兼刺突武器としても━━」

「わかったわかった。その手の事は後で聞いてやるから今はキリエライトが先だ。

詳細な戦闘力はレポートにでもまとめておけ」

「はっ!? し、失礼いたしました。つい興奮してしまいましたの。

レポート作成承知しましたわ」

「ジェリシギルさんありがとうございます! 私、これでもっと陛下のお役に立てるんですよね?」

「ええもちろん。以前の肉体が崩壊しないギリギリまで怪人化と強化改造を施しましたもの。かつての妖精騎士としての仮想着名すら超える強さを保証しますわ」

 

スーツとクローを装備した掌を軽く動かす。

特異点解決に駆けたあの頃よりはるかに体が軽い。爪は簡単に鉄も斬れるだろうし、踏みしめた足は大地を砕く……実行しなくてもそれが出来る確信があった。

 

「ふふっ……ふふふ……この体、本当に素敵です」

「転生おめでとう。とっても綺麗だよマシュ……いやζちゃんの方がいい? 

体からあふれ出す陛下の気配……嫉妬してしまいそうになるくらいさ」

「ありがとうございますダ・ヴィンチちゃん。ダ・ヴィンチちゃんは同じ眷属ですからこれまで通りマシュって呼んでください。他の虫ケラに呼ばれるのは許せませんけど♡

ダ・ヴィンチちゃんもとってもスケベでエッロい素敵な服ですね。私も着て見たいです」

「いやぁマシュのムチムチな体だとはち切れる気が……まぁせっかく自由でエッチにしてもらったんだもん。楽しまないと損損ってものだね! 

君の武器も再調整をしないとね。あんなチャチな盾、今の君には相応しくないもの」

「はい! たくさん戦えるようにお願いします! これから私達の力も必要になりますから!」

「オッケー。万事任せちゃって」

「お前達、仲がいいのも結構だが、もうすぐこちらへ来る元主に一言言ってやれ」

 

すっかり忘れていた通信窓の先にはダ・ヴィンチ転生前からこちらをただ見つめ続ける藤丸の姿。ここ数日軟禁されて弱っても瞳にはまだ消えない意思が灯っている。

早く折ってあげたい。

早く楽にしてあげたい。

そんな彼女を見てみたい。

 

「藤丸君、難しく考えなくていいんだよ。私達はこれまで汎人類史のために頑張ってきた。それがナイオーロ君の為に変わるだけだって」

「はい! 先輩、私も陛下に抱いていただいて自分の望みを見つけられたんです。魔術王を打倒したあの日に見た空よりもっと素晴らしい景色、決して色あせない快楽の日々……これからも共に歩いていきたいです」

「何よりこのちんぽが……あむっ! じゅりゅりゅ! ぐっぽぐぽっ! れるろろろぉ!」

「ちゅっぱ! ちゅっぺ! ちゅりゅりゅる! ……はい、このちんぽを入れていただければ先輩も理解できます」

「「今までの日々がどれだけくだらなかったか」」

「だからおいでよ」

「こちらへ来てください」

「全ては━━」

「はい、全ては━━」

「「ナイオーロ様のために♡」」

 

◇

 

かくして最後の幕は上がる

━━帝城 藤丸の軟禁されている部屋━━

 

2018年12月29日。

全てを奪われ、立つ気力も失くした藤丸立香。

ベッドに仰向けに転がり、天井に描かれた空の絵をぼうっと見つめ続ける。特に感慨が湧くわけでもなく、脱出の策を考えているわけでもない。ただ時間が過ぎるのを見ているだけだ。

ふと視線を横に移す。

窓枠には白い粉がちらつき始め、薄くて古い感じの窓が時折風に吹かれてカタカタ鳴っている。いかにも寒そうな風景だが部屋の中は驚くほど温かい。なんでも城全体に快適に過ごせるよう魔術が施されているそうで部屋の気温も勝手に過ごしやすく調整されるらしい。

決戦礼装の下に着ていた制服のままでも過ごしやすいのは数少ないこの環境の利点と呼べるかも。

 

(はは……)

 

手の甲で瞼を拭っていると渇いた声が出た。いや出なかったのか。そんなことも考えるのがひどく億劫。

枕元には帯同を許されたわずかな私物。シャドウ・ボーダーの中にあったネモとの通信端末やマシュの読んでいたホームズの小説、ダ・ヴィンチが愛用していた筆記用具。

 

(藤丸)

(藤丸君!)

(先輩!)

