私は検索をする。
具体的には、蛇の弱点についてである
もっとも、そんな人間界の、自然界のルールが通じる相手とは思わないけど。
……しかし、確か北欧神話において、ヨルムンガンドはトールと相討ちになって死んだんだよな〜。
……あれ?トールは何処へ?
そう、本来はここにいるべき雷神がいない。
……あれ?……そういえば、そうだ。
こういった神話の生物は
トールがいない。
相討ちは確かに弱点というか、神話的にはトドメの一撃っていう考えでいいのかもしれないけど……うーん、もしやどこかに飛ばされている?…………または、飲み込まれて、そのまま私が圧縮かけたから腹の中にまだいるとか!?
私はめちゃくちゃ嫌な予感がしながらサーチを掛ける。
「ああ……まじか。」
私の嫌な予感はほぼ的中する。
雷を纏う神のオーラが、ヨルムンガンドの腹の中から見えた。
つまり戦ってるさなか、1度飲み込まれて脱出しようとしている時に私が圧縮したから出れなくなった。
……ま?……うそでしょう!?……いや嘘じゃないんだけど。
……さて、現状トールが居ない理由はわかった。しかしどうするべきかが1ミリも分からない。
どうしたものかと、難儀していると私の元に天啓(オリュンポス十二神からの直接の)が下る。
巻き戻せ。との事だった。
うん、まじで?
そもそも圧縮の反対の引き伸ばしをすると、トールが引き伸ばされてペラペラになってしまう可能性がある。
ならば、巻き戻せとの事だった。
無茶言うねえ、ほんと神様ってのは……。
私は術式を起動する。
「時よ、世界よ、我が手の中に。螺旋は帰る。そして知るがいい、これこそが始まり。秒針は引き下がる。……クロック・リバース!」
ビデオの逆再生のようにヨルムンガンドの姿が巻戻り始める。
そうして、数秒の後にその姿はさきの蛇の姿へと戻る。
私はその瞬間、体内にいた神を無理やり引きずり出す。
「……君は?……失礼私はトール、今ちょうどヨルムンガンドと死闘を繰り広げていたところで……あれ?私は1度やつに食われた?……なんだ今の記憶は?!」
時間を戻すと記憶以外は元通り。
ただし記憶だけはダメ。
それを戻すと、辻褄が会わなくなる。
今のは固有結界。
時間を戻すのは正に固有結界として使わないと世界に拒否されてしまう。
だから、記憶を引き継ぐことで世界の整合性を為ちつつこの術式を起動させたわけである
ま、時を戻すとかチートなんでね、欠陥がないと困るわけです。
さて、トールを連れ戻した宵星。次回、ヨルムンガンド戦決着!?