モブにひどく扱われるシーンが大半を占めます。
アーリャ×ニーカの話ですが、二人は最後までしません。
<注意が必要な描写>
・ロリに対するレイプ、輪姦、暴力、いじめ
・モブの殺害 ※血が出ます
・嘔吐
・廃人化
・失語症
・寝取られ ※モブレから始まるため
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こんなに寒い日は
私と良く似た、栗色の髪と青い瞳をした働き者の父さんは、今日みたいな寒い日に流行病にかかって死んだ。稼ぎ手の父さんがいなくなってうちは一気に貧乏になった。仕方がなかった。私は一人娘であったし、まだ小さかった私を抱えた母さんが就ける仕事なんて限られていた。暗く静かになった家で、泣き暮らす母と過ごした日々。無慈悲な季節。オラーシャの長い冬。
十歳の誕生日、私に魔法力が発現した。その年、黒海の向こうから
ネウロイに対抗できるのは、瘴気の届かない遠距離からの攻撃を除いては、奴らが苦手とする魔法を扱う事のできるウィッチだけだ。私はすぐに士官学校への入学を願い出た。私は正義感が強い方だと思う。せっかくこの手に誰かを守れる力があるのに、何もしないでじっとしているのは嫌だった。それに私が軍人になればお金を稼いで母さんに楽をさせてあげられる。これからは父さんの代わりに私がこの家を支えていくんだと、決意を固めていた。
それから二年後。目前まで迫ったネウロイの一団から
だが私に死ぬ気は無かった。モスクワの士官学校で学んだ事で、私の魔法は研ぎ澄まされ、より強くなっていた。戦時ゆえの駆け足とはいえ、優秀な成績を収めて卒業する頃には、シールドの張り方も、武器の扱い方も、そしてストライカーの使い方も、誰にも負けないくらい上手くなっていた。私には、大多数のウィッチと同じように航空適性がなかった。その為、私が扱うストライカーは歩行脚である。陸戦ウィッチは空を飛べないが、そのぶん厚いシールドを張れるし、身体強化に回す魔力にも余裕があるので、重火器を手に悪しきネウロイどもに挑んでゆける。まさに私にぴったりの戦場だった。
あの日が私の初陣だった。今も続くこの戦争で沢山の人が死んだ。物も足りなかった。それを〝仕方がない〟の一言で片付けられたくはなかった。私は、私に出来得る事をするだけだ。ネウロイを狩る者として、オラーシャ軍人として、祖国を守る一人の戦士として。そう思っていたのに。
合流予定だったカールスラントの戦車中隊は、既にネウロイの奇襲を受けて壊滅していた。我が軍はあちらのウィッチ達と協力して健闘したけれど、制空権を失った状態で航空型ネウロイを相手にするのはあまりにも分が悪かった。だが、
その後、ネウロイの砲撃で重傷を負った私は野戦病院に担ぎ込まれた。同じ隊にいたウィッチのうち、二人は戦闘中に私の目の前で殺された。麻酔が切れたのか、砕かれた右足の痛みがひどくて呻きながら目を覚ますと、隣のベッドに残りの一人が居た。なんとか体を起こすと、部屋の中には呻き声と血と膿と死の臭いが充満していた。ひどく寒い病室であるのに、ここには暖かい
なぜ、私はこんな所にいるんだろう。なぜ、私の右足はうまく動かないのだろう。なぜ、私の体は血を流して凍えているのだろう。なぜ、作戦の成功を喜ぶ声が聞こえてこない?上手く歯の根を合わせられなかった。どうして私の隣には、共に戦った仲間達が虫の息で倒れているのだろう。
私が殺した。守れなかった。ネウロイの攻撃を防げるのはウィッチのシールドだけだ。ネウロイを倒せるのはウィッチの攻撃だけだ。それなのに。なぜ。なぜ。どうして。全部、私のせいだ。
――違う。殺したのは私じゃない。あいつらだ。ネウロイが殺した。父さんと母さんと一緒に暮らした、モスクワの片隅。
きっと、じきにモスクワも人の住めない土地になる。あいつらは私たちの全てを奪っていく。ただ、無慈悲なる侵略と蹂躙と虐殺を以って。許さない。殺してやる。祖国の地を穢したネウロイどもを、この手で全て。
気がつくと私は雪原に居た。ひどく曖昧な記憶。ちっとも寒くなんかなかった。オラーシャの軍服――