 

耳元にかすかに聞こえた声に飛びあがりそうになって……そのまま寝転がって動かない。

わずかな衣擦れや窓の音が言葉のように聞こえただけ。そう思いたかった自分の願望ってだけ。

全員が堕ちていく姿を映像で、あるいは目の前で見せつけられた。

彼女らが今更元の呼び方で呼んでくれるなんて希望は持っちゃいない。

 

(これからどうすればいいんだろう……私は……また私って言ってるし……前になんて呼んでたか忘れたけど)

 

私と自分を呼ぶのが悲しい。マシュが堕ちるまでは「 」って呼んでいたのになんて呼んでいたのか。私以外の言い方は喉にものが詰まったみたいな感じで気持ち悪くて変えることもできない。これも女性化がいよいよ極まりつつある影響だと思う。

今まではこんな苦難で立ち止まりそうなときに背中を押してくれる人がいた。

支えてくれる人がいた。

一緒に未来を見たいって思える人がいた。

 

(でも彼女達はもういない。私は1人……もうずっと……そしてそのうちナイオーロに犯されて……ははっ……何のためにここまでやってきたんだろ。まるっきりピエロじゃない)

 

涙も仲間が堕ちる映像を見せられ、その1人を終える度に流した。しかし朝になれば清掃係が交換してしまって元通り。

自分の感情も行動も全てが無意味だと言われているみたいで、いよいよ無力感に押し潰されてしまいそうだった。

何度目かの体力消耗により眠りに落ちかけた時、部屋の扉が無遠慮に開けられると聞きなれた可愛らしい声が入ってきた。

 

「うー寒!! 雪降ってきたねー。明日は積もるかにゃー?」

 

そんな格好してるからだろと突っ込みたくなるいつもの淫魔装束で二の腕を擦りながらソラエルが入ってきた。温度調整されている城であっても流石にお腹も股間もほぼ出しているあの服だと寒いらしい。

一日に彼女を含め、淫魔連中は何度かやってくる。その度に妹扱いでご飯を食べさせられたり、風呂に入れられたりで恥ずかしい思いをしたが、とりあえずそれ以上性的なことはされていない。

まさかいよいよナイオーロに、と体を固くしたがソラエルはいつもの内面の凶悪さを感じさせない笑顔で話しかけてきた。

 

「ねえ藤丸クン。明日暇?」

「……仮に暇なら何なの。こんな部屋に閉じ込めといて予定を聞く必要もないのに」

「ひどいなぁ。一日三食昼寝付き、豪華なお部屋もセットにしてるじゃんか。ボクが代わってほしいくらいの好待遇なのに。

ま、いいや。それじゃあ明日デートしない?」

「……は?」

 

何言ってんだこいつという視線で返すと、だからぁと相変わらずのほにゃほにゃした笑み。

バカにしてるのかただ笑っているのかがわかりゃしない。

 

「だからデートだよ、デート! ずぅぅっと戦闘とか未来とか色々考えて休めてなかったでしょ。

ずっと寝てちゃ体に悪いし! たまには息抜きにボクとパーっと遊ぼうよ♪ 

帝都も色んな所があるし、ここの窓から見てるだけじゃつまんないもん。ボクが案内してあげる。服を買ってー水族館行ってー、最後にきれいな景色見ながらエッチしちゃうとか最高だよー♡」

 

こちらのベッドに座り込んで提案してくる態度は学校で友達を遊びに誘うような気安さ。

気遣ってくれたような言葉だが、そもそも休めなかったのも閉じ込められてるのもコイツが原因。どういう神経をしていればここまで善意のように言えるのか。

それにまた何かしら調教か何かを企んでいるとしか思えない。

 

「……今度は何する気」

「えー、何もしないってば―……多分」

「おい」

「にゃはは~。冗談冗談、ボクは藤丸君には優しいんだから大丈夫」

「……これまで散々夢の中で玩具にされたの忘れてないから」

「アレは藤丸クンの魅力を引き出すために頑張ったんだよ。それに酷いことしなかったでしょ? 

三角木馬の上で蝋燭を垂らすとかー、触手でお腹パンパンボテ腹になるまで射精とかー、それに比べたら健全だったじゃん!」

「健全の基準がおかしい……お前がどう思ってても体を弄ばれるのも十分拷問だよ。精神的に」

「あんなの女の子同士のスキンシップだって。文句言いながら自分も楽しんでたくせに~」

「楽しんでない!!」

 

あんまりにもマイペースで好き放題な内容に思わず突っ込むと、クスクスって笑いが返ってきた。

 

「にゃっはは!! ちょっとは元気出たかにゃー? 

