「先生との子作り十一か月」
「先生との子作りが続いていた、また産んで欲しいから。一時はどうなるかと
思っていたけど、無事に済んでよかった。また、先生には妊娠してもらわなきゃ。」
少年と友人による、慧音に対する今日の輪姦が終わった。少年達が帰ろうとした矢先…。
「なあ…お前たち。」
「先生ッ?」
慧音の声音は、酷く冷たく重い。人間の出すものとは思えないほどだった。
まるで極寒の凍土だった。
「私にまた妊娠が始まっている、二人目の子だ……。」
「本当!?ッ赤ちゃんが産まれるんだね、やったッ!」
「そこでだ…この子をッ……責任もって育てる気になったか?…父親として…あのときのことを悔い改めると…そう思えるようになったか……?」
「何言ってるの先生ッ、育てる訳ないじゃんか。二人目の子も山に捨てるよ、産まれるところが見たいだけだから…僕たちは。」
「………そうか。」
「じゃあね先生。」 「また明日ね。」
慧音にとって予想通りの答えだった、残念なほどに。少年たちはこれからも監禁凌辱できると信じていた。
だが少年たちは、気付いていなかった。今まで慧音を縛ってきた両腕の紐が、すでに限界に達していたことを。
紐は長きに渡る慧音の抵抗と、プレイ中の地面の擦れで激しく痛んでいた。劣化が強く進んでいた。
少年たちは慧音との凌辱に夢中で紐のことなど眼中になかった、頭の中から完全に抜け落ちていた。
慧音は、少年のいない時間に紐を断ち切るために地道に抵抗していた。徐々に紐の繊維が千切れていく手応えを感じた。
紐が切れ、両腕が解放される日が近づきつつあった。
「先生との子作り十二か月、もう一年」
「慧音先生を監禁したあの日から、一年間の月日が流れた。まさか、ここまで長続きするするとは思わなかった。けれど、僕たちにとって最高の一年だった。」
「先生をこれからも犯していこう、先生が死ぬまでずっと。先生が死んだら次の女性を探そう僕らにふさわしい監禁して犯せる女性を。」
いつもの凌辱が終わった、真夜中の小屋。
慧音は必死に両腕を抵抗させた、紐の繊維は殆ど千切れ完全に切断される寸前だった。
ギリギリッッップツップチッ・・・ブチッ!!
(あと少しッ!……あと少しッ!!)
残るは数本の繊維だけ、慧音は最後の力を振り絞った…。
ギリギリギリッッ!!・・・・バツンッッッ!!!
!!?ッッ
紐が、切れた。…慧音の両腕は解放された、自由になった。
両手を天に捧げるように掲げる、感動と喜びに震えた。だが、そんな感情もすぐ塵のように消えた。
この解放は、全てを復讐のために…我が子の無念を晴らすために。
慧音は、両手で両膝の縄と猿轡を外して立ち上がる、そして小屋を出た。
一年ぶりの外だった、なにもかも懐かしく感じた。少年達に騙されて連れて行かれた森の中だった。
慧音は、真夜中の野を、髪を風に靡かせ全裸のまま駆け抜ける。復讐を果たすために、その姿はまるで一匹の獣だった。
真冬の寒さも足の痛みも気にならなかった、怒りと憎しみと、そして悲しみが感覚を消し飛ばした。
慧音が駆ける理由はただ一つ、人間を殺傷できる道具だった。
(尖った枝でも脳幹に刺せば脅威になる、何か…何かさえあればッ!!)
そのとき、慧音はあるものを見つけた。草村に置かれた石つぶてだった、大きすぎず小さすぎず丁度いい大きさだった。
慧音は、右手でそれを持ち上げた。
「これなら、これさえあればッ!!」
森の中で孤独に、誰にも見向きもされず、寂しく地面に転がるだけの石、その姿に慧音は自分を重ねていた。
慧音は、石つぶてを持ち帰り小屋へと戻っていった。
真夜中、三日月は彼女をただ傍観する。妖しさを秘めた光で彼女を照らしながら……。
小屋に戻った慧音は、自分で猿轡を口に付け両膝に縄で縛る。いつもの緊縛された状態に戻った。
だが決定的に違う点があった、両腕が自由なことと石つぶてを隠し持っていたことだった、監禁されたふりだった。
慧音は、少年が来るのを待ち構えた……。