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雪原で気を失った私が次に目を覚ましたのはどこかの部屋の中だった。野戦病院に連れ戻されたのだろうか。任務を遂行できなかったばかりか無断離反までしては、何らかの処分は免れないだろう。僅かに残っていた魔力が守ってくれたのか、凍傷はそこまでひどくはなかった。これなら手足を落とさずに済みそうだ。あとは魔力が回復しさえすれば。
私は首だけを動かして周りを見回した。血の臭いはしないし、呻き声も聞こえてこない。視界の端に見下ろす影があって、私は目を凝らした。だがぼやけていてよく見えなかった。体はコートと毛布に包まれていて暖かかかった。
目だけでなく耳もよく働かなかった。いや、寒さで頭がやられてしまったのかもしれない。こちらを見下ろす男たちの声を、途切れ途切れに聞こえて来る断片的な言葉を、私は何とか繋ぎ合わせようと試みた。我々はオラーシャ陸軍の戦車隊だ。お前は我が国のウィッチと見受けられるが、所属はどこだ。名と階級を言え。云々。私はそれらを全て黙秘した。こんな所で処罰されるわけにはいかない。保護され後方に下げられては堪ったものではない。私はこれからネウロイどもを皆殺しに行くのだ。そう答えようとした喉からはわずかに吐息が漏れるだけだった。私は声を失っていた。
何も言えず黙り込む事しかできなかった私に、男たちは優しかった。温かい薄味のシチーをくれた。寝床をくれた。居場所をくれた。ここはどこかの集落らしい。彼らはネウロイとの戦いの最中、補給のためここに立ち寄った際に、雪原に倒れていた私を見つけたのだという。「まだ幼いのに可哀想だ」と誰かが言った。「怪我をしているだけでなく、お腹を空かせて行き倒れていた少女を見捨てる事など出来ない」と言ってくれた。「同じオラーシャ人の、同胞のよしみだ。回復するまで我々と一緒に行こう」と、そう言ってくれた。
頭を撫でる手は暖かく、向けられる視線や掛けられる声はどれも優しかった。やがて小屋は急拵えの天幕に変わり、煤に塗れた戦車兵たちの手は、闇夜に紛れて私の体中を這い回るものとなった。荒んだ男たちの眼は飢えた獣のように爛々と光り、口にするものは下卑た揶揄ばかりになっていった。
戦場は人を変容させる。死と隣り合わせの環境で、逆らわない、物を言わない、都合の良い女がそこにいたのなら。男たちの欲望がどこへ向かっていくかなど目に見えていた。本当は嫌だった。食べ物をくれる時はあんなに優しかった男たちが、覆い被さって来るときにはひどい物言いをするのが、怖かった。嫌がる素振りを見せると殴りつけられて、無理やりされた。
部隊にウィッチはいたが、皆見て見ぬ振りをしていた。私が拒めば、火のついた男たちの凶暴性は彼女たちに向くことだろう。日々の戦闘で部隊が損耗していく中、戦う事も傷付く事もなく、ただ飯を食うしか能のない脱走兵の私は、〝お荷物〟以外の何物でもなかった。
初めてされた時はとても痛かった。子どもの作り方は知っていたけど、あんなに大きな物を股の間へ入れるなんて知らなかった。「痛い」とは言えなかった。声が出なかったから。涙は流れたし血も出ていたけど、やっぱり声は出なかった。握り締められ続けた手首には、数日痣が残った。男たちはみな、私が痛めた右足を捻られると動けなくなる事を知っていた。
太い物を何度も出し入れされて、それから精液を中に出された。体にも掛けられたし、無理やり口にも入れられた。「飲め」と言われた。「お前は卑しい売女だ」、「俺たちに身体を寄越す以外には何の価値もない、腰抜けの死に損ないだ」と言われた。誰も助けてくれなかった。泣いても止めてくれなかった。体も心もどこもかしこも痛かった。男たちは何人もやってきた。何度も繰り返されて、気絶するたびに殴られて、とうとう朝になるまで寝かせてもらえなかった。
その日から、私は戦いの合間に犯され続けた。初めはベッドだったのに、壁に手を突かされたり、床に突き飛ばされて、昼間から皆の前でされたりする事もあった。髪を掴まれて道具みたいに使われる私を見ても、ウィッチ達は何一つ言わなかった。汚いものを見るような目で見てきた。「口がきけない癖に、男を誘惑する気持ちの悪い子」だと言われた。私を
