───フランチェスカ・ミラ・ローズ。
第3十刃、ティア・ハリベルの従属官の一人だ。獅子の鬣を彷彿とさせる長髪に、筋肉質な褐色の肉体。総じてワイルドというか野性味に溢れた女性であった。
彼女は今、日課の鍛錬からの帰路についていた。
普段は他2名───口を開けば騒がしいサル女と、口を開けば毒を吐くヘビ女と一緒の彼女であるが、何も四六時中一緒という訳でもない。
「今日も付き合ってもらって悪かったね。いい刺激になったよ」
隣に並び立つ男にミラ・ローズは礼を言う。
相手はここ最近鍛錬に付き合ってもらっている人物だった。同じ従属官同士毎日毎日喧嘩染みた鍛錬はしていたものの、それではどうにも新鮮味が薄れていく。そこで目をつけた男であったが、今日に至るまで良い付き合いが継続できていた。
「また明日も頼むよ。あんたはあの2人と違って無駄口も少ないから鍛錬に集中できる」
そこまで言って、2人は噴き出した。
しばし流れる朗らかな雰囲気。
「さて……そろそろあたしも戻らないとね。っと、その前に汗でも流すか」
流石に汗臭いまま主君のハリベルの前に戻る訳にはいかないし、それを同僚に指摘された日には殺し合いに発展しかねない。
そこで私室のシャワー室を目指そうとしたミラ・ローズであったが、
「ん? あんたの部屋でかい? まあ、ここからじゃそっちのが近いだろうけど……」
男に自分の部屋に備え付けのシャワーで浴びるよう提案されたミラ・ローズだが、途端に片腕を掴んで視線が泳ぐ。
落ち着きのなくなった彼女がチラリと男を一瞥すれば、彼はどこか期待に満ちた眼差しを向けてきていた。
「……あんたの部屋に行くってのは、つまりそういうことだろ?」
ほんのりと頬を上気させるミラ・ローズ。
しかし、そんな彼女の手を男は掴んだ。掌はしっとりと汗ばんでいる。鍛錬で流した汗ではなく、もっと別の───内から湧き上がる情欲の炎によって溢れ出したものだ。
手を掴まれたミラ・ローズは抵抗しない。仮に男が強引に連れて行こうとしたところで力尽くに振り放すのは可能であろうが、男が無理強いをしない以上、選択する権利はミラ・ローズの方にあった。
「仕方ないね……ちょっとだけだよ?」
はぁ、と溜め息を吐いたミラ・ローズ。
その口元には野獣のような笑みが浮かんでいた。
***
「んっ……んぅ……!」
貪るようにキスをする2人分の人影があった。
「ちょっ……待てって! まだシャワーも浴びてないのに……んっ!」
待ったを掛けようとしたミラ・ローズだが、すぐさま男に唇を塞がれて何も言えなくなった。互いの舌を絡め、甘噛みするような激しいキス。すでに口の中はドロドロであり、甘く潤す唾液がどちらのものであるかさえ分からなくなっていた。
「ぷはっ! ったく……いっつもこうなんだ。あんたは我慢ってモンができないのかい?」
前戯に過ぎぬキスを終えたミラ・ローズが文句を垂らす。
しかし、彼女の頬は褐色の上からでもあからさまな程に赤みがかっていた。まんざらでもない表情で口の周りを拭う彼女の姿は、元の服装も相まって煽情的が過ぎる。
「あっ!? ちょっと待て、首は……!?」
辛抱堪らなくなった男がミラ・ローズの首に吸い付く。
焦って止めようとしたものの、首筋に這わせられる舌の感触に全身から力が抜ける。
「んっ……ひっ……!」
皮膚の上をゾクゾクと這いずり回るむず痒さに、ミラ・ローズは思わず内股になる。両脚はガクガクと震え、必死に崩れまいと堪えているようであった。
「ひぅ……あっ……!♡」
抵抗を試みていたミラ・ローズであったが、その声色が艶っぽくなった瞬間、男を押さえる手は完全に置物と化すのであった。
玉のような汗を舐め上げる男に、その逞しい肉体からは想像もつかない甘い嬌声が漏れ出る。体もほとんど男が支えている形だった。脇と腰に手を回され、今にも崩れ落ちそうな体のほとんどを預けてしまっている。
