「ん……ふぁぁぁ」
翌朝、目を覚ました俺は、横を見る。
「すぅ……すぅ……」
俺の隣には一糸まとわぬ姿で眠っているリサの姿があった。
その反対側には同じく一糸まとわずに眠る燐子の姿がある。
(そうか、あの後寝たんだっけか)
後片付けを終えて、できる限り情事があった痕跡を残さないようにした俺たちは、疲れていたこともあってそのまま寝ることにしたのだ。
(うん。俗にいうハーレムだな、これ)
まさか年齢イコール彼女いない歴の俺がこんな状況になるとは思っても見なかった。
しかも相手は美少女揃いだ。
男としては最高の状況だろう。
(とりあえず、みんなを起こさないと)
そう思った俺は、彼女たちを起こすことにする。
「燐子、リサ、起きろ」
そう呼びかけながら二人の体を揺すった。
すると、二人はゆっくりと瞼を開く。
「んん……おはよう、茂―――っ!?」
「おはよう、ございま――――っ!?」
そして俺と目が合った瞬間、一気に顔を赤くさせたかと思うと、すぐに顔を背けた。
多分、昨夜のことを思い出しているのだろう。
そんな仕草を見て俺も恥ずかしくなるのだが……。
「……お、おはよう二人とも」
俺は努めて冷静に挨拶を返すことにしたが、二人につられて恥ずかしさで顔が熱かった。
「えっと……とりあえず服着よっか」
「そ、そうだなっ」
「は、はい」
リサに促されるようにして俺たちはそれぞれ服を着ることになったのであった。
服を着て、布団などを片づけて昨夜の情事の痕を全て隠すと、俺達はいつものように朝の支度をし始める。
リサ達は朝食を、その間に俺は顔を洗ったりしていた。
「それじゃ……」
『いただきます』
そうして出来た料理を、いつもの時間に起きてきたみんなで食べる。
だが、俺達の間に食事中に会話はない。
黙々と食べているだけだ。
ちなみに俺の両隣には、リサと燐子が定位置だと言わんばかりに腰掛けていて、時々身体を押しつけるようにくっついてくる。
「あの、リサさん?」
「ん? 何、どうかした?」
リサに話しかけると、リサは首を傾げながら返事をした。
「いや、さっきからずっとくっついてない?」
「いいじゃん別に、減るものじゃないしさー♪」
声を潜める俺に、リサはそう言って更に密着してくる。
そのせいで胸が腕に当たってしまうわけで……。
「あの、胸当たってるんだけど……」
「え~? 当ててるんだよ♪ ほらほらどう? 興奮するでしょ~?」
そう言いながらさらに胸をグイッと押し付けてくるリサ。
「むぅ……」
横から声が聞こえてきた声に隣を見ると、そこには頬を膨らませて不満そうにしている燐子がいた。
「……えいっ」
そう言って彼女はいきなり俺の腕に抱きついてきた。
柔らかい感触と共に感じる彼女の胸の柔らかさと温かさが俺の理性を刺激していく。
思わずドキッとしたが、何とか平静を保つことができた。
しかし、それでも心臓の音は鳴り止まなかった。
「ど、どうかな? 今井さんのよりも柔らかいよ」
「燐子? それどういう意味かな~」
燐子の言葉にリサがピクッと反応して睨む。
二人の間に重い雰囲気が漂い出す。
「いえ、なんでもないですよ」
「ふーん……まあいいけどさぁ」
燐子の返事に、渋々引き下がるリサ。
どうやら喧嘩にはならないようだ。
二人に挟まれる俺は二人の胸の感触にドキドキする気持ちと、バチバチとぶつかり合う二人の視線に冷や汗を流すという複雑な心境だった。
そんな中、俺には一つ気になることがあった。
それは、あこさん達のことだった。
『……』
僕たち(というよりは燐子とリサの二人だけど)が言い争っている状態なのに、なぜかあこさん達三人は無言で食事をしている。
あこさんの隣に座っている紗夜さんですら、何事もないように黙々と食べているほどだ。
一体どういうことなんだろうと思いながらも、僕は疑問を口にせずにはいられなかった。
「皆、さっきから何も喋らないけどどうしたんだ……?」
僕の言葉を聞いた三人の視線が一斉にこちらに向く。
「別にただ少し気分悪いだけです。でも、特段体調が悪いわけじゃないので心配しないでください」
最初に口を開いたのは氷川さんだった。
「それならいいんだけど……」
紗夜さんの言葉に、僕はそれ以上追及する事ができなかった。
だが、氷川さんの顔色が悪いように見える。
それは湊さん達も同じだった。
俺は彼女たちのことを気にしながら食事を続けるのであった。
『ごちそうさまでした』
食事を終えた俺達は全員で手を合わせて言うと、食器を片付け始める。
