私達はオリュンポスへと戻る。
道中、ロキにめちゃくちゃ質問攻めにあったが、それはもう些細なこととしておこうと思う。
「些細なことって何さ〜……作戦会議のためには先ずは情相手の情報ぐらい知っとかなきゃダメでしょ〜」
なんというか、掴みどころのない、それでいて敵として交えたなら決して勝つことの出来ないという不思議な気迫を持つその神に私は若干振り回されていた。
「ロキ、あまり迷惑をかけるな。そちらの方も困っているではないか。……それはそうとして、オリュンポスか……ふむむ、同じ神話世界の住人として礼節を持って接するべきか、非常事態だしある程度砕けていた方が接しやすいのではないか?……むむむ。」
なんかめんどくさいなーと私は心の深いところで思った。
というか、良い意味でも悪い意味でも人間のよう。
確かに北欧神話とギリシャ神話の違いは神に命と死ぬというふたつの価値観が備わっているかいないか……というのがあるが……にしてもだ。
おそらくオーディンが教育したのだろうが、正しく人間的な悩みを抱えている神様なんて……正直見たくはなかった。
まあ仕方ない。やるべき事のために私は全力で空を飛ぶ。
──────2時間後、オリュンポス山脈上空の次元の穴を潜り、私達は参上する。
「なるほど、これは酷い有様。すぐに助けに向かうとしよう……ワルキューレ部隊の半分を借りるぞ!……行くぞ、ヘイムダル!」
トールはものすごい速度で、上空にいる悪魔たちに向かって全力の雷を降らせながら突っ込んで行った
「……まーったく、人に全部押付けて行きやがって……仕方ねえ、ギャラルホルン!起動!さてさて、勝利の凱歌を鳴らそうじゃあないか!」
ヘイムダルの持つ角笛がものすごい音を立てて鳴り響く。その瞬間、空気が変化する。
先程まで、オリュンポスに充満していた絶望の空気感が全て消し飛ぶ。
その笛の音に合わせて、フレイ、バルドルが遊撃のため、飛び立っていく
「あらあら、またしても面白いことに巻き込まれてしまいましたわ……ふふ、それにしても……久しぶりに暴れられそうで何より♪です!」
そんな物騒なことを言っいるのはフレイヤ、美の女神なはずなんだけど……なんか物騒なことを先程からぶつぶつと言っている。
「はは、その人は割と武闘派だからね!怒らせると怖いんだぜ〜」
「ロキ!全く、あなたも少しは武器を構えなさいな!……腰抜けとでも呼ばれたいですか?」
次は、ロキVSフーディーニ