その家、竈門家は家族が2人増えていた。
それは竈門家家長の炭十郎が病死した年の春の出来事。
竈門家に少し前に親交があった異国の友人からの頼みで、居候している2人の兄弟だった。
当時、その頼みについて、少し困った様子が見えたが、その友人の熱心な頼みと、養育費として渡された金品もあり、受け入れた。
当初こそ、僅かな壁があった2人の兄弟だったが、竈門家特有の優しさもあってか、秋の頃には家族として、共に住むようになっていた。
「それにしても、2人は元々はどこに住んでいたんだ」
「遊郭だな。
正直に言って、お前が思っているような憧れる所なんてないぞ」
そう言いながら、兄の方は、竈門家長男である炭治郎と話しながら、目の前にある木を斬っていく。
その手に持つ鎌で、器用にも斬っており、その木を炭次郎は次々と炭にする為の準備を行っていく。
「そういうもんか。
都会はやっぱり大変なんだな」
「そうだな。
おかげで、何度も死にかけた。
それに比べたら」
その言葉と共に、妓夫太郎はどこか穏やかな笑みを浮かべていた。
「にしても、あの人とはどういう風に知り合ったんだ?」
「妹が襲われた所を助けて貰った。
その後は、気まぐれだろうな。
ここまで、俺達を連れてきた。
そういう、お前は、どういう経緯であの人と?」
「そうか、少し前に鰯の焼き方以来かな。
俺自身、知らない事とか、色々とお世話になっているんだ」
そうしながら、兄は穏やかな顔だった。
そして、そんな会話を行っている一方で、その妹は、森の中を歩く。
家から出て、簡素な着物を身に纏ったまま。
その名はかつて、堕姫と呼ばれた鬼。
それも、かつての、上弦の1人だった。
しかし、その身は、今は違う。
「お待たせしました」
そう言いながら、彼女は忌々しい顔で、こちらを見つめる。
「別に待ってはいない。
これから行う行為は、あそこにいる方々には悪影響があるからな」
そう吸血鬼は言う。
この堕姫が、ここで行う行為は、いわゆる性行為だった。
春先、裏切り者である鬼からの言葉を聞き、襲撃してきた吸血鬼によって、堕姫は瞬く間に封じられた。
兄を呼ぶ暇も与えられず、殺される。
恐怖の中での懇願。
それを聞き入れられた結果、堕姫は吸血鬼の下僕へと生まれ変わる。
そして、吸血鬼から与えられた使命は、竈門家の護衛。
知り合いの父親が亡くなり、彼ら一家を心配した吸血鬼が、番犬代わりに下僕にされた。
それはプライドの高い堕姫にとっては屈辱ではあった。
そして、頼りにしていた兄は、記憶が改竄されていた。
堕姫を通して、吸血鬼の支配下に置かれた兄の記憶は鬼になる少し前まで消されていた。
条件下のみだが、元に戻るが、その状態の兄を堕姫は見捨てる事はできなかった。
自分を守ってきた兄を。
だからこそ、竈門家の護衛も受け入れた。
吉原を始めとして豪華な生活と比べれば、竈門家の暮らしは質素だ。
それでも鬼になる前に比べれば、かなり裕福な暮らしであった。
そして、兄以外の、護衛となっている竈門家に対しても、僅かだが、心を開いている。
人間に近い状態に戻った事によって、味覚も取り戻し、以前では味わえなかった食事も行えた。
だが、それでも彼女のプライドが許さないのか。
吸血鬼に対しては、未だに反骨心を持って、睨む。
「それでは、始めるとしようか」
その事についても、吸血鬼は特に気にしなかった。
雪が降り注ぐ森の中、その雪と変わらない白髪の女性、堕姫は目の前にいる吸血鬼の肉棒を自身の豊満な谷間に挟み込む。
そして、両手を使って激しく動かし始める。
吸血鬼はその様子を眺めながら満足そうに笑みを浮かべる。
それに対して、堕姫は少し眉をひそめた。
満足げに反応する吸血鬼の様子を見て、不満を感じたのだ。
堕姫は自身の乳房を持ち上げて、強く圧迫し、さらに激しい動きをする。
だが、それでも吸血鬼の反応はあまり変わらなかった。
それどころか、余裕すら感じられる態度だ。
それを察すると、堕姫は一度動きを止めて口を開く。その表情には苛立ちが含まれていた。
そんな様子を知ってか知らずか、吸血鬼はゆっくりと息を吐きだす。
「ふぅ、さすがは元花魁と言わざる得ないな」
「あら? 随分と上から目線じゃない?」
「まぁ、実際上だからな」
吸血鬼の言葉を聞いて、堕姫はさらに機嫌が悪くなる。
だが、すぐに気を取り直して再び行動を開始した。
先程よりも強い力で挟んだ状態で、上下運動を再開する。
それによって乳房が形を変えていく。
「ん……どう?気持ちいいかしら?」
「ああ、最高だよ……だが、やはり物足りないな……」
「何ですって!? じゃあもっと刺激を強くすれば良いのかしら!」
堕姫はその言葉を聞くと、さらに力を込める。
ただでさえ大きかった乳房がさらに大きくなり、吸血鬼の下半身を飲み込んだ。
それにより吸血鬼も思わず声を上げてしまう。
しかし、まだ達するまでには至っていないようだ。
その様子を見て、堕姫は再び焦燥感に襲われながら、肉棒を包み込む乳房に力を込めた。
そしてそのまま上下左右に動かし始める。
「ぐちゅっ!ぐちゃっ!ずぶっ!!じゅぶッ!!!」
淫靡な音が響き渡る中、次第に吸血鬼の反応も大きくなっていく。
それと同時に堕姫にも変化が訪れた。
身体中に汗が流れ始め、呼吸も荒くなる。
頬は紅潮し、口からは熱い吐息が漏れ始めたのだ。
それに呼応するように彼女の乳房の動きが激しくなり、それに合わせて吸血鬼の声が大きくなっていった。
「あぁ……凄いぞ……これはもう我慢できないな」
そう言うと、吸血鬼は自分の手で乳房を掴み、揉み始めた。
柔らかく、それでいて張りのある乳房を激しく蹂躙していく。
その様子を目の当たりにして、堕姫は驚きながらも興奮していた。
(何よこれ!?)
