※この作品はR-18です。

少女とサバイバル生活と   作:TRcrant

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七日目(昼)

「……夢、か」

 

目が覚めた俺は、上半身を起こす。

上半身は、まるで鉛のように重く感じられた。

 

(何だか、えらくリアルな感じだったな)

 

俺は、夢の内容を思い出しながら、心の中でそうつぶやく。

俺が見たのは、今井さんを犯すものだった。

 

(俺、そんなに欲求不満か?)

 

白金さんを犯すように今井さんを犯す夢を見る自分に、呆れた感情さえ抱いていた。

 

「とりあえず、とっとと着替えちまう……か」

 

起きたからには早く着替えようと布団から出た俺は、違和感に気づいた。

 

「なんで、ズボン履いてないんだ? 俺」

 

下半身に下着以外何も履いていないのである。

 

(俺、そんなに寝相が酷かったっけ?)

 

今までこんなことが一度も無かっただけに、驚きでしかない。

そう思いながらズボンを履くと、俺は居間に向かった。

居間では他の皆がすでに起きていて、各々朝食の準備をしていた。

 

「おはよう、皆」

「おはようございます、斉藤君」

「おはよう……ございます。斉藤君」

「おはよう、斉藤君」

「おはようございますっ! 茂さん」

 

俺が挨拶をすると、皆が返事をしてくれた。

 

「……」

 

だが、そんな中一人だけ返事をしなかったのがいた。

 

「えっと……今井さん?」

「……」

 

俺は今井さんに声をかけた。

だが、まるで聞こえていないかのように今井さんから反応が無かった。

 

「今井さん?」

「ひゃっ!? あ、ああ……ごめん、ちょっと考え事してて……」

 

俺が再び声をかけると、やっと今井さんが反応した。

 

「何を考えてたんだ?」

 

俺は疑問に思ったので聞いてみることにした。

 

「え、えっと……別に大したことじゃないんだ……あ、アタシ朝ごはんの準備してくるね。斉藤君も顔洗ってきなよ!」

 

今井さんは慌てた様子でそう言うと、朝食の準備に加わってしまった。

 

(……何だ?)

 

俺はどこか様子がおかしい今井さんを見て首を傾げたが、今井さんに言われたとおり顔を洗いに洗面所に向かうのであった。

 

 

 

 

 

「それでは、今日の割り振りを決めます」

 

朝食後、俺達は氷川さんの仕切りで今日の役割分担について話し合うことになった。

 

「役割分担としては、今日もこれまでと同じで白金さんと私と宇田川さんとでこの島についての調査をします」

「はいっ」

「……はい」

 

氷川さんの言葉にあこさんは元気に返事をし、燐子さんも小さく返事をする。

 

「今井さんは今日はここで待機ということになりますね」

「……え?  あ、うん」

 

今井さんは返事をするが、どこか上の空といった感じだった。

 

(やっぱり、朝からなんかおかしいよな……)

 

「それで斉藤君ですが、湊さんと一緒に食料の調達をお願いします」

「分かった」

 

そんなことを考えている俺に出された指示に、俺は頷く。

 

「……っ!ま、待って、それはダメッ」

 

そんな俺達に、突然今井さんが慌てた様子で待ったをかける。

 

「今井さん?」

「あ、えっと……その……」

 

氷川さんが声をかけると、今井さんは言葉を詰まらせる。

 

「……今井さん、どうかしましたか?」

「あ……え、えっと。斉藤君は違う役割の方が良いんじゃないかなーって」

「……? それはなぜですか?」

「そ、それは……ほら、危ないし」

 

氷川さんの疑問に今井さんは言葉を詰まらせる。

 

「それならなおのこと斉藤君が一緒の方が良いのでは?」

「そ、それは……」

 

氷川さんの返しに、今井さんは言葉を詰まらせた。

 

「……今井さん。今日の貴方はどこかおかしいですよ……何かあったんですか?」

 