とにかく明日、朝ごはん終わったらお出かけね! じゃそういうことでー! 良い子は早く寝るんだよ!」

「あっ、こら! まだ行くなんて私は……行っちゃった。はぁ……やっぱりアイツと話してると調子が狂う」

 

皮肉なものだ。

自分からすべてを奪っていった元凶のソラエルに体調を気遣われている。

今までにされた調教からも計算高い奴なのは確か。しかし一方で身内に対する愛情らしいのも大事にしている奴。そのせいで真意が掴みづらい。

自然体なあの態度の裏には何があるんだろう。北海道で見せた怒りの正体は何だったのだろう。

関わるのがアイツばかりなせいで自然と考えるのもソラエルの事中心。

何にしても、残されたカルデアの人間は自分だけだ。彼女の誘うデートも堕落へ誘う何かがあると思うが、拒否しても部屋か地下室で機械に入れられて洗脳されて終わりだろう。

 

「……乗るしかないか」

 

もうどうせ失うものなどないのだから。

ソラエルが何を企んでいようと飛び込んでやろうではないか。

ずっとふさぎ込んでいた気持ちが僅かに軽くなったのを感じつつ、藤丸はシーツを被って目を閉じるのだった。

 

◇

 

━━伝令

━━四天王リリスティア・ソラエルより通達

━━侵攻部隊所属兵は12月30日夕刻、装備を整え帝城正門へ集結せよ

━━繰り返す

━━侵攻部隊所属兵は12月30日夕刻、装備を整え帝城正門へ集結せよ

━━皇帝陛下は世界樹にて巫女の転生準備に入られた

━━皇妃ルクスリア殿下以下各四天王及び騎士達も各地にて樹との接続に入る

━━巫女が滞りなく陛下の眷属となれば、我らの繁栄を阻む障害は異星の神ただ一つ

━━愚かしき神も、白く塗られた大地も、もはや不要

━━7本の神木がもたらす光によって消え去るだろう

━━後には再び、我らのよく知るあの世界をこの地に下ろす

━━神秘満ちる時代へと回帰を成すのだ

━━この作戦に失敗は許されない

━━各員の奮闘を期待する

━━また我らは同行できないが戦力は当然供給する

━━淫魔船長ネモ・ポセイドン

━━淫魔技工士ダ・ヴィンチ・オルタ

━━そして淫魔魔導騎士マシュ・キリエライト・オルタ

━━貴様達は彼らと共にストーム・ボーダーへ乗り込み、第一目標【彷徨海カルデアベース(………………)】へ侵攻・制圧せよ。

 

 

 

━━なぁ~んて堅苦しく言ったけどさ。要はいつも通り、敵をぶっ殺してボクらの世界をつくろーって話♪ 

━━ボクはヴォーダイム君とも異星の神とも違うからね。余裕なんて言うほど持ってないし、油断なんかできっこない。

━━だから逆転の目なんか絶対に与えてあーげない♡

━━そんじゃ皆、がんばろう~! えいえいおー! 

━━以上! 帝国唯一の四天王アイドル、ソラエルちゃんでしたー!




というわけでマシュ悪堕ち回でした。
マシュはゲーティアも言ってましたが藤丸の前でだけ戦える子。だから藤丸が堕ちて喜ぶ姿を見たいって欲望を持ったら折れるんだろうなというのが今回の原点。

マシュについては元から眷属化させる際に原作の因子に心を奪われる要素も入れようと思っていましたが、フォロワーのけだまとん先生が描いておられたエクスレイヴ装備マシュが性癖に刺さったのでモチーフとして取り入れました。
けだまとん先生の作品はこちら→https://twitter.com/kedamaton_/status/1595284393459060736?s=20&t=AFNxveumu_3DUg8gqGOhNQ
とはいえそのままだと登場させた面白みが薄れるので
レクスティアのエクスレイヴ
ジネーヴラの洗脳エクスティア(洗脳機人は勝手につけた名前です。洗脳エクスティアも資料集にしか名前がないので分かりにくいですが。)
マシュのオルテナウス
の3要素をミキシングしたメカメカしい眷属になりました。
そんな完全眷属エクスレイヴ化マシュもイラストにしていただきました!
イラストはこちら→https://twitter.com/kedamaton_/status/1614540247769190402?s=20&t=HKd5wEsidQp9wMYagu_beQ
この場を借りてお礼を申し上げます!いつもありがとうございます!
個人的に白い角を黒い装甲が覆って太い黒角になるのがすごい好きなんだけど分かる人いるかな。本来の姿をさらに強化してるみたいな少年心に響く感じで。なんか変身ものっぽいし。

次回は藤丸悪堕ち回です。
やっと来た。待っていたぞ!これで決まりだ!
とはいいつつほぼ肉体は堕ちてるし精神もかなり追い詰められてるので堕とすのは簡単なんですよ。
そこをソラエルがデートに見せかけつつ調教しつつ異聞帯の状況で追い詰めつつ、最後はナイオーロが美味しい所を持っていく予定。
先に一つだけ言っておくと藤丸の悪堕ち後の姿は非常に教科書的な感じになる予定。
マシュのように色々弄るのではなくてただ彼が彼女として堕ちる感じに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。