自分の胸よりも大きなそれを目の前にして、堕姫の心は完全に奪われていた。
「うぅ……」
気付けば堕姫は自然とその肉棒に手を伸ばしており、指先で触れている。
幾度となく、奉仕していた肉棒。
未だに反骨心はあるが、それでもその肉棒から与えられる快楽に対して、堕姫は逆らう事はできない。
そして彼女はゆっくりと手を動かし始めた。
「ん?なんだ?」
突然動き出した堕姫を見て、吸血鬼は首を傾げる。
だがすぐにそれが何なのかを理解したようで、笑みを浮かべながら言った。
「ならば、これを、口の中で舐めていけ」
すると堕姫は小さくコクりと頭を下げる。
そんな彼女に対し、吸血鬼は何も言わずに肉棒の先端を向けてきた。その瞬間、彼女の鼻腔には男の匂いが広がる。
その香りに誘われるように、堕姫はその先端に吸い付いた。
そのまま口をすぼめるようにして、一気に喉の奥まで押し込む。
しかし大きすぎるため、根元までは入らない。
そこで今度は亀頭を舐め回しながら、裏筋を刺激するように上下運動を行う。
その間も両手を使って乳房を弄り続けていた。
指先で摘み上げたり押し込んだりするたびに形を変えていく様はまるで粘土細工だ。
その柔らかさを堪能していると、次第に手のひら全体を使いたくなってきた。
手全体で包み込むようにして揉んでみると、先程よりもずっと心地良く感じた堕姫は口元を緩ませながらさらに強く揉みしだき始める。
「ん……あぁ……この感覚、凄い好きかもぉ」
胸の奥底から沸々と湧き上がってくる感情。それはこれまで経験してきたどの快感とも違うものだった。身体の内側から何かが溢れ出しそうな感覚。そんな未知の領域に足を踏み入れようとしている堕姫であったが、その先に待ち受けているものが一体何なのかまでは知る由もなかった。
「さて、本番はこれからだ」
その一言と共に堕姫を持ち上げる。
それと共に剥き出しになった女性器へと肉棒をゆっくりと挿入していく。そして亀頭が半分くらいまで埋まると一気に根元まで突き入れた。
「あぁん!」
「うぉ……」
膣内はまるで生き物のように肉棒へ絡みつきながら、ぎゅっと抱きしめるように包み込んできた。そのあまりの気持ちよさに思わず声が出てしまう。
堕姫は、その快楽に抗えずにいた。
全身を覆う痺れるような快感は、もはや痛みすら伴っている。
それなのに、身体はそれを心地よく感じていた。
「んっ……ふぅ」
「あっ……はぁ」
長い長い口づけを行う。
腰を動かしている間も、堕姫は吸血鬼の首筋や鎖骨など、様々なところに口づけをした。
そのたびに、堕姫は体を震わせ、喉の奥から声にならない悲鳴を上げた。
それは快楽から来るのか、堕姫は、行為に夢中になっていく。
(あぁ……凄い!)
男根の形や大きさなど関係なかった。
ただただその快感だけが彼女を魅了していた。
膣内を満たすように、亀頭の先端は子宮口まで届いていた。子宮口をこすりつけるようなピストン運動に、膣内の粘膜が擦られる。
「んあぁッ! だめぇ……そんなに激しくされたら壊れちゃうぅ」
その言葉とは裏腹に、堕姫は抵抗しないどころか自ら進んで脚を開き、腰を上げて股間の秘裂を開いて見せた。そして、指先で淫らな穴の縁をなぞってみせる。そこはもう十分に潤いを帯びていた。
「どうぞ……」
甘い声音に誘われるようにして、吸血鬼はその場所に男根の先端をあてがい、ゆっくりと挿入していく。
「んっ……!」
途端に、堕姫が小さく息を飲んだ。
同時に、亀頭の先から白濁とした熱い液体が勢いよく放たれた。
「んぅう……!」
膣内で肉棒が跳ね上がるたびに、身体の奥深くへと精液が流し込まれていく。
その感覚はまるで熱湯を直接注ぎ込まれているかのようだった。
あまりの量の多さに、下腹部のあたりがどんどん膨らんでいくような錯覚さえ覚えてしまう。
「ああぁあ……いいぃい」
淫らな声が響いた。
その声はまるで獣のように荒々しく、そして、男根を求める雌の声だった。
「もっとぉ! もっと激しくぅう!」
女は叫ぶ。
それは、女の本心だ。
だが同時に男の欲望を満たすための嘘でもあった。
「もっと強くしてぇええ!」
そう言いながら、堕姫は、そのままぐったりと吸血鬼に身体を預けた。
「本当に、なんで、こんな事をするのかしら」
「暇潰しとでも思っておけ。
はっきり言えば、お前のような鬼よりも美しい方々はいるからな」
「へぇ、言うじゃない、主様。
だったら、やってやるわよ」
そう言いながら、堕姫は吸血鬼を見つめる。
「あんたが私を一番と言わせる。
それが、私があなたよりも優れている証にするわ」
「その反骨心、楽しみにするぞ」