氷川さんが真剣な目で、真っ直ぐに今井さんを見つめる。

 

「……っ!」

 

今井さんはそんな氷川さんの目を見て、一瞬たじろいだ。

 

「あ……えっと……ごめん、アタシ今日は何だか調子が悪いみたい。今日はここで休んでおくね」

 

今井さんは取り繕ったように笑いながら頬をかく。

 

「……? そうですね。分かりました。それでは私達はそろそろ行きましょう」

「あ、うん。いってらっしゃい」

 

氷川さんは、そんな今井さんを不思議そうに見つめていたが、今井さんが調子が悪いと言ったので納得したように頷くと、俺達にそう呼びかけた。

こうして俺達の一日は始まった。

 

 

 

 

 

(やっぱり様子がおかしいよな……)

 

湊さんとともに食料の調達場所に向かっている中、俺は今井さんのことに考えを巡らせていた。

今日の今井さんはどこか様子がおかしかった。

それが、俺がらみなのは間違いない。

何せ、今井さんの俺に向けられる視線が、他の皆と違っているからだ。

それはまるで、俺に対して怯えてるような印象を受ける。

 

(……まさか、だよな?)

 

確かに夢にしてはやけにリアルだったような気がするが……俺が今井さんを犯したのは、夢のはずだ。

 

(いや、だが……)

 

もし仮にあの夢が現実にあった出来事だとしたら?

俺は白金さんに続いて今井さんを……。

 

「斉藤君」

 

俺がそんなことを考えていると、湊さんが話しかけてきた。

 

「っ!?……な、何だ?」

 

「いえ、もう着いたけれど大丈夫かしら?」

 

湊さんの言葉に周囲を見渡すと、どうやら俺達は目的地に着いたらしく森の入り口に立っていた。

 

「さっきからずっと上の空だったみたいだけど……何か悩み事かしら?」

「え……ああ、ごめん。ちょっと夢見が悪かっただけだ」

 

俺は慌てて謝りながら誤魔化すように言うと、湊さんは”そう”と相槌を打った。

 

(ダメだダメだッ! 今は変なことを考えるなッ!!)

 

俺は気持ちを切り替えるべく頭を振って思考をリセットする。

今考えるべきなのは、食料調達のことであって、今井さんのことではないはずだ。

 

「それで、いつもはどのあたりで採ってるんだ?」

 

俺は誤魔化すように、湊さんにそう問いかける。

 

「そうね……もう少し奥まで行ったところよ」

「そうか……じゃあ、とりあえずそこに行くとするか」

 

そうして俺と湊さんは森の奥へと向かった。

森の中は静寂に包まれ、木々の揺れる音が心地よく耳に響く。

しばらく歩いたところで、湊さんは足をピタリと止めた。

 

「この辺に山菜が多く群生しているわ。あっちの方はきのこが群生しているらしいけど、毒かどうかわからないから手を出さないほうがいいとリサが言ってたわ」

「……」

 

湊さんの説明に、俺は黙って耳を傾ける。

きびきびと説明する湊さんが、どこか頼もしく見える。

 

「……? どうかしたかしら」

「あ、いや。なんだか湊さんがかっこよく見えてさ」

 

俺が思ったことを口にすると、湊さんは少し驚いた表情を見せる。

 

「あ、ありがとう。でも、私より斉藤君の方がずっとしっかりしてるわ……あなたがいてくれて本当に助かってるわ」

「そ、そうか?」

 

湊さんのストレートな称賛に、俺はなんだか照れくさくなる。

きっと俺がいなくたって、湊さん達ならきっと上手く切り抜けられたはずだ。

なのにそう言ってくれるのは素直に嬉しかった。

 

「ええ、紗夜も口ではああ言ってるけど、あなたのことを頼りにしてるわ」

「あはは……ならその期待には応えないとな」

 

俺は湊さんにそう返す。

 

「じゃあ、太陽が反対側に傾いたらここに集まりましょ」

「湊さんはどこに?」

 