そうなってしまっては男に抵抗することもままならない。
味わうように這わせられる舌は首から鎖骨へ下り、果てには抱きかかえられている脇の下へと向かっていく。
「やっ……やめな、そんなとこ! 汚いだろ!♡」
とは言うものの、今更ミラ・ローズは止めない。
毎度毎度鍛錬後の火照った体で交わっていることもあり、男の趣向はある程度把握している。最初こそ乙女心が発する抵抗感は凄まじかったものの、今となっては脇の下をくすぐるこそばゆい感覚に興奮さえ覚えるようになっていた。
「ったく、あんたも好きだね……♡ こんな汗だらけの体が好きだなんて♡」
呆れたように言葉を漏らすが、彼女の浮かべる笑顔に拒絶の意思は見受けられない。こうなることは分かっていたし、だからこそ普段からケアは欠かしていなかった。普段から汗を掻いているのもあって彼女の汗は不快な臭いはせず、むしろ汗と共に流れ出たフェロモンが男の肉欲を大いに刺激している程だった。
努力の甲斐もあってか、次第に気分が高ぶってきた男はミラ・ローズの着衣に手をつける。
元々露出度の高い服だ。少しずらしてやるだけでも恥ずかしい場所は露わになる。
「あんっ!♡」
顔を出した乳房の付け根を舐められ、ミラ・ローズから甲高い喘ぎ声が上がった。
普段でさえ汗が籠って蒸れやすい部分だ。一際敏感である上、迸るフェロモンも一際濃厚。弱点を的確に責める男は、そのたわわに実った乳房を揉みしだきつつ、ミラ・ローズの“雌”を感じられる部位を存分に堪能する。
「ふぅーッ♡ ふぅーッ♡」
唇を噛みミラ・ローズは足を踏ん張る。
しかし、一息ずつずり落ちていく体はやがて床へとへたり込んでしまった。その間も男の容赦ない責めは続き、みるみる股間の辺りが湿り始める。
「な、なぁ……そろそろ下の方も……あぁっ!♡」
もどかしさの余り催促するミラ・ローズの、今度は腹筋が舐め上げられる。
狙われたのはくっきりと割れた筋肉の溝。普段から晒されている逞しいシックスパックも、褐色肌に浮かび上がった汗が伝っていく今は、ひょっとすると乳や恥丘が生み出す谷間よりも淫猥だ。
「ふぅ……ふぅ、んっ!♡」
甘い悲鳴が部屋に響き渡る。
単純な暴力なら固い筋肉の鎧で弾き返せる腹筋も、表面を優しく舐めてくる愛撫を前には無力だ。皮膚の上を這いずり回りヌルヌルと、それでいてザラザラとした感触は、神経から脊髄を通り、最後には頭の中をグチャグチャに掻きまわしていく。
そして、
「あぁんッ!?♡」
腹の中央───へそに吸い付かれた瞬間、力が抜けきっていたミラ・ローズが弓なりに背を反らした。
「待……てッ……!!♡♡ そこ、はぁ……!?♡♡」
ミラ・ローズの体が不規則に痙攣する。
普段の凛々しい表情はどこへやら。へそを舌でほじくられるミラ・ローズは、途端に下腹部の奥が疼き始め、快楽に溺れたかのようなトロ顔を曝け出していた。
とうに秘所も大洪水だ。元より防御力皆無のスカートの中は、じんわりと溢れ出す愛液の匂いが充満していることだろう。一刻も早く雄の肉棒が欲しいと肉壺全体が蠢動して訴えている。
しかし、男の動きは止まらない。
執拗なまでにへそを舐り回されるミラ・ローズは、次第にもどかしさが快感を上回っていた。だからといって快感の波が途切れる訳でもない以上、高まりゆく性感は絶頂へ差し掛かろうとしていた。
あとちょっと。
あとちょっと。
あとちょっとで───。
「───んぅう゛ッ!!♡♡」
ビクンッ!! と女体が跳ねた。
「ふぅー……ふぅー……!♡」
歯を食い縛るミラ・ローズの呼吸は荒い。
確かに彼女は今絶頂を迎えた。
(なん、だ……これ……)
迎えたはずだった。
だが、下腹部は我慢し難い疼きに見舞われている。
(これ、まさか……中途半端に
