「これは皆さまお揃いで。依頼を受けていただきありがとうございます」
男が俺たちに深々と頭を下げる。礼儀正しい、というより慇懃無礼といった風に見える。やはりこいつは胡散臭い。
「まだ依頼を受けるとは言ってないわ。色々訊きたい事があるんですけど」
男の前に立って腕を組んだアクアが言う。こいつにはもう少し謙虚さというものを学んでもらいたい。
「私でお答え出来ることなら如何様にも」
ここはアクセルの郊外の森。男に連絡を取った俺たちはこの場所に呼び出され、全員で対面することになった。
「では早速お尋ねしますが、あなたは何故我々がクリスと知り合いであることを知っていたのです?」
めぐみんの質問に男は些かも慌てる様子もなく答える。
「私は父の代からかのダンジョンの捜索に心血を注いできました。ダンジョンが見つかった際に探索をお願いする冒険者についても、徹底的に調べさせて貰っています。タチの悪い連中に財宝を根こそぎ奪われた上に、この身まで襲われたら堪りませんからね。今まで依頼した冒険者も素性や周囲の評判などを調査しています。カズマ様たちのことも充分調べさせていただきました。交友関係も含めて、です。生き残りの冒険者から話を聞いた時、ダンジョンに潜ったのが皆さまのご友人であるクリス様ではないかと思い、カズマ様にお知らせしたのです」
「念のいったことだな。しかしそこまで調べたのなら、我々の評判が芳しくないことも分かっただろう。それでも私たちに依頼すると?」
ダクネスの言葉に男は苦笑し、
「ご謙遜を。確かに様々なトラブルを起こし、厄介者扱いされておられる向きもありますが、皆さまを悪し様に罵る方は誰もおられませんでしたよ。皆、あなた達を頼りにしておられるのがよく分かりました」
そう言われると悪い気はしない。俺たちって案外人望があったのか?
「まあ話半分でも嬉しいが、どちらにせよクリスが戻ってこないとなれば助けにいくしかない。その話は間違いないんだろうな?」
「私が直接見たわけではありませんので断言は出来ませんが、聞いた特徴から間違いないかと。ああ、そうそう。それでもう一つカズマ様たちにお話ししなければならないことがありました」
男が申し訳なさそうに頭を下げる。
「実は昨日カズマ様と別れた後、クリス様同様あなた方と交友関係がある少女と偶然出会いまして。調査で分かっていたので、つい同じ話をしてしまったのです。そうしたらすぐにクリス様を助けに行くとおっしゃいまして。一人では危険だとお止めしたのですが、どうしても案内してくれといわれたものですから……」」
「まさか連れて行ったのか!?その少女って……」
「ええ……すいません、お名前をど忘れしてしまいまして。めぐみん様と同じ紅魔族の方で……」
「まさか!ゆんゆん!?」
めぐみんが血相を変えて叫ぶ。
「ああ、そうそう!ゆんゆん様でした」
「そんな!何故連れて行ったんです!?一人では危険だとあなたも分かってたのに!」
「何度もお止めしたのですが、クリス様がダンジョンに潜ってもう数日経つとお伝えしたら一刻も早く行かなければとおっしゃって」
「あのぼっち娘何をやっているのです!昨日話を聞いたなら私たちの所へ来ればいいじゃないですか!」
めぐみんが激昂する。しかし変だな。ゆんゆんってクリスとそんなにそ親しかったっけ?
「クリスにゆんゆんまでそのダンジョンに潜ったとなれば、我々も行かざるを得ない。皆、いいな?」
ダクネスがいつになく真剣な顔で言う。こいつが最初からクリス救出に行く気満々だったので、俺たちはダンジョンに潜るための装備を揃えてきていた。ポーションや水、簡易食などが詰まったリュックを各々がしょっているのだ。この男が依頼を受けてくれたと思ったのも無理はない。
「ありがとうございます。では私のテレポートでダンジョンの前までお連れしますので」
「ああ、頼む」
ダクネスが急き立てるように言う。何かおかしい。なし崩し的にダンジョンに潜ることになったが、どうも違和感がぬぐえない。本当にこのままダンジョンに入っていいいのか?