洗い物を終えて、いつものように今日の予定について話し合うはずだった。
「はぁ……はぁ……はぁ」
片付けを終えて少しして突然、息苦しそうにしている声が聞こえたと思ったら、氷川さんが地面に倒れ込んでいた。
「氷川さん!? どうしたんですか?」
「友希那、大丈夫!?」
「あこちゃん!」
いや、氷川さんだけでは無い。
湊さんやあこさんも同様だ。
リサ達が湊さん達の所に駆け寄る中、俺は慌てて氷川さんのところに駆け寄る。
よく見ると顔色が悪いし汗もかいている。
呼吸も荒くなっていることからかなり辛そうだ。
「大丈夫か? しっかりしろ!」
「はぁ……はぁ……はぁ……すみません、ちょっと……」
俺に氷川さんが息を切らした状態でそう言う。
俺は彼女を支えるように抱えることしか出来なかった。
「茂君、氷川さん達を布団に運びましょう」
「わかった!」
燐子の提案に俺は頷くと、氷川さんを抱き上げると彼女達の寝室へ向かうのであった。
「なんとか全員運び終えたな」
「そうですね」
俺と燐子とリサはお互いに顔を見合わせながら呟く。
あの後、リサ達と協力をして布団を敷いて、そこに氷川さん達を運んで寝かせた。
全員荒い息づかいではあるものの、落ち着いているようにも見えるので、このまま寝ていれば治るのでは無いかと予想している。
「それにしても、どうして急にあんな風になったんだろうなぁ」
俺がそう言うと、隣にいる燐子も首を傾げる。
「わかりません」
「まぁ、考えても仕方ないよね。それよりも今考えないといけないのは……」
燐子の言葉に、リサはそう言って言葉を止める。
「ああ。食料の確保……だな」
それを引き継ぐように、俺は答える。
「はい。それが最優先事項だと思います」
俺の言葉に、燐子も同意する。
「でもさ、三人でどうやって確保したらいいかな?」
「確かに……難しい、ですね」
リサの質問に、燐子は頭を悩ませているようだった。
「じゃあ、手分けして探しに行くのはどうだ?」
「そう、ですね。でも、単独行動は危険すぎると思います」
俺の提案に、燐子が賛成しつつも反対意見を出す。
「うーん……でもさ、三人で一緒っていうのは効率が悪くない? それだったら三人で手分けした方がいいと思うけど」
それに対して今度はリサが反論をする。
リサの言うことも一理あると思ったのか、燐子は頬を膨らまして抗議するような表情を浮かべるものの、何も口にしなかった。
「それにさ、友希那達の看病とかどうするの?」
「それは……」
リサの言葉を受けて、燐子は黙り込んでしまう。
確かに病人(かどうかは分からないけど)湊さん達を一人放っておくのはどうかと思う。
「茂君は、どう思いますか?」
「え?」
突然燐子に話を振られた俺は、つい聞き返してしまう。
「確かにそうだね。茂に決めてもらった方が早いと思う」
燐子の言葉に、リサも納得したのか賛同するように頷く。
「茂君は手分けした方が良いと思うよね?」
「いやいや、ここは皆で一緒に行動した方がいいに決まってるじゃん」
そして再び始まる議論。
(こ、これは責任重大だな)
単なる方針決めとかじゃ無くて、別の何かを感じる。
俺は緊張しながら口を開くのであった。
いかがでしたでしょうか?
Roselia編も、気づけば終盤にさしかかりました。
そして、今年も早い物でもう終わり。
今年一年、本作を読んでいただき、またアンケートにご協力頂きありがとうございました。
来年も、変わらず頑張っていく所存ですので、よろしくお願いします。
旧年、新年の挨拶は活動報告でするつもりですが、今年最後の本作の投稿になりなりそうなので、こちらでも記載させて頂きました。
それでは、早速ですが恒例のアンケートに入らせていただきたいと思います。
主人公に取らせたい行動をお選びください。
得票数の多い選択肢の行動を主人公が取ります。
期限は、二週間後の4日までとさせていただきます。
皆様の貴重な一票をお待ちしております。
下記にヒロインのステータスを記載致しますので、ご参照ください。
・湊友希那
【欲情】:通常
【親密度】:中立
・氷川紗夜
【欲情】:通常
【親密度】:緊張
・今井リサ
【欲情】:発情
【親密度】:中立
・白金燐子
【欲情】:過敏
【親密度】:中立
・宇田川あこ
【欲情】:過敏
【親密度】:友人
主人公の選択は―――
-
湊さん達を看病する
-
リサ達と一緒に食料を調達する
-
手分けして食料を調達する