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ここはどこだろう。またどこかの集落で休息を取る事になったのか。そういえば、毎日のようにたくさんの男達と性交をしているのに、一向に子どもができる気配がない。怪我をした時に子どもが作れない体になってしまったのだろうか。ウィッチの癖に戦えず、声も出せず、その上子どもも作れないなんて。私は何のために生きているのだろう。なぜ、私はこんな所にいるんだろう。私はウィッチで、軍人で。祖国を仲間を奪ったネウロイどもを皆殺しにする為に。
どうして私の隣には、同胞たちが血を流して倒れているのだろう。
点々と木の床に落ちた染みを、ぼんやりと目で辿ってみる。男が倒れていた。額がざくろみたいに抉れて、そこからどろどろと赤いものが流れ落ちていた。一体どうしたのだろう。火掻き棒が濡れている。その向こうにもやはり男が倒れていた。こっちは生きているけれど、両足がおかしな方向に曲がっていて痛そうだった。
一つだけ心残りがあるとしたら。ここを発つ前にシチーをもう一度食べたかった。父さんのボルシチなら、なお良い。あんなまずいシチーなんかよりもずっと良い。きっと、誰も守れなかった私には叶わないのだろうけど。
ここにはあらゆるものがある。暖かい
その夜はひどい
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私は昏々と眠り続けた。あの日ホワイトアウトした視界の中で、錯乱した私は機関銃を撃ち尽くし、
私は首だけを動かして周りを見回した。血の臭いはしないし、耳を疑うような罵声や怒声も聞こえてこない。視界の端に見下ろす影があって、私は目を凝らした。だがぼやけていてよく見えなかった。体は羊の毛で編まれたセーターに包まれていて暖かかった。
目だけでなく耳もよく働かなかった。いや、寒さで頭がやられてしまったのかもしれない。こちらを見下ろす男の声を、途切れ途切れに聞こえて来る断片的な言葉を、私は何とか繋ぎ合わせようと試みた。だが、それすら上手くいかなかった。「私はこれからネウロイどもを殺しに行くんだ」そう答えようとした喉からはわずかに吐息が漏れるだけだった。私はまだ声を失ったままだった。
ぼやけた視界の向こうにいた人間は優しかった。木の匙を握らされて、温かい
叩かれると思った。ひどい事を言われるんだと思った。お前は卑怯な脱走兵だ。オラーシャ陸軍の恥晒しだ。戦えないウィッチはただの女だ。女ならば、戦場で何をすべきかくらいわかるだろう。胸倉を掴む手。ぶかぶかの
気がつくとまたベッドに横たわらされていた。ひどく曖昧な記憶。男は何もしてこなかった。私が吐いてしまっても大丈夫だと言ってくれた。硬いベッドと薄い掛布の寝床をくれた。ここは彼の家だという。自分は難民で、よそから疎開してきた。家族と死に別れて身寄りがなく、あちこちを転々としているそうだ。ここも、放棄された廃屋を〝ありがたく使わせて頂いている〟だけで、本当は自分の家ではないのだと。何もかもが、私にとってはどうでも良い、少しも興味が持てない話題だった。
頭を撫でる手は暖かく、向けられる視線や掛けられる声はどれも優しかった。けれど私は知っている。きっと彼も男らしく獣の獰猛さを持っていて、いずれ何かの弾みに露わになり私を傷つけるのだと。彼の作るカーシャはいつも精液の味がするし、彼は時折、私を裸にして体中を拭いた。食事と用を足す以外はろくに身動きをしない私をわざわざ抱き上げて、風呂に入れてくれる日すらあった。本当は性交がしたい癖に。なぜ遠回しなやり方をするのか理解ができなかった。逆らわない、物を言わない、都合の良い女がそこにいるのに。欲望を向けられる相手が目の前に居るのに。
私は不安だった。怖かった。彼の意図が何一つ理解できなかった。カーシャは、そのうちカーシャの味がするようになった。ただ蕎麦の実を煮ただけのまずいカーシャだった。まれにライ麦のパンが手に入ると、彼は自分の分を千切らずに「好きなだけ食べていいよ」と言った。彼は勤勉な労働者だったから、朝早くに出て行き夜遅くに帰ってきた。ここには各地から流れてきた難民たちが身を寄せ合っており、力を合わせて何とか生活を送っているようだ。私にも何かできることはないか。そう言おうとしたが、私の喉は声の出し方を忘れていたのだった。「話せないんだね」と彼は優しい目でそう言って、紙と鉛筆を握らせてくれた。彼は文字が読める人間だった。
