神は消滅した。
僅か一瞬で。まるで発泡スチロールを砕いたようにさっくりと。
神なんて所詮その程度のものだと私は思った。
しかしまあ、邪魔な世界だこと。ふ、ふふ…オリュンポスの神よまあ滑稽なこと。
悠久の時を生きながら、決して存在が進歩することがなかった愚かなる連中に、終止符を……おや?
──────吹き飛ばされた。
……なるほど、これはゼウスの雷か。んん、厄介。服が焦げるのはやめて欲しいな。全く。
「なら、消し飛ばしていいかな?……」
電子の雷を右手に集めて投げ返す。
爆雷。轟雷。滅雷。
ひたすら世界が揺れる。まるで、まるで相手にならない。
私は倒れた神々の前に立つ
「おや?まだ私に歯向かうか?ならば死ね。……虚空に帰れ。」
多分今の今までの私ならしないであろう事を私はしている。
けれど別に抵抗や後悔は無い。不思議だ、不思議だ。不思議すぎて笑いが込み上げてくる。
……なんで私は作り物の物語の奴らと共に戦っていたのだろうか。と
「ああそう、君たちのこの物語は終焉に向かうよ。別に君ら何かをしてどうにかなるものでは無いし……残念だけれど此処でオリュンポスの物語は終わるのさ。ん?……へえ、まだ私に立ち向かうのか……素晴らしい。でも残念だ。これはハッピーエンドではないのだから。」
私はテュポーンとの戦闘でボロボロの神々に向かって虚構魔術をはなとうとする……がしかし……何故かキャンセルされる
?何故、何故私は拒む。おかしい、私の中に防壁が展開されているのか……これは……が、ぐ、ぐああ……頭が痛い痛い痛い痛いイタイ……出ていけ…………誰だお前は?!……私は私だ!……違うお前は……
「お前は私ではない!……止まれ、止まれ!止まれよ!今は私が、宵星神奈が私なんだ!……黙れ止まれ諦めろ!」
私の中で何かが収まっていく。とたん、どっ……と疲れが体に押し寄せてくる。
「ままだ……まだ、まだ私は私にはやるべきことが…………クソ、折角私がのっとれると思ったの……に」
私はだんだん眠くなって……意識が完全に途絶える。
──────「むちゃのし過ぎだよ、マスター。君の肉体は正に世界に広がる穴なんだから……悪いけどもう少しだけ待っていてくれ。あなたのその穴を埋める何かを私が探しておくからね……何はともあれ、ゆっくり休みなさい。後のことはオリュンポスの神々に任せて君はゆっくり休むといい。」
──────……「ふん。また変なことに巻き込まれたが…………メフィストレス、どこに行く、俺はまだ生きているぞ。…………俺は別に誰かに着く訳では無いからな、俺は俺の道を生きる。それこそがファウストの特性だからな。」
結局ファウストは生きていたと