「う……ン」
目が覚める。
そして起き上がる。
何のこともない、いつもの朝のルーティンだ。
(ここに来てもう九日。随分と慣れてきたな)
最初にここに来たときは、先のことが不安で明日も生きられるのかわからないという焦りしかなかっただったが、今ではそのようなものもない。
人の適応能力とは、中々にしてすさまじいものである。
そんなどうでもいいことを考えながら、俺は自分の状態を確認する。
(服は……着てる)
俺の記憶が正しければ、昨夜は今井さんとセックスをしていたはず。
後片付けなどしないで寝たので本来であれば服など来ていないはずだが、どういうわけか今の俺は服を着て寝ている。
(はは……欲求不満なのかな?)
今井さんの姿がないことからして、あれは俺の欲求不満が見せた夢なのだろう。そう考えた俺は、とりあえず着替えるべく布団から抜け出すと、身支度を始めるのであった。
「おはよう。皆」
着替えを終えた俺は、居間に顔を出す。
居間には全員が揃っていた。
「おはようございます、茂さん」
「おはよう……ございます……」
あこさんがいつものように挨拶を返してくれた後、それに続いて白金さんがいつものように挨拶を返してくれる。
(あこさん、眠いのかな?)
あこさんのどこか気だるそうな……いつものような元気が見られない。
「あこさん、大丈夫か?」
俺は思わず、心配になって声をかける。
「は……はい。大丈夫ですよ」
俺が声をかけると、あこさんは俺に微笑んで見せた。
「まあ、無理はしないほうがいいぞ」
だが、それがあこさんの空元気に思えた俺は、注意を促すことにしたのだが
「ありがとうございます。でも、あこは大丈夫ですっ!」
あこさんは慌てた様子(俺からはそう見えた)で俺にそう返してきた。
(本当に平気なのだろうか?)
「まあまあ、あこがそう言ってるんだしいいんじゃないかな? 斎藤君」
「今井さん……」
俺の心配を今井さんが取りなしてくれるので、俺はそれ以上何も言わなかった。
そんなわけで朝食となるのだが……。
「どうして、今井さんがそこなんですか?」
「え? どうしてって言われても、ここがいいからだけど」
(なんだろう。この状況……)
食卓には湊さん、氷川さん、あこさんの三人が座っている。
何時もであれば湊さんと今井さんの向かい側に俺と白金さんが座るのだが、今日はどういうわけか俺が座る位置に、今井さんが座っているのだ。
「どうして今井さんが……斎藤君の隣に座っているんですか?」
「アタシが斎藤君の隣に座ってるのって、おかしいことなの?」
白金さんの言葉に、今井さんが不思議そうな声で返す。
「別にそういうわけではないです……ただ、いつものところに座ったほうがいいと……思います」
白金さんはそう言いつつも、いつも座っている自分の対面側に座る友希那さんに視線を送った。
「別にアタシがどこに座ってもいいでしょ。ねぇ、斎藤君?」
「あ、ああ……」
今井さんの言葉に、俺は頷くしかできなかった。
まあ、別に困るほどのことではないのだが……。
(何だろう。今日の今井さんは妙にグイグイ来るな……)
普段であれば、こんなことはないのに……。
「……」
そんな時、氷川さんから視線が送られる。
その視線は”何とかしてください”と言っているような気がした。
「だったら三人で座ればいいんだよ」
「そう……ですね」
「アタシは別にいいよ」
苦し紛れに出した俺の提案に、白金さんと今井さんが賛同する。
というわけで俺は今、白金さんと今井さんに挟まれるように座っている。
「……」
何とも居心地が悪い。
広さ的には少しだけぎゅうぎゅうではあるものの、三人で座る分には問題ないため、そこまで問題はない。
少しだけ詰める必要はあるが。
「それでは……」
『いただきます』
こうして、俺たちは朝食を摂るのだが……
(今井さんと白金さんの胸……さっきから当たっているんだよな……)
俺が座っている席は、二人が座る間だ。
しかも詰めている為、二人の胸が俺の両腕に当たるような状態となっているのだ。
(……味がわからねえ)
二人の胸を当てられていることによって、腕どころか体全体がガチガチに緊張してしまうのだ。
そんな状態でまともに食事の味が分かるわけもなく、俺はほとんど味のしない食事をただ淡々と咀嚼するのであった。
ちなみに、俺の状況などどこ吹く風とばかりに、二人は楽しそうに食事をしていた。
「それでは、今日も振り分けをしましょう」
朝食を摂り終えた俺たちは、氷川さん主導で今日の活動の振り分けについて話し合っていた。
「今日は湊さんがこちらで待機、ということで問題ありませんか?」
「ええ」
氷川さんが振り分けの内容を口にして、最後にここで待機するのが湊さんであることで問題が無いかを俺達に確認を取る。
俺達の誰もが特に異論を挟むこともなく、頷いた。
