片付けが終わり、暫くすると洗濯機も仕事を終えたため、未だにベッドで眠り続けている彼女を起こす。
「んんぅ…あれ、ここって…」
居酒屋の時とは違い、何度か声をかけると目を覚ました。さて、ここからが正念場だ。
まずは彼女が寝ぼけている内に、昨日は飲み過ぎて吐いてしまったようだが、気分は大丈夫なのかと問いかける。案の定、覚えの無い彼女は混乱した様子を見せたため、飲み過ぎて吐いてしまったので、とりあえず休めるホテルに連れて来たのだと告げる。
「ぇえっ!?そ、それは大変なご迷惑を…あっ、あの、えっと!わたし、他にも何かしてしまってないですか?」
本当に混乱しているらしく、こちらの話を安々と信じてくれたため、何でも無い事かのように、コスプレ趣味を打ち明けられたことと、汚れた服からホテルに備え付けられたコスプレ衣装に着替えていたことぐらいしか無かったと嘯く。
「ひええぇ…わたし、コスプレのことまで言っちゃったんですか!?それに着替えって…」
ここまで会話をして、ようやく思考が追いついたのか、恐る恐るといった様子で自身の服装を見つめて言葉を失っている彼女に対して、色々有りはしたが、それ以上に昨日は楽しかったので気にしなくて良いし、良ければまた一緒に飲みたい、と丸め込むように優しく声をかける。
「あの、本当に良いんですか…?いえ、そのそんな風に言っていただけるのは大変ありがたいんですが、流石にご迷惑かなと…」
まだ酔いが抜けていないのか、混乱が続いているのかは分からないが、完全にこちらの言葉を信じ込み、あまつさえこちらの心配までしてくる彼女の様子に笑いを堪えながら、自分も社会人として上司や仕事の事でストレスが溜まるのは理解ができるし、自分で良ければ是非また一緒に飲みたい、と言い含めておく。
「あ、ありがとうございます!あの、申し訳ついでに、大変身勝手なお願いなのですが……その、わたしのコスプレ趣味については他言無用ということでお願いできますでしょうか!」
どうやら彼女にとっては、異性とホテルで一晩過ごしたということよりも、コスプレ趣味が周りにバレることの方が心配らしく、必死な形相で頼み込んでくる。その言葉に対して冗談混じりに、またコスプレ姿を見せてくれるのならと答えつつ、そろそろ退室時間だから部屋を出た方が良いと告げる。
「ぇえ!?コスプレ姿をですか…?いえ、黙っていて貰うためですもんね…って、退室時間!?ど、どうしたら…」
退室のことを伝えた瞬間、コスプレ衣装に身を包んだまま慌て始めた彼女へ、自分が支払いを済ませてくるからその間に準備を済ませておけば良いと提案する。
「そ、そんな、そこまでご迷惑をおかけする訳には…いや、でも…わたし、コスプレ衣装着たままだし…その、お願いしちゃっても大丈夫ですか?お金は後でお支払いするので…」
胸部がパツパツになり、首元の隙間から見える谷間が強調されたサイズの合わないセーラー服のまま、申し訳なさそうに頭を下げる彼女に対して沸き上がってくる劣情を必死に抑えつつ、後で連絡するためと言って連絡先を聞き出してから部屋を後にする。
部屋を出てからは足早に廊下を歩いていき、ホテルに備え付けられた旧式のエレベーターが上がってくるのを待つ。そうしてやってきたやけに騒がしいエレベーターで精算機のある一階まで降りる途中、ふと思い立ってスマホを取り出す。
『【朗報】マジでヤれるドスケベコスプレイヤー発見』
直近の履歴からスレ落ちしそうになっていた例のスレを見つけ出し、先程撮影した彼女の口元から下の写真を投稿しておく。このスレのおかげで彼女と出会えたのだから、写真1枚分ぐらいの還元はしてもバチは当たらないだろう、などと独り言ちながら。
書くかは分かりませんが、もしこのドルフィンの話が見たい、このシチュエーションを書け、などのご要望があれば活動報告欄にでもお気軽にどうぞ。