「ね、ねえ。テレポートって一度に四人しか転送出来ないんでしょう?ここには五人いるし、一人くらいは念のため残った方がいいと思うんだけど……」
アクアが恐る恐るいう。と、ダクネスとめぐみんの顔色が変わった。
「何を言うアクア!お前、友達を見捨てる気か!?」
「そうですよ!見損ないましたよ、アクア!」
「だ、だって何だか嫌な予感がするのよ。勿論クリスたちを助けたいとは思ってるけど……」
やはりおかしい。いつもならアクアのあんぽんたんな言い草に呆れるところなのだが、今回ばかりはこいつの言う事の方が正しく思えてしまう。いや、俺だってクリスやゆんゆんを助けたいが……
「ご安心を。私の魔力は二回のテレポートでも問題なく行えるくらいはございます」
男が言う。やはり行くしかない。行くしかないのだが……
「そういえばまだ貴殿の名を訊いていなかったな。元貴族と言っていたが?」
ダクネスの言葉に男は一礼し、
「これは失礼をいたしました。ダスティネス卿のご令嬢であられるララティーナ様にはお聞き及びがないでしょうが、私マレフィクス男爵家の末裔、プロディティオーと申します。プロディとお呼びください」
そう言って微かに笑った。
「はあ……はあ……」
ゆんゆんは荒い息を吐いてじりじりと後退した。
どうなっているのだろう?このダンジョンは。異常だ。異常すぎる。入ってすぐ壁が動きだして入り口が見えなくなったかと思えば、床や壁から無数の触手が湧いてきて襲ってきた。魔法で撃退しても後から後から現れてきりがない。さすがのゆんゆんも魔力が切れかけてきていた。
『大体なんで私、一人でこんなところに来ちゃったんだろう?』
ゆんゆんは心の中で呟く。昨日謎の男にクリスがここに入って戻ってこないと聞かされた時、どうにでもすぐ助けに行かなければと思ってしまったのだ。あの男も危険だと言っていたのに。
「きゃあっ!!」
疲れて集中力を削がれたか、ゆんゆんは床から伸びてきた触手に気付かず、足をからめ捕られてしまった。触手に足を引っ張られ、バランスを崩したところでさらに別の触手に両手足を拘束されてしまう。
「くっ!ライトニング……」
魔法で触手を切断しようとするゆんゆん。しかし詠唱が終わる前に一際太い触手が地面から勢いよく伸び、ゆんゆんの腹に激突する。
「ぐふっ!」
みぞおちを叩かれ、息が止まる。と、無数の触手がゆんゆんに近づき、透明な粘液を体に垂らす。粘液が付いた服がみるみる溶けていき、ゆんゆんはあっという間に全裸になってしまう。
「いやあっ!!」
恥ずかしさにゆんゆんが叫ぶ。その隙を触手たちは見逃さなかった。
ぐぷっ!