性器でもない部分を嬲り回され、内だけで高まっていた性感を解放してしまった結果だった。今も肉壺はグネグネと動き回り、雄の肉棒を欲してしまっている。愛液も止まらず、肉豆はビンビンに屹立したままだ。
(こ、こんなのって……♡)
ぐちゃり、と湿った衣服が擦れる音が響いた。
「なあ……」
へそにむしゃぶりついていた男を引き剥がし、ミラ・ローズは四つん這いになる。
暖簾のようなスカートからは、これまたしゃぶり甲斐のありそうな太腿が覗き見えたが、男の目は別の場所に釘付けであった。
「そろそろあたしのマンコで……さ」
捲り上げられるスカートの裾。
そこには既にびしょぬれの下着がずらされ、淫靡な匂いを撒き散らす具が露わになっていたではないか。
「あんたも
熱っぽい視線を投げかけてくるミラ・ローズ同様、彼女の秘裂からも淫靡な熱気が立ち上る。
男は思わずごくりと唾を飲んだ。股間はすでに硬くなっており、今すぐにでも彼女の膣内に精を吐き出したいと激しく主張している。
しかし、男は鋼の精神でいったん本能を押さえ込む。
そして部屋の中から何かを取り出すや否や、そそくさと雄を誘う体勢のミラ・ローズの下へ戻ってくる。
「……おい。なんだいそれは」
持ってきたのはカチューシャとアナルプラグであった。
前者はいい。後者も事中であるのだから理解できなくはない。
ただ、形が問題であった。
「猫耳カチューシャに尻尾プラグって……あんた、あたしをどうしたいんだい?」
両方つければあら簡単。猫耳尻尾の愛らしい猫ちゃんの完成である。
最早怒りを通り越して呆れるミラ・ローズは、頬を引き攣らせながら男を見上げた。
「あんたねぇ……こういうのはあたしみたいなガタイのある女じゃなくて、もっと可愛らしい女が着けるもんだろ」
『いくらなんでもこれは……』とミラ・ローズも流石に抵抗感があるようだ。
だが、ここで挫ける程度ならばわざわざ男の方も用意していない。
「はあ? 『絶対似合う』って……そりゃあたしを馬鹿にしてんのか? こ、こんな馬鹿みたいな小道具つけて尻振るくらいなら今日はお開き───ひぁッ!?♡」
断固として拒否する姿勢だったミラ・ローズだったが、途端に甘い悲鳴を上げて腰を反らす。
「あ、あんた……急にケツの穴に指入れんなァあ!?♡♡」
三度痙攣。
彼女が途端に壊れた人形になった理由は、彼女の逞しい臀部に添えられた手にあった。逞しさの中に女性らしい曲線を忘れぬ双丘……その中央に咲く菊門に、男の太い親指が突っ込まれていたのである。
固く閉ざされているはずの菊門をグリグリ、グリグリと。強引にこじ開けるように指をねじ込まれるミラ・ローズは、まるで脊髄に直接電流をぶち込まれているかのようにビクビクと震えていた。
「ま、待て!!♡ 待てって!!♡ わかった、分かったからッ!?♡ それ着けてやるから尻弄んのやめろォ!!♡」
勝敗は決した。
「はぁ、なんでこんなもんを……んッ!♡」
早々に猫耳カチューシャを着けられたミラ・ローズ。
そんな彼女の菊門に尻尾プラグの先端が触れる。男の親指とは違い、ちゃんと先端から徐々に太くなっていく形状だった。
「ふぅ……ん゛ッ!!♡♡」
最初の内はそれほどでもなかった異物感が、最も太い部分が括約筋を超えた途端、呑み込まれるようにプラグ部分が直腸の中へ消えていった。
「ふーッ……♡ ふーッ……♡ これで……満足かい?♡」
四つん這いになりながら振り返ってくる雌猫───否、雌獅子は尻の中の異物感に慣れないのかクネクネと腰を揺らしていた。尻尾も揺れていた。
───誘っているのか。
男がそう思うには十分過ぎる光景であった。気づいた時には両手がミラ・ローズの尻を鷲掴みにしており、彼女の口から『ん゛ッ!!♡』と押し殺した嬌声が漏れる。
わざわざ手を添えて照準をつける等という野暮な真似はしない。
