根源回帰複合都市エンフィールド
地獄とは、人が勝手に考え、勝手に生み出した空想世界である。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ジリリリリ!!!
「ん……んうぇ?!」
アラームが鳴っている。いつも道理の光景。
何もおかしくは無い。
しかし、彼女にとっては地獄の開始ベルである。
「ひ、ひゃうああぁ!!」
どう考えても朝に出すべきでは無い声を出しているが、
その反応は正しい。━━━━━━━━━━━何故ならば
……
彼女の布団の中には、虫が大量に入っていた。
それを取り除こうとして自分の身体が動かないことに気が付いた。
「あぁ……また、だ。
返答は無い。ただ、自分の身体の上を虫が這っているというとても不愉快な現実だけが、世界からの出力された答えだった。
20分程たち、やっと彼女の身体が
「……これで10回目の遅刻か……また、怒られてしまう……うぅ……」
これが新学期が始まって10日目の地獄である。
正確には、
彼女の名は、
国立英霊複合学園都市エンフィールドの3年生である。
国立英霊複合学園都市エンフィールドとは、
今から100年ほど前に起きた、
それを巡って起きた世界の国同士の
その最悪の結果によって生み出された世界、聖杯複合聖域エルドラド・エデン
その果てなき聖域を探索する為の前線基地の事であり、今現在まで、聖杯が起動された場所である
そして魔術に適性がある人類は皆この学園で英霊と過ごし、3年間経つと聖杯探索と聖域探索へと向かうことが義務付けられている。
宵星は名のある魔術の家系であり、またこの学園都市の建設に携わった魔術家の1つでもある。
当然、優れた魔術師を排出してきた名のある系譜ではあるが……
ごく稀に魔術が殆ど使えず英霊をも呼び出せぬ出来損ないが生まれることもある。
通称、
そのものに対する家の人からの扱いは……ただ、いないものとして扱う。
当然、他の生徒からは嘲笑の的になるし、誰も助けなどしない。もちろん危害を加えられても、先生も誰も止めない。
ダストの死因は、自殺かやりすぎたいじめによる殺害が主である。
宵星 神奈はダストである。
「……いつになったら、私は自由になれるのかな……」
トイレでご飯を食べながら宵星は空を見上げる。
すると突然上から泥が落ちてくる。ドサッと言う音と共に視界が真っ暗になる。
「おいおい、またこいつ飯トイレで食ってやがるぜ〜」
「本当に汚らしいわね。」「でも、
6人ほどの男女が宵星を囲んでいる。
典型的ないじめである。
宵星は無視してご飯を食べる。
泥だらけでとても食べれない見た目のおにぎりを頬張る。食べる度あたりの人から歓声が飛んでくる。……もちろん悪意に満ちたものではあるが。
「おーい、程々にしないと制服が汚れるぞー。」
先生ですら、誰も宵星を心配はしていない。
「今日は、この魔術の実験台になってもらおうぜw……」
「大宮く〜んナイスアイディア〜」
(何がナイスアイディアだ。……さっきからずっとウズウズしていたくせに……)
……止めるものなどいない。
そして彼女は抵抗するすべがない。つまり、限りなく人に近いサンドバッグということだ。
これが、宵星が入学してからずっと続いている地獄と言う日常である。
「……ぁあ、」
目を覚ますと、誰も居なかった。……残ったのは泥と数々の魔術でボロボロになった身体、そして無事に召喚できたらいいねと書かれた張り紙。
……「ま……だ片目、が上手く開か、ないや……ぁあ。お気に入りの、ふ、くなのに、なぁ……」
……「か、……帰ろ……う。」
衣服を破られ、傷だらけの身体で部屋の扉を開ける。途中すれ違った生徒から唾を吐かれたりしたけどもうさしたるものじゃない。
何故かとてもニヤニヤしていたが。気にしてなどいられなかった
そして、……フラフラと召喚陣のある部屋の地下に入り
震える声で唱える。正直もう彼女の心と身体は限界に達していた。
「だ、れでもいい……から、私を」「……私を助けてよ……」
そう言いながら、魔力を陣に注ぎ始める。その瞬間、彼女の身体はものすごいエネルギーで吹き飛ばされた
その爆発は、彼女の華奢な肉体をいくつかに分断した。
控えめに言って致命傷である。
「………………ぁ……」もう、言葉を紡ぐこともできない。
あと数秒で命が尽きることを宵星は悟っていた。
(結局、自分はどうして生まれてきてしまったのだろうか。……あぁ……死にたくないのになあ……)
(まぁ……いいや。もう眠いし。これでやっと……安心、……して…………眠。れ、る……)
???「全く、酷い有様だ。これでは地獄と何ら変わらなかったろうに……。よく生きることができたね。君は。」
消え入る彼女の意識の中に突如、光が差し込む。
「だ、誰?……」
そして意識が落ちる。その直前に宵星は確かに聞いた。
「そうだな、問おう。貴方が私のマスターか?」
初めての二次創作なので、設定とか色々と詰めが甘いかもしれませんが、楽しんで貰えたら幸いです。