男性器の形をした太い触手がゆんゆんの口に入り込む。口内をいっぱいに塞がれ、ゆんゆんが苦しさで顔を歪ませる。強烈なオスの臭いが鼻を突き、むせ返りそうになる。
「おぶっ!」
触手が口内を出入りし、喉奥を突く。苦しさにもがくゆんゆんの体が宙吊りにされ、足が大きく開かされる。二本の細い触手が誰も、自分ですらッ触れたことのない包皮を器用に剥き、クリトリスを露わにさせる。
「ふうっ!?」
未知の感覚にゆんゆんが怯える。先が口になった触手がむき出しになったクリトリスを銜える。
「んーーっ!!」」
凄まじい衝撃にゆんゆんの体が跳ねる。クリトリスを銜えた触手から細い針が伸び、敏感な肉芽に刺す。
「???!!」
全身が熱くなり、汗が噴き出す。何本もの触手が肌を撫で、それだけでゆんゆんはイキそうになる。全身が性感帯になったようだ。
『な、なにこれ、気持ち……いい』
初めて知る性の快感にゆんゆんは戸惑いながら身をよじった。触手が胸に絡みつき、豊かな乳房を締め上げる。新たな刺激に意識が飛びそうになる。
『ダメ、このままじゃ……』
何とか快感に抗おうとするゆんゆんだったが、容赦なく全身を責め立てる触手の動きに次第に思考が止まってくる。
「ふうっ!?」
口の中で暴れまわっていた触手の先端が膨らみ、勢いよく粘液を噴出した。苦しさに悶えながらそれを飲み干すしかないゆんゆんの体がさらに熱くなり、脳が痺れるような快感が全身を駆け巡る。
「げふっ!お、お……」
口から触手が抜け、咳き込みながら粘液を垂らすゆんゆん。その前方の壁が動きだし、扉のように開く。と、その奥から何かが姿を現した。ゆんゆんよりも二回りは大きい体躯。その顔は豚のようで、口からは二本の牙が生えrている。
「オ、オーク?」
ぼんやりとした意識の中でゆんゆんが呟く。そう、その姿はオークだった。しかしその下半身に目が行ったとき、ゆんゆんはぎょっとして一気に意識が覚醒した。
「そ、そんな!何で!?」
そのオークの股間には勃起したペニスがあった。このオークはオスだったのだ。
「嘘……だってオークのオスは……」
ゆんゆんが驚くのも無理はない。この世界ではオークのオスは絶滅したはずだった。まれにオスが生まれても成人する前にメスに弄ばれ干からびて死ぬという話だったはずだ。しかし今ゆんゆんの目の前にいるオークは紛れもないオスだった。
「メス……メスダ」
息を荒くしながらオークがゆんゆんに近づく。彼女の腕よりも太いのではないかと思われる巨大なペニスがビクビクと震える。ゆんゆんに欲情しているのは明らかだった。
「い、いや、来ないで」
ゆんゆんが真っ青になって首を振る。オスが滅んで久しいのでもう昔話になっているが、オークと言えば年中発情し、人型の種族であれば見境なく襲う女性の天敵ともいえる存在だ。今はメスが男に対してそれを行っているが。
「い、いや……」
オークの大きな手がゆんゆんの乳房を乱暴に掴む。鋭い爪が柔肌に食い込み、血が滲む。しかしそれすら今のゆんゆんには快感になっていた。
「きゃっ!」
ゆんゆんを拘束していた触手が動き、彼女の上体を前に倒す。ゆんゆんの顔がオークのペニスの前に突き出される。饐えたような強烈な匂いが鼻を突く。
「オオ……」
オークが感動したような声を上げゆんゆんの頭を掴むと、ペニスを彼女の顔に押し当てる。先走り液が唇に塗りたくられ、ゆんゆんが必死に抵抗するが、触手から送り込まれる快感に耐えられず叫びを上げてしまう。
「んうっ!!」
巨大なペニスが口に突っ込まれる。顎が外れそうなほど大きく開かされた口の中をペニスが蹂躙する。
『や、やめて!死んじゃうッ!』
ゆんゆんが心の中で悲鳴を上げる。しかしオークは欲情のままに激しく腰を振り続けた。
「オオゥ!」
ペニスの先端が膨らみ、オークが叫びを上げてゆんゆんの頭を思い切り腰に打ち付ける。喉の奥まで当たっても、オークのペニスは半分もゆんユンの口に納まらなかった。
ぶりゅうううっ!!
