さて、オリュンポスの機神達が出力に異常を来たしてから既に1時間がたっていた。
どうにも敵の設置した電磁パルス装置の場所が掴めない。
ただ隠してあるだけなら、識者の魔眼ですぐに分かるというのに、なんと言うか……そこにあるのに無いように錯覚している。
だから、探しても意味が無い。そんな不思議なことになっている
私はその情報をオリュンポスの機神達に伝えると、思わぬ情報が帰ってきた。
曰く、ハデスの権能のひとつがこの前何者かに奪われてしまったとの事だった。
そしてその奪われた権能こそが、隠れ兜……被ったものに文字通りこの世界のありとあらゆる壁をすり抜け、存在を悟られなくするという正しく最強の隠密能力。それが奪われてしまったという
……私はかなり呆れた。そんなにやばいものならなるべく厳重に保管しとけばよかったのに……と
そんな私の反応を見て、アテナがフォローに入ってきた。
「実は、白昼堂々、いえ冥界に朝や昼は無いので夜中かもしれませんが後ろからヌルッと取られたとのことなんです。当然オリュンポスの第三位の強さを誇るハデスのそんな失態など今までありませんでしたので、まぁ内密にしていたのです」
そう言って苦い顔をしている。
どうやら、敵の1人あのフーディーニとか言う男に取られてしまったと
まぁ私もまたあいつに気づけなかったからま、気持ちは分かる。
そしてさらに衝撃の事実が判明する
「実は、3日ほど前に突然様々な次元と接続するための転送ゲートが暴走する事故がありまして、その対策としてオリュンポスを開けるタイミングがあったのですが、そこでこのオリュンポス……浮遊するあの城のコアを抜き取られてしまったのです。そう、そのアイテムの名はクロノス・コア。即ち……ティターン神族の1人にして、ゼウスの父。時と豊穣を司る神の力が抜き取られたのです。」
ガッバガバじゃん。なんて言えないけれど私は言いたかった。
そもそもそんなにやべえ代物は交代制で確認しとけって話だし、そんなことになってるなら尚更警戒を強めるべきだったろうが
私のそんな呆れた声に、ヘスティア様が少し困った顔をして歩いてくる
「あの、大変申し訳ないのですが……クロノス・コアを取り返してきてくれませんか?……実はゼウス様の権能はそこにバックアップしてあるのですが、それを解析されてしまったら……敵側にゼウス・コピーが現れてこちらが負けてしまいます。……それにロキ、ですか。……一応ユグドラシルに連絡はしましたが……果たして助けが来るか……」
……仕方ない。戻れないんだから……やってやるさ。
私はその願いを受諾し、会議を始める。
このラグナロクを終わらせるための
みんなもセキュリティは万全にね