屹立した肉棒を腰の動きだけで濡れそぼった膣口にあてがう。もう一度ミラ・ローズへ目を遣れば、期待に潤んだ瞳がこちらを睨みつけていた。
───ドチュン!!♡♡
「お゛ッ!?♡♡ お゛ぉ!!♡♡ あ゛ぁ!!♡♡ んぅ゛!!♡♡」
尻をがっちりと掴んだ男は全力で腰を打ち付ける。
パァン! パァン! と肉と肉がぶつかる一方で、部屋全体にはミラ・ローズの口からは野太い喘ぎ声が響き渡っていた。ファンシーな猫耳や尻尾とは真逆の声。最早、雄たけびに近かった。
ただし、そんな彼女の声にますます情欲の炎が燃え盛る男は、だんだんと腰を振る速度を上げていく。すれば乳房を揺らすミラ・ローズの喘ぎ声も一段と激しさを増す。
「んあ゛ッ!!♡♡ あ゛ぁん!!♡♡ もッ……!!♡♡ も゛、っとぉ……!!♡♡ もっと激しく!!♡♡ あんたのチンポであたしを
先ほどまで渋っていたのが嘘のような態度だ。
四つん這いで後ろから───まるで獣の交尾のような状態のミラ・ローズは、胸を前に突き出すように背中を反らす。目は胡乱に蕩けており、半開きの口からはみ出した舌からは涎がだらだらと糸を引きながら床へと滴り落ちている。
───これを雌獅子と呼ぶには下品過ぎる。
───それどころか雌猫でも、もっとマシなはずだ。
罵倒するような言葉を吐き捨てると共に、すっかり弛緩していた尻を引っぱたけば、途端にキュッっと尻肉が引き締まる。
「そッ、そんなこと言われても……っく!!♡♡」
また乾いた音が部屋中に響き渡る。
「お゛ぉんッ!!?♡♡♡」
そして、今日一番の下品で野太い喘ぎ声も。
口で手を押さえることもままならないミラ・ローズは歯を食い縛って押し寄せる快感を堪えようとする。が、二度三度と尻に紅葉が増えていくにつれ、彼女は菊門の異物感に変化が訪れたのを悟る。
(これ、不味い……!?♡♡ 叩かれる度に肛門が締まって……プラグが……!?♡♡)
───パァン!
───キュッ!♡
───パァン!
───ギュウ!♡
「ん、ぎぃ……!!♡♡」
必死に歯を食い縛る。
でなければ、すぐにでも品性も尊厳も崩れ落ちて消えそうな声が出てしまいそうだった。
けれども、尻に襲い掛かるスパンキングの度にアナルプラグを締め付ける菊門が、紛れもない快感をミラ・ローズへともたらしていた。
(なん、だ、これ……?♡♡ 頭ふわふわして……はっ!? だ、ダメだ!! 気ィ抜いたらすぐにでも───ぉお゛ほォ!!?♡♡♡」
しかし、体は正直だった。
突如として襲い掛かったのは脊髄ごと引っこ抜かれそうな快感。その中心である菊門の方に恐る恐る視線を向ければ、そこには尻の代わりに尻尾を掴む男の姿があった。
「あ、あんた……!?♡ 急に尻尾引き抜こうとすんじゃないよ!! ケツが裂けたらどう責任取ってくれんだいぃぃいいい!!?♡♡♡」
怒気を孕んだ声が一瞬で桃色に染まる。
ただ尻尾を引っ張っただけ。それだけなのにミラ・ローズの全身は弛緩する。
ただし、菊門だけは別だ。その一点だけは他のどの部位よりも強烈な筋力を発揮し、挿入された尻尾プラグを逃さまいと咥えている。
「お゛ッ、お゛ぉ゛おぉぉおおぉ……!!?♡♡♡」
さらに引っ張れば菊門周りの肉が盛り上がる。
さらに引っ張ればミラ・ローズの体が釣れる。
最早尻尾が本体では? と思えるような光景であったが、そこに欲情を覚えた男の動きは単純であった。
「お゛ッ!!?♡♡ お゛ッ!!♡♡ お゛ッ!!♡♡ お゛ぉんッ!!♡♡」
尻の中の物全てを引き摺りださんとする勢いで尻尾を引っ張り、手繰り寄せられたミラ・ローズの肉壺に肉棒をぶち込む。
ただそれだけの動きであったが効果はてきめんであった。
挿入された肉棒に肉襞の一つ一つが食いついてくるかの如く膣全体が収縮する。ギュウギュウと締め付けてくる肉壺は、ともすれば肉棒が押し潰されるのではないかと思う程のキツさであった。