俺の質問に湊さんは

 

「私は、もう少し奥の方に行ってみるわ。もしかしたら何かあるかもしれない」

 

と、真剣な面持ちで答えた。

 

「分かった。じゃあ、頑張ろう」

 

俺は湊さんにそうを告げると、湊さんは一人で森の奥へと進んでいった。

それを見届けた俺は、食料を調達するべく周囲を探索し始めた。

 

「しかし……本当に何かあるのか?」

 

俺は周囲を見渡しながらそう呟く。

もう数日もこのあたりを探索していたはずだ。

ならば、もうすでにこのあたりには山菜はなくなっていてもおかしくはない。

そんなことを考えつつ、俺は自分から見て右側の方にある道へと進んでいく。

すると、しばらく進んだところで森が少し開けた場所に出た。

 

「これは……」

 

俺がその場所に足を踏み入れると、そこには様々な山菜等の食料が群生していた。

 

「こんなところがあったのか……」

 

俺はそんな独り言を呟きながら、辺りを見回す。

まるで宝石箱のようにも思えるほど豊富な山菜の量に、俺は驚きを隠せなかった。

 

(これなら、予定より多くの食料が調達できるな)

 

そんなことを思いながら、山菜を摘んでいく。

 

(しかし、まさか湊さんと食糧の調達をすることになるなんて、去年の俺には考えられなかったな)

 

そんなことを考えつつ、俺はふと彼女との出会いのときを思い出した。

 

(あの時のことは今でも思い出せるな)

 

去年、俺は音ゲーが得意であることを知ったあこさんに誘われて……

 

(……あれ? どうしたんだっけ?)

 

そこから先のことを思い出そうとした俺だったが、どういうわけだかそれが出来なかった。

頭の中にもやがかかったような違和感を感じて、それはまるで思い出そうとするのを何かが邪魔しているかのような気がした。

 

(というか、氷川さんたちは何の理由で知り合ったんだっけ?)

 

普通であれば関わり合いのない俺達が、どうして一緒にいるのかが分からない。

いや、そもそも何の集まりなんだ?

 

(……ま、いっか。そのうち思い出すだろ)

 

考えを巡らせようとする自分にそう言い聞かせた俺は、考えるのを止めて食材の調達を続けるのであった。

 

 

 

 

 

「ふぅ……かなり集まったな」

 

俺は、汗を拭う仕草をしながらカゴいっぱいになった山菜を見て満足げにそう言った。

湊さんと別れてからかなりの時間が経たが、まだ太陽は真上にさしかかったくらいだろうか?

 

「どうするか……」

 

俺は出来てしまった隙間時間をどう過ごすか考える。

無人島を探索するというのもありだし、湊さんのフォローに回るのもアリだ。

どちらも皆の役に立てるかもしれない。

 

(もしくは、今井さんに話を聞くのも良いかも)

 

俺が見た夢(だと思いたい)のこと。

そして、今井さんの態度の理由。

全てを聞いてはっきりさせるのも、アリだろう。

どうするか考えた俺は――――




いかがでしたでしょうか?
ちょっとした不穏な物を入れながらも、物語は進んでいきます。

そして、ここでいつもの恒例のアンケートに入らせていただきたいと思います。
主人公に取らせたい行動をお選びください。
得票数の多い選択肢の行動を主人公が取ります。
期限は二週間後の20日までとさせていただきます。
皆様の貴重な一票お待ちしております。

下記にヒロインのステータスを記載いたしますので、よろしければご参照ください。

・湊友希那

【欲情】:通常
【親密度】:中立

・氷川紗夜

【欲情】:通常
【親密度】:緊張

・今井リサ

【欲情】:過敏
【親密度】:緊張

・白金燐子

【欲情】:過敏
【親密度】:緊張

・宇田川あこ

【欲情】:過敏
【親密度】:友人

主人公の選択は―――

  • 無人島の探索をする
  • 湊さんのところに行く
  • 今井さんのところに行く
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