無慈悲な季節。オラーシャの長い冬が終わる前に、私はここを出ていくつもりでいた。相変わらず声は出ないが、体は少し動くようになってきた。火掻き棒でも
初めて斧を持って雪原へ出た日、私はすぐに連れ戻されてしまった。何も生み出さない、口もきけない役立たずの私と違い、彼は一日中働き詰めで疲れているから、きっと起き出してはこないだろうと思っていた。玄関を出て数歩、上手く動かない足が縺れて転びそうになった私を、抱き留める腕があった。するりと右手から滑り落ちた斧が、雪の上にどさりとにぶい音を立てて倒れた。彼は、「行かないでくれ」と言った。縋るような声だった。それから彼は小さな家の中に私を連れ戻して、沸かした湯を少し冷まして盥に張り、冷えた手足を暖め、白湯を飲ませてくれた。傾きかけた家での、貧しい難民のその日暮らし。茶葉なんて、手に入らなかった。
私は不安だった。怖かった。彼の意図が何一つ理解できなかった。だから枕元に置かれた紙に鉛筆で「どうして」と記した。たったそれだけのひどく不明瞭な問い掛けに、彼は「君は僕の家族だから」と答えた。なおさら意味がわからなかった。私には母さんと父さんがいるのに。モスクワの小さな家で私を待っている二人が。二人の他に私に家族はいない。「名前を教えて欲しい」と言ってくる彼に、私は背中を向けて聞こえないふりをした。
それから何度か、私は夜の雪原へ脱走を試みた。彼が家にいない日中ならばいくらでも外へ出られるチャンスがあった。だが彼以外の人間を見かけると何かひどい事をされそうで、またひどい事をしてしまいそうで、不安だった。だから皆が寝静まった夜に、誰にも迷惑を掛けないように出ていくつもりだった。
彼は、朝になる前に必ず私を見つけた。生身の人間なら凍えてしまうような極寒の夜を駆けずり回って、いつも泣きそうな顔で私を見つけて、抱きしめて、捕まえていてくれた。優しく勤勉な彼が私を求めてくれるのが嬉しくて、胸が苦しかった。私は何のために生きているのだろう。
やがて私は決意をした。たとえ子どもが作れない体でも、何らかの形で彼に報いなければならないと思った。彼は私を殴らない。ひどい事を言わないし、手を差し伸べて家族になろうと言ってくれる。でもそれはできない。名前を教える気もない。春が来て雪が溶けたなら、今度こそ居心地の良いこの場所を出ていくつもりでいた。だからその前に彼の――アレクセイの願いを果たしてあげようと思った。
ある晩、ベッドで眠る彼の枕元で、私は服を脱ぎ捨てていった。ここは暖かい。
私は彼に覆い被さって、用心深く掛布を取り払った。それから部屋着のズボンを下着と共にずり下ろした。あちこちが擦り切れ傷み毛玉ができた服を、彼は頻繁に着回していた。二人分の生活の糧を手に入れるために、彼はかなり生活を切り詰めていた。いくら優しい人でも初対面の相手のためにそこまでやれるとは思えない。私を側に置いておくのは、やはり性交がしたいからなのだろう。私にはわかっていた。どうすれば彼が満足できて愉しめるかも、全て理解していた。
萎えたそれを数度扱いてから口に含む。たっぷりと唾液を纏わせた舌でないと痛いので殴られる。彼に痛がって欲しくはないから、殴られたくはないから、私は舌の上に唾液を集めては音を立ててそれを舐り回した。持ち主が寝ているからかいまいち反応が鈍い。どうしたものかと顔を上げた私の前で、彼の瞳がうっすらと開いた。
「……なにを、してるんだ?」
見開かれていく鳶色の瞳。その鼻先に私は銃口を突き付け、睨み付けた。彼は見たところ民間人であるし、残弾がないことなど知る由もないだろう。まえもって探し出して枕の下へ隠しておいて良かった。ハッとした顔をして、怯えの滲んだ顔で「やめろ!」と叫んだ彼に無言で銃を向けたまま、私は空いた方の手でそれを扱いた。「ううっ」という情けのない呻き声と共に、先程とは打って変わって敏感になったそこは、びくびくと脈打って膨れ上がった。
なあ――ずっとこれが欲しくて仕方が無かったんだろう?動かした唇の間から漏れ出すのが、吐息のみであってもいい。彼に掛ける言葉など何も持っていないのだから。握り込んだペニスがすっかり勃起するまで責め立てると、彼は息を荒げて興奮しながらも首を横に振った。こうして見るとまだ彼は年若い青年に過ぎなかった。格好は見窄らしい難民の姿だけれど。