本当であれば今日の待機は俺だったのだが、湊さんの体調が優れないこともあって、今日は湊さんが残ることになったのだ。
「ごめんなさい、迷惑をかけてしまって……」
「気に病む必要はありませんよ。今一番優先すべきは湊さんの体調ですから」
申し訳なさそうに言う湊さんに、氷川さんが優しく声をかける。
「そうですよ! こういうときなんですから友希那さんはしっかりと休んでください!」
あこさんも、明るい口調で言った。
「俺のことは気にしないで良いですからゆっくり休んでください」
そして、最後に俺がそう言うことで話はまとまった。
「それでは、他の振り分けに行きます」
そして、俺達の今日の振り分けの話へと移っていった。
(とはいえ……)
俺はちらりと湊さんのほうを見た。
湊さんは、どこか気だるそうな様子で座っている。
どう見ても体調が優れているようには見えない。
それは湊さんだけではない。
あこさんや氷川さんも、どこか気だるそうに感じられるのだ。
(まぁ……気にしすぎだよな)
俺はそう結論付けると、話し合いに集中することにした。
「斎藤君」
「はい?」
そんな時、氷川さんが俺の名前を呼んだ。
「斉藤君はどうしますか?」
「どうって……あぁ」
俺は氷川さんの言葉に首を傾げたが、すぐに何のことか理解した。
「ねぇ……斉藤君」
どうしようかと考えようとした所に、今井さんが甘えるような声を出す。
(なんだろう?)
そんな彼女を見て俺は何か嫌な予感を覚えたのだが……。
「今日さ……アタシと一緒に回らない?」
(やっぱり……)
俺は内心、頭を抱えたくなった。
「今井さん……待ってください」
そんな中、白金さんが待ったをかけた。
「なに? 燐子」
今井さんが、白金さんのほうを見る。
だが、その視線は敵意むき出しであり、今にも白金さんに掴み掛かりそうな様子だ。
「今日は……私が斉藤君と一緒に組む日です」
そう言うと白金さんは、俺の腕に抱き着いた。
「え? 白金さん!?」
そんな白金さんの行動に俺は驚きを隠せない。
「燐子は昨日斎藤君と一緒だったでしょ。なら今日はアタシと一緒に行くのが筋ってものじゃない?」
「それは……今井さんの勝手な都合です」
「それこそ燐子の勝手な都合なんじゃない?」
そんな俺を挟んで、白金さんと今井さんがバチバチと火花を散らしながら言い争いをしていた。
(なんか……かなり険悪な雰囲気なんだが……)
白金さんと今井さんの間に、一触即発とも言える空気が流れ始める。
ただでさえもう既に険悪ムードになっているというのに、これ以上悪化するのはまずい。
「リサ、言い争うのは止めなさい」
「そうだよりんりん!。喧嘩は駄目だよ」
「「あこちゃん(友希那)は黙っててっ」」
そんな二人に湊さんとあこさんが仲裁に入るが、二人の息の合った言葉で一蹴されてしまった。
(何とかしないと)
俺がどうやってこの場を治めようかと考えていると
「じゃあ、斉藤君に選んでもらおうよ」
「そう、ですね。それがいいと思います」
今井さんの提案に白金さんはそういうと、俺のほうに向き直り……
「アタシと……」
「私……」
「「どっちと組みたい?」」
そう言って二人そろって、選択を迫った。
「え、えっと……」
俺は困惑して周囲に視線を送る。
氷川さんと目が合うが、『自分でなんとかしてください』と言わんばかりに、目を逸らした。
どちらを選んでも確実にどっちかに角が立つ。
(これは……選択の余地はないか)
もはや詰んでいる状況だが、俺は―――
いかがでしたでしょうか?
まだ載せてないタグのほうも、そろそろ載せられると思います。
そして、Hシーンも地味に増えています。
そして、ここで恒例のアンケートに入らせていただきたいと思います。
主人公に取らせたい行動をお選びください。
得票数の多い選択肢の行動を主人公がとります。
期限は、二週間後の3月5日までとさせていただきます。
皆様の貴重な一票をお待ちしております。
下記にヒロインのステータスを記載いたしますので、よろしければご参照ください。
・湊友希那
【欲情】:通常
【親密度】:中立
・氷川紗夜
【欲情】:通常
【親密度】:緊張
・今井リサ
【欲情】:発情
【親密度】:中立
・白金燐子
【欲情】:過敏
【親密度】:中立
・宇田川あこ
【欲情】:過敏
【親密度】:友人
主人公の選択は――――
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白金さんと組む
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今井さんと組む
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第三者と組む