私は剣を取り出し構える。……さっきまでは勝てる気でいたが、これは無謀だった……と思いたくなる。
…目に見えているデータが弱いからこそ勝てる気がしていただけで、これは想定外。
まぁ、どんなことにも言えるが、データのみを信じすぎるのがいい結果になるとは限らない。ということだ。
「しかし参った……まさか切り札を簡単に無効化されるとは……なんて……ね。」
「おやおや、まだあるのでは無いですか?その瞳には全く闘志が消えていないではないですか。」
……確かに、こいつの言う通り、私は切り札をもう1つ持っている。
──────何故使わないのか……と言われると、破壊力があり過ぎて制御が出来ないからである。
ヴォイドいわく、私の魔法は無へと帰す回帰と進化する
力。そのふたつは片方に比例して同じように強くなる。
魔力放出を行えば、空間そのものを焼き尽くし無へと返してしまう。
なら武器から出せばいいじゃない!と村正の前で試した結果、村正の家の半分が消し飛び、とても気まずい事になったわけなのだが
「使うしかないよね……。だって相手は剣士!なら!」
私は走り出す。鉄のバールのようなものに魔力強化を行い振りかぶる。
佐々木小次郎は避けることもせずに刀を構え振りかぶる。
私は……剣の周辺を魔力でカバーする──────それは見る人によってはあるサーヴァントの宝具のそれとみたかもしれない。
刀とバールが交差し火花が散る。しかし、それは一瞬で崩れる。
「?!馬鹿な、我が刀身が溶ける?、だと。どれだけの魔力出力!いや、しかし全く魔力量は感知できない、どうなっている!」
「誰が、こ、た、え、るか!ぜりゃああ!!」
刀身ごと溶かしきりそのまま振り下ろす。
……っ!致命傷には出来なかったか……。
紙一重で佐々木小次郎に回避される。されどそれも想定済み!
「
守る為のものすらないその肉体に指先から放たれた3発の魔弾が刺さる。
「……驚いた。ああ……。所詮召喚者と舐めてしまっていた私の過ち……だな。」
「……私の勝ちで良いかな?別に後ろのあれが欲しいだけだから殺す気とかは無いんだけど……。」
「……はは。ここまでか……などという言葉。吐くと思うたか!」
立ち上がる。そしてその霊基が変化し始める。それは本来は有り得ない
?「小次郎!いい加減に勝ちなさい!あんたならあいつくらい楽勝でしょ!」
「はは、召喚士どの、生きておられたのか……。よろしいならば……。見せよう。そなたが
「……誰と話しているのか私には見えない。でもひとつわかる。それがあなたのマスターだったのね。秘匿された箱。いや違うか、その中に封じられた魔力の持ち主が。」
「さよう、我が主の無念、暗殺者としては叶えられぬ。……卑怯とは言うまいな、これは有り得ない歴史の姿故。」
「……我が名は、サーヴァントセイバー。佐々木小次郎!巌流の奥義、その真髄。とくとご覧に入れようぞ」
それは一瞬。踏み込んだ一撃。
身体強化した程度の肉体では、耐えきれぬ一撃。
武器を一撃で斬り飛ばされ、吹き飛ぶ。
「ぐう……ごぼっ!ごほ……はぁ……。」
直前で英雄作成してなければ死んでいた。それでも、口の中に血の味がする
「……ペッ……やるわね、最優のクラス。それにふさわしい力。」
口の中に溜まった血を吐き捨て、立ち上がる。大丈夫、まだ行ける。
「さっさと、宝具出しなさいな。文字道理受け止めてやるわよ!」
「……ははは、そうやって私の魔力を使わせる作戦なのだろうが、そうはいかない。……とは言え真剣勝負を望むのであれば仕方あるまい。」
「宝具発動!無業・無双返し!」
それは創りものの宝具。宮本武蔵を脚色するためだけの
それは歴史の改ざん。それは歴史に反抗する逆行の一太刀。
並大抵のサーヴァントでは回避など不可。防御など意味もなさぬ。
「その首、貰い受ける!」
……されど、運が悪かった。
「そうだよね、普通首を狙うわよね。……なら、そこに魔術置いておけばいい。」
彼女が置いたのは認識阻害。
彼の目線の先にあるのはゴーレム。そして中には、さっき壊れた武器の一部が埋め込まれている。
私は武器を構える。その先端からほとばしる魔力を放射する。それは魔力放出を用いた擬似宝具。
「
一撃。剣では防ぎきれぬエネルギーの奔流。
「な、……ははは。まさか、泥人形と入れ替わるとは……驚いた。されど……その光すらも切り落として見せよう!宝具発……あぁ残念。……時間切れとはな……。」
その奔流は剣士に直撃する。しかし、諦めてなどいなかった。
光の刃を受けながら。その力をくらい肉体が半分吹き飛びながら、こちらに走ってくる。
「?!なっ!嘘でしょ!」
「嘘でも結構!元より我など有り得ぬ存在!1度でいい。我が主に勝利を!」
それは虚を着いた振り下ろし。
されど、その刃は届く事など無かった。
本来有り得ぬ、クラスチェンジ。有り得ぬ宝具の使用。
そして半分吹き飛んだ肉体での無理な一撃。
何より、光の刃を受けた刀が耐え切れるわけがなかった。
かくして、決着は着いた。
ついに彼女の武器が完成!一体どんな武器になるのか