だからこそ、奥へと突っ込む際に膣肉を搔き分けていく感覚や、引き摺りだす際に吸い付いてくる感覚は極上であった。
「はぁ゛ッ!!♡♡ あ゛ぁッ!!♡♡ ひ、ぁ゛ん!!♡♡ ぅお゛ッ!!?♡♡」
突如、ミラ・ローズの肉壺が不規則に痙攣し始める。
絶頂の予兆。極限まで高まった性感が解き放たれんとし、ここまで必死にプラグに喰らい付いていた菊門もヒクヒクと動き始める。
それを見た男は、より奥へと肉棒を叩き込まんと腰を強く振る。
自身も絶頂を迎え、この美しい女体に種付けをしよう。男の頭にあるのは純粋にその一点のみだった。
次第に肉と肉がぶつかる間隔が狭まっていく。
合わせて上げられる野太い雄たけびも短く、そして力強く淫臭に満ち満ちた部屋を揺るがす。
痙攣が早まる。
ミラ・ローズの腰はガクガクと震え、今にも体は崩れ落ちそうだった。
次の瞬間、菊門にねじ込まれていたプラグの一番太い部分が顔を覗かせようとしていた。あと少し力を入れれば引き抜ける。
「ふーッ!!♡♡ も゛、もう無理だッ……!!♡♡ あ、たし、イ……クぅぅううううう゛ッッッ!!?♡♡♡」
───パァン!!
───ズボォッ!!
「お゛ッ……お゛ぉ゛ぉ゛おおぉぉぉぉおおお……ッ!!?♡♡♡」
子宮口を亀頭で殴りつけられ、尻尾プラグを引き抜かれた、ミラ・ローズの視界は真っ白になった。
あれだけ主張していた異物感が消え去るのと入れ替わりでやって来た暴力的なまでの快感は、筆舌に尽くし難い程に強烈で、凶悪で、そして狂暴だった。
───ドクッ、ドクドクッ……!!
ミラ・ローズが快感の余りを放心している最中、肉壺の中にはグツグツと煮え滾った精液が吐き出される。たっぷりと欲情を煽った雌へのお返しだ。子宮に直接注げば卵子が溺れるであろう量は膣内に収まり切らず、膣口と肉棒の隙間からドロドロと外へ溢れ出ていた。
その間も膣内に吐き出された精液は愛液と混じり、膣肉の蠢動によるくぐもった泡の音を下腹部から奏でる。
「ふーッ……!!♡♡ ふーッ……!!♡♡ あぅ……♡♡」
ようやく男が射精を終えて尻から手を放せば、支えを失ったミラ・ローズの体が床へと崩れ落ちる。汗が滴り落ち、ちょっとした水溜まりになっていたがお構いなしだ。
(あ゛ぁ~、気持ち良かった……♡ 気持ち良すぎて頭馬鹿になると思ったよ……♡ まさか、尻の穴があんなに気持ちよかったなんて……)
程々にしなければハマって戻れなくなる。
そう思った矢先だった。
「ん? なんだい、もう二回戦目か?」
むんず、と尻たぶを掴んでくる感触があった。
けだるげにミラ・ローズが振り返れば、臨戦態勢を整えた肉棒がそそり立っている姿が見える。血管が浮かび上がり、亀頭は今にも破裂せんばかりに膨れ上がっている。
あれで膣内を掻き回されていたのか……と若干頬を引き攣らせるミラ・ローズであったが、すでにあの棒でヒィヒィ言わせられた身だ。受け入れる理由はあっても拒む理由はない。
「ったく、乾く暇がないってやつだね。ほら、まだまだ相手してやるからかかってき……ん?」
そこでミラ・ローズは違和感を覚えた。
「おまッ、どこにチンコ当ててんだ!!? そっちは……ヒッ!!?♡♡」
グニィ、と歪んだのは彼女の菊門。
いつもならば何人の侵入も許さぬ鉄壁の城門だが、直前まで
半開きの菊門に亀頭を添えれば、むしろミラ・ローズの方から男に吸い付いた。
「ま、待ちな!! いくらなんでもそっちに
ぎゃーぎゃー騒ぐミラ・ローズだが、こうしている間にも彼女の菊門は物欲しげに男に亀頭に吸い付いている。怒張した亀頭は溶岩のように熱く、軽く触れているだけでも菊門が火傷しそうな熱を有していた。
(こ、こんなのをぶち込まれたら───はっ!!?)
