変形するヴァルハラ。
聞こえはいいが、実際に乗っている人からするとシンプル迷惑としか言いようがない。
私は、グラグラ揺れる地面に突っ伏し吐き気を抑えながらそう思った。
天幕のようにドームが降りて行く。そして試練の間の上にある時計塔を起点に街が、ビルが、家が合体、融合、ドッキング。である。笑うしかない、と私は思った。
そして魔術的な光があちらこちらを駆け巡り辺り一面が光に包まれる。
目を開けた時、私は空を飛ぶ巨大な空母の管制室にいた。
──────いや、そうなる?。天空街が、一変して戦艦。いや、空を往く舟へと変わる。
「宵星様、他の
小柄な少女に案内されるまま、向かった先は大広間。そこには12席の椅子があった。
そのうち、11席は既に人が座っている。私は案内された一番端の席、即ち12席目に座る。
『承認・完了。これより宵星神奈を第12席目の君主と認定。二つ名は、後で自分で決めてください』
席が喋った。でも可愛らしいな……思わず、椅子をなでなでする。
『うひゃあ…………っやめてください。セクハラで訴えますよ!……あぁん……やめてください!』
もう一度言うが、椅子である。椅子を撫でてるだけなのである。
良い子のみんなは、椅子を喋らせたらダメだぞ!
「さて、席もやっと埋まったことだし──────皆で歓迎パーティーといこうじゃないか?!……なんだい第3席、文句があるならいってくれ!」
不満そうな顔をしていた小柄な女の子、第3席と言われた少女が口を開く
「……別にぃ。俺の時はなーんもしてくんなかったくせに、……結局あれかよ、胸か、顔か?それとも色気か……へん俺にはそー言うんねーからな!悪かったな!」
「ギィ=ロー。貴様にはまず、そんなものよりも礼節を覚えて欲しいのだが?」
「あん?、俺に礼節なんざ必要ねえだろ。ゆうこと聞かなきゃぶん殴ればいいだけだしな!」
「待ちなさい。暴力は最終手段であること、それを忘れては行けませんよ。……神は言っています。殴るのは自分の拳が可哀想なので最終手段とすること……と。」
「相変わらず物騒な考えの神様だな!代4席……あ、いや言峰 美琴……だったな。」
言峰美琴と呼ばれた長身の神父の様な見た目をした女性は薄目を開けながら話しかけてくる
「そちらの方が、新たな君主ですね?……あぁ、主はこう仰せです。……うな重は食べますか?と」
何故、うな重?とは聞き返せないぐらい真剣に言われた。……いややっぱり気になる
「あの……何故うな重なのですか?」
「決まっているでしょう、私が食べたいからです。逆に何だと言うのでしょうか?」
うーん既に出会った人のほぼ全てが変人しかいない。
「さて、時間も惜しい、ご飯でも食べて歓迎会しながら今後の会議と、方針固めていきつつ自己紹介しましょう!……聞いているかね、代9席?」
「うみゃ……眠い。寝る……おやすみ……すやぁ。」
言峰と付いていますが、本編の人とはほとんど関係ない人です。