シャンプーの香りが鼻をくすぐる。それと共にボヤッとした視界が少しづつはっきりしてきた。
ゆらゆら揺れるレースのカーテンを透かして街灯の明かりが部屋の中をうっすら照らしていた。
自分は布団に寝ているようだ。
何故か目の前には少女の後頭部があり、その少女を後ろから抱きかかえていた。
どういう状況なのか、その少女はプルプルと震えていた。
視界や触覚の感覚はあるのだが、何故か金縛りにかかっているかのように声も出せないし体を動かせない。
目だけを動かして辺りを見回してみる。すると、なんとなく見覚えのある顔が見えた。
幼い頃一緒に遊んでいた時のままの従兄のケンタが静かに寝息を立てている。
その隣には、今現在高校3年生の筈の幼い頃の妹の顔も見える。
その妹と一緒に寝ているのは中学生の状態の姉だ。
そして、仏間特有の線香と畳の匂い。
いとこの家に泊まりに来た時には、決まってこの仏間にみんなで雑魚寝していた事を思い出した。
という事はこの腕のなかで震えてる少女はカナなのだろう。
自分の兄弟3人と従兄弟3人でこの部屋に寝ていた事は記憶にあるが、カナとこんなに密着して寝ていたのは多分、記憶に無い。
おもむろにカナが自分の体を寄せてきて、ゆっくりと震えた幼い手で右手に触れてきた。
状況が呑み込めない上に、思いのほか女性らしい彼女の感触にじんわりと手の平に汗をかいた。
ボブカットの髪から覗く耳は暗がりでも真っ赤になってるのが見える。
「ハァハァ」という息遣いと妙に高い体温。カナは興奮していた。
彼女は思い切ったように右手を掴んで、それを自分の股間に滑らせた。
「ンッ・・・・・」
カナはビクリと体を跳ねさせ、思わずというように声を漏らした。
ユキオはこんな事があったような記憶がうっすらと残っていた。
ただ、当時はどういう意味だったのかよく分からなかったし、寝ていた時だったので現実かどうか判断出来ていなかったのだ。
「ユキッ・・・」
小声でカナが囁く。
カナは俺の手を取り、すでに濡れそぼっていた幼い外陰部に乱暴にこすり付ける。
カナの息は荒い。
「ハァ・・・ハァ・・・」
カナの興奮が感染ったのかドクンドクンと激しくなる自分の鼓動が耳に届いた。
「ンッ・・・ンンッ・・・・」
じわりじわりカナの右手は激しさを増していった。
女性のそれをこんなに激しく扱った事がないユキオは驚いていた。
それと同時に自由の利かないからだを少女に好きにされるという行為が、妙な背徳感とともに今まで感じた事がない程に興奮した。
その刹那、自ら暴れる体を押さえつけるように大きく震えるカナ。
「ンァッ・・・・・・・・」
カナは達したようだ。
激しい動悸がこのまま力いっぱい彼女を抱きしめて無茶苦茶にしろと急かすが、一向に体が動く事はない。
事後の醒め行く興奮を誤魔化すように、カナは体をユキオに押し付けた。
ユキオにしてみれば数年前に冗談半分で後ろ手に縛られ目隠しされて、お姉さんに弄ばれた時よりもはっきりと興奮していた。
一方カナは少し落ち着いたのか僅かに距離を取り、振り向こうとした。
咄嗟に瞼を閉じる。
カナの熱い吐息が唇に届いた。
少しの間を置いて唇にやわらかな感触が届く。
唇が熱くなった。
冷静になったのか、少しだけ息を吐いたカナは音を立てないように立ち上がった。
そのままカナが腕を離れていき、元々彼女が寝ていた布団へと向かう。
少し恨めしい視線でその後ろ姿を見つめてたその時、忽然と世界は暗転した。