その時、ミラ・ローズは気づいてしまった。
───今、
恐る恐る男の様子を窺う。
熱した鉄の棒のような肉棒を菊門にあてがっている彼だが、そこから一向に踏み込もうとはしていない。あくまで決定権はミラ・ローズに委ねているとでも言わんばかりであった。
しかし、そこに慈愛なんていうものはない。
肉欲に溺れ、未知の快感を知らしめた挙句、ミラ・ローズの方から新たな性癖の扉を開かせようとしている───まるで悪魔の囁きのような所業だ。
(こいつ……っ!!)
キッ! と男を睨みつけるが、堪えた様子は見られない。
むしろ男は笑みを深くするばかりだ。同時に肉棒も少し奥へと押し込むだけだ。
決して無理やりこじ開けようとはしない。開くか開かないかはミラ・ローズの意思次第だ。ただの排泄器官だったはずのアナルを、ひたすらに肉欲を享受する為の性器へ昇華させるか否か。
(あたしは───)
ゆっくりと、ミラ・ローズの手は向かう。
「───や、」
彼女の手は、自身の尻肉を掴む。
そして……受け入れるように菊門を広げてみせた。
「優しくだからな……?♡」
痛くしたらぶっ殺す。
そう、彼女が告げた瞬間だった。
ドチュンッ!!♡♡
「お゛ッッッ!!?♡♡♡」
躊躇も容赦もなく、菊門を押し広げて肉棒が挿入された。
「あ゛ッ!!? がぁ!!? ひぎっ!!? んぃいいい゛ッ!!!」
喘ぎ声等という優しい言葉では済まされない。
紛れもない悲鳴が、部屋全体を揺るがす。
「お゛ッ!! お゛ッ!! お゛ぉ!!?」
腰をロックされ、全力で肉棒を叩き込まれるミラ・ローズは、肺から空気を絞り出すように声を迸らせる。これが未同意の相手ならば心身共に苦痛を与える強姦にしかならない……が、どうにも彼女は違っていた。
「あ゛ッ!!♡ あぁん!!♡ あ゛ぁッ!!♡♡」
次第に声に艶が乗る。
床に突っ伏した彼女の顔を覗き込めば、そこには恍惚に蕩け切った雌獅子の顔が浮かんでいた。
「気゛、持ちイ゛ィッ!!♡♡ アナルなのに……なんでッ……!!?♡♡」
一突きされる度に直腸は掻き回され、限界まで肉棒が引き抜かれようとすれば菊門周辺の肉がこれでもかと捲れ上がる。
排泄しようにもできない。それどころか再び中へと潜り込んでくる肉棒という未知の感覚は、彼女の中で快感へと昇華していたのだった。
「ア゛ァッ!!?♡♡ 駄目だ、馬鹿になるッ……!!♡♡ 尻ん中ズンズン突かれるの、癖になっちまう……ッ!!♡♡」
涙を流しながらミラ・ローズは快楽に溺れる。
拒絶する時間はとうに終わった。今では腸全体が肉棒を受け入れ、射精を促そうとグネグネ蠕動を繰り返している。
それが気持ち良かったのか、男のピストン運動が激しさを増す。
すると、さらに奥へと侵入を果たした肉棒がとある部位へと到達した。
「ッぅ!!?♡♡ なん、だ、これ……!!?♡♡ 奥゛ッ!!♡♡ これ、子宮ゴツゴツ突っつかれてるぅう゛ッ!!?♡♡」
腸壁越しに存在する子宮が、腸内を掻き回す肉棒に打ち据えられ快感に震える。
直接膣内から突かれるのとはまた違った感触だ。だが、間接的な震動で責められて悦ぶ膣からはますます愛液が零れ落ちてくる。
しかし、今となっては何の栓もされていない穴だ。ごぽりと音がすれば、白濁とした精液が膣口から糸を引いて床へと滴った。