信じられないほど大量の白濁液がゆんゆんの口内で炸裂する。ゼリーのように粘り気のあるそれはあっという間にゆんゆんの口内を満たし、喉を直撃する。窒息しないためにはそれを飲み干すしかなかった。
「げぼっ!かはあっ……」
長い射精が終わりペニスが口から抜かれると、ゆんゆんが飲み切れなかったザーメンを吐き出す。胃の中まで満たされ、息がオスの臭いになっている。
「も、もう許して」
泣きながらゆんゆんが懇願する。しかし許されるはずがない。オークにとってはこれからが本番なのだ。
「ひっ!」
再び触手が動き、ゆんゆんの体を起こして足を大きく開かせる。あれだけの射精をしたのにまったく萎えないペニスが天を突き、ゆんゆんの股間に狙いを定める。
「ダメぇっ!それだけは!許して!お願い!」
ゆんゆんが泣き叫ぶ。異性との付き合いが全くといっていいほどなかった彼女でも、オークがこれから何をしようとしているのかは分かっていた。
「私、したことないの!初めてがオークなんて嫌あっ!!」
逃げたくても触手にがっちり拘束されて身動きも出来ない。ついにオークの巨大なペニスがゆんゆんの股間に当てられた。
「ダメぇっ!無理!そんなの入らない!裂けちゃう!体が裂けちゃうよおっ!!」
ゆんゆんの悲鳴をよそにオークが腰を突き出した。まだ汚れを知らない少女の中に先端が押し入っていく。
「いやああっ!」
しかし意外なことに痛みはほとんど感じなかった。触手に呑まされた粘液のせいだ。オークはそのままずぶずぶとペニスをゆんゆんの中に沈めていく。
「く、苦し……いのに……き、気持ちいい?」
胎内をペニスでぱんぱんに満たされたゆんゆんが戸惑いの声を上げる。苦しいのに同時にすさまじい快感もあるのだ。
「「ウオオッ!」
オークが狂ったように腰を振り始めた。子宮口を乱暴に突かれ、ゆんゆんが痛みとも苦しみとも快感とも分からぬ強烈な刺激に悶え狂う。
「ひやあっ!ダメ!そんな乱暴にしないで!ああっ!くはあっ!な、何これ!?ああっ!」
「ハラメ!ハラメ!!」
オークのペニスが膣内で一際膨らむ。女の本能でゆんゆんはその意味を悟って泣き叫ぶ。
「ダメ!中に出さないで!お願い!外に!」
「ハラメ!オレノコヲウメ!」
「いやあっ!お願い!許してえっ!!」
「オオオッ!!」
どびゅううううっ!!
ゆんゆんの中で大爆発が起きた。一度目よりも多いドロドロの子種汁が濁流のようにゆんゆんの子宮に流れ込む。あまりの量にゆんゆんのお腹は妊婦のように膨らんだ。
「ああ………赤ちゃん……オークの赤ちゃん、出来ちゃうぅ……」
体内をオークのザーメンが満たすのを感じながら、ゆんゆんは光を失った瞳で呆然と呟いた。
「ここがそのダンジョンか」
俺は目の目に黒々とした口を開く洞窟を見つめながら言った。見た目は山中にあるただの洞窟に見えるが、こうして入り口に立つと確かに異様な雰囲気を感じる。
「ね、ねえ。やっぱり一人くらいはここで待機した方がいいんじゃないかしら?何かあった時のために」
アクアが及び腰で言う。こいつ、今回はやけに消極的だな。
「まだそんなことを!中で何が待っているか分からないんだ。アンデッドでも出たらアクアが一番役に立つだろう」
ダクネスが嗜めるように言う。まあアンデッドがいたら、アクアに吸い寄せられて集まって来るだけなんだが。それに誰か置いていくのなら爆裂魔法が使えないめぐみんが適役だが、ゆんゆんのことを心配しているこいつはどうしても行くと言っているしな。
「とにかくここまで来た以上、行くしかない。皆、油断するなよ」
「どうかお気をつけて。クリス様とゆんゆん様以外の冒険者の安否もきになりますので」
プロディが頭を下げながら言う。確かに他の冒険者もいるのだ。無事でいればいいが。
「よし、先頭は私が行く。そのあとにめぐみん、アクア。しんがりはカズマに頼む」
ダクネスの言葉に頷き、俺たちはダンジョンの入り口に足を踏み入れた。