臭くて汚い、戦闘と性交の事しか頭にないあの男たちとはまるで違う。彼はまともだ。なのに、口がきけない癖に、男を誘惑する気持ちの悪いこんな私と、家族になりたいだなんて。それも、年端の行かない少女に向かって。背筋が粟立つのはそれをおぞましく感じたからに違いなかった。
「ダメだ、そんなことをしちゃいけない!」
いまさら何を言っているんだろう。初めから私を
そこは既にぐっしょりと濡れていた。あの男たちは私が股を濡らすたびに「お前は無理やりされて感じる淫乱だ」と罵った。濡れていないと痛いし、弄られると気持ち良くなって、気持ち良くなると余計に濡れてしまうのだから仕方がない。全裸で男に銃を突きつけて脅しながら自慰をしている私は、どう考えても頭のおかしい女だった。腰を揺すって精一杯誘惑をした。
だめだ、やめろ、と繰り返す彼の前で、私は体をくねらせて、漏らしたみたいにびしょびしょになったそこを指で何度も擦った。男たちは気紛れに快楽を与えてくれることもあった。もう何度もイッたのに、両脇から足を抑え付けられ、大きく股を広げられて延々とイかされた事もあった。擦られ過ぎたクリトリスが痛くて、ぎゅうぎゅうと摘み上げられた乳首も痛くて、それなのにお腹の奥から湧き上がってくる快楽が止まらなくて、私は泣きじゃくりながら何度もイッた。ただただ惨めで辛かった。
頰を濡らすものがあるのは、ようやく彼に報いることができる喜びからだろう。いつも自分でしているから、そこは簡単に二本の指を飲み込んでしまった。ちゅぷちゅぷと抜き差しするたびに、びくっと腰が震える。気持ちが良い。右手で胸も弄りたかったけれど、銃を下ろせば彼は力づくで私を止めるだろう。なぜだかそんな確信があった。
私はため息を吐くと、腰を上げてゆっくりと彼の上へ跨った。肩を掴んで押し返そうとする腕の動きは、眉間に銃口を押し当てるとようやく止まり、空を切った。ぼやけた視界の先で、哀しげな彼の眼差しが揺れていた。丸い先端をそこにあてがい、自重を掛けて体を沈めていく。慣れたはずのその行為は苦痛を伴った。
「――ッ」
しばらく自身の指しか受け入れさせていなかったからか、あまりのきつさに私は息を飲み、呻き悶えた。それから声を上げて泣いた。本当は嫌だった。まだ私の体は子どもなのに無理やり男たちに初めてを奪われて、嫌だとすら言えないまま何度も中に出されて。殴られて犯されて罵られてまた犯されて。誰も助けてくれなかった。泣いても止めてくれなかった。ずっとずっと嫌で嫌で仕方がなかったのに。
「っう、ぅっく、ひっ、ぐ……うえええ、うぅっ」
久し振りに聞いた自分の声は、果たして昔の私と同じ声だったのだろうか。わからない。何もかもが曖昧で、よく思い出せなかったから。腰を振らなければ。上下に動いていやらしい事をして男を満足させなければ、また殴られてひどい事を言われる。嫌だ。もう怖いのも痛いのもいや。たすけて。とうさん、かあさん。
ガランと何かが落ちる音がした。銃を握っていた手で、私は顔を覆って泣いていた。ひっ、ひっ、と小さな子どもみたいにしゃっくりを繰り返して泣き噦る私を、彼――アレクセイは体を起こしてぎゅっと抱き締めてくれた。
いつの間にか下半身の引き攣るような苦しさは無くなっていた。どうやら彼が満足する前に引き抜かれてしまったようだ。私は追い縋った。私にできる事なら何でもする。だから置いていかないで。見捨てないで。一人にしないで。涙に濡れた紙に書き殴った言葉の数々に、優しい彼は「何もしなくていい」、「君を置いていったりしないし一人にもしない」、「君は僕の家族だから」と言ってくれた。モスクワの小さな家。ひとりぼっちで私の帰りを待っている母さんだけが、私に残された家族なのだと思っていた。だけどきっともう、二度とあそこへは戻れないから。なら、優しい彼に身を委ねるくらい許されるだろう。
遠慮がちに「君の名前を教えて欲しいんだ」と言ってくる彼に、私は泣き笑いで首を横に振った。彼は寂しそうな顔で私の涙を指先で拭い、「ならせめて、もうこんな事はしないと誓ってくれ」と囁いた。なぜ
ただ、枕元で私の髪を撫でて故郷の歌を歌ってくれる彼の顔がどんな形をしていて、どのように私に笑い掛けてくれていたのか、やっと知ることが出来て、それがとても嬉しかったことだけは覚えている。
――今日も
一発目から重い話になりました。
このシリーズは大体こういう雰囲気です。