それを見た男は一段と腰を振る速度を速める。
パァン! パァン! と部屋を超えて通路にまで響き渡りそうな音に、ミラ・ローズの尻肉はすっかり真っ赤になっていた。
だが、そんな尻を淫らに振るミラ・ローズはギュウギュウと菊門を締めあげる。入口だけがきつく肉棒を締め付け、残りは腸肉が柔らかく包み上げる。
「はッ……!!?♡♡ 速ッ……!!?♡♡
どんどん加速していくピストンに射精がもうすぐだと悟ったミラ・ローズは、意識して菊門を締め上げる。括約筋は人体の中でも特に強力な筋肉だ。ミラ・ローズ程の恵体であれば、肉棒を締めつけるパワーも強大だった。
せり上がる精液が一瞬菊門の辺りで立ち往生する。括約筋の筋力が凄まじ過ぎて、あろうことか尿道の途中で止められてしまったのだ。
けれども男は諦めない。
おもむろに手を振り翳したかと思えば、直後にミラ・ローズの尻たぶを全力で引っ叩いた。『ひぎぃ!!?♡』という悲鳴が上がり肛門が緩んだ隙に、精液は一気に鈴口近くまでせり上がる。
その脈動を感じ取ったのかスパンキングで甘イキしたミラ・ローズは、トロトロに蕩けた恍惚顔で言い放つ。
「よし、
今度こそミラ・ローズは絞り上げる為に菊門を締めつけた。
刹那、男の性感は限界を迎える。
───ドクッ……!
「ッ……ぁああぁぁああぁあ゛あ゛あ゛ッッッ!!!♡♡♡」
S字結腸まで貫かんとする勢いで突き立てられた肉棒が、白濁の灼熱をミラ・ローズの腹の中にぶちまけた。
膣程感度の高くない腸ではあるが、子種を吐き出して脈動する鉄の棒のような物体の存在はこれでもかとミラ・ローズは感じ取れていた。
「あ゛ぁ……ッ♡♡ あ……あお゛……ほぉ゛♡♡」
やがて絶頂の余韻で全身が弛緩したミラ・ローズが床に崩れれば、ちょうど吐精を終えて縮んだ肉棒がアナルから引き摺りだされた。
その際、さんざん掻き回されて腸内へ入っていた空気が音を立てて漏れ出したが、今の彼女にはそれを恥じらうだけの余裕もないらしい。
「ほぉ……ぁ゛……♡♡」
膣と尻から精液を垂れ流すミラ・ローズは、しばらくそのまま放置された。
そんな彼女の痴態はと言えばしっかりと視姦する男の脳裏に焼き付けられるのだった。
***
「はぁ……まだ尻がジンジンするよ」
体液塗れの体をシャワーで洗い流したミラ・ローズは、タオルで髪を拭きながら寝台に腰を下ろす。
寝台にはすでにすっきりしていた男が座っていたが、流石にこれからおっぱじめるだけの時間も尻の耐久力も残されていない。
やや残念がる男に対し、ミラ・ローズは心底呆れたように溜め息を吐く。
「どんだけ性欲あり余してるんだか……」
事実、大概先に体力が尽きるのはミラ・ローズの方だ。
今日も今日で新たな性癖をこじ開けたばかりだが、これでは今後も
(まあ、お互い気持ちイイから別にいいけどね)
湯上りで上気した体のままミラ・ローズは男に寄りかかる。
ほんのり良い香りのする女体に男がドキドキしていれば、それを見た彼女がニヤニヤと口角を吊り上げ、耳元でこう囁いた。
「……また今度、
獰猛な雌ライオンは、すっかり発情期だ。
また別の日、虚夜宮には獅子の雄たけびのような嬌声が響き渡るのだった。